映画『80日間世界一周』の概要:賭け事が好きなフォグは、20,000ポンドを賭けて「80日間で世界一周」することになる。新しい召使いのパスパルトゥを連れて、気球や船、鉄道など様々な乗り物を駆使して旅をする物語。アカデミー賞では、作品賞をはじめ5部門で受賞している。
映画『80日間世界一周』の作品情報
上映時間:169分
ジャンル:コメディ、アドベンチャー
監督:マイケル・アンダーソン
キャスト:デヴィッド・ニーヴン、カンティンフラス、シャーリー・マクレーン、ロバート・ニュートン etc
映画『80日間世界一周』の登場人物(キャスト)
- フォグ(デビッド・ニーヴァン)
- 賭け事が大好きなクラブのメンバーで、その他は謎に包まれている大金持ちのイギリス紳士。80日間で世界一周すると宣言し、召使いのパスパルトゥを連れて世界旅行へ出掛けていく。刑事のフィクスには、銀行強盗なのではないかと疑われている。
- パスパルトゥ(マリモ・オレノ)
- フォグの新しい召使い。芸が達者な変わり者で、女好き。フォグと共に世界一周の旅へ出掛ける。
- フィクス(ロバート・ニュートン)
- 刑事で、銀行強盗の犯人を追っている。また、その犯人をフォグだと疑い、世界旅行の後を追いかける。
- アウーダ(シャーリー・マクレーン)
- インドの姫。夫が亡くなり、宗教儀式で一緒に生贄にされそうになる。そこを助けてくれたフォグを慕っている。
映画『80日間世界一周』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『80日間世界一周』のあらすじ【起】
1932年、ロンドン。またも大金持ちのフォグの召使いがクビになった。どうやらフォグはあまりにも細かく厳しいようだ。泣きながら辞めていく召使いを横目に、無邪気に求人を探しにきたパスパルトゥが召使いに立候補する。
賭け事が好きなフォグは、四六時中クラブのメンバーと集い、カードゲームをする日々を過ごす。そんな中、銀行強盗があったというニュースが入る。ゲームばかりしているにも関わらず、大金持ちのフォグを疑い、刑事のフィクスが彼に近づき始める。
カードゲーム中に、インド鉄道が開通したという話題が上がる。これで80日間で世界一周することができるようになったというフォグに、クラブのメンバーは不可能だと決めつける。そこで、20,000ポンド賭けて80日間で世界一周することを宣言するのであった。
早速、新しく召使いとなったパスパルトゥを連れ、マルセイユ行きの鉄道へと向かう。しかし、鉄道は雪崩のせいで1週間動かないと言われてしまう。そこで、気球を買い取り、それに乗って出発することとなる。
映画『80日間世界一周』のあらすじ【承】
マドリードに到着したフォグとパスパルトゥ。そこでは、情熱的なフラメンコのダンスを見て楽しむ。パスパルトゥは、ノリノリで踊り出し、現地の人とすっかり打ち解ける。そして、マルセイユまでの船を出してほしいと話を持ち掛けたところ、次の日に開催される闘牛の大会に招待されてしまう。闘牛の大会では、パスパルトゥは闘牛士として参加することとなる。自身の運動能力を駆使して、なんとか無事にやり遂げ、盛大な拍手をもらうパスパルトゥであった。その後、船を手に入れたフォグとパスパルトゥは、インドのボンベイまで向かう。
途中、寄港したスエズでは、刑事のフィクスが待ち構えていた。彼は、フォグが逃げてしまう前に捕まえなければと躍起になっていた。そして、召使いのパスパルトゥにフォグの旅の目的や今の状況を聞き出そうとする。そして、次の目的地ボンベイで逮捕しようと策略するのであった。
ボンベイに到着したパスパルトゥとフォグ、そしてフィクス。ふらっと町に出たパスパルトゥは、インドで神聖とされる牛を、闘牛のように扱い逃がしてしまう。それを見たインド人たちが怒り、パスパルトゥを追いかけるのだった。乗車場所に現れないパスパルトゥを心配するフォグだったが、出発ギリギリのところで出会うことができ、追いかけるインド人たちから逃げ切って汽車に乗ることができたのだった。
映画『80日間世界一周』のあらすじ【転】
汽車は、線路が切れてしまったため、途中で止まってしまう。そこで足止めを食らってしまうフォグとパスパルトゥだったが、近所の民家のペットの象を買い取り、象に乗って先を急ぐこととなる。
しかし、一行はカリーという宗教団体の儀式に遭遇してしまう。そこでは、夫が亡くなったため、妻の女性が生きたまま生贄として火葬されそうになっていた。見過ごせないフォグとパスパルトゥは、彼女を助けることとする。パスパルトゥは、彼女の死んだ夫になりすまし、その場から彼女を助け出すのであった。その女性は、アウーダ姫で、夫とは小さいころに一度会っただけで、悲しくもないため、助けてもらえてとても嬉しいとフォグに話す。
そしてまた船に戻り、移動することとなる。そこでは、またもフィクス刑事が、気を抜くとすぐに逃げると考え、策略を練っていた。
船は香港に着く。そこでフィクス刑事はパスパルトゥに、自身が刑事で、フォグを逮捕したいと思っていると正直に話す。ご主人を裏切るわけにはいかないと怒るパスパルトゥだったが、フィクスに強い酒を飲まされ、一人でヨコハマ行きの船に乗せられてしまう。
置いていかれたフォグは香港に留まるだろうと予測し、その間に逮捕状を手に入れ逮捕しようと考えていたフィクスだったが、予想外にも小さな船で出発してしまうのだった。フォグはアウーダ姫と共に、小さな船でパスパルトゥの待つであろう、ヨコハマへと急ぐ。
映画『80日間世界一周』の結末・ラスト(ネタバレ)
ヨコハマへ先に一人で着いてしまったパスパルトゥは、フォグを裏切ってしまったと落ち込んでしまう。しかし、日本の曲芸を披露しているところへ行き、またまた自身が芸を披露するのであった。そして、後からヨコハマへ到着したフォグとアウーダ姫は、パスパルトゥがいそうな曲芸場へ行き、芸を披露していたパスパルトゥと再会を果たす。
そして、次の目的地サンフランシスコへと向かう。サンフランシスコでは、市民選挙が行われており、大勢の人で溢れていたが、なんとかニューヨーク行きの電車に乗ることができた。しかし、途中で先住民たちに電車が襲われてしまい、パスパルトゥが助けを呼びにいく。そんなパスパルトゥは、先住民たちに拉致されてしまう。フォグは、先住民たちの隙を突き、パスパルトゥを助け出すと、手作りした船で先を急ぐ。
乗りたかった船に乗り遅れ、無理やり乗り込んだ船でリヴァプールを目指す。無事にリヴァプールに到着したフォグたちだったが、そこで待ち構えていたフィクス刑事に逮捕されてしまう。しかし、銀行強盗の真犯人が逮捕され、フォグは釈放されることとなる。予定よりも遅れてロンドンに到着したフォグは、80日間で世界を周れなかったと嘆くが、実は、日付変更線の関係で、ロンドン時間で今日が80日目だと気づく。そこで急いでクラブの仲間の元へと行き、賭けに勝利する。その後、アウーダと結婚し、パスパルトゥと共に幸せに暮らすのであった。
映画『80日間世界一周』の感想・評価・レビュー
気球から始まり、鉄道や汽車、蒸気船、象や手作りの船など、さまざまな乗り物を駆使して、どんな状況でも諦めず進み続けるフォグとその召使いパスパルトゥ。夢の詰まった物語だと感じた。また、お金と知恵で何とかしていくフォグと、身体能力や愛嬌で上手くやっていくパスパルトゥが対照的でより物語を面白くしていると思った。私も、自分の持ち合わせている能力を駆使して、世界一周旅行をしてみたいと思わせてくれる、わくわくする物語であった。(MIHOシネマ編集部)
みんなの感想・レビュー