映画『ソニック・ザ・ムービー』の概要:セガのゲーム『ソニックシリーズ』を原作に映画化。特別な力を持った青いハリネズミ、ソニックが地球へ逃亡し10年後。彼が起こした大停電により狙われる羽目に。ソニックは警官のトムと協力し、恐ろしい敵へと立ち向かう。
映画『ソニック・ザ・ムービー』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:アクション、コメディ、アドベンチャー
監督:ジェフ・フォウラー
キャスト:ベン・シュワルツ、ジェームズ・マースデン、ティカ・サンプター、ジム・キャリー etc
映画『ソニック・ザ・ムービー』の登場人物(キャスト)
- ソニック(声:ベン・シュワルツ)
- 宇宙の果ての惑星に住んでいた青いハリネズミ。言葉を話すフクロウに育てられる。陽気で楽観的。音速の速さで走り、無限エネルギーをその身に宿す。帯電して放出することができる。孤独に寂しさを募らせる。トムから青い悪魔と呼ばれている。
- トム(ジェームズ・マースデン)
- モンタナ州グリーンヒルズの警官。正義感に厚く真面目で誠実。サンフランシスコへ移住し、警察官として活躍しようと考えている。ソニックと出会い、彼の行動に呆れ果てながらも、深い親愛を抱くようになる。ソニックにドーナツキングと呼ばれている。
- マディ(ティカ・サンプター)
- トムの妻で獣医師。トムを毛嫌いする伯母との付き合いに苦心しているが、姪とは仲良し。トムとぶつかり合いながらも関係を深め、息はぴったり。ソニックの存在を受け入れトムと共に助ける。
- ドクター・ロボトニック(ジム・キャリー)
- ドローン開発の権威だが、人格に難あり。非常に傲慢で常に上から目線。諦めが悪くしつこい。ソニックが生み出す無限エネルギーを発見し、実験体にしようと企む。
- クレイジー・カール(フランク・C・ターナー)
- グリーンヒルズに住む爺さん。ソニックを青い悪魔と呼び日夜、追い続けている。ソニックの存在を周知させようとしているが、誰も信じてくれない。武器はチェーンソー。
映画『ソニック・ザ・ムービー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ソニック・ザ・ムービー』のあらすじ【起】
宇宙の果てのとある惑星に住んでいたハリネズミのソニックは、特別で強い力を持っていた。彼はフクロウに育てられたが、強い力を狙う者達によって狙われてしまう。フクロウはソニックを守るべく次元の輪を使って彼を宇宙の果てへ逃がすことにするのだった。
10年後、地球のモンタナ州グリーンヒルズ。警察官のトムは1台も車が通らない道でスピード違反の取り締まりを実施し暇を持て余していた。そんな時、500kmもの異常なスピードを出す何かを感知する。不思議に思った彼は周辺を探り青い針のようなものを発見。その直後、事件が発生したため、現場へと向かった。
音速を超えるスピードを駆け抜けるソニックはトムをからかった後、道路を横断するカメを助けて森の中の隠れ家へ帰宅。幼少期にフクロウから逃がされ地球へ来たソニックは、地球での生活を楽しみながら追手が現れたら次元を渡る金のリングで逃亡する手立てを確立していた。だが、人間達はほとんどの者が彼の存在に気付いていない。ソニックは町を守るトムをドーナツキングと呼んで勝手に親しんでいる。そして、唯一ソニックを知るクレイジー・カールという爺さんはソニックにとっては遊び相手だった。クレイジー・カールは日夜ソニックを捕まえようとしているが、おちょくられてばかりで捕まえることができない。ソニックはトムと奥さんのマディを自分の家族として認識しているが、未だ顔を合わせたことはなかったし、寂しくても彼らと会うつもりもなかった。
そんなある日、トムにサンフランシスコ市警への栄転が決定。その夜、寂しさを募らせたソニックは野球グラウンドで帯電状態となり、町を停電させてしまう。原因不明の停電騒ぎに人間達は四苦八苦することになったが、トムは先日拾った青い針が暗闇で光っているのを見つける。同じ頃、電撃による停電騒ぎが何者かに攻撃を受けたと認識した軍上層部は、仕方なくドクター・ロボトニックに調査を依頼するのだった。
ドクター・ロボトニックはドローン開発の権威だったが、人格に問題がある。彼は到着早々、ドローンを放ち森の調査を徹底的に行いソニックの存在に気付いてしまう。ただちにソニック捕縛の捜索隊が出され、危機感を覚えたソニックは逃亡準備を整え隠れ家を出た。そして、トムの家の納屋へ。そこで金のリングを使おうとしたが、突然現れたトムによって麻酔銃を撃たれリングを手放してしまう。リングはサンフランシスコへの扉を開き、リングの入った袋が扉へ落下。ソニックはそこで意識を失ってしまった。
映画『ソニック・ザ・ムービー』のあらすじ【承】
青い謎の生き物と遭遇し理解しがたい状況に立ち会ったトムはソニックを檻に入れたが、意識を取り戻した彼と会話ができることに驚愕。ソニックは即座にリングをサンフランシスコに落としてしまったことに気付いたが、まだ麻酔が抜けきらない内にドクター・ロボトニックの追手がやって来てしまう。そこで、ソニックはトムに協力を願い、家の屋根裏に隠れさせてもらった。
ドクター・ロボトニックと対面したトムは奴を家に入れなかったが、ドローンが家宅捜索をしてしまう。ソニックはドローンのスキャンから逃れるため、屋根裏から飛び出した。しかし、ドクター・ロボトニックは青い針に気付きトムへ迫る。ソニックはトムを救うべく姿を現すことに。そのせいでドローンから攻撃される羽目になってしまったが、2人はすぐさま車に乗って逃走した。
逃走中にソニックから事情を聞いたトムは、説得に応じて彼をサンフランシスコへ連れて行くことになった。危機感はあるが、楽観的で落ち着きのないソニックに怒りを通り越して呆れ果てるトム。日が暮れてドライブインに入ったトムは同僚に連絡を入れて状況を知ろうとしたが、警察署はすでにドクター・ロボトニックに制圧されていた。
ドクター・ロボトニックと言葉の応酬を交わした後、ソニックがバーに入っていることが判明。トムは呆れたものの寂しさを募らせる彼に同情し、やりたいことリストを片っ端から消費することにした。ところが、柄の悪い男達に絡まれバーで乱闘が始まってしまう。そこでソニックは音速スピードでバーの連中を一斉に倒す策を弄し、トムと共に逃走を再開するのだった。
その日はモーテルで宿を取り、ようやく落ち着いてソニックの身の上を聞いたトム。やりたいことリストのほとんどは消費できたが、最後の1項目だけが残されている。それは親友を作ることだった。ニュースではトムが犯罪者として報道されている。
映画『ソニック・ザ・ムービー』のあらすじ【転】
翌日はカリフォルニアへ入ったトムとソニック。その頃、ドクター・ロボトニックは2人を追撃するべく遠隔操作の無人戦闘車両を出動。銛で固定されてしまったものの、ソニックはトムが町を出て行く不満を熱く叫んでいる。そのせいで再び帯電状態となったため、トムは一計を案じてソニックを戦闘車両にぶつけることにした。戦闘車両は見事に破壊でき、ソニックの無事も確認。ところが、戦闘車両から小型機が出現し爆弾を発射。ソニックのお陰で破壊できたものの、奴はしつこい。一輪車になっても尚追撃をやめない。そこで、トムは車の運転をソニックと代わり、一輪車を撃破。
ところが、一輪車から更に目玉サイズのドローンが出現し、車の上部が外されてしまう。そこで爆弾の起動音が聞こえたため、車を道路の脇へ寄せ爆破したもののソニックが爆風に巻き込まれ意識を失ってしまうのだった。
歯噛みしたドクター・ロボトニックだったが、ソニックの針が青白く光り輝いていることに気付き、ソニック対策を思いつく。針を解析した結果、無限のエネルギーを蓄えていることを知ったドクター・ロボトニック。
その頃、トムはマディがいる伯母の家へ。伯母はトムのことを毛嫌いしているが、ソニックを目にして失神。マディもまた唖然とするのだった。
マディは獣医師であるため、ソニックを診てくれるが、地球上の生き物ではないので対処法が分からない。ひとまず気付け薬を投与しようとしたところで、ソニックが意識を回復。彼の動きに驚いたマディはトムを責めたが、伯母の娘がソニックに新しい靴を進呈。ソニックはご機嫌になった。
マディと仲直りしたトムは彼女と共にソニックをサンフランシスコへ。金のリングはとあるビルの屋上に落ちているが、屋上へ行くには特別なキーが必要だ。トムとマディはソニックをバックに入れ警官のバッジを使って屋上へ。無事に金のリングを取り戻した。
映画『ソニック・ザ・ムービー』の結末・ラスト(ネタバレ)
後は金のリングで他の惑星へ向かうだけ。ソニックはトムと会えてよかったと告げ金のリングを使おうとしたが、そこへドクター・ロボトニックが登場。ソニックの針を最大限に利用した装備であった。ソニックはビルからトムとマディを突き落とし、ドローンからの一斉射撃を掻い潜りビルの下へ。ところが、ソニックの一部でもある針のせいでドクター・ロボトニックが乗るホバークラフトだけが動きソニックを攻撃。攻撃を受けたソニックは意識を失いかけたが、どうにか金のリングを使ってトムとマディをグリーンヒルズへ避難させることに成功した。
ビルから転落したソニックだったが、ドクター・ロボトニックの追撃から逃げ続ける。ホバークラフトはサンフランシスコの市街を同じ速さでついて来る。そこで、ソニックは金ノリングを使ってパリから万里の長城を抜けエジプトへ。そこで、ソニックはホバークラフトをかく乱した後、ピラミッドの頂上からグリーンヒルズへ向かったが、背後から攻撃を受けてしまうのだった。
そこへトムとマディも駆け付ける。ソニックがピンチに陥っていることに気付いたトムは金のリングを使ってドクター・ロボトニックに襲い掛かったが、失敗。だが、そこへトムの同僚やクレイジー・カールが立ちはだかる。ドクター・ロボトニックはソニックをただの実験体としか見ていないが、トムはこれまでのソニックとの交流で彼を自分の友だと明言。その言葉で奮起したソニック。彼は電撃を纏い友達を守るために力を使うと宣言した。
ドクター・ロボトニックはソニックに照準を合わせ攻撃準備に入る。ソニックも力を蓄え行動開始。これまでの比ではない速さでホバークラフトを攻撃した後、トムが金のリングを使ってドクター・ロボトニックをキノコしかない惑星へと追放するのだった。トムと念願のハイタッチをしたソニック。トムはサンフランシスコへ行くことをやめ、グリーンヒルズに残ることを決める。
帰宅してしばらく後。トムとマディの元に政府から感謝状が届けられ、ソニックと食事の場を儲けたいと打診されるが、トム夫妻はもう付き合いはないと返した。ところが、ソニックは2人の元にいる。トムとマディは屋根裏を改装しソニックの住処として提供。ソニックは感動してトムとマディに感謝を述べるのであった。
映画『ソニック・ザ・ムービー』の感想・評価・レビュー
セガの人気ゲーム『ソニック・ヘッジホッグ』シリーズを原作にした作品。ソニックの落ち着きのない様子や陽気さがとてもよく描かれている。
ソニックと言えば、多くの人がゲームをプレイした経験があるのではないかと思う。かく言う自分もプレイした口だが、ソニックの落ち着きのない感じや陽気さがとても面白く、彼のスピードを生かした演出もユーモアがあって良かった。対するトムは大人の男で真面目で誠実だが、ちょっと堅物なイメージ。でも心優しい人物なので、ソニックの陽気さの裏にある寂しさをきちんと理解してくれる。そして、ドクター・ロボトニックをジム・キャリーが演じているが、独特な気持ち悪さが加わった上にしつこさも良かった。充分に満足できる作品。(MIHOシネマ編集部)
みんなの感想・レビュー