映画『ネル』の概要:1994年製作のアメリカ映画。ジョディ・フォスターがヒロインのネルを演じ、その圧倒的な演技力が話題の作品である。母親に囲われて世間を知らないネルが、自分を観察したい医師達との交流で人の温かさを知っていく。
映画『ネル』 作品情報
- 製作年:1994年
- 上映時間:113分
- ジャンル:ヒューマンドラマ
- 監督:マイケル・アプテッド
- キャスト:ジョディ・フォスター、リーアム・ニーソン、ナターシャ・リチャードソン、リチャード・リバティーニ etc
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映画『ネル』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
映画『ネル』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ネル』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ネル』 あらすじ【起・承】
ロヴィンズヴィルのコヴィータ湖のほとりには、世間から隔離した生活を送るケルティがいる。
ある日この村の食料配達員の青年がケルティの死を発見。
すぐさま保安官に通報する。
連絡を受けて駆けつけた保安官と医師ジェリー。
家の中を捜索している途中、家の中に1人の女性がいることに気がついた。
話しかけても言葉も通じないその女性は、意味のわからない言葉を話している。
そして知らない彼らに怯えたのか、手をつけられないほど暴れ出した。
彼女の名前はネル(ジョディ・フォスター)。
ケルティの実の娘であるものの、戸籍には載っていなかった。
ケルティは病気のため言葉を上手く話すことが出来ず、その影響で彼女もまた話が出来ないのだろうと医師達は推測する。
最初に家を訪れたジェリーは彼女のことを調べるが、自分には手に余ると判断し大学病院の精神科医ポーラのもとを訪れた。
そこでアイデアを求め自分を助けてくれないかと頼む。
しかしポーラは研究熱心な現実家だった。
自分の成果をあげる研究材料になりそうなネルを自分の病院へ入院させたいと言い出す。
ポーラの提案に反対のジェリー。
ここから2人の意見は正反対のため敵対していくこととなる。
そのため結論は法廷に持ち込まれた。
法廷が出した結論。
それはネルが1人で暮らせるかどうかが条件であった。
暮らせるようなら入院はしなくて良いとのこと。
そこで2人の医師がネルを3ヶ月間観察してから決めることになる。
この日からネルと医師達との時間が始まった。
映画『ネル』 結末・ラスト(ネタバレ)
ジェリーは穏やかな性格であり、ネルとの会話も努力の結果出来るようになっていく。
一方でポーラは上手く人と付き合うことが出来ない性格であった。
そのため地位や金があっても孤独な生活をしていたポーラは、何もないところで暮らす研究対象にしているネルの行動や性格を見て自分も同じなのではないかと思い始める。
孤独で人と話すことが出来ないネルとだ。
そんなポーラの心の葛藤をもジェリーは優しく受け止める。
ネルのおかげでポーラとジェリーの仲は深まった。
2人はネルに生きていく道理や楽しみを教え、彼女に癒やされもする。
しかしマスコミはそんなネルを放っておかなかった。
森で暮らす非文明的な生活をするネルを取り上げたのだ。
そのことで連日マスコミが森に押し寄せ暮らすことが出来なくなったネルを、仕方なく病院に収容することに。
しかしここでの生活はネルにとっては恐怖以外の何者でも無かった。
ジェリーはネルの感情が消えてしまうと、一緒に病院から脱走。
あれから3ヶ月後、いよいよ結論が出る法廷の場。
ジェリーはネルの通訳者として登壇する。
しかしネルは病院での経験から心を閉ざしてしまい、今後の自分の生活についての話に参加もしない。
そんな彼女を見かねたジェリーはそれで良いのかと問う。
そこでネルはこの3ヶ月間で街の住人やジェリーやポーラとの生活を経て、自分が今思うことや過去を振り返り発言した。
そして1人で生きていくと宣言する。
そのスピーチには誰もが心を動かされた。
言葉を上手く話すことが出来ないネルらしい直球の内容であったからだ。
5年が経った。
ポーラとジェリーは夫婦になった。
娘を連れて森に遊びに来た2人はネルの誕生日を祝った。
今では1人では無いネルだった。
映画『ネル』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ネル』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ジョディ・フォスターの名演技
間違いなくこの作品は彼女の代表作である。
自然の中に溶け込む素の彼女は美しすぎる。
ジョディ自信が惚れ込み映画化した作品であり、思い入れも強かったのであろう。
この役の見所はネルの難しい感情を言葉無しにどう表現するかにかかっていた。
長い台詞が言えるわけでもない設定なので、当然顔や目の演技に注目が集まるわけである。
しかし彼女はやり遂げた。
物語の内容は去ることながら、演技のインパクトが強くこの映画を思い出すと演技力の凄さということしか覚えていないというくらいである。
内容の難しさ
誰にでも受け入れられる内容ではないかもしれない。
時として偏見や差別と問題視されることもあるだろうし、単純に暗くて見る気がしないという人もいるかもしれない。
内容が万人に受け入れられる訳ではないからこそ、演出が難しそうである。
基本的には人間同士のコミュニケーションを軸に展開する物語であり、それは話せるかどうかというところにないとしている。
実際にネルは失語症の母親であったことから言葉は話すことが出来ずにいたし、意思は地位や名声がありながら人とはうまくつきあえていない。
このことを物語が一番伝えたかったことなのだろう。
それがわかると非常に深い内容であることに気がつき、味わい深さを感じることが出来る。
映画『ネル』 まとめ
湖に裸で水浴びする姿が印象的な作品がこの映画であった。
ジョディ・フォスターの演技力はさすがのものであり、彼女の素朴な透明感のある女性らしさが非常に際立った作品である。
間違い無く本作品は彼女の代表作である。
しかし最近この映画を知っている人はそういない。
是非今後も残したい名作に入れて欲しい芸術的価値のある映画である。
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いい映画だ