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映画『モテキ』あらすじ&ネタバレ感想

久保ミツロウによる同名漫画を原作としたテレビドラマの映画版。ドラマ版の一年後を舞台に、再びモテキがやってきた駄目男が繰り広げる騒動を描く。ドラマ版から引き続き森山未來が主演。

映画『モテキ』 作品情報

  • 製作年:2011年
  • 上映時間:118分
  • ジャンル:コメディ、ラブストーリー
  • 監督:大根仁
  • キャスト:森山未來、長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子 etc…

映画『モテキ』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★☆☆☆

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映画『モテキ』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『モテキ』のあらすじを紹介します。

31歳になった藤本幸世(森山未來)は、相変わらず金も夢も彼女もいない。一年前にやって来たモテキも今やどこかへ行ってしまった。サブカル系ニュースサイトのライターとして働き始めるも、仕事も恋もさっぱりだった。そんなある日、ツイッターで知り合った松尾みゆき(長澤まさみ)と出会い意気投合する。何度かデートを重ね親密にはなるが、彼女には同棲中の彼氏が居ることを知り尻込みしてしまうのだった。そんな時、みゆきの友人で年上OLの枡元るみ子(麻生久美子)に告白される。突然のことに動揺しながらも一夜を共にする幸世。一度はるみ子と一緒になろうと思う幸世だったが、久しぶりにみゆきと会って自分の想いを再確認し、結局るみ子を振ってしまう。

その後取材で、みゆきの彼氏でイベントコーディネーターの山下ダイスケに会うと、彼が既婚者であることを知る。みゆきとは不倫関係だったのだ。怒りや劣等感を爆発させた幸世は、その夜みゆきの元を訪ね想いを伝える。しかしそれを彼女は拒絶するのだった。そしてダイスケが主催する音楽フェスに取材でやってきた幸世は会場でみゆきを見つける。逃げるみゆきを幸世は追いかけ続ける。そしてついに捕まえると、泥まみれになってキスをするのだった。

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映画『モテキ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『モテキ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

脱童貞してしまった主人公

ドラマ版の幸世の魅力は、何も持たざる者である点にあった。金も夢も女もいない。完全な負け犬であるからこそ、共感ができ応援もできたはずだ。ところが今回の映画版では(恐らく)薄給でありながらもやりがいのある仕事につき、何よりも童貞を卒業してしまっている。それでも何とかセカンド童貞という言葉を巧みに持ち出して誤摩化していたが、中盤でそれも卒業してしまう始末。だからこそ相手役の女性たちには、削られた主人公の魅力を補うだけのものが当然期待される。

4人の女たち

だが残念ながら、本作でメインに据えられた4人の女性の内少なくとも3人はこちらの期待を下回ってしまった。物語に最も関わってくる長澤まさみ演じるみゆきは確かに言動こそ魅力的ではあるが、設定自体は不倫という極めて薄っぺらくて通俗的なものだ。真木よう子演じる先輩社員、仲里衣紗演じるガールズバーの店員に至っては殆ど掘り下げられることがない。唯一麻生久美子演じるるみ子だけが、年齢故の焦りや恋愛における格好悪さを上手く表現している。幸世を追いかけてすがるシーンは、物語のラストで幸世がみゆきを追いかけるという形で反復されているが、前者の方が遥かに格好悪くて迫るものがある。だからこそ彼女のエピソードが中途半端な形で片付けられてしまったことが残念だ。

映画『モテキ』 まとめ

一度完結してしまったドラマの映画版ということで、設定上のパワーダウンは否めない。それを補うための新規女優陣なのだが、正直長澤まさみ以外は所謂かませ犬に過ぎず余り魅力を引き出せていない印象を受ける。とはいえ、特に前半部分はエンターテイメントとして完成されており、ドラマ版のファンであれば失望することはないだろう。

また本作の魅力の1つは作中でひっきりなしに流れる音楽だ。主人公のサブカル好きという設定に合わせた選曲で、そこら辺を楽しむこともできる。ただ使用方法については明暗が別れている。ミュージカル仕立てのPerfumeや、カラオケで熱唱されるB’zやジュディマリは使い方にも工夫があり、物語を引き立てる役割を担っている。一方で物語が佳境に差し掛かるとただ感情を盛り上がるためのBGMとして使用されがちで、やや安易な印象を受けるのが残念。

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