映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』の概要:『ゲノム・ハザード ある天才科学者の5日間』は、司城志朗による小説の映画化作。日韓合作映画で、監督はキム・ソンス。主演の西島秀俊をはじめ、出演者のほとんどは日本の俳優。
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』 作品情報
- 製作年:2013年
- 上映時間:120分
- ジャンル:アクション、サスペンス、ミステリー
- 監督:キム・ソンス
- キャスト:西島秀俊、キム・ヒョジン、真木よう子、浜田学 etc
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』 評価
- 点数:65点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』 あらすじ【起・承】
デザイン会社で働く石神武人は、妻の美由紀と結婚して一ヶ月。会社に美由紀からのプレゼントが届くが、なぜかハングルでメッセージが書かれていた。
その日帰宅した石神は、美由紀の遺体を発見する。最愛の妻の突然の死に驚くが、その時なんと妻から電話がかかってくる。今この場で死んでいるはずの妻の声に石神はさらに混乱する。
そこに警察を名乗る男達が訪ねて来たが、応対している間に妻の遺体は忽然と姿を消してしまう。
男たちは車に石神を引きずり込み、「オ・ジヌ」という男のことを尋ねる。石神は知っているはずもなく車から逃走するが、その時偶然に韓国人女性記者のカン・ジウォンと出会う。事のあらましを聞いたジウォンは不審に思うが、この事件の裏に何かを感じて協力することにする。
その日を境に、石神は自分の記憶とは別の人間の記憶を持ち始める。
妻の行方を探そうと実家まで訪ねるが、そこは別人の家だった。自分のことも正確に思い出せなくなり、記憶が混ざっていることに混乱する。
2人は「石神武人」の過去を調べるが、過去の知人の証言や写真から全くの別人であることを知る。謎の男「オ・ジヌ」こそ石神のことだったのである。
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』 結末・ラスト(ネタバレ)
オ・ジヌは、アルツハイマーに関わる研究者だった。ジヌが開発していたウイルスは、人間の記憶を記録し、それを他者に移すことができる。つまり、そのウイルスがあれば死んでも記憶はこの世に留めておけるというものだ。
ある日、上司の佐藤が交通事故ではねた男(本物の石神武人)を研究室に連れ込んでいるのをジヌが目撃。罪の隠ぺいを図ろうとする佐藤ともみ合いになり、ジヌは石神の記憶を記録してしまったウイルスを注射されてしまい、彼自身の記憶は石神のものに上書きされてしまったのである。
そして、石神が死んだ妻の美由紀だと思っていた女性こそ、ジヌの妻ハン・ユリだった。
ユリは突然行方不明になったジヌを長い間探し続けていた。駅で偶然見つけたジヌに声をかけるが見向きもされず、探偵を雇って調査した結果ジヌの居場所を見つける。
過去を思い出して欲しい一心で、ジヌのマンションに現れたところで美由紀と出くわし、混乱した美由紀ともみ合ううちに事故で亡くなってしまったのだった。
一度は帰宅したジヌに発見されるも、美由紀に助けを求められた伊吹によって遺体と痕跡を消された、これが事件の真相だった。
美由紀は、佐藤の庇護を受けていた人物であり、いつ記憶が戻ってしまうかわからないジヌを観察するために結婚したのだが、その間に彼を本当に愛するようになっていたのだった。
ジヌを追っていた男たちは、海外の製薬会社に雇われ、ウイルスのデータを得るために彼を狙っていたことがわかる。
しかし結果的にジヌの記憶は戻ってしまったので、研究は失敗。ジヌはデータの入ったUSBをジウォンに託して去る。
一年後、全ての記憶をなくしたジヌはジウォンの前に現れる。ジウォンは彼を夕食に誘う。
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
設定や展開の面白さはあるも、もう少し
突然別の記憶を手にする男の、「自分は誰なのか」という謎や、消えた妻の遺体の行方、そしてなぜ追われなければならないのか。たくさんの謎がこれでもかというほど詰め込まれ、
サスペンスとして本当に面白い。
サスペンスありアクションありと、スピーディにストーリーが展開するので満足感は得られるんだけど、「ああ面白かった」では済ませられない引っかかりもある。
よくできた話なので、気にしなくてもいいのだけれど、突っ込みたいことが多いのだ。
記憶の上書きに関しては、まあ納得できる。Aの人物からBの人物へ記憶を移す、ここまではわかる。しかし、脳の機能は記憶に関わるものだけではない。記憶喪失になっても日常生活は普通に送れるし、言葉も話せる。これは記憶や言語や習慣などをしまっておく脳の場所が違うからだ。
だから石神の記憶を上書きされたとしても、突然絵が上手くなるだとか、利き手が変わるだとかいうことはおかしいのではないだろうか。
そして突然別人が「石神武人」になったにもかかわらず、本人として生活できているのが謎である。会社や友人・知人との関係はどうしたのか、その辺の説明は省いているだけなのかもしれないが、しこりとして残る。
迫力あるアクション
ストーリーはもう一歩であったが、アクションシーンはすごい。
ど派手なカーアクションはスタントなしで演じたらしい。最近西島秀俊はハードボイルド系のアクション映画ばかり出演しているように思うが、ジャッキー・チェンでも目指しているのだろうか……。
しかしそれだけ意気込んでアクションシーンを演じているだけあり、迫力あるシーンになっている。
マット・デイモン主演のボーンシリーズが好きな方はきっと楽しめる作品だと思います。記憶をなくした男が自分は一体何者なのか、何が起きているのか模索しながら自分の正体を突き止めていくというストーリーは洋画では多く見られますが、邦画ではなかなか無い題材なので、日本人俳優が演じるとこうなるのかと比較しながら鑑賞してしまいました。
迫力は物足りないかもしれませんが、西島秀俊のアクションやしっかりと伏線を回収していく爽快感は存分に感じられるので、とても楽しめました。(女性 30代)
一人のとある天才科学者が、別人の記憶を上乗せされたことにより危険に晒されてしまうという物語。個人的には理解しづらい内容だった。本来の記憶と新しい記憶が混合しており、彼には2人の奥さん、2つの家庭があるという設定だが…、本来の奥さんの実家に間違って押しかけた時の相手の他人のような反応といい、違和感の残るシーンが多々あった。純粋にサスペンスとして楽しめていたのは前半部分だけだろう。じっくりと観ればもっと楽しめるのかもしれないが、個人的には好きとは言い難い作品。(女性 20代)
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』 まとめ
ストーリーが『ボーン』シリーズに似ているということもあって、それを知っている人にとってストーリーはイマイチかもしれない。
あとは予告の時点で「石神武人」が「オ・ジヌ」だとバラしているし、サブタイトルから遺伝子に関わる話だと簡単に予想がつく。それがわかると大体予想がつくこともありミステリーとしては今一つ。
それでも、一本の映画にこれだけたくさんの謎をちりばめて、それを全て回収しているのはすごいと思う。役者も演技派揃いだし、満足度は高い。
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