映画『キッズ・レボリューション』の概要:スウェーデン発の、不思議なパンツをめぐるファンタジーアクション映画。マックス・ルンドグレンの児童小説が原作。主演はルーカス・ホルゲション、監督はエッラ・レムハーゲン。
映画『キッズ・レボリューション』 作品情報
- 製作年:2014年
- 上映時間:99分
- ジャンル:ファンタジー、アクション
- 監督:エラ・レムハーゲン
- キャスト:ルーカス・ホルゲション、オッレ・クランツ、ニーナ・サンド、シャンティ・ローニー etc
映画『キッズ・レボリューション』 評価
- 点数:55点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『キッズ・レボリューション』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『キッズ・レボリューション』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『キッズ・レボリューション』 あらすじ【起・承】
母に捨てられ、フリーの新聞記者で仲が悪い父と暮らすことになった少年マッツ。
夏休みの間、友人ダビッドと彼のおじさんの手伝いをしてお小遣い稼ぎをすることになるが、親が犯罪者だという女の子リブも一緒だ。
帰り道でジーンズを汚されてしまったマッツは、落ちていたパンツに穿き替える。
しかしそのパンツのポケットからは次々とお金が。
魔法のパンツを手に入れたマッツとダビッドは、湧いて出てくるお金で遊び放題。
ダビッドのおじさんの手伝いも、お金で雇ったホームレスを使って済ますようになる。
それをリブに見つかって大金を要求されてしまうが、彼女はお金を返し、3人は友達になる。
その頃銀行では、厳重に保管されていた紙幣が忽然と消えるという謎の事件が起こっていた。
母から夏休みの間だけ父と暮らすように言われていたマッツだったが、父から真実を聞かされて家を飛び出し、以前雇ったホームレスと再会。
彼の飼っている犬が欲しくなったマッツは、お金を置いて犬を連れ去ってしまうが、追いかけてきたホームレスは交通事故に遭う。
その頃、マッツの父は武器製造会社PTTの代表ウィリアム・オッドの行方を調べる依頼を受けていたが、彼だと思われた身元不明遺体が弟グスタブ・オッドだったと判明。
パンツはグスタブのもので、魔法のパンツを狙うウィリアムはマッツの行方を追っていた。
映画『キッズ・レボリューション』 結末・ラスト(ネタバレ)
ホームレスの男性ジークが生きていたとわかり、安心するマッツ。
マッツたち3人は退院したジークを豪華なホテルでもてなし、困っている人を助けたいという気持ちから様々な寄付を始める。
やがて、マッツは父と和解。
しかし銀行からお金が忽然と消えているニュースを見て、お金の出どころを悟ると父に打ち明ける。
その夜、侵入者に父がさらわれ、マッツはダビッドと共にリブの自宅に逃げ込む。
警察に助けを求めようとするが、警察では監視カメラに映ったマッツたちが鍵を握ると行方を探していた。
ウィリアムと顔を合わせたマッツの父は、パンツの前の持ち主グスタブがウィリアムに殺されたと知る。
そしてウィリアムからパンツと父を交換するよう脅されるマッツだったが、ダビッドが囮になって監禁場所を探そうとする。
ジークに運転を頼んでダビッドを追うが、マッツが監視カメラに映ってしまい警察から追われるハメに。
警察を巻いたマッツたちは、父とダビッドを助け出してジークが運転する車で逃げる。
ウィリアムに追いつめられるマッツたちの前に警察が現れ、ウィリアムが逮捕されると、マッツの父はパンツを燃やしてしまった。
その後、ウィリアムに追い詰められた時に命を落としたジークの葬儀が行われ、マッツはジークの血縁者に彼の大切な犬を預けた。
マッツたちが寄付した大金は話題になり、マッツは罪に問われることはなかった。
映画『キッズ・レボリューション』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『キッズ・レボリューション』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
現代の子供たちらしいお金の使い方
あまり見かけないスウェーデン発の映画で、子供向けのファンタジーアクション映画。
偶然拾ったパンツのポケットから湯水のようにお金がわいてくると気が付いたマッツとダビッドが、マンガやスマホにゲームを買いあさり、お菓子を山のように買って高級車に乗せてもらって大はしゃぎするのは、現代の子供らしい。
それに飽き足らず、お手伝いをやりたくないからホームレスの老人、老婆をお金で雇うという部分には現代の子供たちの悪い部分が目立っているようだ。
しかし、いくらでもポケットからお金が出るのにお手伝は(お金で雇ったホームレスに頼んで)やっておく、という不器用な部分が子供らしくて憎めない。
口止め料を請求したリブも、手をつけずにマッツに返すなど、根は悪くない子供たちの姿の描き方がうまい。
マッツのせいで事故にあったジークへのお詫びが、結局お金を使ったものだったり、たくさん募金するといってもポケットから出したものだろう、というツッコミどころはある。
子供向け作品なので、マッツのパパの仕事と悪党たちのつながりはわかりにくくても仕方がないが、何度もマッツに偽のパンツをつかまされるウィリアムの間抜けっぷりもツッコミどころ。
子供向け映画としては十分楽しめる
子供たちの友情や、助け合うところがうまく描かれている。
親友を助けるために自分を囮にするダビッド、実は繊細な心の持ち主の女の子リブを励ますマッツなど、心が温まる部分も多い。
大人のグスタブが穿いていたパンツがマッツにピッタリという点で、確かに魔法のパンツなんだ、と思わせる部分もある。
魔法なら銀行からお金が消えるのはおかしくも思えるが、正体不明のお金を普通に使えるという設定よりは、説得力があるだろう。
マッツのパパがパンツを捨てたが、募金したお金が世界を救うというご都合主義なエンディングだが、子供向け作品だから許される終わり方だろう。
シンデレラのガラスの靴のパンツバージョンなんて言うと語弊があるかもしれませんが、この作品を見た子供はみんな、マッツが履いている魔法のパンツが欲しくなるでしょう。
落ちているパンツを履くこと自体気持ち悪いのですが、まさかそこからお金が湯水の如く出てくるとは思わず、不気味に思っていたパンツに申し訳ない気持ちになりました。
何故?とかどういう仕組み?なんてことは考えずに、ただこんなパンツが本当にあったら自分は何をするだろうと想像しながら見るのがとても面白かったです。(女性 30代)
映画『キッズ・レボリューション』 まとめ
日本ではあまり見かけないスウェーデンの映画、しかも子供向け作品でもあるため、キャストやスタッフの名前もあまり知られていない。
髪を青色に染めたリブの外見は真面目とは遠いイメージだが、実は家族思いで優しい女の子、といった部分も悪くない。
「お金、お金」と進むストーリーなので、大金を手にした子供の無遠慮さなどの汚い部分が見え隠れするが、お金を抜きにしてマッツとダヴィッドの友達になるリブなど、大人の心にも何か響くものがある作品。
みんなの感想・レビュー
中々の傑作。子供向けのファンタジー的作品。やはり外国作品は日本映画と比べてリアルさが違う。