この記事では、映画『曖昧な未来、黒沢清』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。
また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。
映画『曖昧な未来、黒沢清』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0041136
製作年 | 2002年 |
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上映時間 | 74分 |
ジャンル | ドキュメンタリー |
監督 | 藤井謙二郎 |
キャスト | 黒沢清 オダギリジョー 浅野忠信 藤竜也 |
製作国 | 日本 |
映画『曖昧な未来、黒沢清』の登場人物(キャスト)
- 黒沢清(本人)
- 映画監督。映画『アカルイミライ』では、脚本、撮影、編集を担当する。
- オダギリジョー(本人)
- 『アカルイミライ』で雄二役を務める。初の主演作品であり、気合いは十分である。
- 浅野忠信(本人)
- 『アカルイミライ』で守役を務める。自然体で、監督からの指示に素直に従い演技をする。
- 藤竜也(本人)
- 『アカルイミライ』で真一郎役を務める。監督の意向を汲み、演技に反映させる。
映画『曖昧な未来、黒沢清』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『曖昧な未来、黒沢清』のあらすじ【起】
2002年、映画『アカルイミライ』の撮影が始まった。監督は黒沢清である。ストーリーは、上の世代が若い世代に勝つことで価値観の相違を克服し、明るい未来を迎えるという展開だ。しかし上の世代にとって、それは明るい未来ではない。価値観の対立は解消できないが人々は生きていかなければならない、というのが作品のテーマである。
クランクインは、2002年4月10日。初日のワンカット目の撮影は、すでに何日も撮影してきたのように振る舞い、いつも通りだと思い込んで行う。現段階では、俳優の芝居によって登場人物のキャラクターをつかもうとしている状態だ。
撮影行為は最も重要な部分ではあるが、それがすべてではない。必ずしも脚本通りではないという意味では、ドキュメンタリーとノンフィクションの境目はないといえる。監督がシーンの段取りを詳しく説明し、細かい指示が出される。そして本番になる。
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映画『曖昧な未来、黒沢清』のあらすじ【承】
黒沢監督は、普段からあまり感情を表すタイプではないため、撮影でも物事の善し悪しをはっきりとは言わない。雄二のイメージは「ダーティー・ハリー」だと表現したが、漠然としているため映画を見ていない人には伝わらない。雄二を演じたオダギリは役のつかみ方に苦労していたため、撮影が終わり役から解放されるとほっとした表情を見せた。
現代社会の人間は多義的であり、ハリウッド映画のようなはっきりした人間はいない。したがって、曖昧な人間を描くことこそがリアルだと考えている。
監督がどうしても思いつかないときには、助監督や俳優に任せることもある。アニメと違い、全てにこだわるわけにはいかない。その一方で、急に思いついたことを即座に試してみることもある。人間の行動には理由がないものだ。したがって、ディスカッションをして演技を突き詰めていくのは非常に苦手である。今回の出演者からはあまり質問がなかったことで、撮影が順調に進んだのかもしれない。
映画『曖昧な未来、黒沢清』のあらすじ【転】
『アカルイミライ』はノンジャンルでいきたいという、プロデューサーからの要望があった。しかし何でもできるということは、まとまりにくいということでもあり、黒沢監督にとっては難しい作品だった。
現代の人間の葛藤を描くときには、どこかで暴力的な表現が必要だと考えている。誰にでも些細なきっかけで、暴力に巻き込まれる可能性がある。
人間の心理を描くドラマは苦手である。肉体としての人間の葛藤を描いているつもりだったが、俳優の演技によって登場人物の心理に引き込まれる映像ができてしまった。よって編集作業では、心理を断ち切る作業を意識的に行った。
主要登場人物の男性三人は、監督の分身であるかのように見える。それは黒沢監督自身が脚本を書いているため、彼自身を超えることができないからだ。しかし俳優や衣装などのおかげで、脚本以上のものが完成する。映画制作は、それぞれが持っているものを合わせていく作業である。
映画『曖昧な未来、黒沢清』の結末・ラスト(ネタバレ)
当初は撮影期間として5週間を希望したが、プロデューサーからは却下された。黒沢監督は予算とスケジュールは必ず守ることをモットーにしているため、最終的に3週間で終了した。監督は出演者やスタッフとは一定の距離を置いているが、逆に現場には心地よい沈黙が流れていた。
映画を大勢と一緒に見ると、周囲の反応を元に、社会の中での自分の立ち位置を確認することができる。大勢と一体化しているか、それとも孤独か、というのを知る場であるのが映画である。
2002年4月30日、映画はクランクアップした。気象条件も味方し、非常にいいカットを撮ることができたと黒沢監督も満足している。しかし編集に入ると、彼は突然独裁者になる。この映画では監督が自ら編集し、自分の中の狂気を出していった。
今回のドキュメンタリーでは、捨てたはずの過去を見せられるのは辛いと感じた。世代的に子どもの頃には写真しかなかったため、過去を映像で見せられることには慣れていない。特に普段自分の声を客観的に聞くことはないため、違和感を覚えた。
映画『曖昧な未来、黒沢清』の感想・評価・レビュー
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映画『曖昧な未来、黒沢清』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ
以上、映画『曖昧な未来、黒沢清』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。
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