映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』の概要:フランク・ホプキンスの自伝『Hidalgo』を映画化した作品。主演は、『ロード・オブ・ザ・リング』でアラゴルン役を演じ一躍有名になったヴィゴ・モーテンセン。
映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』 作品情報
- 製作年:2004年
- 上映時間:137分
- ジャンル:アドベンチャー、アクション
- 監督:ジョー・ジョンストン
- キャスト:ヴィゴ・モーテンセン、オマー・シャリフ、ズレイカ・ロビンソン、アダム・アレクシ=モール etc
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映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』 あらすじ【起・承】
フランク・ホプキンスは、その卓越した騎馬の技術を活用し、アメリカの騎兵隊の伝令として活躍していた。しかし、ふとしたきっかけで、原住民の虐殺に関わってしまい、絶望を味わったフランクは、騎馬隊を辞めて馬のショーで生活するようになっていた。彼の愛馬は、ムスタング種(小型の野生馬)ヒダルゴである。
彼らの活躍を耳にした、アラブの族長シーク・リヤドは、自らが主宰する馬のレース、オーシャン・オブ・ファイヤーにフランクを招待する。その挑戦を受けたフランクは、ヒダルゴとともに船で海を渡り遥かアラブの国へと足を踏み入れた。しかし、ムスタング種といういわば雑種のような小さな馬は迫害の対象であり、またアラブの人たちにとっては白人も差別の対象であるため、船の中でも差別を受けるフランクとヒダルゴ。
シークが彼らを招待したのも、世界最強と言われるアラビア種の馬たち、ベドウィン族が一番であることを、フランクを破ることで示したかっただけだったのだ。シークのもとにたどり着いても、あまり考えいされている風ではないことを感じるフランクだったが、愛馬と共に、だからこそ勝ってやろうと前向きな姿勢でレースがスタートした。
映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』 結末・ラスト(ネタバレ)
オーシャン・オブ・ファイヤーは、その名のとおり、約4800キロの砂漠を駆け抜ける過酷極まりないサバイバルレースだった。また、外国人であるフランクを勝たせないために、妨害工作をしてくるアラブ人もいる。さらに、ヒダルゴは草原を走る馬であり、砂漠には不慣れだ。しかし、その小柄さや小回りの利くことを生かしてレースを進めていくフランクとヒダルゴだった。
砂嵐などを切り抜け、たどり着いた中間地点では、多くのものが脱落するかまたは死んでしまっていることを知るフランク。そんな彼のテントに、シークの娘、ジャジーラがやってきた。参加者であるアルリー王子が優勝すると彼の妻にならなければならない約束であり、それを阻止するためにどうしてもフランクに勝って欲しいというのだ。彼女と心通わせるフランクだが、その夜盗賊の襲撃があり、ジャジーラは連れ去られてしまう。フランクはなんとか彼女を奪還して連れ戻り、外国人やムスタング種を差別的な目で見ていたシークの態度は少し軟化したように思われた。
そんな中、最終日がスタート。疲労が色濃く残るまま、フランクとヒダルゴも出発するが、途中でヒダルゴの蹄が割れかかっており、思うままもう走れない危機が訪れる。砂漠の中で、このまま走らせ続けるのは苦しませるだけになってしまう。愛馬を安楽死させるという究極の選択を迫られるフランクは、自身も渇きに屈しそうになった。しかし、その時幻なのか、彼の目に映ったのは、故郷西アメリカにいた原住民たちの姿だった。実は彼は原住民の血を引いており、それなのに虐殺が起こってしまったことをずっと悔いていたのだ。
精霊か、幻かに励まされ、立ち上がったヒダルゴと共に、砂漠を駆け抜けるフランク。彼らは無事、68時間を超えつつも二位に大差をつけて、オーシャン・オブ・ファイヤーを制したのだった。
映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
馬好きにはたまらない
私は馬が好きである。アラブの最強馬つまりサラブレッド系なのだけれど、とにかくでかい、速い、つやつやしている、とどこをとってもかっこよさしかない。また、そこに紛れると小さいのだがヒダルゴは本当にかわいい。この撮影のために、ヴィゴはこのヒダルゴ役の馬とずっと一緒に過ごして、実際自分の相棒のようになったと語っており、それがわかるくらいヒダルゴは表情豊かだった。また、この映画が終わった後、ヴィゴはヒダルゴ役の馬を買い取ったそうだ。それほど二人の言葉無き交流がしっかりと伝わってくる映画だった。
砂漠の過酷さが美しい
4800キロの砂漠を走る、と言われてもピンとこないけれど、日本が3000キロくらいだと思うと想像を絶する。砂漠とひとことに言っても、岩だらけの砂漠、石ころだらけの砂漠、砂の海と、表情は様々で、ひとつひとつがフランクとヒダルゴに襲い掛かるさまは美しくも恐ろしかった。そういう、自然への畏敬の念を十分すぎるほど感じる演出は見事だった。
人種差別について
冒頭の原住民虐殺から始まり、ヒダルゴが船でいじめられたり(野生馬だから)、白人の見た目のフランクがアラブの人々に冷たくされたり、と差別をしっかりと描いている作品だった。また、原住民の血を引きながらも軍側に属し、また原住民の虐殺を止められなかったフランクが、砂漠の真ん中で祖先の姿を見て助けられるといった演出も、自身のルーツについて深く考えるきっかけを描いている。どんな血の人間だろうが、己にプライドを持って自然と共に生きる、そういった大きなメッセージ性を抱えた作品。
壮大な自然と、人間と馬の絆を感じられる男気のある作品でした。ヴィゴ・モーテンセンが大好きで、もちろんこの作品も見ていましたが、子供の頃にはこの作品の良さや素晴らしさが分からず、ただ馬のレースを見ているだけでした。
しかし、大人になって見るとヒダルゴが他の馬よりも小さいことや、差別されいじめられていることなど、多くのことに気付かされ、そんな困難な状況を脱したのはヒダルゴとフランクの絆のおかげだろうと感じました。
自然の豊かさと脅威を同時に感じることも出来、心が熱くなる作品でした。(女性 30代)
映画『オーシャン・オブ・ファイヤー』 まとめ
馬好き自然好きにはたまらない映画だった。なので私自身は非常に好きな作品なのだけれど、万人におすすめしたいかと言われるとそれは難しい。何故ならある意味単調だからだ。とにかく砂漠を走っている。イナゴに襲われ砂嵐に襲われ盗賊に襲われ喉が渇いて死にそうになりながら、とにかく走っている映画で、それがメインだ。そういった映画を好まない方が見ると、おそらく退屈してしまうかもしれない。
しかし自然、差別、自分の出自、プライド、そういったものに関して考えるには非常に良作だと思う。あまり過剰な演出もないので、すとんと心に入ってくるはずだ。
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