映画『アンナチュラル』の概要:冬のアラスカに撮影に来たカメラマンとモデル、現地に住む先住民、秘密を抱えた研究所の博士が、遺伝子操作されたクマに襲われるというB級パニック映画。主演はジェームズ・レマー。
映画『アンナチュラル』 作品情報
- 製作年:2015年
- 上映時間:89分
- ジャンル:アクション、ホラー、コメディ
- 監督:ハンク・ブラクスタン
- キャスト:ジェームズ・レマー、シェリリン・フェン、ロン・カールソン、レイ・ワイズ etc
映画『アンナチュラル』 評価
- 点数:30点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★☆☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★☆☆☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★☆☆☆☆
[miho21]
映画『アンナチュラル』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『アンナチュラル』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『アンナチュラル』 あらすじ【起・承】
雪深いアラスカの地に、モデルのエラとクイン、アシスタントのデレーナを連れたカメラマンのブルッキングが撮影にやってきた。
モデルのエラは、ブルッキングと恋人関係だ。
先住民のマーティン、ネイト、リリーが営むロッジに3日間滞在することになるブルッキングたちは、先住民に対する悪口ばかり。
一方、とある研究施設でシロクマが脱走し、2人の博士が犠牲になった。
残された女性の博士は、戸締りもせずに慌てて逃げ出した。
だが、よそ見運転が原因で事故にあってしまう。
翌日、雪の中で水着に毛皮を羽織り、撮影をするブルッキングたち。
途中で死んだばかりの動物の遺体を発見したクインはひどく動揺し、ネイトはピリピリし始める。
そしてエラが割れた氷の下に落ち、ブルッキング、クイン、デレーナは逃げ出す。
置き去りにされたネイトを探すマーティンは、彼の死を確信し、エラの遺体も見つける。
そこに、遭難しかけていたハナ博士が迷い込み、マーティンはロッジに匿う。
地元民から嫌がられているクロービッチ産業で、気温の変化のせいでアラスカに渡ってきたというホッキョクグマの研究をしているハナ博士。
凶暴なホッキョクグマが原因だと語るが、アラスカにホッキョクグマはいるはずがなく、誰もその話を信用しなかった。
映画『アンナチュラル』 結末・ラスト(ネタバレ)
翌日、助けを求めるために、マーティンはひとり山頂へ衛星電話をかけに向かう。
途中でハナ博士の車を見つけ、ホッキョクグマと狼のDNAを組み合わせた怪物を作っていたことが発覚。
衛星電話はつながらず、途中で遺伝子操作されたホッキョクグマに襲われ、足止めされてしまう。
ロッジでは停電が起こり、燃料も残りわずかになって、リリーとハナ博士が外を見て回る。
そこに、遺伝子操作されたホッキョクグマが侵入し、リリーとデレーナが食べられてしまう。
迎えが来るまで寝ると決め込んでいたクインが起きてきて、ブルッキングと一緒に車でロッジから脱出。
だが、タイヤが雪にはまってしまい、身動きが取れなくなってピンチに陥る。
クインも命を落とし、自棄をおこしたブルッキングは車のガソリンにライターの火を付け、自爆する。
それでも生きていた遺伝子操作されたホッキョクグマは、走って逃げようとして、トラバサミの罠にかかったハナ博士に狙いを定める。
彼女を救ったのは、スノーモービルの先端にネイトが残した氷に穴をあけるドリルを装着したマーティン。
しかしすでにひん死の状態だったマーティンは、ハナにこれ以上の遺伝子操作は自然に逆らうものだと告げ、命を落とした。
映画『アンナチュラル』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『アンナチュラル』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ぬいぐるみ感を隠さないモンスター
自然を守るために作られた、狼の遺伝子を組み込まれたホッキョクグマが大暴れするという設定の作品。
しかしその遺伝子操作されたホッキョクグマはラスト20分程度しか出番がなく、完全にぬいぐるみの見た目と、暗闇や雪深い森の中でのシーンが多いために、怖がらせたりパニックにさせる要素はゼロ。
狼の遺伝子が組み込まれているといっても、どこからどう見てもホッキョクグマでしかなく、意外性も無い。
また、停電中のロッジの中や雪だらけの森の中に白いホッキョクグマという見にくいシーンが多すぎるため、犠牲になったキャラクターが誰なのかもわかりにくい。
適当なコメディストーリー
水着に毛皮を着たモデルの写真で、毛皮の乱獲撲滅を訴えると言う写真家ブルッキングの発想が突飛でツッコミどころ。
また、その撮影シーンはシュール過ぎて、苦笑いしてしまう。
恋人のモデル、エラが水面下にいたホッキョクグマに引きずり込まれていくシーンや、先住民のネイトと共に置き去りにするのは、出来の悪いコメディにしか見えない。
ネイトの全身の遺体が見つからない事や、裏があることが見え見えなハナがこっそり動いていることが伏線かと思いきや、それっぽさを演出しただけのストーリーにはガッカリさせられる。
期待するとガッカリの展開
B級映画の定番をすべて覆し、お色気担当の美女であろうと関係なくホッキョクグマの餌食になっていくので、意外なラストへの期待が高まる。
だが、ハナだけが生き残り出世して研究を続けているラストは、意外というよりも適当な印象が残り面白味もない。
氷に穴をあける機械を取り付けたスノーモービルに乗ったマーティンが「DNAにぶっこんでやる」と、意味不明な決め台詞を言いながらホッキョクグマを倒すシーンは、酷過ぎて笑えてくる。
B級作品だと分かっていて鑑賞したのでストーリーに対しても、クオリティに対してもやっぱりなと言う納得しかありませんでしたが、遺伝子操作されたホッキョクグマに襲われるパニックムービーを期待して見た方にとってはかなり残念な作品になってしまうでしょう。
物語の見所となるはずのホッキョクグマですが、作品の後半にちょこっと出てくるだけ。しかも、もふもふのぬいぐるみ感が満載で凶暴な殺人グマには見えませんでした。狼とのハイブリットとの事でしたが、狼の要素は何処へ。全体的にクオリティが低いので期待せずに見ることをオススメします。(女性 30代)
映画『アンナチュラル』 まとめ
海外ドラマ「デクスター 警察官は殺人鬼」に出演していたジェームズ・レマーが主演。
デヴィッド・リンチのドラマ「ツイン・ピークス」のシェリリン・フェン、レイ・ワイズも出演し、キャストの豪華さだけは他に劣らない。
しかし作品の中身はほとんど無く、B級映画にありがちなお色気シーンも無ければ残酷描写も存在しない。
ジェームズ・レマー演じるマーティンの、意味のよくわからない決め台詞くらいしか見どころはないが、集中して見られない時や何でもいいから映画を流していたい人には合っている作品だ。
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