映画『カイロ・タイム 異邦人』の概要:2009年のカナダ映画。カナダから夫の赴任先、カイロに旅行に来た女性が忙しい夫に代わり街を案内したり、世話をしてくれる元夫の部下と静かに思いを寄せ合うラブロマンス。
映画『カイロ・タイム 異邦人』 作品情報
- 製作年:2009年
- 上映時間:90分
- ジャンル:ラブストーリー
- 監督:ルバ・ナッダ
- キャスト:パトリシア・クラークソン、アレクサンダー・シディグ、エレナ・アナヤ、アミナ・アナビ etc
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映画『カイロ・タイム 異邦人』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『カイロ・タイム 異邦人』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『カイロ・タイム 異邦人』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『カイロ・タイム 異邦人』 あらすじ【起・承】
カナダの雑誌編集社のジュリエットは、カイロの空港に到着した。
彼女の夫は国連で働いていて、忙しくしている。
そのため代わりに昔国連で働いていて、夫の部下だったタレクが迎えに来ていた。
タレクの車でカイロの街を抜け、ジュリエットはナイル川沿いの高級ホテルに到着する。
その夜、夫マークから電話で暫く帰れないと伝えられた。
彼はギザの難民キャンプでのトラブルに巻き込まれてしまっていたのだ。
一人時間を持て余すジュリエットは、街を散歩することに。
しかしエジプトでは多くの人間がイスラム教徒であり、女性は黒い布で顔や体を隠すのが普通。
カナダ人のジュリエットは当然そのまま露出した格好で出かけた。
すると道で次々と男性が追ってきて怖い目に遭う。
そんな日常に疑問を持ちながらも夫がいない時間をどうすることも出来ず、ジュリエットはタレクがいるコーヒー店へ足を運んだ。
しかしそこでもジロジロ見られたジュリエット。
後でタレクから男性専用のカフェだと聞いた。
映画『カイロ・タイム 異邦人』 結末・ラスト(ネタバレ)
マークの忙しさを知っているタレクはジュリエットを不憫に思い、街の案内を勝手出た。
ピラミッドは夫と約束をしているというジュリエットに、ほかの場所を案内しようとする。
ナイル川の美しい景色、雑貨店が並ぶ市場など、それはカイロの日常だった。
最初は違和感を覚えるジュリエットだったが、次第にカイロの風景に溶け込み、少しずつ興味を持ちは始める。
エジプトにはカナダと違いストリートチルドレンも多い。
そして学校にいけない子供たちが労働している姿もよく目にする。
そんな当たり前のことがジュリエットには衝撃的だった。
タレクのおかげでカイロの普通が知れ、祈りの大事さを知り、彼の友人たちを出会ったことで今まで知らなかった世界が開けていった。
そしてホテルまで送ってもらった時。
ジュリエットはタレクに部屋でお茶を飲まないかと誘った。
部屋の中で2人、見つめあいお互いの存在を感じ始めた。
しかしタレクがジュリエットに近づいた時、彼女は外に行こうと誘う。
しばしカイロの夕暮れを散歩した後、ホテルに戻った。
するとロビーでジュリエットの名を呼ぶ声が。
マークだった。
見つめるタレクを寂しそうに見つめ、エレベーターに乗り込むマーク夫妻。
タクシーで約束通りピラミッド観光に行く2人。
お互いの存在の大事さを感じながらも、一人複雑な気持ちになるジュリエットだった。
映画『カイロ・タイム 異邦人』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『カイロ・タイム 異邦人』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
何も起こらない精神恋愛
この映画は最後まで結局何も起こらない。
タレクはお世話になった上司の妻のジュリエットに気持ちは傾くものの、結局は手を出さない。
一方でジュリエットもまた何かしたいと心で願っているような表情はするのだが、何もしない。
物語の後半でホテルの部屋にあげるジュリエットだったが、結局はタレクが近づいても何もさせずに外に散歩に出るのである。
ついに何かあるのか!?と期待したが、何もないまま終わって欲しいとも思う複雑な感情が芽生える作品。
大人なのか子供なのか、プラトニックにこだわった精神的繋がりの恋愛映画である。
良い思い出に変わりそうな誰もが経験したことのある甘酸っぱい感情が芽生える美しい映画だった。
エジプトの風景の美しさ
この作品の見どころはエジプトの風景の美しさにある。
あまり馴染みの無い景色ばかりだが、その魅力を存分に楽しめる撮影の仕方が魅力だ。
また風景に合わせたジュリエットのドレスがまた美しい。
最後に着ていたエメラルド・グリーンのロングドレスはナイルを表現しているようで映画とマッチしていた。
最後にマーク登場
これは最後まで夫の姿が出ないパターンかと思いきや、出てしまった。
多少の残念感があるシーンだった。
しかしタレクの紳士的振る舞いと出で立ちのスマートさと比較されるようなマークの姿に、現実と理想の狭間を見せられた感じがして、リアルであった。
最後まで顔を出さずに二人だけの世界を楽しむのも、また良かったのでは無いだろうか?
ジュリエットがひと時の気の迷いで間違いを起こさなくて本当に良かったなと思いました。海外旅行に行くと、違った世界を知り、価値観が変わるなんてよく言いますがそんな時に出会った人に対する感情は「勘違い」だと思うんです。
マークという夫がいながらもタレクに心を奪われてしまいそうになったジュリエット。タレクのほうは本当に恋していたのかもしれませんが、異国の地で感じた優しさと恋心を勘違いしてはいけません。(女性 30代)
映画『カイロ・タイム 異邦人』 まとめ
美しい作品だった。
風景、俳優、台詞、どれをとっても上品であり女性が好みそうな仕上がりである。
エジプトを舞台にした恋愛映画というのも珍しく、またロケ地も一般市民が使うようなマーケットや路上など、日常生活を覗いているような楽しさがあった。
時間の短さも絶妙。
もっと見たいと思わせるような長さが魅力的で、あっという間に終わってしまったという感覚が後を引く。
それだけに美しさの余韻がまた心地よいのだ。
素敵だなと素直に思える映画に出会えて良かった。
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