この記事では、映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。
また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。
映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0093097
製作年 | 1972年 |
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上映時間 | 119分 |
ジャンル | 恋愛 |
監督 | ライナー・ベルナー・ファスビンダー |
キャスト | マルギット・カルステン ハンナ・ジグラ イルム・ヘルマン エバ・マッテス |
製作国 | ドイツ |
映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』の登場人物(キャスト)
- ペトラ・フォン・カント(マーギット・カーステンゼン)
- ブレーメンの高級アパートに住む30代半ばのファッション・デザイナー。初婚の夫と死別、二度目の夫には自ら三行半を突きつけ離婚。男とうまくいかなかったのは仕事のこともあるが、レズビアンという彼女のセクシュアリティにもあった。友人のシドニーから紹介された若いモデルのカーリンに夢中になり、心身共に破滅へ向かう。
- カーリン(ハンナ・シグラ)
- ペトラより一回りも下の年齢の若いモデル。シドニーによってペトラに引き合わせられる。ペトラから好意を寄せられ、はじめは仕事を紹介してくれることもありそれに応えていた。しかし、すぐに気持ちが冷めて釣れない態度を取るようになる。オーストラリアにいる夫からの連絡を受けて、早々にペトラの元を去っていく。
- シドニー(カトリン・シャーケ)
- ペトラとカーリンの共通の友人で、二人を引き合わせる。自立した女としてペトラを認めてはいるものの、プライベートのパートナーとは決まって悲しい終わりを迎えることを知っており心配している。
- マレーネ(イルム・ヘルマン)
- ペトラのアパートに住み込みで働く彼女の秘書。働き始めて3年になるが、毎日奴隷のように虐げられている。全く言葉を発さないが、喋らないのか、喋れないのか、喋らないように強制されているのかは不明。
映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』のあらすじ【起】
ペトラ・フォン・カントはファッションデザイナーとして成功し、ブレーメンの豪奢なアパートで暮らしている。かつて二度結婚し、娘ももうけたが、一度目の夫を事故で亡くし、二度目の夫には自ら別れを告げた。今は物言わぬ秘書のマレーネを奴隷のように働かせながら、アパートをアトリエにしている。
ペトラは今日もいつものようにマレーネをあごで使う。母親に金の無心をされたため、各所へ支払い遅延を連絡する手紙を書かせ、すぐ投函してくるように命令。そうかと思ったら急にレコードをかけ、ウィッグをつけ、マレーネをチークダンスに誘うなど身勝手に振る舞う。その後、新しい仕事が舞い込んでくるが、駆け出しの頃に偉そうに接してきた連中が掌返ししてきたと嘲笑うペトラ。
そこへ友人のシドニーが訪ねて来る。彼女は夫とオーストラリアに住んでおり、順調とは言えないがそれなりにうまくやっている。一方、いつも悲しい結末を迎えるペトラの男性遍歴にシドニーは同情しつつも、当然だと内心思っていた。それというのもペトラはレズビアンだったからだ。
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映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』のあらすじ【承】
孤独な生活を送るペトラを心配したシドニーは、友人の若いモデルであるカーリンを連れて来ていた。ペトラはカーリンを見た瞬間、心奪われてしまう。「もっと年寄りだと思っていた」というカーリンに、さらに気を良くするペトラ。明日また会う約束をしてカーリンはシドニーと帰っていった。
翌日一人でやって来たカーリンは、5年ドイツを離れていて自分の居場所がほしいと話す。「自分で勝ち取るのよ」と言うペトラに、「自分は怠惰だからだめ」と答えるカーリン。さらにペトラはカーリンの身の上を根掘り葉掘り尋ねる。
家は貧しく親からも放任されていたというカーリン。一方、ペトラは娘を寄宿学校に入れているという。勉強は嫌いで縛られるのも嫌だというカーリンに、強制力も時には必要だというペトラ。育って来た環境が違いすぎて、ことごとく価値観が合わない二人。カーリンはさらに、父がリストラに遭って母を殺して首を吊ったという衝撃の事実を口にする。ペトラは彼女に同情する素振りを見せるが、彼女の心をつかみたい一心だった。実はカーリンは既婚で、オーストラリアに夫がいるが仲がこじれていると聞いて、ペトラは心の中でほくそ笑んだ。
映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』のあらすじ【転】
ペトラは、ホテル住まいだというカーリンをアパートに住まわせ、仕事の面倒も見ることにする。二人はやがて関係を持つようになるが、カーリンはすぐに飽きて横柄な態度を取るようになる。その度にペトラは、いつもにも増してマレーネにきつく当たるようになった。カーリンは余計なお節介を焼くペトラのことをあからさまに煙たがるが、それでもペトラは愛を傾ける。密かにカーリンが男と遊んでいることに気づきペトラが問い正しても、「あなたは大好きだけど、男とも寝る」と正直に伝えるカーリン。ペトラはそれを聞いて泣きはらす。
しばらくして、カーリンの夫から、今チューリヒにいると電話がかかってくる。カーリンは、夫に会いに行くので航空券を予約してくれと図々しくペトラに指図した。「夫とは仲が悪いと言っていた。離婚すると言ったじゃない」と言って、ペトラは必死でカーリンを繋ぎ止めようとする。しかし、泣いてすがる彼女を尻目に、カーリンはアパートを出て行った。
映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』の結末・ラスト(ネタバレ)
カーリンがいなくなってから、ペトラはアルコールに浸る生活を送っていた。今日はペトラの誕生日で母親や娘、友人が集まるというのに、酒をあおりながら未だにカーリンからの連絡を待っている。
やがて娘のガブリエレが祝いにやって来る。ガブリエレは学校の悩みを打ち明けるが、それどころではないといった態度のペトラにショックを受ける。しばらくしてシドニーが来訪。彼女からカーリンは別のところでモデルをやっていると聞き、ペトラの中に愛憎の感情が沸き起こる。
最後にペトラの母親が到着するが、ペトラは完全にやさぐれてしまっており、悪態をついて皆を困惑させる。ガブリエレは泣き出し、シドニーは呆れて帰ってしまった。そのあと、とうとうペトラは寝込んでしまう。
しばらくして気持ちが落ち着いたペトラは、「実はカーリンを本当に愛したことはなく、ただ彼女を所有したかっただけだと気づいた」と母親に語った。そして皆が帰ったあと、これまでひどい扱いをしてきたことをマレーネに謝罪し、対等な関係を築こうとペトラは提案する。しかし、マレーネは別れの言葉を告げることもなく、荷物をまとめてすぐに出て行ってしまうのだった。
映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』の感想・評価・レビュー
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映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ
以上、映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。
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