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映画『96時間』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『96時間』の概要:娘を救うためのタイムリミットは96時間……。元CIAの工作員ブライアンが、人身売買組織に誘拐された娘を取り戻すため、そのスキルをフルに使って奔走する。リュック・ベッソン脚本、リーアム・ニーソン主演。

映画『96時間』の作品情報

96時間

製作年:2008年
上映時間:93分
ジャンル:アクション、サスペンス
監督:ピエール・モレル
キャスト:リーアム・ニーソン、マギー・グレイス、リーランド・オーサー、ジョン・グライス etc

映画『96時間』の登場人物(キャスト)

ブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)
CIAの元工作員。CIAでの仕事がもとで妻に愛想を尽かされ、離婚。遠い任務地から娘の誕生日のため帰国するなど、娘キムのためなら何でもする。
キム(マギー・グレイス)
ブライアンの17歳の娘。両親の離婚後、母・再婚相手のレノーアとともに暮らしている。パリ旅行中に何者かに誘拐されてしまう。夢は歌手だが、父にしか打ち明けていない。大人しい性格。
レノーア(ファムケ・ヤンセン)
ブライアンの元妻。遠い地で任務をするブライアンへの心配に耐えきれず離婚。「家庭を顧みなかった」とブライアンに対して冷たい。
サム(リーランド・オーサー)
ブライアンのCIAでの元同僚。現在はCIAを辞め、警護の仕事などを請け負っている。ブライアンとは今も仲が良い。情報解析が得意。
スチュアート(ザンダー・バークレー)
レノーアの再婚相手で大富豪。キムとの関係は良好。
ジャン=クロード(オリヴィエ・ラブルダン)
フランス国土監視局の副局長。以前はフランスの工作員で、ブライアンとも顔見知りだった。
アマンダ(ケイティ・キャシディ)
キムの友達。一緒にパリに旅行し、誘拐される。性に対し奔放。
マルコ(アーベン・バジラクタラジ)
アルバニア系人身売買組織のリーダー。キムを誘拐した。
シーラ(ホリー・バランス)
アメリカの超人気歌手。ライブの警護をしていたブライアンに命を救われる。

映画『96時間』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『96時間』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『96時間』のあらすじ【起】

17歳の娘、キムの誕生日。父親のブライアンは、彼女の誕生日を祝うため、離婚した妻と娘が住む大富豪スチュアートの家に来ていた。元妻のレノーアはいまだにブライアンにそっけない。しかしキムはブライアンの来訪を心から喜んでくれ、いまだに将来の夢は歌手であると、ブライアンにだけ話してくれる。

ブライアンはCIAの工作員だったころの元同僚・サムから、人気歌手シーラのライブ警護の仕事に誘われる。ライブ当日、シーラが暴漢に襲われそうになるが、ブライアンは現役時代の腕前を発揮し、彼女を守りきった。シーラはブライアンに感謝し、歌手を目指していると言うキムのために、自分のボイストレーナーやマネージャーの連絡先を教えてくれた。

キムから「会いたい」と連絡がきた。ブライアンはボイストレーナーの連絡先をキムに渡そうとするが、レノーアもその場についてきてしまう。ブライアンを呼んだのは、キムがパリ旅行に行くのに実父のサインがいるからだった。CIAでの経験からキムの旅行を危険視するブライアンを、レノーアはなじる。結局ブライアンは連絡先をキムに渡せないまま、サインをしてしまった。

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映画『96時間』のあらすじ【承】

キムは女友達のアマンダとパリに発った。空港でタクシー待ちをしていると、現地の青年に声をかけられる。舞い上がった2人は彼とタクシーに相乗りし、住所を教えてしまう。2人と別れた後、青年は何者かに2人の事を報告していた。

キムを心配したブライアンは、何度もキムに電話をかける。やっとつながり、キムはトイレで電話に応じるが、中庭を挟んだ向かいの部屋でアマンダが何者かに連れ去られてしまう。事態を察知したブライアンはキムを落ち着かせ、捕まったら特徴を電話に叫べと的確に指示する。ベッドの下に隠れたキムは相手の声を聞かせ、「月と星の入れ墨」と叫びながらさらわれてしまった。ブライアンは犯人に、「必ず見つけ出す」と警告する。

ブライアンはすぐさま準備を整え、スチュアート邸でレノーアに事情を説明する。サムに携帯に残った声を解析してもらい、相手がマルコ率いるアルバニアの人身売買グループだと言うことが判明する。彼らは旅行中の女性を拉致・薬漬けにして、売春婦として売り飛ばすのだ。彼女を取り戻す可能性があるのは、誘拐から96時間。ブライアンはスチュアートのプライベートジェットでパリへ向かう。

ブライアンは2人の滞在先でカメラを回収し、そこに映り込んでいた現地青年を追う。キムが住所を教えたのは彼だけだと言っていたからだ。空港で青年を見つけたが、彼を追う途中で青年は車に轢かれてしまう。

映画『96時間』のあらすじ【転】

ブライアンは元フランスの工作員だったジャン=クロードに協力を頼む。しかし、すでに副局長に昇進していたジャン=クロードは協力を断った。ジャン=クロードは、部下にブライアンの監視を指示する。

ブライアンはマルコのグループのシマに近づき、部下に盗聴器を仕掛ける。そこから得られた情報を元に、ブライアンは誘拐された女性達が集まる場所を捜し出した。しかし、そこにはキムはもういなかった。キムの友達アマンダは、薬を打たれ亡くなっていた。ブライアンは、キムからジャケットを貸してもらったと言う女性に話を聞き、マルコのアジトの場所の手掛かりを得る。

ブライアンはついにマルコを探し出した。ブライアンは宣言通り、マルコ達一味を一網打尽にする。その中で、ジャン=クロードがこのグループから上納金を受け取っていることを知る。キムはもうオークションに出品されるために移送された後だった。

ジャン=クロードが自宅に帰ると、そこにはブライアンが待っていた。ブライアンはジャン=クロードの妻の肩を撃ち、彼にオークションの取引相手を調べさせる。

映画『96時間』の結末・ラスト(ネタバレ)

ブライアンはオークション会場に向かい、落札者の1人を脅す。彼はとある大富豪の指示でオークション会場に来ていた。オークションの目玉として最後に出て来たのは、薬で頭がもうろうとしたキムだった。ブライアンは無理やりキムを落札させる。しかしオークション部屋を出たところで、主催者に捕まってしまった。

ブライアンは主催者の部下達を一網打尽にし、大富豪の部下を追う。彼は大富豪の待つクルーザーに女性達を乗せていく。ブライアンは橋の上からクルーザーに飛び乗った。大富豪の部下達を1人ずつ倒しながら、ブライアンはついに、大富豪の部屋にたどり着いた。そこにはキムをナイフで脅し、交渉を持ちかける大富豪の姿があった。ブライアンは迷いなく、大富豪に狙いを定めて頭を撃ち抜いた。キムを取り戻し、2人はきつく抱きしめ合うのだった。

ブライアンがキムを連れて帰国した。レノーアとスチュアートが出迎え、ブライアンに心から感謝の意を表す。ブライアンは、自宅に帰る3人を見送った。

その後、ブライアンはキムをあるところに連れていく。ドアを開けた先に待っていたのは、ブライアンが以前救った歌手、シーラだった。キムは感動で声も出ない。シーラは2人を家に招き入れるのだった。

映画『96時間』の感想・評価・レビュー

タイトルは誘拐された者が、ここを過ぎると戻って来ないとされる時間。タイムサスペンスも効いていて、全体のスピード感に拍車をかける仕掛けである。
リーアム・ニーソン演じるブライアンが、誘拐された娘のキムを救い出すためにマフィアと戦うというストーリー。元CIA工作員のブライアンが強い強い。気持ち良く悪者をなぎ倒してくれる。しかし、娘が人質にとられていること。その娘とずっと疎遠だったことが、ブライアンの抱えるドラマをさらに深いものにしている。(男性 40代)


本作の最大の魅力は、助けを求めて電話をしてきた自分の娘に父親が掛ける言葉だ。「お前は今から誘拐される。」映画をよく見る観客ほど、この言葉に驚く。普通の映画ならば、そんな状況での台詞は「心配するな、きっと大丈夫だ」に決まっているのだから。そして主人公がその真逆の事を言った瞬間、観客は「この映画は何かが違う」と釘付けになる。

ちなみに娘のキム役を演じるマギー・グレイスは当時23歳くらいだが、どう見ても彼女が演じているとおり、高校生にしか見えない。継父からのプレゼントを見た時のはしゃぎっぷりなど相当な演技力で、彼女の演技だけでも見る価値のある映画だ。(男性 30代)


娘との距離を必死に埋めようとする父親の姿は、年頃の娘を持つ父親にとっては共感するべき所があるはずです。仕事に娘に一生懸命の姿は何処か応援したくなります。それに反発するかのように、次々に試練が襲いかかります。

ストレス発散したい時に観る映画です。銃撃戦や何人もの悪を倒す瞬間は胸がスッとしてストレスがなくなるはずです。(女性 30代)


主演のリーアム・ニーソンがカッコよすぎます。元CIAとしても、父親としても最高にクールでした。
攫われた娘の為に奔走する父親を描くアクション作品です。娘の為なら非道なことでも何でもしでかす父親の必死さが伝わります。リュック・ベッソンが一枚噛んでることもあってか、ハードボイルドで渋い映画でした。とにかくかっこよかったです。(女性 20代)


海外旅行に発った娘とその友人が旅先で誘拐されてしまう。娘は拐われる直前、犯人たちに見つからないように父に電話をかける。娘が危険にさらされている中、安心させる言葉はかけず「お前も誘拐される」と伝え、娘に犯人たちの特徴を叫ぶように冷静に指示をするところはさすが元CIA!強すぎる!と思わず今後の展開に期待が高まった。少ない手がかりにも拘らず、国を越えて犯人を探し出す執念に娘への愛を感じた。主演のリーアム・ニーソンの渋い演技とアクションから目が離せなかったし、とにかくかっこよすぎる。あんなお父さんがいたら最高だな。(女性 30代)


「無敵のパパ」なんだか事件に巻き込まれる父親役の多いリーアム・ニーソン。今回も思いっきり事件に巻き込まれる元CIA工作員、ブライアン・ミルズを演じています。製作、脚本はリュック・ベッソン。面白いに決まってますね。誘拐された娘を助けるために奔走するミルズ。娘のためならなんでもします。殺しも余裕。とにかく娘を助けたい。96時間という制限がある中でのストーリーはスピード感があり、テンポがよく観ていて飽きません。
頑張るパパはかっこいい。(女性 30代)

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みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    『レオン』の監督や『トランスポーター』シリーズの製作など、これまで様々なフランス製アクション映画を生み出してきたリュック・ベッソンが、本作で「世界一敵に回したくないパパ」を誕生させてしまった。

    その後シリーズ化され続編2作が作られた本作(続編は評判悪かった)の見所は、なんと言ってもリーアム・ニーソン演じるブライアンパパの容赦ない追い詰めっぷり。

    CIAで身に付けた能力をフルに活かして単身で敵地に乗り込み敵を倒していくのだが、もう強すぎて笑ってしまう。娘を危険に晒した相手は容赦なく殺す。

    グッドラックなんて言っている場合じゃないよ。早く逃げなさい。早く謝って娘を返しなさい。

    ブライアンパパの異常な強さには笑ってしまうけど、アルバニア人の人身売買が妙にリアルで、日常生活のどこにでも危険が潜んでいることを痛感させられた。

  2. 匿名 より:

    この手のアクション映画に欠かせないものとなっているカーアクション。

    早回しとカットのつなぎでスピード感を演出して、『ボーン』シリーズを意識したようなカーアクションになっているのだが、既視感が拭えなくて正直見る気にならなかった。

    こういったカーアクションが欧米では人気なのか、慣習的に必ず使われる。

    でも物語の設定が新鮮で面白かったから、慣習的なカーアクションなんて必要ないのに。

    物語もアクションも撮影技法も突き詰めて徹底的に革新を追い求めていたら、もしかしたらもっと面白い作品になっていたかもしれない。でもアクション映画でそんなリスクを冒す制作会社なんてないか。

  3. 匿名 より:

    クリストファー・ノーラン監督も言っていたのだが、リーアム・ニーソンの話す言葉は全てが真実に聞こえる。

    彼が話しているだけで画面に説得力がでてくる。だから、電話で誘拐犯を脅す時も、落ち着いた口調なのに迫力があって良かった。「ああ、この人は本当にやるな」と思わせてくれる。

    ドラマ『LOST』でわがままなお嬢様のシャノン役だったマギー・グレイスが演じるキムも良かった。助かった後に母親のもとに駆け寄る姿は本当に17歳の少女のようで驚かされた。