この記事では、映画『ザ・リング』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ザ・リング』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ザ・リング』 作品情報
- 製作年:2002年
- 上映時間:116分
- ジャンル:ホラー
- 監督:ゴア・ヴァービンスキー
- キャスト:ナオミ・ワッツ、マーティン・ヘンダーソン、ブライアン・コックス、デヴィッド・ドーフマン etc
映画『ザ・リング』 評価
- 点数:40点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★☆☆☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『ザ・リング』 あらすじネタバレ(起承転結)
映画『ザ・リング』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ザ・リング』 あらすじ【起・承】
高校生のケイティとベッカは、ケイティの家で楽しく話をしているうちに、「呪いのビデオ」と呼ばれる映像の話になった。実は、ケイティは先週そのビデオをボーイフレンドたちと見ており、見た後に「7日後にお前は死ぬ」という電話がかかってきたという。半信半疑のベッカだったが、実際にケイティは一週間前にビデオを観たと思われる時間に突然死んでしまった。
ケイティの叔母、レイチェルは、数日前から一人息子のエイダンがケイティの死を予期するような絵を描いていたことを不審に思いながらも葬儀に参列した。ケイティの母親に、ケイティの死を解明してほしいと頼まれたレイチェルは、葬儀に来ていたケイティのクラスメイト達から、他にも同じ日に死んだ友達がいることを聞きつけ、調べ始める。
ケイティが死ぬ一週間前に友達と訪れたコテージにたどり着いたレイチェルは、コテージに合ったビデオを観る。観終わると電話が鳴り、「あと7日」という声を聴いた。

映画『ザ・リング』 結末・ラスト(ネタバレ)
本物の呪いのビデオを観てしまったレイチェルは、元夫ノアに協力を仰ぎ、ビデオを解析していく。ビデオに映っていた灯台がモエスコ島と呼ばれるところにあるものとわかった。その島では、かつて馬たちの謎の連続自殺事件が起こっており、その牧場の主、アンナ・モーガンがビデオに映っていた人物だと突き止める。エイダンが、勝手に呪いのビデオを再生して見てしまったことで追い詰められたレイチェルは、実際にモエスコ島を訪れた。調べていくうちに、アンナには養女にしたサマラという娘がいたことがわかる。サマラという少女を養子にしてからアンナは精神的におかしくなり、馬が死ぬ事件も起きた。サマラがいなくなってから島に平和が戻ったという。
サマラが閉じ込められていたと思われる納屋の手がかりから、再び初めのコテージを訪ねたレイチェルとノア。そこにある井戸には、サマラの死体があり、気付くとレイチェルが死ぬべき時間が過ぎていた。
安堵してノアと別れ、帰宅したレイチェルに、エイダンが「どうして助けたの。彼女は眠らない」と言った。ノアが危ないと考えたレイチェル。しかし、ノアはサマラによって呪い殺されてしまう。ダビングが助かる鍵だと思ったレイチェルは、エイダンにダビングさせるのだった。
映画『ザ・リング』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ザ・リング』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
怖さの種類が違う
日本の『リング』の怖さとは、どこにあるのか。それは、あの湿っぽさや暗さ、そして最後までわからない貞子の存在ではないのだろうか。貞子は、見えない。見えないけれど確かにいることがわかるから怖い。ラストシーンに姿を現すものの、顔ははっきり見えないし、ずるずると這いながら近づいてくるだけで決してパワフルではない。だが、呪い殺される。そういう得体の知れない圧倒的なものへの恐怖が、映画『リング』の怖さの源だと考える。という点から考察すると、ハリウッド版の『ザ・リング』ははっきりいって、怖くない。ショッキングなのは馬がスクリューで死ぬシーンや、サマラの父親が自殺するシーンなどで、このようにアメリカ映画ならではの怖さならある。ただ、サマラはかなり早くの段階に顔がわかってしまう。顔がわかれば、あまり怖く感じないのは私だけだろうか。また、最後のテレビから出てくるシーンにしても、貞子のように、じわりじわりと近づいてくるのではなく、時折瞬間移動のように空間を移動する。びっくりはするけれど、不気味ではないのである。
また、貞子は志津子の子供ではあるが、父親が何だか知れない、海にいる神かバケモノか、とにかく異形から授かったからこそ得体の知れない気味悪さのある少女だが、サマラは養子である。出生が不明なので、彼女が来て突然不幸がはじまったと言われても、いまいちピンとこないのだ。日本の湿っぽいホラーが好きな私からすれば、全然怖くなかったけれど時々びっくりはした、というところか。アメリカのホラーが好きな人が見るとどんな感想を抱くのか聞いてみたい。
唯一エイダンだけ不気味
そんなハリウッド版のこの作品だが、唯一不気味さを覚えたのはエイダンである。奇妙な絵を描いたり(レイチェルが動画を見るもっと前から)、意味深な言葉を発したり。レイチェルが呪いのビデオに関わる前から不思議な言動を繰り返しているエイダンの存在だけが、なんだかずっと不気味で、そこだけ唯一怖いと感じた。
日本で大ヒットした『リング』のハリウッドリメイク版である今作。『リング』で描かれたじめっとした後からじわじわと迫り来るような恐怖を期待して鑑賞すると、あまりの「怖くなさ」に拍子抜けしてしまうでしょう。
今作はリメイクということですが、完全にアメリカのホラー映画になってしまっています。怖いというよりも驚かせる描写が多く、あとを引くような恐怖は無いのでただ心臓に悪い感じです。
こういうジャンルが好きな方はかなり楽しめると思いますが、日本のホラー映画と同じ恐怖は期待しない方が良さそうです。(女性 30代)
日本版『リング』のリメイクということで観ましたが、アメリカ風の演出が加わることでより不気味さが増していた印象。特に“ビデオテープを見ると7日後に死ぬ”という設定は、理屈を超えた恐怖がありました。サマラの井戸から出てくるシーンは何度観ても鳥肌が立ちます。ラストで主人公が「ビデオを複製すれば助かる」と気づく展開は、救いがあるようでない絶望感が良かったです。(20代 男性)
静かな恐怖がじわじわと押し寄せるタイプのホラーで、派手な演出がない分リアリティがあり、終始緊張感が持続しました。主人公が事件を調査していくミステリー要素も面白く、単なるジャンプスケアではない知的な怖さがありました。最も印象に残ったのは、サマラの母親が精神病院で語る回想。異常な愛情がサマラを生んだという因果がゾッとします。(30代 女性)
一度観た後も何度も思い出してしまうような、不快感のあるホラーでした。サマラの存在そのものが不条理で、人間が理解しきれないものを描くことで恐怖が増幅されています。テレビからサマラが這い出てくるシーンはまさにトラウマ級。ホラーとしてだけでなく、「知ってしまった者の責任」みたいな哲学的テーマも感じました。良質なホラーです。(40代 男性)
ホラーが苦手な私でも最後まで観られました。確かに怖いシーンもありますが、それ以上に謎解きの要素が強く、サスペンスとして楽しめました。ナオミ・ワッツ演じる主人公の強さと母親としての姿勢も印象的で、単なる恐怖体験で終わらせない深みがありました。サマラの過去を辿る過程は切なくもあり、ただの“呪いの怪物”ではない描かれ方が好印象でした。(50代 女性)
映画全体に漂う湿っぽい雰囲気がすごく良かったです。色味も寒色系で統一されていて、観ているこちらまで寒気がしてくるようでした。サマラの“存在感”が強すぎて、出番が少ないのにずっと彼女に見られているような錯覚に陥る演出も見事。最後の「ビデオを誰かに見せないと呪いは終わらない」という無限ループ設定が最高に怖い。後味も抜群に悪くて最高でした。(30代 男性)
当時映画館で観たとき、初めて“画面から這い出る”という演出に遭遇して本気で叫びました。サマラが画面から出てくるシーンは、ホラー映画史に残る名シーンだと思います。全体的に説明しすぎないストーリー構成も良く、観客の想像に委ねる部分が多いのが余韻を強くしていました。日本版より怖いというより、違うタイプの怖さがあって満足です。(40代 女性)
“呪いのビデオ”というアイデアが時代的にも斬新で、それがネット時代の今でも通用する不気味さを持っているのがすごい。映像の中に出てくる意味不明なイメージの数々が、解明されていくにつれてつながっていく流れも気持ちよかった。結局サマラは救われなかったというラストも皮肉で、救済がないからこその怖さがありました。(20代 女性)
スプラッターやジャンプスケア系のホラーと違い、“見えない恐怖”をじわじわ感じさせる作品で、まさにアメリカホラーとジャパニーズホラーの融合といった印象。冒頭での若者の死のシーンも静かに進行していて、何も起きていないのに怖いという感覚が新鮮でした。ナオミ・ワッツの演技がリアルで、母親としての葛藤も物語に重みを与えていました。(30代 男性)
物語の進行がとても丁寧で、ホラー映画としては珍しく“謎解き”の面白さが際立っていたと思います。呪いのビデオの映像がアート作品のようでもあり、その意味を主人公が少しずつ読み解いていくプロセスが見ごたえありました。恐怖はもちろんだけど、物語としての完成度も高く、ホラーが苦手な人でも引き込まれる映画だと思います。(50代 男性)
映画『ザ・リング』を見た人におすすめの映画5選
ダーク・ウォーター
この映画を一言で表すと?
母娘の絆と、見えざる水の恐怖が静かに心を侵す心理系ホラー。
どんな話?
別居中の母親が娘と共に引っ越したアパートで、謎の水漏れと少女の幻影に悩まされるようになる。徐々に明かされる過去の悲劇と、それに巻き込まれる母娘の運命とは――。
ここがおすすめ!
『ザ・リング』と同じく、静かな中にじわじわと恐怖が広がっていく演出が魅力。視覚的なショックよりも、心理的な不安を積み重ねていく構成で、後からじわっと怖さが染みてきます。
シックス・センス
この映画を一言で表すと?
「死んだ人が見える」少年と精神科医の、切なくも衝撃的なゴースト・ドラマ。
どんな話?
霊が見えるという少年コールと、彼を救おうとする精神科医のマルコム。物語が進むごとに明かされる衝撃の真実が、静かな恐怖の中に深い感動を呼び起こす。
ここがおすすめ!
ホラーの形式を取りながらも、人間ドラマとしての完成度が高く、『ザ・リング』のような静的で知的な怖さを求める人にぴったり。最後の“あの一言”で世界が反転する名作です。
インシディアス
この映画を一言で表すと?
あの世に取り憑かれた息子を救うため、家族が恐怖の領域に足を踏み入れる。
どんな話?
息子が昏睡状態に陥ったことをきっかけに、超常現象が家族を襲い始める。霊媒師や悪霊が登場する中、家族は“彼岸”と呼ばれる世界へ向かい真相を探っていく。
ここがおすすめ!
音の演出や不穏な空気感の構築が非常に優れており、『ザ・リング』に通じる不気味な映像美と世界観が魅力。ジャンプスケアだけでなく、背後に潜む恐怖を描く点でも秀逸。
パラノーマル・アクティビティ
この映画を一言で表すと?
“そこに何かいる”という恐怖を、極限までリアルに再現したPOVホラー。
どんな話?
新居に越してきたカップルが、深夜に起こる異変をビデオカメラで記録し始める。最初は小さな出来事が、次第に取り返しのつかない悪夢へと変貌していく。
ここがおすすめ!
『ザ・リング』のビデオの不気味さにゾッとした人には、リアルなカメラ演出で恐怖を増幅させるこの作品が刺さります。家という安全地帯が崩れていく怖さを体験できます。
ミッドサマー
この映画を一言で表すと?
白昼の楽園で繰り広げられる、静かで美しい地獄絵図。
どんな話?
トラウマを抱えた女性が、恋人たちとともにスウェーデンの田舎の祝祭に参加するが、そこは常識が通じない“閉ざされた世界”だった。光の中に潜む狂気がじわじわと広がっていく。
ここがおすすめ!
『ザ・リング』のような心理的恐怖や、人間の暗部を見つめるホラーが好きな方には必見。圧倒的に美しい映像とのギャップが不快感を増し、観終わった後も長く心に残ります。
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