映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』の概要:2007年のアメリカの映画。突然引退宣言をしたおもちゃ屋のオーナーのマゴリアムおじさんに対し、命があるかの様に動くおもちゃ達が荒れてしまう様子を「新オーナー」に任命されたモリーと絡めながら描いていく。
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』 作品情報
- 製作年:2007年
- 上映時間:94分
- ジャンル:ファンタジー、コメディ
- 監督:ザック・ヘルム
- キャスト:ダスティン・ホフマン、ナタリー・ポートマン、ジェイソン・ベイトマン、ザック・ミルズ etc
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』 あらすじ【起・承】
1番好きな物語で、地下室から始まる物語と言われる。
物語を書いたベリーニはくまちゃんのぬいぐるみと一緒に寝ている。
上にはおもちゃ屋が。
子供達の本作りと、マゴリアムおじさんの一生を記録する事、それがベリーニの仕事である。
モリー(ナタリー・ポートマン)の仕事はおもちゃ屋の支配人である。
そしてマゴリアムおじさんの唯一の弟子と言う存在である。
少女の頃の彼女は天才と言われていて、自称天才ピアニストでもあった。
しかし大人になると不安になり、自信を失ったという。
指の動きはなめらかだが、頭がついていかず転職について真剣に考え始めていた。
そんなモリーに自信を取り戻すチャンスが近付いていた。
店の前で再開を喜ぶモリーと、エリック。4週間のはずのサマーキャンプから戻るのが早すぎでは?と聞くモリーに、1週間だよと答えるエリック。
しかも友達出来たかを聞くと、「リス…」と答える。エリックは変に賢くなかなか同世代の友人には恵まれなかった。
店先に帽子が引っかかり取れないと言う。
モリーが入るなり店のおもちゃたちはキラキラと動き出す。
2階に上がりオーナーのマゴリアムおじさんを起こす。
転職を考えていてと、悩みながら話すモリーに、おじさんは木製の四角い箱をプレゼントしてくれた。
意図がわからないまま何となく箱は追いやり再びおじさんの話を聞くモリー。
おじさんは売り上げ管理をした事がないので資産がわからない為、会計士を雇うと話す。
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』 結末・ラスト(ネタバレ)
おもちゃ屋の店内は大賑わい、不思議なおもちゃに圧倒される買い物客で溢れていた。
こちらにお勧めされて来たと言う会計士ヘンリーに、おじさんは「自分は消えるので頼む」と飄々と管理を願う。
一方エリックはなかなか友達が作れず1人遊びが上手になっていく。
母にも友達を作りなさいと努力を促される。
おじさんがいなくなるのを予想してか、店の建物自身も機嫌が悪くなり、壁がひび割れて変異していく現象が起こって来る。
その時おじさんは、店をモリーに譲ると宣言。
それに反抗し、店内のおもちゃ達は言う事を聞かずに暴走を始めた。
不思議な現象にはヘンリーは気が付かないまま。
しかしやがて入院する事になったおじさんは、一生分の靴を買ってしまったのでそれが無くなると消えてしまうと告げる。おもちゃ達の暴走はそのままで、思う様に動かない店に変わってしまう。
やがて、その日が来てモリーはおじさんの墓の前で涙しながら途方に暮れ、店を一時閉店する。
その間も、店を買取りたいと考える客が下見に来たり、色や動きを無くしモノクロとなった店内を案内するモリー。
自信が持てないままのモリーは、ピアノ弾きのバイトを始める。
エリックはスーツで正装し自分が店を買い取る為にヘンリーへ「出世払い」の交渉をしたりと出来る範囲で奮闘していた。
しかし、その内店も買い手が付いてしまう事に。
魔法を信じていなかったヘンリーだったが、モリーには店を売るなと助言。
その時おじさんがモリーにプレゼントしたキューブがモリーの背後で動くのを目撃し、それを機にモリーの指に反応したおもちゃのピアノが始まりとなって他のおもちゃも彩を取り戻す。
やがてモノクロになっていた店内は鮮やかさを取り戻し、おもちゃ達はモリーを新しいオーナーとして認め、モリーもその場が自分のいる場所だと目覚めるのだった。
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
主人公が誰なのか
この映画ではてっきりおじさんが主人公なのかと思いがちだが、観ていく過程で自信が無く、迷うモリーが主人公だったと認めたくなっていく作品である。
しかし、融通が利かず、魔法を信じてはいないが実直さと本当は1番心が素直かもしれないヘンリーも充分キャラクターは濃い。
その上、帽子マニアで同年代の友達が作れないエリックも主役級のキャラクターの濃さを出している為、どのキャラクターにも感情移入はしやすいと感じる。
おじさん自身は飄々とし過ぎていて、ユニークな表現が見事だったが、死んでしまってもなお謎のままだった様に感じる。
その掴みどころの無さがこのおじさんの魅力なのだろうと、見終わった後に視聴者が気が付くように演出されている気がした。
演出がおもちゃファンに嬉しい
おもちゃ屋の店内の生き生きした様子がこの映画の中の1番のポイントである。
おもちゃ辞典では、急に手品の様に検索した商品が現れたり、心が踊る様子がうまく表現されている。
セサミストリートのキャラクターも自然に挿入されており、ファンにはCMなのでは?とも考えてしまう反面、嬉しい演出である。
セサミストリートのキャラクターが店内でプライベートの買い物を満喫したり、エリックが大人ぶってスーツ姿でヘンリーの事務所に訪れるなど、さりげなく笑い要素を突っ込んでいるのがとても楽しい。
本来おじさんがいなくなってしまう前に問題を解決しなければと言う緊迫感や悲壮感が漂っても良いはずなのに、それがほぼ無いのがこの映画の1番うまく出来ている所だと思える。
映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』 まとめ
ナタリー・ポートマンの庶民的な演技に良い意味でカルチャーショックを受ける作品。
今まで華やかな役柄や女性らしさがウリと言われる様な作品が多かったかもしれないが、今作では普通のお姉さん状態であり、最初は見た目とよい別人の様な違和感を受けるものの、演技していくとすんなりはまっていく不思議さがある。
最初は誰が主役か分かりにくい位、どのキャラクターも濃さがあったが、転職を考え悩み、跡を継いで行くモリーが主人公として適任なのかもしれないと思える様に変わって行く。
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