映画『鬼はさまよう』の概要:2015年製作の韓国映画。連続殺人事件が起こるソウルで、刑事のテスは当て逃げ事故の捜査で偶然殺人犯を逮捕する。そこで自分の妹も彼の被害者になっていることを知ったテスは、犯人との長い戦いが始まった。
映画『鬼はさまよう』の作品情報
上映時間:103分
ジャンル:サスペンス、ミステリー
監督:ソン・ヨンホ
キャスト:キム・サンギョン、キム・ソンギュン、パク・ソンウン、ユン・スンア etc
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映画『鬼はさまよう』の登場人物(キャスト)
- テス(キム・サンギョン)
- 熱血刑事。のんびり穏やかな所もある人柄だが、妹思いで熱いところもある優しい男性。
- スンヒョン(キム・ソンギョン)
- テスの妹婿。優しい銀行マンで妻を心から愛している穏やかな男性。
- ガンチョン(パク・ソンウン)
- 連続殺人事件の犯人。逮捕後も不適な笑いを浮かべ、黙秘権を通す気味の悪い男。
映画『鬼はさまよう』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『鬼はさまよう』のあらすじ【起】
刑事テスの妹・スギョンは夫のスンヒョンに連絡した。
銀行マンのスンヒョンは忙しく、土曜出勤で不在。
しかし電話口で「朗報があるから」と帰宅を促し、久しぶりに兄のテスも呼んで食事をしようと言う。
しかし外出先から自宅への帰り道、スギョンは後ろから付いてきた男に斧で殺されてしまう。
そのまま大雨の中車に乗せられ、どこかへ連れ去られてしまった。
帰りが遅いと夫は心配し電話をかけるが、繋がらない。
車内で鳴る電話を犯人は窓から投げ捨てた。
そんなことも知らずに連続殺人事件の犯人捜査をするテスは、偶然当て逃げ事件に遭遇した。
現場の状況からただの当て逃げにしては不自然な点が多く残ると、急いで車を捜索する。
テスは現場付近に壊れた携帯があることに気がつく。
その携帯を不自然に思ったテスは持って帰り、鑑識に回した。
捜索中、テス達は1台のおかしな車を発見。
停めさせ中を確認すると、車内に血痕らしきものが付着している物体を見つけた。
直ぐさま運転している男の身柄を拘束し、車を鑑識に出したところ大量の血痕が発見された。
男の名前はガンチョン。
世間を騒がしている連続殺人事件の犯人だった。
映画『鬼はさまよう』のあらすじ【承】
帰りが遅いとテスに連絡をとるスンヒョンだったが一向に繋がらない。
あまりに襲いため、心配になったスンヒョンはテスに電話をし、「妻から連絡が無かったか」と確認する。
最初は軽く流していたテスだったが、調度隣のデスクの刑事が携帯についての情報を得ていたところだった。
それはテスが路上から発見した壊れた携帯だった。
部下によると、その携帯の持ち主が何と妹だったのだ。
テスはもしかしたら妹もまたガンチョンの犠牲になったのではと不安になった。
この感は当たっていた。
テスは妹の居場所を聞き出そうと、ガンチョンに暴力的な取り調べをする。
しかしガンチョンは人を馬鹿にしたような態度をとり続け、テスを挑発した。
ガンチョンの自宅から行方不明者の遺体が発見され、ガンチョンは死刑判決となった。
しかし法律でいくら裁かれたとしてもスギョンは戻らない。
殺される前、夫に言った「朗報」とは妊娠のこと。
そのことに気がついたスンヒョンは怒りに震え、現場検証で外に出たガンチョンを殺害しようとして止められる。
映画『鬼はさまよう』のあらすじ【転】
3年後。
未だガンチョンの死刑は執行されない。
死刑とは名ばかりで中々執行されないのが現実だった。
遺族の気持ちは中々晴れない。
それはスンヒョンやテスも同じだった。
テスは別の事件を捜査中、殺人の容疑者を路地で追い詰めた。
そこで帽子を目深に被っていた男の顔を見ると、何と連絡が取れなくなっていたスンヒョンだったのだ。
よりによって妹婿が殺人犯の容疑者になっていたとは。
逃げられたテスだったが、動揺を隠せなかった。
一方で、ガンチョンはヤクザ組織に命を狙われていた。
大けがを負わされたガンチョンは重体となり病院に運ばれる。
そこで彼を無理矢理連れ出したのがスンヒョンだった。
怪我をしているガンチョンをパジャマのまま歩かせ、何とかしてスギョンの遺体の場所を突き止めようとするスンヒョン。
一方で病院からガンチョンが居なくなったことを知った警察も動揺する。
スンヒョンを疑ったテスは直ぐに2人の後を追う。
警察もまた跡を追うことにした。
映画『鬼はさまよう』の結末・ラスト(ネタバレ)
ガンチョンとスンヒョンは、3年前のあの日、車痕の跡が残っていたことで捜査した最初の山中の現場にいた。
何としても妻の遺体を掘り起こしたいという一心でここまで来たスンヒョン。
ガンチョンが場所を思い出し、そこまで案内している。
しばらくすると、野原の真ん中に岩が見えてきた。
妻の遺体はその岩の下にあるという。
スンヒョンは持ってきた包丁で土を掘らせようとした。
ガンチョンが少しずつ少しずつ、土を掘り起こす。
すると何か見えてきた。
その時だった。
ガンチョンは殺人に使った凶器の斧をスンヒョンに振り下ろしたのだ。
そう、そこに埋まっていたのは凶器だったのだ。
頭部に一撃を受けて気を失いかけたスンヒョン。
遠くからその現場を見つけたテスが走って来たが、ガンチョンはとどめのもう一撃を振り下ろした。
間に合わなかった。
現場にかけつけたテスにスンヒョンは、向こうの岩に遺体が埋まっていることを教え、息を引き取った。
警察が来て連行されるガンチョンを撃ち殺そうとするテスに、仲間は「同じように殺人鬼になりたいのか」と止める。
しかしどうしても許すことが出来ないテスは、連行されるガンチョンの後ろ姿めがけて発砲するのだった。
ガンチョンはニヤっと不気味な笑みを浮かべながら死んでいった。
映画『鬼はさまよう』の感想・評価・レビュー
本作は、連続殺人犯と妹を失った刑事、妻を亡くした男たちの長期にわたる戦いを描いたヒューマンドラマサスペンス作品。
果たして、復讐が悪の部類に入るのだろうかと善悪について考えさせられる部分もあったが、自分にとって大事な人を亡くした時、犯人に同じ苦しみを与えたくなるというのは人間の本能だといえよう。
ヒューマンドラマ要素が強く、スピード感があって楽しめた。
また、俳優陣の迫真の怪演に恐怖を感じたと同時に、救いようのない結末にモヤモヤとしてしまった。(女性 20代)
韓国映画「お馴染み」と言っても過言では無い、狂った「犯人」とその犯人に「復讐」を誓う人間。
連続殺人犯を確保した現場で見つけたのは「妹の携帯」。妹は事件に巻き込まれたのか?こいつが犯人なのか?誰も、何も、信じることが出来ない展開は物凄くハラハラドキドキしました。
逮捕されても余裕の表情を浮かべる不気味な犯人と、行方不明の妹を探す警官、そして妹の旦那など沢山の人物が複雑に絡み合い、ストーリーをより複雑に、面白いものにしています。
ハッピーエンドでは無いので好き嫌いは分かれるかと思いますが、私は大好きな作品です。(女性 30代)
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