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映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』のネタバレ・あらすじ・考察・解説

この記事では、映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説し、この映画の疑問や謎をわかりやすく考察・解説しています。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 1994年
上映時間 100分
ジャンル アニメ
アドベンチャー
ファミリー
監督 芝山努
キャスト 大山のぶ代
小原乃梨子
野村道子
肝付兼太
製作国 日本

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』の登場人物(キャスト)

ドラえもん/ドラモン(大山のぶ代)
22世紀の未来からやって来た猫型ロボット。夢幻三剣士の世界では魔法使いドラモンとして様々な道具を出して仲間達を助ける。終盤で四次元ポケットを盗まれてしまう。
のび太/ノビタニヤン(小原乃梨子)
寝るのが趣味の小学5年生の男の子。普段は泣き虫の弱虫だが夢幻三剣士の世界では白金の剣士ノビタニヤンとして竜や妖霊大帝オドロームと闘う。
しずか/シズカール(野村道子)
のび太の友達の女の子。夢幻三剣士の世界では「ユミルメ国」のシズカリア王女であったが、王が勝手に結婚相手を選ぶ事に反発。シズカールとして剣士になり、ノビタニヤン達と行動を共にする。
ジャイアン/ジャイトス(たてかべ和也)
のび太の友達のガキ大将。夢幻三剣士の世界ではジャイトスとして活躍する。白金の剣と兜を手に入れる道中でノビタニヤンと出会う。彼と決闘するも敗れて仲間となる。
スネ夫/スネミス(肝付兼太)
ジャイアンと仲の良いのび太の友達。夢幻三剣士の世界ではスネミスとなる。のび太が夢幻三剣士の世界に入ってきた時に初めて出会う仲間。
シルク(野村道子)
夢幻三剣士の世界の案内妖精。見かけはしずかと同じだが、無責任な性格で肝心な時に現れなかったり、いい加減なアドバイスをしたりする。
妖霊大帝オドローム(家弓家正)
ユミルメ国を恐怖に陥れる妖霊軍団の首領。強力な魔力で夢世界を支配する為に邪魔となるノビタニヤン達を倒そうとする。どんな攻撃も通用せず、白金の剣だけが唯一の弱点とされる。
トリホー(田村錦人)
オドロームの側近の鳥。老人に姿を変えて現実世界へと行き、のび太を夢世界へとおびき寄せる。
竜(石丸博也)
竜の谷に住んでおり、彼の血を浴びた者は不死身になれる。その為、何度も命を狙われ、口から吐く火で剣士達を石にしてきた。
熊(神山卓三)
のび太が森で助けた子熊の親熊。誤解からのび太を襲うが子熊を助けてくれた事を知り、みんなを竜の谷へ道案内してくれる。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』のネタバレ・あらすじ(起承転結)

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』のあらすじ【起】

夢の中でヒーローとして活躍するのび太。ところが、いい夢を見ている所でママに起こされてしまう。遅刻寸前で学校に向かうのび太だが、学校でも集中力がないと注意されてしまう。家に戻ったのび太は、夢の中だけでもいい思いがしたいとドラえもんに泣きつく。ドラえもんはそんなのび太に呆れて部屋を出て行ってしまう。そして戻ってみるとそこにのび太の姿はなかった。ドラえもんはのび太がすぐに帰って来ると思っていたが、夜になっても帰ってこない為、心配になりのび太を探しに裏山へと向かった。夢の中だけででもいい思いをさせてあげればと話すドラえもんの言葉を聞くと、のび太は物陰からひょっこりと出てきた。

家に戻ったドラえもんはのび太に「気ままに夢見る機」を出してあげる。ソフトをセットするだけで好きな夢を見る事が出来る道具だ。ドラえもんはアトランティスの事を取り上げたカセットを勧める。ロマンス的要素を含む為にヒロインをしずかにしてくれとのび太は頼み、夢の中で活躍するのだった。

いい夢を見たのび太は学校に向かうが、宿題をしていない事に気付き裏山で済ませようとする。しかし、内容が全く分からない。そこに不思議な老人が現れてのび太に知恵の木の実を渡す。それを食べたのび太は宿題をすぐに終わらせる事ができた。学校の後、再び知恵の木の実をくれた老人に出会う。そして夢幻三剣士の世界でもっと素晴らしい力を授かる事を聞かされるのだった。

家ではドラえもんが夢見る機の新作ソフト夢幻三剣士のダイレクトメールを読んでいた。それを知ったのび太は買ってほしいとねだる。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』のあらすじ【承】

夜になって夢幻三剣士のソフトが届いた。早速夢を見始めたのび太は案内人シルクと出会い、夢世界へと入っていく。そして夢幻三剣士の世界ユミルメ国に着くと、上空に出てしまった為に落ちてしまう。しかし運よく月の上に跨る事に成功する。空から町を見ると、そこは火の海だった。国のほぼ半分は妖霊軍団に侵略されていたのだ。妖霊軍団に見つかったのび太はひとまずそこから逃げ、森の中をさまよう。

森の中で焚き火を見つけるのび太。そこにいたのはスネ夫にそっくりなスネミスだった。彼は全身水色の兜と鎧を身に着けており、すぐにのび太の存在に気付き、肉を与えてのび太を召使いにすることにした。翌朝、白金の剣や竜の血の秘密、ユミルメ国の王がオドロームを倒した者にシズカリア王女と結婚させると約束した旨をのび太はスネミスから聞かされる。そんな時、子熊が罠にかかっているのを見かけたのび太は子熊を逃がしてやるが、その途端に乱暴な声を上げて大柄な男ジャイトスがやってきた。見かけはジャイアンで茶色をモチーフにした兜や鎧を身に着けている。スネミスはジャイトスとの決闘に負け、すっかりへこへこしている。

それから間もなくして白金の剣と兜があるノラバ大樹へ一行は到着した。全員一斉に木を登り始めるが、のび太は現実世界と同様に木登りが出来ない。スネミスの使いで川に水を汲みに行くとそこには昨晩逃げるのに使った月が沈んでいた。それに空気を入れたのび太は一気に頂上まで上がってきてしまう。

頂上には宝箱が置いており、その中には白金の剣と兜が入っていた。のび太はそれらをまとって白金の剣士ノビタニヤンとなり地上に下りてきた。剣と兜を渡すように脅すジャイトスとスネミス。2対1の決闘を繰り広げたノビタニヤンは勝利し、2人と共にオドロームを倒す決意をする。

翌日、目を覚ましたのび太は上機嫌で学校に向かう。そこでみんなも自分の夢に引き込もうと思いつき、その夜みんなに夢アンテナをセットしたのだ。夢の中では竜退治に向かおうと一行が集まる。そこには昨晩の3人に加えてドラえもん扮するドラモンも加わった。すると、竜の谷への道が分からない一行に大熊が襲ってきた。のび太はその場に倒れるが、助けた子熊が誤解を解いてくれて難を逃れる。そして親熊は竜の谷への道案内を申し出てくれた。しかし道中ノビタニヤンは取り寄せバッグから現実世界の物を取り出すドラモンに腹を立てる。そして取り寄せバッグを空に放るとほうき星がそれを持って行ってしまい、ドラモンのホウキもそれを追って何処かに行ってしまった。

その頃ユミルメ国城では一大事が起きていた。シズカリア王女がいなくなってしまったのだ。彼女は王の無理矢理な結婚に反対し、自らシズカールと名乗り剣士としてオドローム退治に向かうのであったが、道に迷ってしまう。その時、ドラモンの取り寄せバッグを持ったほうき星とドラモンのホウキが降ってくる。

一方、妖霊軍団の根城である幽冥宮でも問題が起きていた。白金の剣士が予言通りに夢世界へやって来たからだ。しかしこれはオドロームの側近であるトリホーの策略で、老人に姿を変えた彼が、オドロームに劣るのび太を誘い込んだのだ。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』のあらすじ【転】

現実世界で目覚めたのび太は機嫌が悪い。それが自分のせいだと反省したドラえもんは四次元ポケットを置いていき、夢世界の事が現実の事になる隠しボタンを押すことにした。

再び夢世界にやって来たドラえもん達。目の前には竜の谷の入口が広がっている。道案内をしてくれた熊と別れたノビタニヤン達は竜を探しに洞窟を進んでいく。しかし周りは間歇泉だらけでノビタニヤンが吹き飛ばされてしまう。ノビタニヤンを探しに別れたスネミスは石になった剣士達を見つける。怖くなったスネミスは大声を上げてその場を逃げる。しかし目の前には竜がいた。震え上がるスネミスにジャイトスが合流し剣を抜いて戦おうとするが、逆に2人とも火を浴びてしまうのだった。

ノビタニヤンと合流したドラモンは2人で不思議な音がした方へと向かう。その音とは竜の鳴き声だった。竜に見つかり、必死に逃げる2人は温泉の中へ飛び込み、そこから外に繋がる洞窟を通って難を逃れる。打つ手がない2人。そこへシズカールを乗せたホウキが飛んでくる。仲間も増え、竜退治に再挑戦する事になった一行。石像のような恰好をして洞窟を進んでいくと間もなくして竜を見つける。竜は寝ており、弱点の髭を切るチャンスだった。静かに近づく3人だが、石にされたスネミスとジャイトスを見つけたノビタニヤンが声を上げてしまい、竜に気付かれて攻撃されてしまう。その瞬間、間歇泉で再度飛ばされたノビタニヤンは竜の真上とやって来る。そして、竜の髭を白金の剣で華麗に切り落とした。

竜を退治したノビタニヤン。竜の血を浴びて不死身になる為に止めを刺そうとするが、ひっそりと暮らす竜を想い、殺すことが出来ない。そうこうしている内に髭が伸び、竜は再び目を覚ました。しかし危害を加える事はなく、ノビタニヤンの優しさに感謝し、温泉に汗を流し込んだ。それに浸かる事によって一度死んでも蘇る事が出来るのだ。ジャイトスとスネミスも竜の汗を浴びて元の姿に戻る事が出来た。

竜と別れた5人は妖霊軍団が待ち受けるアンデルシへと向かう。川の激流を乗り越えて町に辿りつくが、そこはすっかりと焼けてしまっていた。雨の中、城に向かうとそこには数えられる程の兵しか残っていなかった。妖霊軍団に対し、打つ手がないと話す兵士達。そこでシズカールは拾った取り寄せバッグを使ったある作戦を思いつく。

雨が上がると土の中から妖霊軍団の兵士が出てきた。それを率いるのは6本の腕を持つスパイダル将軍だ。将軍は今度こそアンデルシに止めを刺そうと城へと向かう。しかし城は静まり返っていた。そこへ急に地下室の方から声がし、スパイダル将軍は兵士を送り込んだ。ところが声の元はラジカセで、土の兵達が全員地下室に入った途端に扉が閉まり、上から大量の水が降り出した。その結果、土の兵達は次々に溶けていってしまう。スパイダル将軍も負けじと反撃に出る。しかし白金の剣の前では成すすべなく退散する事となった。

幽冥宮に戻ったスパイダル将軍は白金の剣士の事をオドロームに報告するが、作戦を失敗したために処刑されてしまう。白金の剣士を倒そうと次に立ち上がったのは象の妖怪ジャンボスだ。多くの兵士を連れて剣士達が集うシャルペロ城へと彼は向かう。

翌朝、シャルペロ城の前には妖霊軍の大軍が押し寄せていた。それを見たノビタニヤン達はすごい道具が必要だと話す。そこでスネミスが何かのポケットを思い出し、ドラモンは試しに取り寄せバッグからそのポケット(四次元ポケット)を出してみた。間もなくして妖霊軍団の攻撃が始まった。しかしドラモンがポケットから次々に道具を出して、その攻撃を防ぐのだ。最終的にはジャンボス自ら剣を取り、ノビタニヤンに一騎打ちの勝負を挑む。体格差があるにも拘わらず、ノビタニヤンは見事な剣技でジャンボスを打ち負かし周囲は歓喜に沸いた。そんな時ドラモンのポケット目がけてトリホーが飛んでくる。そしてドラモンは気付かずにポケットを奪われてしまった。

その夜、ノビタニヤン達は勝利の宴を開いていた。そんな時、急に暗くなり、ノビタニヤン以外の全員が眠りに落ちてしまったのだ。そこへトリホーがやって来て、ノビタニヤンを外に誘い出す。そこには妖霊大帝オドロームが待ち構えていた。ノビタニヤンはオドロームを倒そうと戦いを挑むが圧倒的な力の差の前では成すすべがなく、体を焼かれてしまう。竜の汗を浴びていた為、生き返る事が出来たノビタニヤン。しかしオドロームの前に戦意を失ってしまう。オドロームはノビタニヤンの前に他の仲間を始末しようとするが、現実世界でママが夢見る機の隠しボタンを押した事によりノビタニヤン達は間一髪の所で目を覚ます。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』の結末・ラスト(ネタバレ)

目を覚ましたのび太とドラえもんは夢見る機を未来デパートに引き取ってもらう事にした。それに伴いアンテナの回収に向かうのび太。しかしジャイアンとスネ夫からアンテナを回収できたが、しずかからは回収出来なかったのだ。

夜になり寝ようとした時、のび太が夢見る機の異変に気付く。そこへ画面からシルクが飛び出し、夢幻三剣士の世界がオドロームに支配されてしまっている事を話す。すぐにアンテナを着けて再び夢世界へとのび太とドラえもんは向かった。ちょうどその頃、しずかも眠りにつき、彼女ものび太達と同じ様に夢幻三剣士の世界へと誘い込まれていくのだった。

妖冥宮に侵入したノビタニヤン達は多くの兵士達の見回りを搔い潜りオドロームを探す。しかし、階段を降りたところで敵に見つかってしまった。一方シズカールも城をさまよっていた。そしてオドロームに出会い剣を抜くシズカールだが体を焼かれてしまう。オドロームはシズカールを殺した後、もしかするとノビタニヤンも来ているかと感じ、騒ぎの方へと向かう。そこにはノビタニヤンとドラモンが兵達を相手に奮闘していた。ノビタニヤンはオドロームの姿を見つけ最後の戦いに挑む。

体を焼かれてしまったシズカールは竜の汗のおかげで元に戻れていた。そしてドラモンのポケットを見つける。外ではノビタニヤンとオドロームが戦っていた。ノビタニヤンはオドロームの様々な妖術に翻弄されていた。意を決して飛び込むノビタニヤンだが逆に動きを封じられてしまう。そしてもうダメかと思ったその時、シズカールがポケットからビッグライトを取り出して白金の剣を巨大化させた。剣はそのままオドロームの体を貫き、オドロームは爆発して敗れた。

遂に妖霊大帝を倒したノビタニヤン達。ユミルメ国にも平和が戻り、ノビタニヤン達は城へ招待された。シズカールはシズカリア王女へ戻り、結婚を承諾する。そしていよいよ結婚式という時に夢見る機が未来デパートに回収され、のび太達は目を覚ます。

翌日、学校へ向かうのび太。そこでしずかと出会う。どこか恥ずかしそうな2人だが、しずかはのび太を少々見直したと言って学校へと向かった。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』の考察・解説(ネタバレ)

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』の疑問や謎をわかりやすく考察・解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』のラストが怖いと感じるのはなぜ?

『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』の結末が怖いと感じられるのは、現実と夢の境界線が曖昧になることで、観る者の心に不安を呼び起こすからです。物語のクライマックスでは、のび太たちが悪の魔王オドロームとの戦いに勝利を収めます。しかし、その直後に衝撃的な展開が待っています。のび太が夢の世界で命を落としてしまうのです。そして目覚めることなく、夢の中で息絶えてしまうのです。

さらに、ドラえもんが「もしものび太が夢から戻れなかったら」という可能性に言及するシーンがあります。これは観る者に、「夢の中で死んだらどうなるのか」という現実的な恐怖を突きつけます。夢と現実の境界があいまいになることで、まるで現実でも同じことが起こりかねないという不安を煽るのです。

また、のび太が夢から目覚めた後も、彼が本当に無事なのかどうか、そもそも彼の体験したことは全て夢だったのかどうかという疑問が残ります。これらの要素が重なり合うことで、いつものドラえもん映画とは一線を画す不気味さや恐怖感が生まれるのです。だからこそ、多くの観客がラストシーンに怖さを感じるのだと言えるでしょう。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』でのび太が死亡してしまうのはどうして?

『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』の中で、のび太が命を落とすシーンは物語の中でも最も衝撃的な場面だと言えるでしょう。夢の世界で「夢幻三剣士」として活躍するのび太たちは、悪の魔王オドロームに立ち向かいます。勇敢に戦うのび太でしたが、オドロームとの戦いの中で tragically 命を落としてしまうのです。

ただし、ここで描かれるのび太の「死」は夢の中の出来事です。のび太はドラえもんのひみつ道具「夢まくら」を使って、夢の世界で冒険をしていたのです。つまり現実の世界で命を失ったわけではないのです。しかし夢の中ののび太が本当に死んでしまったことで、現実世界でものび太が目を覚まさなくなるかもしれないという危機が生じます。

ドラえもんは、のび太が夢から戻ってこられなくなるのではないかと強く心配し、必死になって彼を目覚めさせようとします。結果的にはのび太も現実で目を覚まし、命を取り戻すことができますが、この展開は観客に大きな緊張感を与えずにはいられません。

このシーンは、夢と現実の境界線があいまいになることで、命の危機が現実にも及ぶかのような錯覚を生み出します。特に子どもたちにとっては衝撃的な体験となるでしょう。だからこそ、このシーンは人々の記憶に強く刻み込まれるのです。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』は失敗作と原作者が言ったのは本当?

『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』について、原作者の藤子・F・不二雄先生が「失敗作」と評したという噂が、一部のファンの間で広まっています。藤子先生は自らの作品に対して非常に厳しい目を持っており、常に高い品質を求め続けていました。この映画は夢の中での冒険を描いていますが、物語が複雑でわかりづらいという意見もあり、子どもたちにとって理解が難しい部分が多かったと指摘されています。

特にのび太が夢の中で命を落とすシーンや、現実と夢の境界線があいまいになる演出は、従来のドラえもん映画とは一線を画すものであり、子ども向けとしてはショッキングな内容だったと言えます。これが藤子先生をして、「子どもたちにとって怖すぎるのではないか」と感じさせた要因の一つだったのかもしれません。

ただし藤子先生が公に「失敗作」と断じた記録は残されていません。あくまで制作過程や完成した作品に対して、こうした方がよかったのではないかという反省の弁を述べたとされているのです。つまりファンの間で語られる「失敗作」という言葉は、藤子先生の厳しい自己評価から生まれたものであって、作品そのものの出来栄えが低いということではないのです。

映画としては独特のテーマと深いメッセージ性を持っており、今なお多くのファンから愛され続けている作品の一つだと言えるでしょう。藤子先生の厳しい姿勢こそが、作品のクオリティを支えていたのかもしれません。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』オドロームの手下、トリホーの正体とは?

『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』に登場するオドロームの手下、トリホーの正体は、夢の世界の住人であり、オドロームに仕える悪役の一人です。大きな鳥のような姿をしたトリホーは、その羽で空を飛び、鋭い爪で敵を攻撃します。のび太たちが夢の世界でオドロームに立ち向かおうとすると、トリホーが立ちはだかり、彼らを捕らえたり脅したりするのです。

しかし物語の終盤になって、トリホーの真の正体が明らかになります。実はトリホーはオドロームが作り出した幻影の一部であり、本当の存在ではなかったのです。オドロームは夢の世界を支配する力を持っており、トリホーもまたその力によって生み出された存在だったのです。つまりトリホーはオドロームの意のままに操られ、のび太たちを惑わすための道具として利用されていたのです。

この事実が明らかになることで、夢の世界がいかに危うい場所であるか、そしてオドロームがいかに恐ろしい力を持っているかが浮き彫りになります。トリホー自身は、オドロームが作り出した虚構の存在にすぎません。だからこそのび太たちがオドロームを倒した時、トリホーもまた消え去ってしまうのです。

トリホーの存在は、物語の中でオドロームの脅威を象徴するものとして描かれています。彼の正体が明らかになることで、夢の世界の危険性がより鮮明になるのです。トリホーは重要なキャラクターでありながら、実は幻影に過ぎなかったという皮肉が、この作品の奥深さを物語っていると言えるでしょう。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』が怖いとされている理由は?

『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』が怖いと評される理由はいくつか考えられます。まず物語のテーマ自体が「夢」と「現実」の曖昧な境界線を扱っており、夢の中の出来事が現実にまで影響を及ぼすという設定が、観る者の不安を煽ります。特にのび太が夢の中で命を落とし、現実でも目が覚めなくなるというのは、ドラえもんシリーズの中でも異例の展開であり、子どもたちにとっては衝撃的な内容だと言えるでしょう。

また夢の世界の描写やビジュアルも、不気味な雰囲気を醸し出しています。オドロームが支配する世界は暗く不穏な場所ばかりで、トリホーをはじめとする魔物たちの登場シーンは恐怖心を掻き立てます。これまでのドラえもん映画が持つ明るく楽しい雰囲気とは対照的に、終始重苦しいムードが漂っているのです。

さらにラストシーンでは、夢と現実の区別がつかなくなるような描写があります。のび太が果たして本当に元の世界に戻ることができたのか、夢から完全に抜け出せたのかが一瞬わからなくなるのです。このような曖昧な結末は、観客に「本当にハッピーエンドと言えるのだろうか」という疑問を残し、後味の悪さを感じさせずにはいられません。

これらの要素が複合的に作用することで、子ども向けの作品でありながらも異様に怖い印象を与えてしまうのです。ドラえもんシリーズの常識を覆すような演出が、観る者の心に強い衝撃を与えているのだと言えるでしょう。

映画『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』がバッドエンドとされる理由は?

『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』がバッドエンドだと評される理由は、物語の結末が完全には解決していないように見え、観客の心に不安を残すからだと考えられます。のび太たちは夢の世界で悪の魔王オドロームを倒し、無事に現実へ戻ってきます。しかし夢の中での体験はあまりにもリアルで、特にのび太があの世界で命を落としたことが強烈な印象として残るのです。

のび太が夢の中で死んでしまい、現実でも目が覚めなくなるかもしれないという展開は、ドラえもんシリーズの中でも異例の出来事であり、非常に深刻な問題として描かれています。最終的にはのび太も目を覚まし一命を取り留めますが、夢の中の出来事が本当に夢だったのか、そしてあの「死」が現実に影響を及ぼさなかったのかどうかは不明瞭なままです。

また物語の終盤では、夢の世界と現実の世界が交錯し、どちらが本当の現実なのかがわかりづらくなります。のび太が本当に元の世界に戻れたのか、それともまだ夢の中にいるのか、はっきりしないのです。このような曖昧な結末が、ハッピーエンドとは言い切れない印象を与えているのでしょう。

物語が完全に解決せず、観客の心に疑問や不安を残すラストシーンが、「バッドエンド」と評される所以なのです。他のドラえもん映画と比べて重いテーマを扱い、後味の悪さが拭えないと感じる人が多いことから、このような評価が生まれているのだと考えられます。

みんなの感想・レビュー

  1. age32の♂ より:

    のび太(ノビタニヤン)と、静香(シズカリア兼シズカール)が、オドロームの「塵と成れ光線」(俺が、勝手に命名。)で、殺られる(死ぬ)シーンが、大大大好きです!!!。

  2. おにぎしぎしぎし より:

    大人になってもなんども見たくなるドラえもんの代表的な映画です!
    小さい頃に見たけど、主題歌も覚えてるほど面白かったです!
    ちょっとまた見てきます!