映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の概要:幼い頃のトラウマで心が壊れてしまったまーちゃんと、「嘘だけど」が口癖の謎の少年、みーくん。
「彼女のためなら何度でも僕は嘘をつく」ちょっと壊れたポップでキュートで不思議なラブストーリー。
映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー
監督:瀬田なつき
キャスト:大政絢、染谷将太、三浦誠己、山田キヌヲ etc
映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の登場人物(キャスト)
- 偽物のみーくん / 坊主頭の少年 (染谷将太)
- ある日突然、まーちゃんの前に現れる不思議な少年。自分のことを「みーくん」だと嘘をつく。まーちゃんが巻き込まれた誘拐事件の犯人の実の息子。まーちゃんを守る為にどんなことでもする。
- まーちゃん(御薗マユ)
- すごくかわいいのに、ワガママで、ちょっと壊れた女の子。首をしめたり、フォークで刺したり、傘でなぐったり。過去の誘拐事件でおおきなトラウマを抱えてしまう。物語の中で小学生を誘拐する。
物語の最後で、本当に心が壊れてしまうが、坊主頭の少年の愛で回復する。 - 上社奈月(田畑智子)
- 関西弁ではっきりした性格の女刑事。恋日の友人。2人に疑いを抱くが、真相にたどり着く。
- 坂下恋日(鈴木京香)
- 精神科医。少年とまーちゃんの担当医。少し変わった性格だが、少年の良きアドバイス役。
- 本物のみーくん(宇治清高)
- 御薗マユのクラスメイト。生徒会長。しかし連続殺人事件の真犯人だった。
映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』のあらすじ【起】
連続殺人事件が続く街で、まーちゃん(御薗マユ)は一人暮らしをしていた。まーちゃんは幼い頃のトラウマで心が壊れた、とってもかわいい女の子。まーちゃんの通う、学校の屋上に坊主頭にグレーのパーカーを着た不思議な少年が現れる。
「あんなやつ、学校にいたっけ?」
なにげない日常に不穏な空気が流れ始める。
「みーくん!!」
一人暮らしの部屋に、さっきの不思議な少年が、突然現れる。再会を喜ぶまーちゃん。2人は10年前の誘拐監禁事件の被害者同士だった。
ものを投げつけたり、突然突き飛ばしたり、壊れたまーちゃんは乱暴でワガママ。そんなふたりは一緒に暮らし始める。
ある日みーくんは、マンションの一室に小学生の兄妹を見つける。2人は今騒がれている小学生失踪事件の被害者だった。誘拐され監禁されている2人に、みーくんは
「君たちを連れてきたのは僕。約束だよ。」
ご飯を与えてお世話するみーくん。その光景をみて襲いかかるまーちゃん。彼女のトラウマは相当深いものだった。
映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』のあらすじ【承】
学校がおもしろくないまーちゃんはみーくんに「なんで?」とつめよる。子供たちに優しいみーくんが気に入らないのだった。
「なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで!!!!!」
まーちゃんは彼の首を思いっきり絞めてしまう。観念したみーくんは学校に侵入する。教室で眠っているまーちゃんが目を覚ますと、制服を着たみーくんが座っていた。まーちゃんは抱きついてキスをする。少しズレているけど、平和で愛おしい時間が流れる。
一方、連続殺人犯を追う刑事上社奈月(田畑智子)が2人を疑い始めていた。
ある日、電気を消した瞬間に暴れて叫び声をあげるまーちゃん。
「みーくんが殺したの?」
みーくんは症状がどんどん悪化する彼女を連れて精神科医坂下恋日(鈴木京香)のもとを訪れる。2人のテンポの良い会話が続く。みーくんは病院を脱走した彼女の患者だったのだ。恋日はみーくんに語る。
「あの信じられないくらい不幸の固まりみたいな事件にまきこまれたのに、 御薗マユは幸せそうね。」
「あなたといれば。」
映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』のあらすじ【転】
彼女には、足に傷がある。あの誘拐事件の犯人につけられたものだ。それをそっと隠すみーくん。傷つきながらも支え合う2人に、ついに刑事が接触する。みーくんがすれ違った少女が殺されていたのだった。
「なんで戻ってきたの?」
謎の言葉を投げかける刑事に、みーくんお得意の言葉遊びで刑事を翻弄する。
「君は絶対に人殺しだ。」
はたして犯人はみーくんなのか?
「じゃあ僕はいらないね」
追いつめられたみーくんは屋上から飛び降りる。嘘つきみーくんさようなら。それを見ていたまーちゃんはなにも感じない。死んでしまっている2人の心。そんなまーちゃんは一枚の写真を見つけパニックを起こし、本当に心が壊れてしまう。写真に写っていた少年はみーくんではなかったのだ。隣にいる坊主頭の少年は誰なのか?
映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の結末・ラスト(ネタバレ)
少年は、部屋で監禁されていた小学生を解放する。
「また会える?」
「たぶん。」
お互いの心に、いつのまにか暖かいものが流れていた。家路につく小学生のうしろに連続殺人犯の影が。少年は連続殺人犯をおびきよせる為に、小学生をおとりに使ったのだ。もみあいになった少年の背中にナイフが刺さる。
ここでみーくんとまーちゃんの誘拐事件の真相が語られる。みーくんとまーちゃんを誘拐した犯人は坊主頭の少年の父親だったのだ。うっかり母親を殺して、錯乱する少年の父親。その首を少女が刺した。この少女こそ「御薗マユ(まーちゃん)」だった。遠のく意識の中で、少年はまーちゃんの夢を見る。となりで寄り添う御薗マユ。
「僕は君を守るためにみーくんになったんだ」
病院のベッドで目覚めた少年。眠っている間に、事件は解決していた。連続殺人犯の真犯人は本物のみーくんだったのだ。みーくん、まーちゃん、少年の傷ついた心が引き起こした事件が幕を閉じる。
退院した少年は、イベントで多くの人が行き交う道で、まーちゃんを見つける。
「僕らはまたやり直す。何度だってやり直す。だから僕は君にまた嘘をつく」
「せかいでいちばん、あいしてる」
ふたりは手をつないで歩いて行く。
映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の感想・評価・レビュー
誘拐事件がきっかけで、精神的に不安定で心を無くしてしまったまーちゃんと、彼女を守るために嘘をつくみーくんの、キャラクターの設定が強く、今まで見たことのない強烈な役柄を、見事に演じきっていた大政絢と染谷将太の共演が素晴らしかった。偽物のみーくんと本物のみーくんが出てきたときはびっかりしたが、偽物のみーくんの優しさが滲み出ており、徐々に心を取り戻すまーちゃんの変化が見所である。(女性 20代)
この作品は主人公が過去に受けた虐待や殺人など重いテーマとは反対に映像や音楽はポップで明るくなっていてギャップがすごい演出だったが私は嘘くさく見えてあまり好きなではなかった。
原作がライトノベルになっているのだが原作とも少し離れていたので原作が好きな人にはあまりおすすめ出来ない作品だと思った。
主演の二人は不安定な精神状態を上手く表現していて素晴らしい演技だと思った。
特に大政絢さんはぶっとんでいる行動と顔の可愛さが最高のギャップになっていてよかった。(女性 20代)
原作を知らずに観たのですが、これほどぶっ飛んでいて中毒性のある邦画は他にあまりないのでは?と思うほど強烈な作品です。染谷さん演じるみーくんの不気味だけれど哀愁と優しさを纏っている感じと、大政さん演じるまーちゃんのあんなに可愛いのに狂っている感じがたまりません。改めて思えば結構豪華なキャスティングで見応えもあります。ラストは衝撃的な真実で全く予想できませんでした。嘘だけど、の演出は賛否ありますが個人的にはハマりました。笑(女性 20代)
大政絢と染谷将太。パッケージからは想像も出来ないような、過激で衝撃的な作品でした。心が壊れてしまったまーちゃんと「嘘だけど」が口癖のみーくん。不思議な2人の不思議なラブストーリーはなかなか理解が難しく、共感度はとても低かったです。
「本当」の反対は「嘘」ですよね。しかし、この作品を見ると「本当」の反対は「本当ではない」なのかなと思わされます。本当ではないからと言って全てが嘘な訳では無い。言葉にするとなんだか難しいですが、作品を見るとその意味がよくわかると思います。(女性 30代)
誘拐事件をきっかけに感情を失ってしまったまーちゃんと、彼女のために嘘をつくみーくん、心の壊れてしまった二人の不思議でポップな作品です。
大政絢さん、染谷将太さんがそれぞれ難しい役柄を、奇妙な明るさを滲ませながら演じているところが大きな見どころだと思います。
メンタルが不安定なまーちゃんの、激しい行動と見た目のかわいさのギャップもとても好きでした。
衝撃的なストーリーでしたが、二人がこれからも支え合って生きていくことを予感させるラストで良かったです。(女性 20代)
原作も読まず、全く知識のない状態で観て衝撃を受けた作品。タイトルやパッケージから恋愛物の作品だと思っていたが、決してほのぼのした作品ではない。
誘拐事件の被害者という設定自体も斬新で驚きだが、まーちゃんの壊れ具合も想像をはるかに上回る。トラウマが新たな事件を生むというのは、きっと実際に無くもないことなのだろう…。みーくんの正体、過去の事件、全てにおいて衝撃的で忘れられない作品である。(女性 20代)
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