映画『星に想いを』の概要:かの有名な天才・アインシュタインが、秀才理系女子とSF好きの自動車整備士の恋を実らせる。実在の人物に架空のキャラクターを巧みに繋ぎ、ユーモラスなタッチで描くハートフル・コメディ。
映画『星に想いを』の作品情報
上映時間:96分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:フレッド・スケピシ
キャスト:メグ・ライアン、ティム・ロビンス、ウォルター・マッソー、ルー・ジャコビ etc
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映画『星に想いを』の登場人物(キャスト)
- アルバート・アインシュタイン(ウォルター・マッソー)
- 世界的に有名な物理学者。姪のキャサリンと暮らす。同じく著名な学者のカート、ボリス、ネイサンと始終つるんでいる。冗談好きで、茶目っ気のある老人。
- エド・ウォルターズ(ティム・ロビンス)
- 自動車整備士の青年。SFや科学的な話題、宇宙の話が大好き。特技はモノマネ。アインシュタインのファンだが、学歴の無い自分を恥じている。
- キャサリン・ボイド(メグ・ライアン)
- アインシュタインの姪。父を亡くし、アインシュタインと暮らしている。常に数式のことを考えている、数学者。勉強が好きだが、普通の主婦になるのが世の為と考えている。
- ジェームズ・モーランド(スティーヴン・フライ)
- キャサリンの婚約者。大学教授への昇格が内定している科学者。論理的で、計画的。キャサリンとの結婚には意欲的だが、愛情表現は無い。
映画『星に想いを』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『星に想いを』のあらすじ【起】
ニュージャージーの自動車整備士・エドは、ある日店にやって来た客のキャサリンに出会った瞬間、時が止まったかのように感じた。彼女と結婚し、幸せな家庭を築く未来を一瞬で描いたエド。キャサリンは婚約者のジェームズと一緒だったが、構わずタクシーを呼ぶ彼女の住所をメモに控える。
キャサリンは、世界的に有名な天才学者・アインシュタインの姪だった。父を亡くしたキャサリンは、アインシュタインと共に暮らしている。エドは彼女が店に置き忘れた懐中時計を届けに行き、それを知って驚いた。高卒の整備士でありながら科学が大好きなエドは、アインシュタインの大ファンだったのだ。
アインシュタインと、友人の著名な学者達3人衆も、素朴だが良い発想をするエドを気に入った。彼がキャサリンに一目惚れしたと知り、大喜びだ。アインシュタインは、姪が愛を知らずに理性で結婚相手を決めたことを心配していた。しかし、当のキャサリンは、エドを恋愛対象として見ようとせず、父の形見の懐中時計を修理して届けてくれた良い人としか考えようとしないのだった。
映画『星に想いを』のあらすじ【承】
キャサリンの婚約者であるジェームズは、まもなく教授に昇進する、将来有望な脳科学者だ。ネズミの研究に没頭するこの男を、アインシュタインはいつもからかっていた。しかしキャサリンは、アインシュタインに育てられ、数式で頭がいっぱいの自分には似合いの相手だと信じている。
エドもまた、自分ではキャサリンにふさわしくないようだと感じていた。そこで老学者達は、アインシュタインの車をエドの店に改造に出し、代わりに自分達でエドを天才科学者風に改造する計画を立てた。自分達の服を着せ、天才風の会話術を教え、キャサリンの前で核エンジン搭載の宇宙船について話させる。
すると、キャサリンがその理論を気に入ってしまった。ちょうど、町の実業家からシンポジウムに出す論文提供を依頼されていた彼女は、エドの考えこそぴったりだと考えたのだ。5日後の発表を引き受けてしまうエド。
シンポジウムに向けて、アインシュタイン達は山ほどの数式や理論をエドの頭に詰め込んだ。エドも、客席に座るキャサリンの笑顔に引き寄せられ、核融合の理論に愛を交えて堂々と語りだす。発表は成功した。ニュージャージーを盛り立てるに違いない新説と天才の誕生に、主催者も大満足だ。
アインシュタインは、シンポジウムの打ち上げの場から姪とエドを連れ出した。老人の思い出話や、エドの研究について盛り上がる3人。アインシュタインには、キャサリンがエドに惹かれ始め、結婚との間で迷っていることがよく分かっていた。
映画『星に想いを』のあらすじ【転】
エドは、一躍有名人となった。学会の様子は新聞に載り、記者が取材にやって来る。この突然現れたアインシュタインお気に入りの天才青年が、ジェームズは気に食わない。彼の化けの皮を剥がそうと、ジェームズがマスコミを集め、エドの公開IQテストが行われた。
エドは持ち前の賢さでパズルを難なく解き、知識を問われる問題は老学者達がカンニングの手助けだ。そして叩き出された結果は、IQ186。天才ぶりが証明されたエドのドキュメンタリー映画が作られ、彼はソ連とのロケット打ち上げ競争の熱いアメリカ全土の期待の星となっていた。
一方キャサリンもまた、違った意味でエドに夢中になっていた。彼の論文を一から検証し、疑問点を見つけるキャサリン。しかし、アインシュタインはエドの説を完全に支持していた。納得がいかないが、キャサリンは天才のエドと比べて自分の能力に限界を感じてしまう。そんな彼女を励まし続けたのは、エドだった。
エドはキャサリンを騙し続けることに罪悪感を覚えるが、老学者達はあと一歩だと言って突き進む。アインシュタインは、二人を湖でのセーリングに連れ出した。そこでは、もはやアインシュタインが何かする必要はなかった。愛は理屈では説明できないと知ったキャサリンが、エドに愛を告白する。
映画『星に想いを』の結末・ラスト(ネタバレ)
ようやく、キャサリンに真実を告げる時が来た。しかし、事はエドの想像以上に大きくなっていた。ソ連に先立つ核エンジンの試作品を求め、アイゼンハワー大統領が訪ねて来たのだ。大慌てでアインシュタインを探すエド。
その頃、ジェームズとキャサリンが、それぞれエドの説を調べ直し、真相に辿り着いていた。ジェームズは、この説が昔アインシュタインの発表したものと全く同じと知り、キャサリンは数式の中から決定的な反論点を見つけ出し、理論が成り立たないことを証明したのだ。しかし、大統領の登場で、キャサリンは何も言えずにアインシュタインと共に大統領車に乗せられてしまう。
そこへ、エドがバイクで追いついてきた。てっきりプロポーズだと思った大統領の計らいで、二人きりにさせてもらうエドとキャサリン。大統領の手前、エドにキスをするキャサリンだが、怒ってこっそりエドを責め立てる。エドも非を認め、キャサリンはアインシュタインにも噛みついた。しかしそれは、アインシュタインの説の誤りを指摘すると共に、彼自身も辿り着けなかった真理に姪が辿り着いたという証だった。
一方ジェームズは、マスコミを集めてエドとアインシュタインの共謀を発表し、詐欺罪で訴えようと考えていた。そこへ大統領がアインシュタイン達を連れて現れ、彼らのおかげでソ連の開発をデタラメだと証明できると発表した。こうして事態は収束したが、キャサリンの心は再びエドから離れてしまっていた。
突然、アインシュタインが胸の苦しさを訴え、病院に運ばれた。アインシュタインお得意の名演技だ。彼は自分が学者として身を立てるきっかけになった思い出のコンパスを、エドに与えた。そして若い二人が去ると、老学者達と集まり、屋上から望遠鏡で彼らの様子を探る。
その晩は、ボイド彗星が見られるとされた日だった。エドは幼い頃から星を見に訪れていた野原にいた。キャサリンもまた、車でその野原を通りかかる。すると、アインシュタインがリモコンを取り出した。車に仕掛けた装置で、エンジンを故障させる。やむを得ず野原に車を停め、エドに出会うキャサリン。科学的なエドとキャサリンにとって、偶然の出会いなどあり得なかった。全てのことは、起こるべくして起こるのだ。
二人は、改造車の屋根を開けて星を眺めた。ボイド彗星は、死んだキャサリンの父が発見し、名前を付けた彗星だ。キャサリンは、父が死んだら星になって自分を見守っていると信じていた。長い尾を引き、彗星が夜空に現れる。キャサリンは、大きな声で新しい恋人エドを父に紹介した。
映画『星に想いを』の感想・評価・レビュー
運命的な出会いをしたエドとキャサリンのラブストーリーであり、また物理学者アインシュタインの助言など、様々な見所があった。自動整備士として働くエドの元にキャサリンが現れ、運命の女性だと悟った後、大ファンであるアインシュタインの姪と分かった場面や、キャサリンと距離を縮める為に、アインシュタインと友人たちのアドバイスを受ける場面、そしてボイド彗星をエドとキャサリンが見つめている場面など、二人の純愛やアインシュタインの生き方を表している映画だと感じた。(女性 20代)
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