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映画『ゼイリブ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ゼイリブ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ゼイリブ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ゼイリブ』の結末までのストーリー
  • 『ゼイリブ』を見た感想・レビュー
  • 『ゼイリブ』を見た人におすすめの映画5選

映画『ゼイリブ』の作品情報

ゼイリブ

製作年:1988年
上映時間:96分
ジャンル:SF、アクション、サスペンス
監督:ジョン・カーペンター
キャスト:ロディ・パイパー、メグ・フォスター、キース・デヴィッド、ジョージ・“バック”・フラワー etc

映画『ゼイリブ』の登場人物(キャスト)

ジョン・ネイダ(ロディ・パイパー)
放浪をしている無職の男。仕事を探しているが、ひょんなことから見つけたサングラスをきっかけにエイリアンを発見する。その後、世界の真実を追い求める。戦闘能力が高い。
フランク(キース・デイヴィッド)
ジョンの友人。ジョンの言っている事を疑っていたが、最終的には味方になる。家族思い。
ホリー(メグ・フォスター)
テレビ局のアシスタントディレクター。ジョンに偶然出会い、一度は味方を装うも最終的にはジョンたちと敵対する。
ギルバート(ピーター・ジェイソン)
貧民街の住民。エイリアン撲滅組織のリーダー。ジョン達を組織へと誘う。

映画『ゼイリブ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ゼイリブ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ゼイリブ』のあらすじ【起】

ロサンゼルスへとやって来たジョン・ネイダ。ジョンは仕事を求めて案内所へと訪れるが、今は仕事が無いと突き返される。

道端では盲目の牧師が演説をし、テレビではタレントがインタビューを受けている。彼らは皆、神の素晴らしさを説いていた。

仕事を求めてある工事現場へとアポなしで入っていくジョン。結局そこで働けることになり、フランクという黒人と仲良くなる。フランクは高層ビルが立ち並ぶ街の向かいの貧民街に住んでいた。家のないジョンもそこで寝起きを共にするのだった。

貧民街の住人がテレビを見ていると、ある男によって急に電波がジャックされる。その男は、世界は仮眠状態で何者かに支配されていると言う。ジョンはその男が目の前にある教会へと入って行くのを見る。

翌朝、不思議に思ったジョンは教会へと入って行く。中には大量の段ボールと録音機があり、録音機の繋がっている隣の部屋からは聖歌隊の歌が聞こえてくる。さらに、偶然発見した隠し扉の中に、大量の段ボールがあるのを見る。そこへ盲目の牧師が突然ジョンの前に現れる。牧師に気づかれたジョンは慌てて逃げ出すのだった。

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映画『ゼイリブ』のあらすじ【承】

その後、教会から出て来た男達が大量の段ボールを運び去るのを見つけるジョン。その日は一日教会を見張ることにする。

夜になり、突如として貧民街が騒がしくなる。教会からは盲目の牧師達が慌てて逃げ出してくる。そして、警察隊が貧民街に押し寄せてくる。住民達は警察隊に押し込まれ、退散を余儀なくされる。ジョンは、逃亡の途中で盲目の牧師達が警察隊にリンチされているのを見る。

なんとか逃げ果せたジョンは、翌日教会へと向かう。そして、昨日見つけた段ボールを一箱盗み取るのだった。

ジョンが段ボールを開けて見ると、中からは大量のサングラスが出てくる。呆然とするジョンだったが、念のために一つだけ手に取りあとは捨ててしまう。

街の中でサングラスをかけて見るジョン。すると、普通の広告や看板の中のありとあらゆる文字が、「逃げろ」「服従しろ」という別のメッセージに変わって見える。さらに、裕福そうな身柄の人間達の見た目が骸骨に変わって見える。

映画『ゼイリブ』のあらすじ【転】

ジョンはこの異常事態に危機感を覚え、スーパーにいた骸骨姿の老女を非難する。すると、その老女はジョンのことを、見分けることのできる男として警察に通報する。

ジョンはやって来た警察官を倒し、銃を奪い街へ出ていく。そして、骸骨に見える人間をどんどんと撃ち殺していく。

街から出るため、偶然に見つけたホリーという女を脅して、彼女の車で街から脱出したジョン。そのままホリーの家へと逃げ込む。

ホリーはテレビ局のアシスタントディレクターをしている。全てをホリーに説明したジョンだが信じてもらえず、ホリーはジョンを警察へと通報するのだった。

その場から何とか逃げ出したジョンは、フランクのもとへと訪れる。すでに起こった事を知っていたフランクは、関わりたくないと言ってジョンを追い払う。殴り合いの末に、ジョンはフランクにサングラスをかけさせる事に成功し、フランクを味方につける。

フランクは、サングラスを作った同志がいるはずだとジョンに言う。すると翌日、貧民街にいたギルバートという男がジョン達のもとへと訪れ、同志達が集う場所があると言ってメモを渡す。

映画『ゼイリブ』の結末・ラスト(ネタバレ)

ジョン達が向かった先は倉庫のような場所で、そこには大勢の同志達がいた。その中には貧民街にいた人間も混じっていたのだった。

世界がエイリアンに支配されている事をギルバートから説明されたジョン達は、武器を受け取る。すると、そこへホリーがやって来る。ホリーはジョンに、知らずに通報してしまった事を謝る。するとその瞬間、壁が突然爆破して、外から警察隊が銃を発砲しながら侵入してくる。

逃亡に成功したジョンとフランクは、敵の秘密基地への潜入に成功する。そこには、上流階級の人間達が催し物をしていた。

味方を装って敵の組織に侵入したジョンとフランク。そこで見たものは、現実の放送局を使って地球全体に特殊な電波を送り、骸骨の姿を人間の姿にカモフラージュさせているエイリアン達の姿だった。

そこでエイリアン達との派手な撃ち合いになったジョンとフランク。途中、ホリーを見つけた彼らはホリーを連れて屋上に向かう。すると突然、ホリーがフランクを銃殺する。

ジョンが屋上へと向かうとそこには巨大なアンテナがあった。後を追うようにして来たホリーに銃を向けられるが、ジョンはホリーを撃ち殺して、アンテナを破壊する事に成功する。こうして世界の真実は暴かれたのだった。

映画『ゼイリブ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

SFでありホラーのようでもあり、ブラックコメディにも見える。裕福な人々は皆エイリアンであったというとんでもない映画である。

ある日その事実を知ることになる主人公ナダ。序盤は映画の主人公らしからぬ、しがない男である。そんなナダが、物語が進むにつれて徐々に主人公らしくなっていく。改めて見返すと、序盤は主人公が何者でもないただの人間であることが肝だとわかる。

社会風刺を扱った映画であり、笑っていいのかわからないユーモアが連発される。その不安定さが本作の魅力である。(男性 20代)


すごく風変わりな映画で、他にはない面白さがあったと思う。当時のアメリカ社会を描くのにこういうテーマ性もあったとはとても新鮮だった。サングラスをかけると「彼ら」が見えるという設定がありそうでなくて、こういう映画を求めていたのかもしれないと思った。

無駄に長い喧嘩シーンに関しては少し余分に感じたが、そういう「無駄」がこの作品を独特で印象的なものにしている面もあると思う。醸しでているB級と風刺の効いたストーリーにハマる人もいるだろう。(女性 20代)


エイリアンが見える魔法のようなサングラスを手に入れたらどうしますか?そのサングラスをかけると人間のふりをした「エイリアン」が見えてしまうなんて怖すぎるし、普通の人間である自分がそんな特殊なサングラスを手に入れてもどうしたらいいのか…と躊躇してしまいますよね。
しかし、今作の主人公ネイダは序盤からかなりぶちかまして行くので見ていて清々しいです。テンポはそれほど良くなくて、続編があるのかなと思わせるラストなのですが世界観がとにかく独特なのでまた見たくなる、クセになる作品でしょう。(女性 30代)


ロディ・パイパー演じる主人公が偶然手に入れたサングラスを通して、支配者の正体がエイリアンだったという衝撃の展開が、一気に物語をSFから社会風刺へと変貌させるのが面白かったです。特に「OBEY」や「CONSUME」といった隠されたメッセージが現実のメディア批判として機能している点に鳥肌が立ちました。最後、主人公が命を賭けて放送塔を破壊し、人々に真実を見せるシーンには胸を打たれました。社会の構造に疑問を抱くきっかけになる作品です。(20代 男性)


80年代特有のB級感と大胆なメッセージ性がうまく融合していて、ある意味とてもスタイリッシュな作品でした。特に、あの異様に長い路地裏での格闘シーン、あれが逆に人間臭さを感じさせて好きでした。政治的メッセージが強いけれど、エンタメとしても見応えがあるので、最後まで飽きませんでした。冷戦期のアメリカらしい不信感が反映されていて、今見ても新鮮です。(30代 女性)


私は普段あまりSF映画を見ないのですが、この作品は「目に見える真実」と「隠された真実」というテーマがすごく興味深くて引き込まれました。サングラスをかけることで見える世界の異常さは、現代社会にも通じるところがあり、考えさせられました。映像表現は少し古臭さも感じましたが、それが逆にリアルさを際立たせていたようにも思います。衝撃的なラストが忘れられません。(40代 男性)


社会の支配構造を「エイリアンによる洗脳」として描くのは斬新で、しかもそのアイデアが説得力を持っているのがすごい。現代の格差社会や情報操作にも通じるメタファーとして、今見直すとより深く刺さります。特にラストで真実が露呈した瞬間、人々の表情が一変するシーンは鳥肌ものでした。ジョン・カーペンター監督の中でも最も思想的な一作だと思います。(50代 女性)


高校生のときに初めて観た時は単なる変なSFだと思ったけど、大人になってから再視聴したら、めちゃくちゃメッセージが深い映画だったと気づかされました。「メディアや権力に支配されてる」というメッセージを、エンタメを交えて分かりやすく伝えてくれるのがすごい。終盤、彼女に撃たれる展開も衝撃だったし、単なるヒーロー映画じゃない点も魅力です。(20代 女性)


低予算の映画ながら、社会への鋭い風刺が効いていて非常に印象に残りました。演技が多少ぎこちなくても、それを補って余りあるストーリー展開と視覚的インパクトがありました。あのサングラスのギミックは、単純なのにインパクトが絶大です。見終わった後、しばらく現実世界も疑ってしまうような感覚に陥りました。(60代 男性)


最近の映画にはない、ダイレクトなメッセージとストリート感に痺れました。暴力的で粗削りな表現もありますが、逆にその無骨さがリアリティを感じさせます。サブカル好きにはたまらない世界観で、「支配されていることに気づかない怖さ」というテーマが今の時代にも突き刺さります。クライマックスのあっけなさも逆に印象的でした。(30代 男性)

映画『ゼイリブ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ゼイリブ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ロボコップ(1987)

この映画を一言で表すと?

近未来の腐敗した社会に正義を問う、暴力と哲学が交錯するSFアクション!

どんな話?

犯罪が蔓延するデトロイトで、殉職した警官がサイボーグ「ロボコップ」として蘇り、企業による支配と腐敗に立ち向かう物語。痛烈な社会風刺とバイオレンス、そして人間性の葛藤が交錯する作品です。

ここがおすすめ!

『ゼイリブ』同様、資本主義と暴力の構造を強烈に描く風刺性が見どころ。ロボコップの「人間とは何か?」という問いが、エンタメ性の中に深く突き刺さります。アクション好きもSF好きも楽しめる一本!

マトリックス(1999)

この映画を一言で表すと?

現実と思っていた世界がすべて虚構──その真実を知った者の革命譚!

どんな話?

プログラマーのネオは、謎の男モーフィアスに導かれ「マトリックス」という仮想現実の存在を知る。彼はやがて、人類を支配するAIに反旗を翻す救世主として覚醒していくことに。

ここがおすすめ!

『ゼイリブ』の「見えない支配」をテーマにした要素を、スタイリッシュな映像と哲学的なテーマで描き出します。視覚的にも思想的にもインパクト抜群で、観るたびに発見がある傑作です。

1984(Nineteen Eighty-Four)

この映画を一言で表すと?

全体主義に覆われた世界で「自由」を求める、息が詰まるディストピアドラマ!

どんな話?

ジョージ・オーウェルの名作小説を映画化。ビッグ・ブラザーが支配する監視国家で生きる主人公が、体制に抗う過程で愛と自由の本質を問う。無力感と希望が入り混じる心理劇が展開されます。

ここがおすすめ!

『ゼイリブ』のように「支配構造」を描く作品の中でも、極めてリアルで重厚な描写が特徴。映像も静かに恐ろしく、思想的インパクトが強い。息が詰まるほどの世界観に浸りたい人におすすめ。

スキャナーズ(1981)

この映画を一言で表すと?

超能力が兵器となる、陰謀と人体爆発が飛び交うカルト的超能力バトル!

どんな話?

テレパシー能力を持つ“スキャナー”たちを利用しようとする巨大企業に対し、特殊能力者同士の抗争が激化。次第に陰謀が明らかになっていくサイキック・サスペンス。

ここがおすすめ!

企業の陰謀と超常的な力の戦いというテーマは『ゼイリブ』と共通。ドーロンバーグらしい生々しい演出と、あまりにも有名な「頭が爆発する」シーンは映画史に残る衝撃。B級だけど一級の面白さ!

ダークシティ(1998)

この映画を一言で表すと?

「記憶」が操作される世界で、自分とは何かを問うSFサスペンスの隠れた名作!

どんな話?

ある日記憶を失った男ジョンは、自分が殺人犯として追われていることを知る。しかしその街では、夜ごとに人々の記憶と現実が操作されていた。やがて彼は支配者“ストレンジャーズ”の秘密に迫る。

ここがおすすめ!

『ゼイリブ』と同じく「見えている世界の裏に真実がある」系の作品で、スタイリッシュで不穏な世界観がクセになる。人間のアイデンティティをテーマにした哲学的なストーリーも魅力です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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