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映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』の概要:アンデルセン没後100周年記念作品。童話「人魚姫」を、東映が長編アニメーション化。人魚姫の親友フリッツなど、オリジナル要素を盛り込み、名作がより親しみやすく楽しめる。

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』の作品情報

アンデルセン童話 にんぎょ姫

製作年:1975年
上映時間:68分
ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー、アニメ
監督:勝間田 具治
キャスト:樫山文枝、宮城まり子、志垣太郎、柴田秀勝 etc

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』の登場人物(キャスト)

マリーナ(樫山文枝)
海底王国の王女。末娘で、5人の姉がいる。美しい髪、愛らしい瞳、並ぶ者のいない歌声を持つ。好奇心が旺盛で、泳ぎが上手く、人間界へ強い憧れを持っている。
フィヨルド王子(志垣太郎)
人間界の王子。美丈夫で優しく、剣の腕も良い。身元の分からないマリーナのことも大切に扱い、にんぎょ姫と呼んで可愛がる。海で溺れた時に自分を助けてくれた女性に、想いを寄せる。
フリッツ(宮城まり子)
イルカの少年。わんぱくで、マリーナの一番の友達。体は小さいが、知恵も勇気もあり、海底王国を捨てたマリーナのことを最後まで見捨てない優しい性格。
魔女(北浜晴子)
海底に住む魔女。クラーケンや不気味な深海魚を従えている。強欲で、生き血を飲む。マリーナ達の望みはお見通しで、美しいものと引き換えに、魔法の力を与える。

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』のあらすじ【起】

人魚のマリーナは、海底王国のおてんばな末姫だ。親友でイルカのフリッツと海を探検しては、難破船に残る人間の道具を見つけて楽しんでいる。ある日、魔女が起こした大時化で沈んだ船から、王子の大理石像を見つけたマリーナ。海底王国にはいない、その凛々しい姿に、一目で恋に落ちてしまう。

自由に陸に近づける姉達と違い、マリーナは、王国から出ることを許されていなかった。成人の証である真珠のヘアピンを持っていないからだ。しかし、あまりに人間界への憧れを募らせるマリーナに、フリッツがある提案をした。父王達の目を盗み、クジラの口の中に隠れて人間を見に行くのだ。

その夜、城を抜け出したマリーナとフリッツは、船上で行われているフィヨルド王子の誕生パーティーに出くわした。あの大理石像がフィヨルドその人だと、一目で分かったマリーナ。しかし、その船は、不機嫌な魔女が海を荒らしたせいで沈没してしまう。

マリーナは荒波を越え、フィヨルドを救って海岸に引き上げた。意識のもうろうとしているフィヨルドに寄り添い続けるが、朝日が昇ると、海辺の教会から人が出てきてしまう。マリーナは慌てて海に戻り、フィヨルドは、黒髪の女性によって救出された。

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映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』のあらすじ【承】

マリーナとフリッツが城に戻ると、王国は末姫の捜索で大騒ぎだ。フリッツは危うく投獄されかけるが、寛大な王太后により許され、マリーナは少し早い成人の儀式を受けられることになる。真珠のヘアピンを受け取り、王国一と名高い歌声を披露するマリーナ。

晴れて自由を手に入れたマリーナだが、フィヨルドへの想いは募るばかりだ。彼女は、ついに魔女の力を頼る決心をしてしまう。人間になりたいというマリーナに、魔女の出した条件は三つ。一度人間になったら、もう王国へは戻れない。そして、フィヨルドが他の人を愛してしまった場合、婚礼の翌日にマリーナは泡になる。最後に、足を手に入れる薬の代償として、マリーナの美しい声を魔女に捧げること。

声を失ったマリーナは、眠る父王や姉達の姿を目に焼き付け、陸へ上がって薬を飲んだ。たちまちマリーナの魚の半身は人間の足に変わり、彼女は気を失って倒れてしまう。フィヨルドはそのマリーナを見つけ、自らの離宮へ連れて帰り、マリーナとフィヨルドの生活が始まった。

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』のあらすじ【転】

フィヨルドは、マリーナのことを妹のように可愛がった。口がきけず、文字も書けないマリーナだが、その優しさですっかり城の人達に受け入れられている。さざ波の音のように美しいハープ演奏をするマリーナを、フィヨルドは愛情をこめて「にんぎょ姫」と呼んだ。

しかし、侍従長の飼い猫・ジェミーだけは、突然海から現れたマリーナを憎々しく思っていた。そこでジェミーはマリーナを襲って陥れようとするが、フィヨルドに守られ上手くいかない。すると、侍従長がフィヨルドに見合い話を持ってやって来た。無下に断るフィヨルド。ジェミーはこれ幸いと、侍従長や王妃に、マリーナが王子をたぶらかしていると吹き込んだ。

フィヨルドが見合い話を断ったのは、心に想う人がいるからだ。それは、誕生パーティーで難破した時、砂浜で彼を助けてくれた黒髪の女性だった。その話を聞き、ショックを受けるマリーナ。しかし、フィヨルドはそれがどこの誰か分からず、望まない見合いをするならマリーナを選ぶという。これを聞き、マリーナは希望を抱いた。

しかし、フィヨルドの願いも空しく、王子は両親によって無理やり見合い相手の国へと連れて行かれてしまう。しぶしぶ相手の王女に会ったフィヨルドだが、その女性は、なんとあの黒髪の女性ではないか。大喜びで結婚を承諾し、マリーナにも報告するフィヨルド。マリーナの絶望など気が付きもせず、幸せなフィヨルドと王女の婚約パレードが開かれた。

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』の結末・ラスト(ネタバレ)

マリーナの悲しみを分かち合ってくれたのは、浜辺まで会いに来てくれたフリッツだけだった。そして、とうとう結婚式の終わってしまった夜、船でフィヨルドの国へ戻るマリーナ。死を覚悟し、海を見つめていると、懐かしい姉達が船を追ってきている。

マリーナが驚いたことに、かつて長い髪の美しさを誇っていた姉達が、いずれもその髪を失っていた。聞けば、可愛い妹を救うために、魔女と取引をしたという。髪と引き換えに手に入れた魔法のナイフで、フィヨルドの心臓を一突きすれば、マリーナは救われる。彼の血が足にかかれば、たちまち人魚の姿に戻れるというのだ。

フリッツからナイフを受け取り、フィヨルドの寝室へ向かうマリーナ。王女と並んで眠るフィヨルドを見て、覚悟を決め、マリーナはナイフを振りかざす。しかし、マリーナにフィヨルドを殺すことなどできなかった。

マリーナはふらふらと甲板に戻り、海に還ることを決意する。愛されることは失敗したが愛することなら出来そうだと、自分に言い聞かせ、ナイフを海に投げ捨てた。するとナイフが光を放ち、その光に包まれたフィヨルドは、突然あの日の記憶を取り戻す。自分を助けてくれたのは、マリーナではなかったか。彼は慌ててベッドを飛び出し、甲板へ向かう。しかし、彼の叫びはマリーナの耳に届かず、マリーナは海に身を投げた。そして朝日が海を照らすと、マリーナの体は七色の泡と消えた。

映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』の感想・評価・レビュー

ディズニーの『リトルマーメイド』を先に知ってしまったので、アンデルセン童話のにんぎょ姫は初めての鑑賞です。
主人公の人魚姫はマリーナ。おてんばで天真爛漫な様子がすごく可愛いです。アンデルセン童話と言うと、実は残酷だったり酷い結末だったりも少なくありませんが、この作品のマリーナはみんなに愛される存在。
人魚姫のストーリーは知っている人が多いと思いますが、改めて映像として見てみるとディズニー作品とは違った良さがあり、とても楽しかったです。(女性 30代)


オープニングとエンディングのみ、実写で外国の風景が流れます。1975年の作品ですが、作画が色鮮やかで洒落ていますから古いことが気になりません。ほんの一時間強で、原作に忠実なにんぎょ姫を鑑賞できました。王子様を殺すか、自分が死ぬかという究極の選択を迫られたり、悲しい別れが多かったりと容赦ないストーリーに意外性を感じました。案外、子供には厳しい内容かもしれません。イルカのフリッツがとても健気で、ほっこり癒されました。(女性 30代)

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