映画『アナスタシア』の概要:ロシアの歴史に残る謎、“アナスタシア皇女生存伝説”をモチーフにした映画「追想」を、20世紀FOXがディズニー顔負けのクオリティでアニメーション化。革命に倒れたはずのロマノフ家皇女アナスタシアが、孤児として生き残り、過去を求めてパリを目指す。
映画『アナスタシア』の作品情報
上映時間:93分
ジャンル:ラブストーリー、ミュージカル、ファンタジー、アニメ
監督:ドン・ブルース、ゲイリー・ゴールドマン
キャスト:メグ・ライアン、ジョン・キューザック、クリストファー・ロイド、アンジェラ・ランズベリー etc
映画『アナスタシア』をフルで無料視聴できる動画配信一覧
U-NEXT | ◯ |
---|---|
Hulu | ◯ |
Amazonビデオ | ◯ |
dTV | × |
TELASA | ◯ |
TSUTAYA DISCAS | ◯ |
ビデオマーケット | ◯ |
Netflix | × |
※動画の配信情報は2022年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービス(VOD)の公式サイトでご確認ください。
映画『アナスタシア』の登場人物(キャスト)
- アナスタシア / アーニャ(メグ・ライアン / 歌:リズ・キャラウェイ)
- ロシア皇帝ニコライ2世の末娘。8歳の時、ロシア革命により王朝崩壊、一家は処刑される。しかし革命を生き延び、孤児のアーニャとして育つ。皇女時代の記憶はすぐに無くなり、たくましい、快活な女性に成長。
- ディミトリ(ジョン・キューザック / 歌:ジョナサン・ドクチツ)
- ロシア革命以前は、宮廷の下働きをしていた青年。その後は詐欺師として生計を立てる。悪知恵が働き、金儲けのためなら何でもするが、根は純情。
- ラスプーチン(クリストファー・ロイド / 歌:ジム・カミングス)
- かつてはロマノフ家の寵愛を受けていた僧侶。宮廷を追い出され、皇帝一家を恨むようになる。悪魔に魂を捧げ、不死身の体を得るが、命は骨壺に封印されている。
- ウラジミール(ケルシー・グラマー)
- ディミトリの相棒で、革命時まだ幼かった彼の面倒を見てきた男。元々は宮廷仕え。陽気で人好きのする性格だが、損得勘定には抜け目がない。
- 皇太后(アンジェラ・ランズベリー)
- ニコライ2世の母で、アナスタシアの祖母。革命前からパリに住んでいる。アナスタシアを特に可愛がり、彼女の生存を信じ続けた。孫娘捜索に、一万フランの懸賞金をかける。
映画『アナスタシア』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アナスタシア』のあらすじ【起】
1916年。ペテルブルクの宮殿にて、ロマノフ家統治300年を記念する祝賀パーティーが開かれた。パリから出席していた皇太后は、お気に入りの末の孫・アナスタシアにプレゼントを贈る。宝石箱に見せかけたオルゴールと、それを鳴らす鍵のペンダントだ。鍵には、“パリで会いましょう”というメッセージが刻んである。
しかし、煌びやかなパーティーは、怪僧ラスプーチンの出現によって不穏な空気に包まれた。彼は、かつて自分を宮廷から追い出した皇帝を憎み、復讐のために悪魔に魂を売っていた。そして皇帝一家に呪いをかけ、ロマノフ王朝の滅亡を予言して去っていく。
二週間後。ラスプーチンの予言通り、城下では革命運動が激化し、宮殿は襲われた。アナスタシアは、部屋へオルゴールを取りに戻ったところを下働きの少年に助けられ、皇太后と共に隠し扉から宮殿を脱出する。しかし結局、オルゴールは取り落としてしまい、汽車にも乗り遅れて皇太后とは離れ離れになってしまった。雪の降るペテルブルクの町に、8歳のアナスタシアは一人取り残された。
10年後。山奥の孤児院から、18歳になった女性が一人、就職のために旅立った。名前はアーニャ。幼い頃の記憶は無く、“パリで会いましょう”と刻まれたペンダントだけが、出自を知る唯一の道しるべだった。
自由になったアーニャは、就職先ではなく、パリへ向かうと決めた。過去を知りたくなったのだ。早速ペテルブルクの町に出て、パリ行きの汽車に乗ろうとする。しかし、ビザが必要だと知り、町人の勧めでディミトリという男を訪ねることになった。
映画『アナスタシア』のあらすじ【承】
ディミトリは、詐欺や闇商売で名を馳せる若者だった。目下の大仕事は、相方のウラジミールと共に、偽アナスタシアを見つけること。パリにいる皇太后が、懸賞金付きで孫娘を探しているのだ。しかし、どれだけたくさんの女性をオーディションしても、ピンとくる者はいない。
そこへ現れたのが、アーニャだった。彼女は、宮殿跡に残る壁画のアナスタシアによく似ていた。記憶喪失を理由に、ディミトリは彼女自身をも騙すことにし、本物の王女かもしれないと思わせパリ行きを了承させた。
その様子に、瓦礫の中に埋もれていたラスプーチンの骨壺が暴れだす。中には、ラスプーチンの命が封じ込められていた。そしてそのエネルギーに引き寄せられ、生と死の狭間で彷徨っていた彼の亡霊が蘇ってしまった。ラスプーチンが死の国へ行くには、呪いを成就させ、ロマノフ家の生き残りを殺すしかない。
パリ行きの汽車の中。アーニャとディミトリはケンカばかりだ。しかし、ラスプーチンの使い魔たちが汽車を襲い始めると、二人は悪態をつきながらも協力して脱出する。
汽車が谷底に落とされてしまい、仕方なくバスと船でパリを目指す一行。アーニャは祖母である皇太后に会うだけでなく、その侍女を騙さねばならないと知り、途端に自信を無くす。そこをウラジミールが励まし、パリを目指す道中で、王女の振る舞いレッスンが始まった。
元々宮廷仕えだったウラジミールから見ても、アーニャのレッスン上達ぶりは目を見張るものがある。さらに、不思議なことに、教えてもいない王族の情報を知っているのだ。アーニャ自身、もしかしたらという期待が強くなる。
映画『アナスタシア』のあらすじ【転】
船上では、レッスンの仕上げにダンスの特訓だ。アーニャはドレスに着替え、ディミトリとワルツを踊る。口だけは冷淡な二人だが、その様子には恋の芽生えがありありと現れていた。
その夜。アーニャは、ウラジミールの荷物から綺麗な宝石箱を見つけた。ディミトリが、皇太后に会う切り札として隠し持っていた物だ。しかしアーニャには、なぜだか単なる宝石箱には見えないのだった。
三人が眠りにつくと、ラスプーチンの亡霊がアーニャの夢に入り込む。そして家族の幻想を見せて、彼女を嵐の吹き荒れる甲板に誘い出した。危うく夢心地のまま海に飛び込みそうになるが、彼女がいないことに気づいたディミトリが、間一髪で助け出す。
パリに着いたアーニャは、見事、皇太后の侍女の面接を突破した。決め手は、誰も答えることが出来なかった、宮殿からの脱出方法を答えたからだ。使用人の少年に逃がしてもらったと聞き、ディミトリは、アーニャが本物のアナスタシアだと確信する。なぜなら、ディミトリこそがその少年だったのだ。
一方、皇太后の方は、連日やって来る偽アナスタシアの応対に疲れきっていた。彼女はもう、いかなるアナスタシアにも会わないと決めてしまう。しかし、侍女の機転で、その夜のロシア・バレエ公演の場で皇太后に会えるチャンスが出来た。
早速パリの町に出て、バレエ行きの衣装を揃える一行。喜びに目を輝かせるアーニャとは対照的に、暗い顔のディミトリ。彼は、アーニャとの身分の違いを知り、愛を告げずにパリを去ると決めていた。
そして、バレエの時間がやって来た。イブニングドレスに着替えたアーニャの高貴な美しさは、彼女の血統を証明するかのようだった。しかし、ディミトリが幕間に皇太后のボックス席を訪ねるが、皇太后の決意は固い。さらに皇太后は、詐欺師として有名なディミトリの当初の計画をお見通しで、彼を席から追い出してしまう。そのうえ、そのやりとりを聞いていたアーニャも、彼を嘘つきと罵って会場を走り去ってしまった。
映画『アナスタシア』の結末・ラスト(ネタバレ)
終演後。ディミトリは、皇太后の車を奪い、彼女を誘拐してホテルに連れて行く。そして、あの宝石箱を見せ、アーニャに引き合わせることに成功した。皇太后はアーニャも詐欺師の一員だと決めてかかるが、皇太后のコロンの香りが、アーニャの幼い頃の記憶を呼び起こした。
そしてアーニャのペンダントを見た皇太后は、彼女がアナスタシアだと認めた。二人は再会を喜び合い、皇太后はすぐにこの孫娘を引き取って、祝賀パーティーを開くことにした。
一方ディミトリは、懸賞金の受け取りも断り、一人パリを去ろうとしていた。そうとは知らず、彼を詐欺師と思い、冷たくあたるアーニャ。しかしパーティーが始まると、思わずディミトリの姿を探してしまうのだった。
そんな孫娘を見た皇太后は、もうお互いの居場所が分かったのだから、自由に生きろとアーニャを諭す。アーニャは煌びやかなパーティーへ戻ろうとするが、思い悩んでいるうちに、飼い犬が庭へ逃げてしまった。
それを追って庭へ出ると、そこは、彼女を仕留めようと息巻くラスプーチンの呪いに満たされていた。アーニャは悪霊に襲われるが、突然ディミトリが現れ、彼女を救う。彼もまた、アーニャへの未練が経ちきれず、パリに戻って来ていたのだ。
しかし、ラスプーチンの魔力を前に、ディミトリは吹き飛ばされてしまう。それに怒ったアーニャは、彼の骨壺を奪い取り、粉々に踏み砕いた。そして、ラスプーチンの亡霊は、砂になる。
結局アーニャは、アーニャとして生きることを選んだ。祖母の元に置き手紙を残し、ディミトリと共にパリを去る。皇太后は、若い二人の幸せなスタートを心から祝福した。
映画『アナスタシア』の感想・評価・レビュー
元々は皇女であるアナスタシアがアーニャという孤児として育つ中で、ディミトリとの出会いや祖母である皇太后との再会などを経て、逞しい女性として成長していく物語である。悪役としては、歴史上に登場する有名な怪僧ラスプーチンが描かれている。絵のタッチが好みなので観てみたのだが、内容ももともと映画化されていたものだったので、非常に入り込みやすく、親しみやすいという印象である。また、パリという舞台がとても華やかで目を引く作品であった。(男性 30代)
監督が元々ディズニーアニメーションの主なメンバーだったドン・ブルースとゲイリー・ゴールドマンの2人。絵柄やミュージカル要素、ストーリー、どれをとってもディズニーそのものでついつい混同してしまいがちだが、全体的に暗めな雰囲気を感じる。
祖母との再会からのお互いが分かったシーンはとても素敵で、苦労して再開できたことを考えると思わず感動してしまった。しかし、最後は愛が勝ってしまうところがディズニーチックさと言えるだろう。
派手なハッピーエンドとは言えないが、実際に残っている伝説に基づいた愛の物語である。(女性 20代)
アナスタシア伝説を元にしたアニメ映画。
とある皇女が邪悪な魔法使い・ラプスーチンに引き起こされた革命により親とはぐれ、おまけに記憶喪失になってしまうのだ。
そこから10年後。数々の困難を乗り越え、親である皇太后と運命の再会を果たし、ハッピーエンド。何ともわかりやすく、観やすいストーリーに仕上げている。これだけわかりやすく成立させている作り手のテクニックが素晴らしい。映像のスピード感やストーリー展開まで、百戦錬磨のスタッフたちだからこそ、当たり前に見える作品なのだ。
子どもから大人まで素直に楽しめるアニメをこれからも製作し続けてほしい。(男性 40代)
勝手にディズニー作品だと思い込んでいた『アナスタシア』。どこにもこの作品のプリンセスの姿が出てこないと思っていたら、ディズニー作品ではありませんでしたね。元ディズニーのアニメーターが作画を担当しているということで、絵のタッチはかなりディズニー感がありますが、ストーリーはすごく深くて胸にぐっと来るものがありました。
厳しい時代や環境の中、本当の自分を探し、見つけることは容易ではないと感じます。音楽と映像が最高にマッチしていました。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
アナスタシア事件ってありましたよ。
4人の女性が出て来て「私はアナスタシア」って言っていましたけど・・・。
ロマノフ朝も滅びてしまったんですねえ。