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映画『コップランド』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『コップランド』の概要:警官たちの腐敗ぶりに目をつぶってきた冴えない保安官のフレディは、ある事件をきっかけに、彼らと戦う決意をする。シルヴェスター・スタローン、ハーヴェイ・カイテル、ロバート・デ・ニーロ、レイ・リオッタなどの豪華キャストの共演が話題となった1997年公開のアメリカ映画。

映画『コップランド』の作品情報

コップランド

製作年:1997年
上映時間:105分
ジャンル:サスペンス、アクション、ヒューマンドラマ
監督:ジェームズ・マンゴールド
キャスト:シルヴェスター・スタローン、ハーヴェイ・カイテル、ロバート・デ・ニーロ、レイ・リオッタ etc

映画『コップランド』の登場人物(キャスト)

フレディ・ヘフリン(シルヴェスター・スタローン)
ニュージャージー州ギャリソン郡の保安官。フレディの管轄地域は、通称「コップランド(警察王国)」と呼ばれており、ニューヨー市警の警官が数多く暮らしている。片方の耳の聴覚を失っているため、ニューヨーク市警には入れない。
ゲリー・フィッグス(レイ・リオッタ)
フレディの友人の警官。NY市警37分署の麻薬捜査課のおとり捜査官をしている。押収したヤクを横流しして、金を儲けている。
レイ・ドンラン(ハーヴェイ・カイテル)
マフィアと癒着してコップスランドを築いたNY市警37分署の警官。自分たちが生き残るためなら、人殺しも厭わない。妻のローザはジョーイと浮気中。
モー・ティルディン(ロバート・デ・ニーロ)
NY市警の内務調査官。昔は37分署にいた。レイとは顔見知り。
マレー・バビッチ(マイケル・ラパポート)
37分署の若手警官でレイの甥っ子。黒人2名を射殺したことで、自分の身も危なくなる。
リズ・ランドーン(アナベラ・シオラ)
フレディが想いを寄せる人妻。車ごと川へ転落した時、フレディに助けられた。フレディはその時に片方の聴覚を失った。幼い娘がいる。
ジョーイ・ランドーン(ピーター・バーグ)
リズの夫で37分署の警官。リズとの夫婦仲はうまくいっていない。

映画『コップランド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『コップランド』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『コップランド』のあらすじ【起】

1970年代、ニューヨークの警官は、危険な市街地を離れ、郊外に住むことを望んでいた。NY市警37分署では、レイ・ドンランが中心となって金を貯め、ニュージャージー州ギャリソンに土地を買う。彼らはマフィアと裏取引し、低金利のローンを組んでそこに警官だけの町を作った。その街は「コップランド(警察王国)」と呼ばれ、警官しか入れない酒場まであった。

この町の保安官をしているフレディは、片耳の聴覚を失っている。そのため、憧れのNY市警に入ることができず、不本意ながら交通保安局の保安官を続けていた。

ある晩、フレディは酒場からの帰り道に軽い事故を起こす。ニューヨークとギャリソン郡を結ぶジョージ・ワシントン橋の上でも大きな事故があったようだ。しかし橋の上は管轄外なので、フレディは川下からその様子を眺める。

橋の上の事故は、37分署の警官マレーが起こした事故だった。彼は酒場を出た帰り道で黒人2名の乗った車に煽られ、発砲されたので黒人2名を射殺したのだと語る。しかし、黒人の車から銃は発見されず、タイヤのパンク音をマレーが銃声と勘違いしたのだった。

これは面倒なことになると考えたレイは、同僚たちとともにマレーの正当防衛が成り立つよう証拠を捏造する。しかし、黒人の救急隊員にそれを咎められたため、マレーが川に飛び込んで自殺したように見せかける。マレーはレイの甥っ子でもあった。

NY市警内務調査官のモーは、マレーの自殺は偽装だと睨んでいた。しかし、レイの仕切りでいい暮らしをしている37分署の警官たちは、誰も真実を語ろうとしない。フレディも、レイの車に乗っているマレーを目撃していたが、知らん顔をしていた。

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映画『コップランド』のあらすじ【承】

モーは、ギャリソン郡の保安官であるフレディに声をかけ、自分の名刺を渡しておく。この事件を解決する鍵は、この町の警官を見続けてきたフレディが握っていると考えていた。

フレディは、37分署の警官ジョーイの妻のリズにずっと片思いをしている。フレディの片耳が不自由になったのも、車ごと川へ転落したリズを助けたためだった。ジョーイはレイの妻のローズと浮気をしており、最近リズとはうまくいっていない。フレディはいつもリズのことを気にかけ、彼女の力になっていた。

37分署の麻薬捜査課でおとり捜査官をしているフィッグスは、レイの横暴さに腹を立てていた。フィッグスの友人だったタニー警部は、2年前に今回と同じような状況の中で謎の死を遂げていた。フィッグスは酒場でレイに食ってかかり、同僚たちと喧嘩になる。しかしそんなフィッグスも、押収した麻薬を横流しして金を稼いでいた。

その夜、フィッグスの家が火事になり、彼の恋人が焼死する。悲しむフィッグスに、レイは長期休暇を取るよう声をかける。

遺体は未発見のまま、マレーの葬儀が執り行われる。モーはフレディのいる保安官事務所を訪れ、“ここは影の権力が支配しているのだろう”と話し始める。モーは、フレディがNY市警に行きたがっていることも把握しており、今こそ行動するべきだと彼を説得する。しかしフレディの反応は鈍い。

葬儀の翌日、レイの家では派手なパーティーが開かれる。そこにはマレーの姿もあった。フレディはレイに“モーは全てを知っている”と忠告するが、レイは聞く耳を持たない。レイと繋がっている警察弁護協会の幹部からは、そろそろマレーの遺体が出ないとまずいという話が出ていた。そのため、レイは同僚たちと凶暴し、今夜庭のプールにマレーを沈めて溺死させるつもりでいた。

殺されそうになったマレーは抵抗し、死に物狂いで逃亡する。レイたちは彼の後を追うが、森の中で見失ってしまう。

映画『コップランド』のあらすじ【転】

マレーが逃げたことにより、市長はギャリソンの事件の内務調査を終了するよう命令を出す。モーは怒り狂い、大量に集めた捜査資料を投げ散らかす。

市民からはこの事件に対する非難の声が高まっており、フレディもどうするべきか悩んでいた。フィッグスはマレーに“敵の裏をかけ”とアドバイスしてやる。

そんなある日、ジョーイがビルの屋上で黒人ともみ合いになっていると通報があり、現場に37分署の警官が駆けつける。先にビル内へ入ったレイは、屋上から落ちそうになっているジョーイの姿を確認するが、出入り口のドアが開かないふりをしてわざと救出を遅らせる。同僚たちが屋上へ駆けつけた時には、ジョーイは転落死していた。レイは、妻と浮気しているジョーイを見殺しにしたのだ。

逃亡を続けていたマレーは、フレディに助けを求めてくるが、フィッグスの姿を見て、再び森へ逃げ込んでしまう。

ジョーイの葬儀の後、フレディはレイにマレーのことを話す。フレディは内務調査局で全てを話し、そこから解決法を見つけるべきだと考えていた。しかしレイは、“そんなことをしたらこの町はおしまいだ”と怒り出し、フレディを突っぱねる。

翌日、フレディは単独でモーに会いにいく。フレディは遅くなったことを謝罪するが、モーは“もうどうしようもない”とフレディを追い返す。フレディは山積みにされたギャリソンの捜査資料を持ち帰り、膨大な資料に目を通す。モーは、フレディが騒ぎを起こせば捜査を再開できると密かに期待していた。

資料を読み、この町がマフィアに支配されていることや大陪審で警察の汚職を証言する予定だったタニー警部が刑務所の看守に殺された事実を知ったフレディは、マレーを見つけて出頭させようと決意する。しかし、彼に協力してくれる仲間はいない。

フレディの動きを監視していた37分署の警官たちは、彼に脅しをかけてくる。唯一の心の支えだったリズも、余計なことをしないようフレディに忠告する。結局は、みんな自分の生活が大事だった。

映画『コップランド』の結末・ラスト(ネタバレ)

多額の保険金を手に入れたフィッグスは、休暇を使って旅に出ることにする。フィッグスが爆弾のタイマー装置を使って自宅を焼いたことを突き止めたフレディは、フィッグスを見損なう。フィッグスは“正義は命を守ってくれない”と言い残して行ってしまう。

フレディはマレーの叔母にあたるローズに“彼を守る”と約束し、彼の居場所を聞き出す。マレーは、フレディの言葉を信じて保安官事務所に移動する。

翌朝、フレディは銃を装備し、マレーを連れて事務所を出る。フレディはマレーを内務調査局に連れていくつもりだった。しかし、37分署の警官が2人を襲い、耳元で発砲されたフレディは、両耳の聴覚を失う。そしてマレーは車で連れ去られてしまう。

フレディは、強烈な耳鳴りに耐えながらレイの自宅まで歩く。そして、自分に発砲してきた警官たちを撃ち殺す。旅に出るつもりだったフィッグスも戻ってきて、フレディを援護する。

室内からはレイが発砲してきてフレディも負傷するが、フィッグスのおかげでレイを倒すことができた。2人はマレーを連れてNY市警本部ビルへ向かい、モーにマレーを引き渡す。モーは、マレーの安全を保障してくれる。

その後、フィッグスは司法取引でレイとマフィアの癒着を証言し、警官弁護協会と彼らの関係も暴かれる。レイを殺したフレディは、地元民やNY市警の反感を買うが、彼のおかげで市政や警察の汚職が暴かれ、マフィアも逮捕される。

フレディの左耳の聴覚は回復し、彼は保安官を続けて、ギャリソン郡の安全を守る。

映画『コップランド』の感想・評価・レビュー

シルベスター・スタローン、ロバート・デ・ニーロ、ハーベイ・カイテルら名優たちが共演した話題作。題名通りの警察社会で起きる私利私欲を余すところなく正直に見せている。
警官の警官による警官のための町で保安官を務めるフレディは、特にやりがいも感じず、変わらない毎日をただ過ごすのみ。そんな時、偶然にも警察官たちが、しかも町ぐるみで不正をしている事実を掴む。
誰もが見て見ぬフリをするだろう。しかし、そうしないのがスタローン。気持ちよく悪者退治をしてくれる。(男性 40代)


自分の生活を守りたいという気持ちは分からなくはないが、全員自分のことしか考えておらず、うんざりした気持ちになった。特に、リズがフレディの味方にならなかったところは、がっかりした。彼女ぐらいはフレディの味方をして欲しかったが、現実はそう甘くはないのだなとしみじみと思った。警察は市民の味方で誠実であって欲しいなと思うので、この作品のように裏の社会と繋がっていると怖いなと思う。警察にはフレディのような人が多く居て欲しいと思う。(女性 30代)


腐った警察とその腐った体制を変えようとする男の物語。大きな敵にたった1人で立ち向かう男を主人公にした作品は多くありますが、今作ではシルベスター・スタローンがその役を演じています。彼といえば『ロッキー』や『ランボー』のような男らしく、熱い男のイメージがあったので、仕事にやりがいを感じられず過ごす役どころはかなりレアなのでは無いでしょうか。
フィッグスを演じたレイ・リオッタ。彼の目力が本当に嫌いで、最初からずっとこいつは悪いやつだと睨んでいましたが、やっぱりなという展開で思わず笑ってしまいました。(女性 30代)

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