映画『ナイト・ガーディアンズ』の概要:失踪した歌姫を発見した主人公。歌姫のファンだった彼は、彼女へと会いに行くが、そこで異生物との戦いに巻き込まれる。歌姫と主人公の運命を描くロシアファンタジー。
映画『ナイト・ガーディアンズ』の作品情報
上映時間:101分
ジャンル:アクション、ファンタジー、アドベンチャー
監督:エミリス・ヴェリビス
キャスト:イヴァン・ヤンコフスキー、レオニド・ヤルモルニク、ルボフ・アクショノーヴァ、ミハイル・エフラノフ etc
映画『ナイト・ガーディアンズ』の登場人物(キャスト)
- パシャ(イワン・ヤンコフスキー)
- 歌姫ダナとの夢を、何度も繰り返し見る青年。堕ちた者の血を引く特殊な人間。
- ガマユン / イゴール(レオンド・ヤルモルニク)
- 特殊任務D局の優秀な指揮官。少々、傲慢な言い方をするもやり手。
- ダナ・ロキス(リュボフ・アクショノワ)
- 吸血族王家、ロキス家の正統なる血筋を持つ女性。歌手で美しく聡明。首の後ろにドラゴンのタトゥーがある。
- ヤンクル(ミハイル・エフラノフ)
- 吸血族で残忍な性質を持つ男。王女ダナの血を狙っている。白髪。
映画『ナイト・ガーディアンズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ナイト・ガーディアンズ』のあらすじ【起】
高層ビルから飛び降りる夢を何度も見るパシャは、速配サービスの仕事をしている。彼は歌手であるダナ・ロキスのファンだったが、ホテルに書類を届けた折、夢に出て来る女性の腕輪と、ダナの首の後ろにあるタトゥーを持つ女性を見つける。もしや、今の女性はダナではないかと訝るパシャは、受付に全財産を差し出して部屋を聞いた。
ダナは現在、行方不明と報道されている。聞き出した部屋へと赴いたパシャだったが、突如2人の男に殴られて気絶。
ダナはナイフを手に、襲い来る3人を相手に奮闘するも、容易に捕まってしまう。隙を見て奴らの手から逃れようとするが、危うく殺されそうになる。ようやく、気が付いたパシャの助けにより、命からがら助かったダナとパシャは、ホテルの屋上へ逃れる。
追手が迫っていた。パシャは咄嗟にテーブルを手に構える。襲い来る巨漢の男は、人間とはとても思えない相貌と力を持っていた。転んだ拍子に、男がテーブルの脚へ突き刺さる。巨漢の男は、最後の咆哮をして瞬く間に灰となり、錆のついた骨だけを残して消えた。
驚いたダナはパシャのことを戦士と言うが、彼には何のことだか分からない。なぜか待っていたと言われ、キスをされた。彼女は自分を見つけろと言葉を残し、屋上から飛び降りていく。
そこへ、白髪の男と赤い髪の女が現れる。ダナを襲った奴らだが、彼らはすぐさま姿を消した。
その後に、得体の知れない男達が銃を乱射しながら、突撃して来た。パシャは何が起きたのか聞こうとするも、催眠スプレーを噴射されてしまい、意識を失くした。
映画『ナイト・ガーディアンズ』のあらすじ【承】
翌朝、いつものように自宅のベッドから落ちて目を覚ましたパシャは、ラジオでダナのアルバム発売の情報を聞き、昨夜のホテルへ向かった。そこで、ダナの腕輪を見つける。腕輪を持ってエレベーターへ乗り込もうとすると、催眠スプレーの男が立っていた。半ば無理矢理、車へ拉致。身元を調べられる。
鏡張りの部屋に閉じ込められたパシャ。そこへ催眠スプレーの男、連邦保安庁のガマユンが来る。特殊任務のD局所属でコードネームはイゴール。Dとはデーモン、悪魔のことだ。モスクワにいる異なる生命体を監視するのが、彼らの仕事らしい。
俄かには信じられない話で、パシャは思わず笑ってしまうが、イゴールは至極真面目だ。記憶を消すか、話を聞くか二択を迫られ、パシャは話を聞くことにした。
イゴールから参考文献を受けとる。モスクワには40種類もの異種生命体がおり、彼らは自らを“堕ちた者”と呼称しているらしい。
昨夜、襲い掛かって来た者達はグール。俗に言う吸血鬼だ。資料を渡され目を通すと、ダナは由緒ある吸血族の王位を継承する王女だった。
失踪していたダナをD局が感知し、そこへ向かったら人間がグールを殺していた。
これは140年間で初めてのことだったらしい。その人間がパシャである。彼はどうやら、堕ちた者達の血を引く100万人に1人という稀な存在らしい。
イゴールは堕ちた者との仲介者としてパシャを使いたいと言うが、彼は即座に決断が出来なかった。
ひと晩、文献と睨み合いながら悩むパシャ。そうして、イゴールの元で働くことを決めた。
局本部でイゴールによる訓練をしつつ調査へも同行。情報通の木精と会うことになった。
木精の話によると、ダナの父親が亡くなり王女の夫となるため、あらゆる種族がダナを狙っているらしい。更には、人間と堕ちた者達の戦争が始まるという話。運命の日は、じきに訪れる日食の日。戦いに負ければ、世界の秩序が変わるだろう。
映画『ナイト・ガーディアンズ』のあらすじ【転】
白髪の男の身元が判明した。奴の名はヤンクル。切り裂きヤンクルと渾名されており、残酷な男だった。彼は姉の手を借りて復活。ダナを手に入れ、堕ちた者達の頂点に立つことを目論んでいた。
堕ちた者が経営する、中華系のクラブへ来たイゴールとパシャ。パシャはそこで、オーナーである女性からダナの居場所を知らされる。そして、彼女を救いたいなら、自分の心の声に耳を傾けろと言われた。
パシャの話から、イゴールは場所の検討をつけて出撃。果たして、そこにダナはいた。だが、彼女は部隊を見て抵抗する。パシャは彼女を説得後、捕縛して檻に入れた。
その直後、ヤンクル一派が急襲。D局の移動手段は地下鉄である。狭い車内では激しい戦闘が繰り広げられた。そして、ヤンクルが登場。常軌を逸した戦いが始まる。ヤンクルを倒すために電車は地上を目指していた。パシャは咄嗟にダナを庇い、ヤンクルの姉は太陽の光に焼かれて灰となった。
その後、ヤンクル一派がプロムパーティを襲撃しD局が出動。仲介者であるパシャは1人、本部に残ってダナを守ることになった。
パシャはダナに腕輪を返し、運命の夢について彼女と話をする。そこへ、緊急通信が入った。各地から入る通信にパシャは、ヤンクルが本部の場所を把握していることを察知。部隊は遠くへ誘き出され、本部は丸裸だ。
パシャはダナを連れて、本部から脱出しようとするが、時すでに遅く。2人はヤンクルに見つかってしまい、ダナが連れ去れてしまう。
パシャは戻って来たイゴールに、期待外れだったと謹慎を告げられた。
映画『ナイト・ガーディアンズ』の結末・ラスト(ネタバレ)
パシャは中華系クラブのオーナーに助けを求める。彼女から潜在能力を引き出す術を聞いいた。それは暗号のようでもあり、言葉通りとも思えた。
パシャは本部へ戻り武装後、夢で見たビルへと向かった。彼は自らに、自分は戦士であると言い聞かせる。気合を入れて奴らの元へ。
1人目はなんとかやっつけた。部屋へ向かうと2人のグールが襲って来る。様々な武器を用いて、必死に戦う。クラブオーナーの助けもあり、パシャは2人のグールを倒して、屋上へ向かった。
月が太陽を隠している。ダナを救うため、パシャは必死にヤンクルへと立ち向かうが、奴の力は強大だった。しかし、パシャは諦めない。何としてでもダナを救うのだ。
ビルから落とされそうになっても、どうにかしがみついて登った。
両手は血塗れ。全ては夢の通りだった。
ヤンクルは今にもダナに食い付こうとしている。信じる心が恐れに打ち勝つ。パシャは呟き、ヤンクルへと突進。奴と共にビルから飛び降りる。空中でヤンクルを灰にしたパシャは、そのまま車の上へと落下した。
病院で目を覚ましたパシャ。身体のどこにも不調は見られない。あの時確かに、落下して死んだはずだった。
そこへ、イゴールが現れる。彼の様子からパシャは全てを察知した。あの日食の日、ダナが彼を救ったのだ。結果、彼女に選ばれたパシャは堕ちた者達の頂点に立った。
夜、彼はダナとデートをする。2人は夜を統べる王と女王になったのだった。
映画『ナイト・ガーディアンズ』の感想・評価・レビュー
ただの配達員が、実は100万人に1人という稀な存在であり、最終的には王女と結ばれ、王となる…どこかの小説などで見た様なファンタジー的展開にどっぷりと浸かれる作品である。悪く言えば、理想上の夢物語なのだが、ここまではっきりと振り切った内容なので、逆に世界観に恥ずかしげ無く、没入できるだろう。アクションシーンにはところどころスローモーションなどを駆使し、非常にスタイリッシュな映像が楽しめる。一介の夢物語を体験してみると良いだろう。(男性 30代)
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