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映画『乙女ごころ三人姉妹』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『乙女ごころ三人姉妹』の概要:昭和初期の浅草。日本一の歓楽街と言われたこの街に、流しを生業とする三姉妹が住んでいた。それぞれの人生を歩みだした三姉妹の物語。川端康成原作で、成瀬巳喜男監督のトーキー第1作。

映画『乙女ごころ三人姉妹』の作品情報

乙女ごころ三人姉妹

製作年:1935年
上映時間:75分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:成瀬 巳喜男
キャスト:細川ちか子、堤真佐子、梅園竜子、林千歳 etc

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映画『乙女ごころ三人姉妹』の登場人物(キャスト)

お染(堤真佐子)
浅草で流しをしている女。三姉妹の次女。姉と妹を愛し、愛されている。流しの後輩にも優しく、頼りにされている。元締めである母親に厳しく当たられ、反抗する。
おれん(細川ちか子)
元流しの女。三姉妹の長女。その美貌から、ヤクザ達にも一目置かれていた。一般の男性と恋に落ちて浅草を出て行く。夫の故郷へ行くための運賃を稼ぎに浅草へと帰ってくる。姉妹を愛しているが、母親のことは嫌っている。
千枝子(梅園竜子)
踊り子。三姉妹の三女。恋人もいて、姉達に比べて自由な生活をしている。姉達を愛している。明るい性格。
母親(林千歳)
流しをしている娘達の元締め。いつも厳しく、娘達からは嫌われている。芸に厳しく、お金にも細かい。
青山(大川平八郎)
千枝子の恋人。紳士で、お染からもお墨付きをもらっている。ヤクザに騙されてお金を取られかけるが、お染に助けられる。優しい男。
小杉(滝沢脩)
元楽団員。おれんの夫。結核になり、まともに仕事ができなくなってしまう。おれんと共に自身の故郷へと帰ることに決める。元々は心の優しい男だが、病気がきっかけで気難しくなってしまう。

映画『乙女ごころ三人姉妹』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『乙女ごころ三人姉妹』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『乙女ごころ三人姉妹』のあらすじ【起】

昭和初期の浅草は魔窟と称され、日本一の歓楽街として有名だった。そんな繁華街に門付き、言わば流しをする三姉妹が住んでいる。元締めは母親で、娘である彼女達が家計を助けていた。長女のおれんと次女のお染は、年の頃なら8つのときから流しとして働いていた。母親は邪険で、姉たちは相当に苦労したと三女の千枝子は語る。それに比べて末っ子だった千枝子は随分に可愛がられた。もし千枝子にいい人ができたら、親子姉妹の関係を切ってあげるとすら言われていたのだ。

いつものように酒場で三味線を持って歌うお染。お客に歌わせてくれと頼むが、中々歌わせてもらうことができないでいた。

千枝子は浅草六区の劇場で踊り子として働いていた。舞台はいつものように大成功で拍手喝采。舞台袖へと戻った千枝子に他のメンバーが、最近の千枝子は朗らかに踊っていると絶賛する。何かあったに違いないと問い詰める踊り子達。千枝子には青山という名前の恋人がいて、その日も千枝子の舞台を観にきていたのだ。

映画『乙女ごころ三人姉妹』のあらすじ【承】

ご機嫌に歌を歌いながら家事をする千枝子。そんな家の中では、母親が流しとして働く娘達に歌の指導をしていた。中々上手く歌えない娘にイライラする母親。お染は、あまり厳しくしてはダメだと注意する。

母親はお染に、最近千枝子の帰りが遅いと相談する。誰か恋人でもできたのじゃないかと心配する母親にお染は、そんなことはないと答える。おれんみたいにならなければ良いのだけれどと、母はお染に嘆く。

お染は千枝子に、母親が心配していると伝える。千枝子は、舞台に稽古に忙しいのだと答える。もし何かあっても、姉である自分には話して欲しいとお染は千枝子に伝える。

千枝子は青山に、姉にだけは青山のことを話そうと思っていると言う。青山は、その方が良いと答える。親子ほど年の離れた二人でも、若いカップルのように仲睦まじいのだった。

お染は娘達にとても優しかった。稼ぎが悪い娘達にはお金をこっそり渡し、稼ぎでこっそり本を買った娘には、もし母親にバレたら私に買ってもらったと言いなさいと伝える。

そんなお染のもとに、青山を連れた千枝子がやってくる。謝る千枝子を優しく受け入れるお染。感謝する千枝子は去り際、おれんを町で見たと言う。お染は驚きの表情を浮かべる。

映画『乙女ごころ三人姉妹』のあらすじ【転】

お染が家に帰ると、本のことがバレた娘達が母親に叱られていた。お染は私が買ったのだと言って娘達をかばう。そんなお染を母親は、甘やかすなと叱る。さらに、ろくに稼ぎもないくせに一人前のことを言うなとまで言う。お染は、共に働く娘達と元締めである母親との板挟みになっていたのだ。そんなお染は溜まっていた不満をぶちまける。そして、自らの三味線を壊し、部屋に閉じこもってしまう。

帰って来た千枝子にお染は、どこか遠いところに行ってしまいたいと嘆く。自由にしてもらっていることを謝る千枝子。お染は、千枝子くらいは自由に育って欲しいのだと言う。

お染は千枝子に、おれんの話を語る。おれんは美人の流しで、浅草でも有名だった。それだけにヤクザ達からも一目置かれるほどだった。そんなおれんは小杉という劇場付きの楽団員に恋をした。ヤクザの知り合いが多いおれんにとって、真面目な職業である小杉と生活するには浅草は適さなかった。度々ヤクザが小杉を脅すこともあったのだ。そのために家を飛び出して行ったのだった。

映画『乙女ごころ三人姉妹』の結末・ラスト(ネタバレ)

ある日、お染は町でおれんを発見する。おれんはお染に自分の状況を話す。浅草を出た後で小杉は仕事をすぐにクビになり、様々なキツイ仕事をしていた。しかしそれが原因で結核になり、仕事ができなくなってしまった。収入もなくなり、二人は困窮していた。そのせいで、小杉の機嫌が悪いときは夫婦関係も最悪だった。そんな二人は小杉の故郷へと帰ることに決めた。その前に、おれんは汽車賃を稼ぐために浅草へと戻ってきたのだ。

おれんはヤクザからある仕事を請け負う。それはある男を部屋へと連れ込むだけの仕事だった。おれんは何も知らずにその男を部屋へと連れ込むが、それは青山だった。おれんはヤクザからお金を受け取り、去って行く。ヤクザは青山から、千枝子をだしにしてお金を奪おうとする。しかし、お金を出さない青山にヤクザは刃物を突きつける。それを隣の家からたまたま見ていたお染が、青山を助けるために中へと割って入るがお腹を刺されてしまう。

平常心を装いながら青山を千枝子のもとへと行かせた後、お染は駅へとおれんを見送りに行く。何事もなかったように、お染はおれんを見送るのだった。

映画『乙女ごころ三人姉妹』の感想・評価・レビュー

仲の良い三姉妹の波乱万丈ストーリー。弟と2人兄弟の私は「姉」という存在に物凄く憧れた時期があります。今作で描かれる三姉妹はとても仲が良く、まさに理想の姉妹像。しかし、仲が良くても人生は本当に人それぞれでした。
「姉」と言う立場で母親からの当たりも強く、我慢する事が多いのに妹たちにはそれを一切見せずに「愛情」を注ぐ姿はとても美しかったです。もう一度じっくり見たいと思います。(女性 30代)

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