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映画『ハンニバル・ライジング』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ハンニバル・ライジング』の概要:天才的頭脳を誇る連続殺人鬼として世間を震撼させたハンニバル・レクター。レクターには、彼を連続殺人鬼へと変貌させた恐ろしい過去があった。今まで謎に包まれていたハンニバルの幼少期に迫った作品。

映画『ハンニバル・ライジング』の作品情報

ハンニバル・ライジング

製作年:2007年
上映時間:121分
ジャンル:サスペンス
監督:ピーター・ウェーバー
キャスト:ギャスパー・ウリエル、コン・リー、リス・エヴァンス、ケヴィン・マクキッド etc

映画『ハンニバル・ライジング』の登場人物(キャスト)

ハンニバル・レクター(ギャスパー・ウリエル)
幸せな家庭に育つが、戦争で家族を全員失う。後に連続殺人鬼となる。
ミーシャ・レクター(リア・タコヴシュカ)
ハンニバルの妹。戦争の際大人達に食われ命を落とす。
レディ・ムラサキ(コン・リー)
レクターの叔父の妻。戦争孤児となったレクターを暖かく迎え入れる。
グルータス(リス・エヴァンス)
ミーシャを殺した男達のリーダー格。警察にも追われる犯罪者。
ポピール(ドミニク・ウェスト)
警視。ハンニバルが連続殺人犯だと勘付く。

映画『ハンニバル・ライジング』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ハンニバル・ライジング』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ハンニバル・ライジング』のあらすじ【起】

今では連続殺人鬼として恐れられているハンニバル・レクター。そんな彼にも、幸せな子供時代があった。彼は裕福な家庭に生まれ、両親と妹のミーシャと共に幸せに暮らしていたレクター。しかし、そんな折第二次世界大戦が勃発する。その対戦で、レクターは家族全員を失ったのだった。特に、ミーシャは腹を空かせた男達に食われるという悲惨な最期を辿る。

戦争孤児となったレクターは、両親の遺品をもとに叔父の元へと向かった。しかし、既に叔父は死去し、その場には叔父の妻であるレディ・ムラサキだけが残されていた。日本人である彼女は以前に原爆を体験しており、レクターと同様戦争による痛みに理解の深い女性だった。レディ・ムラサキはレクターを喜んで引き取ると、傷ついた彼を癒すべく真摯に介護をしてくれるのだった。

レディ・ムラサキは日本刀や絵巻など、様々な日本に由来するものを所持していた。レクターは日本の文化にすっかり虜となり、レディ・ムラサキに日本のことを教えてもらう毎日を送っていた。

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映画『ハンニバル・ライジング』のあらすじ【承】

壮絶な幼少期を送ってきたためか、レクターは年齢に不釣り合いであるほどの冷静を伴った少年であった。彼はレディ・ムラサキを守るために殺人を行い、容疑を確定するため嘘発見器にかけられたのだが、なんとその機械をも欺いてみせたのだ。

成長したレクターは、優秀な成績を収め奨学生として医学校に入学する。そして、医療を学ぶようになったレクターは自白剤の存在を知るのだった。実は、レクターはその衝撃のあまり、妹が死んだ場面の記憶を失っていたのだった。そして、自白剤を用いれば自らの失われた記憶を取り戻すことができると考える。

そして、レクターの狙いは正しかった。彼は妹を食べた憎き男達の存在を思い出したのだ。レクターは、妹が食べられてしまった現場へと久しぶりに戻る。そして、そこに残された手がかりをもとに、男達の正体を突き止めるのだった。それからというもの、レクターの復讐を果たす壮絶な旅が幕を開けることになるのだった。

映画『ハンニバル・ライジング』のあらすじ【転】

現在真っ当な職につき家族に恵まれた者から、警察に追われる大罪人まで、妹を殺した男達は様々だった。しかし、レクターは彼らの現在など関係なく、等しく罪をさばいていく。レクターは、男達を殺すと、必ずその身体の一部分を食した。それは、妹ミーシャと同様の目に遭わせるためでもあり、そして、実はレクターが生まれ育った地域にはカニバリズムの習慣があったためだった。

警察はそのレクターによる連続殺人を、猟奇犯によるものであると考える。そして、その中でもポピールという警視は、それがハンニバルによるものということに薄々気づき始めていた。ハンニバルは、男達の中でもリーダー格である、グルータスを追っていた。そして、犯罪者であるその男は警察にも追われていたのだった。

レクターがなぜ男達を追い、そして殺すのか、ポピールはレクターから直接話を聞き彼の過去を知ることとなる。ポピールは、レクターの話を聞いた上で、グルータスは警察が裁くべきだと話し、レディ・ムラサキもそれに同意した。しかし、レクターだけはそれを良しとはしなかったのである。

映画『ハンニバル・ライジング』の結末・ラスト(ネタバレ)

レクターは、グルータスの別荘へと向かった。そさて、彼の虚をついてグルータスを殺そうとするが、中々一筋縄にはいかない。しかし、レクターはあらかじめ時限爆弾を仕掛けていた。爆弾が起動し、グルータスの別荘は炎に包まれていく。しかし、グルータスはなんと生き延びていたのだ。グルータスはレディ・ムラサキを人質にとると、レクターを呼び出した。

ハンニバルはその誘いに乗り、レディ・ムラサキの救出に向かう。途中、背中を撃たれるなどの危険がありながらも、レクターは見事レディ・ムラサキの救出に成功するのだった。レディ・ムラサキもか弱いだけの女性ではない。自由の身になったレディ・ムラサキは、自ら護衛を倒すなどの活躍を見せ、レクターが復讐を果たすことができるようにサポートする。

そして、とうとうレクターはグルータスへ復讐を果たしてみせるのだった。その後、レディ・ムラサキは護衛を殺した罪で自ら警察に出頭する。しかし、レクターは、まだ復讐を果たしていない相手を追い求め、そのまま姿を消すのだった。

映画『ハンニバル・ライジング』の感想・評価・レビュー

レクター博士が若かりし頃に、日本人の女性を好いていた事実は、『羊たちの沈黙』シリーズファンとしては、とても嬉しいことです。
レディ・ムラサキが侮辱された際、青年レクターは、怒りに身を任せて相手を襲います。そのシーンを観た時、「レクター博士にも若い頃があったのだな」と、しみじみ感じてしまいました。ライジングのレクターは、若さ故の衝動はあるものの、非常に賢いので、観ていて安心します。
本作のレクターは、穏やかな美青年ですが、憎い相手に容赦なく鉄槌を下す所は、博士のレクターとも通じる所があり、レクターならではの強さと格好良さを感じます。(女性 20代)


羊達の沈黙に登場するハンニバルレクターという人物がどのような幼少期を送り、人格形成をしてきたのかがわかる内容となっている。育った環境も特殊であり、文化としてカニバリズムという行為が存在していたからこそ、レクターが人を食べるという行為はある意味自分の中での予定調和であったのだろう。我々が知っているハンニバルレクターの性格は、既に幼少期の頃にその片鱗が見え隠れしているが、そこへ復讐という行為が加わった事で、完全なまでの非情さを手に入れたのだと感じた。(男性 30代)


本作では、ハンニバル・レクターの幼少期から青年期までの生い立ちを描いている。
レクター博士の壮絶な過去と、人肉に目覚めるきっかけが何とも切なかった。
妹を食った人間たちに容赦ない復讐を果たすシーンが非情で観るに堪えないが、要となる妹を食べている描写がなかったのが物足りなさを感じた。
アンソニー・ホプキンスの不在も相まって、シリーズの中でも印象が薄かった。
レクターが日本人女性に恋し、復讐の際には日本刀を使うなど、日本的要素が散りばめられている点は日本人として嬉しく思う。(女性 20代)

関連作品

前作 レッド・ドラゴン(2002)

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