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映画『グッドナイト・ムーン』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『グッドナイト・ムーン』の概要:イザベルは恋人の家に最近越した。しかし、恋人の子どもたちはイザベルに心を開かない。元妻のジャッキーとの仲もピリピリしている。継母と元妻の不思議な縁を描いたホームドラマ。

映画『グッドナイト・ムーン』の作品情報

グッドナイト・ムーン

製作年:1998年
上映時間:125分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:クリス・コロンバス
キャスト:ジュリア・ロバーツ、スーザン・サランドン、エド・ハリス、ジェナ・マローン etc

映画『グッドナイト・ムーン』の登場人物(キャスト)

イザベル・ケリー(ジュリア・ロバーツ)
プロカメラマン。恋人ルークの本宅に越し、子どもたちと同居する。仕事人間のため、家事炊事は不得意。無鉄砲で短気なせいか、長子のアンナとの諍いが絶えず悩む。
ジャッキー・ハリソン(スーザン・サランドン)
ルークの元妻で別居中。家を出ても子どもたちのことは気になり、定期的に世話をしに来る。イザベルのことは認めていないようで、お互いに意識しつつもギクシャクした関係にある。出版社に勤めた経験がある。真面目で良妻賢母を絵に描いたような女性。
ルーク・ハリソン(エド・ハリス)
イザベルの恋人、ジャッキーの元夫。本宅とは別に、ニューヨークの中心街にアパートを借りている。法律家で、いつも裁判で各地を飛び回る。誠実な好人物だが、女性に対して少々理解のいかないところがある。
アンナ・ハリソン(アイーナ・マローヌ)
ハリソン家の長女。12歳で思春期真っ盛り。絵を描くことが好きで、感受性が豊かで激しやすい。実母ジャッキーを恋しく思い、イザベルに明らかな嫌悪を示す。
ベン・ハリソン(リアム・エイケン)
ハリソン家の長男。アンナとは年が離れた姉弟。やんちゃで手品が大好き。アンナほどイザベルを拒絶してはいないが、ジャッキーには常に甘えたがる。

映画『グッドナイト・ムーン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『グッドナイト・ムーン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『グッドナイト・ムーン』のあらすじ【起】

ニューヨーク。イザベラは、継母になる予定でハリソン本家に暮らすが、長子のアンナからことごとく嫌がられていた。定期的に子どもたちの世話に訪れるジャッキーには、母親としての劣等感が沸くばかりだ。ハリソン姉弟は、父ルークとジャッキーの復縁を強く望んでいた。

本職が写真家であるイザベラは、職場では有能だが家事はまったく駄目だった。恋人ルークでさえ、育児をイザベラ単独に任せるのには消極的だった。ある朝、アンナは、風呂場で父とイザベラの交わりを見てしまい傷つく。イザベラは上手な言い訳ができておらず、ますますアンナから距離を置かれた。

ハリソン姉弟は、イザベラの写真撮影現場に連れて来られていた。空腹を訴える姉弟に、イザベルは手が空かないので、財布だけ預けて好きに食事させる。ところが、ベンが財布を預かって一人姿を消した。警察に保護されて無事ではあったが、駆け付けたジャッキーは怒り心頭だった。そして、イザベルに、金輪際姉弟の世話をしないようきつく言いつける。

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映画『グッドナイト・ムーン』のあらすじ【承】

大激怒したジャッキーは、イザベラ相手に訴訟を起こすと言い出す。ルークが何とか説得を試み、訴訟発言は撤回された。ある日、いつもならジャッキーが迎えに来るはずが、姉弟たちを送迎する者がなくイザベラが学校に行く。そこに、ジャッキーが同じ時間に現れ、接近禁止令は無くすから子どもたちの世話をするよう頼んだ。

イザベルは、病院でガン検診を受けていた。過去に発病した経験があるが、それが再発して身体の箇所に転移していたのだ。主治医から家族に話すよう言われるが、ジャッキーは乗り気ではなかった。ルークに会って話そうとするが、ルークがイザベルに求婚すると聞いて言えなくなってしまう。

ルークは、寝台でイザベラにプロポーズする。イザベラは受け入れ、二人は正式に婚約した。姉弟に再婚のことを打ち明けると、案の定アンナは強く反対する。しかし、ジャッキーの説得で、姉弟はイザベラを受け入れることにする。イザベラと姉弟は、少しずつ心の距離を縮めていく。

映画『グッドナイト・ムーン』のあらすじ【転】

休日。学校で、アンナのサッカーチームの試合が催されていた。二人の母親とルークが観戦する横で、ベンは友達と遊んでいたがアスレチックから転落してしまう。大怪我だけで済んだが、ジャッキーは、ベンが以前よりイザベラに懐いているのを見て動揺した。病気への恐怖と母親としての自信喪失で、ジャッキーは体調を悪化させる。

ベンの誕生会の日。イザベラは、出版社に復職したジャッキーに代わって友達の家までベンを迎えに行った。住所のメモを失ったので出版社に電話したところ、ジャッキーは復職していないことが判った。ベンを連れて帰宅すると、ジャッキーが大麻を吸っていた。イザベラは、ジャッキーがガン治療のためにロスに飛び立とうとしていることを知る。

ジャッキーは、ルークにとうとうガンのことを話す。ルークは傍で支えると励ますが、ジャッキーの表情は暗かった。ルークの提案で、ジャッキーは子どもたちにも真実を伝える。多感なアンナは、隠していたことに怒るが真実を聞き入れた。ジャッキーは努めて明るく振る舞い、そんな母を見て姉弟は希望を持とうと思うのだった。

学芸会。二人の母親は、アンナがクラスメイトのブラッドと恋仲になったことに頭を悩ます。まず、ジャッキーがアンナに恋のアドバイスをした。雪の夜、母娘は乗馬して銀色の雪原を散策した。イザベラは、育児を優先しすぎたことを理由に解雇される。アンナは、ブラッドのちょっかいを無視したことで、彼から侮辱され傷ついた。

映画『グッドナイト・ムーン』の結末・ラスト(ネタバレ)

イザベラは、アンナに「泣き寝入りするか、私と行動を起こすか選べ」と言う。アンナは、行動することを選んだ。イザベラは、アンナにブラッドを見返すための様々な対策を具体的に指南する。

ジャッキーがロスから帰ってきた。イザベラは、ジャッキーからクリスマス用に子どもたちとの写真を撮ってくれるよう依頼される。イザベラは、カメラマンとしてハリソン親子の日常の風景を撮りだした。

ジャッキーは、治療の効果がなかったことを主治医から聞かされる。ジャッキーは、これ以上の延命治療は中止して、自宅で残された時間を過ごすことを望んだ。学校では、アンナが作戦通りブラッドを華麗に言い負かした。イザベラ指南の作戦は見事成功するが、それを見たジャッキーは不適切な考案だったと憤怒する。イザベラは、ジャッキーの非難にひどく心を痛めた。

ジャッキーは、カフェにイザベラを呼び出す。二人は、それぞれの不安や恐怖を共有した。イザベラは、継母としての重圧―ジャッキーと比較されることを恐れていた。そして、二人は母親の堺を超えて協力することを決める。

クリスマス。ハリソン家が集結した。ジャッキーは衰弱しており、子どもたちが部屋を訪れて実母とのいずれ来る別れを惜しんだ。一家は、幸福なムードに包まれ愛ある時間を楽しむ。集合写真を撮っている時、ジャッキーがイザベラを誘って5人の写真を撮らせた。二人の母は、並んで笑顔を浮かべる。

映画『グッドナイト・ムーン』の感想・評価・レビュー

色んな家族の形や絆があることをこの映画は示しているようだ。実母のジャッキーと継母のイザベラは最初こそ犬猿の仲であるが、子供や家族を通して絆を深めていく姿に、相手を受け入れることの大切さを感じた。

病気で長くないジャッキーと、これから子供たちを育てることになるイザベラ、それぞれの思いや迷いに苦しくなる部分もあった。最後は涙が止まらない。

家族とは母親とは、生き方についても考えてしまう映画だ。(女性 20代)


アンナを見ていると、12歳という多感な時期に継母の存在はなかなか受け入れられないだろうなと思った。大人の事情を理解しつつも、やはり実の母の存在は特別だ。ジャッキーが母親として素敵な女性だったので、余計にそう感じた。でも、イザベルもとても魅力的で、ジャッキーとはまた違った良さを持つ人物だと思った。子供達が幸せを感じているのなら、母親が二人いても良いのかもしれない。物語のラストには、5人の家族としての強い絆を感じた。(女性 30代)


先妻と後妻のバトルのような映画か、そう思って観たものの全く違い、心を揺さぶるハートフルな感動作だった。

最初はぶつかり合う二人。しかし、子供への愛情で心が通じ合い、互いを受け入れ理解していく。

日本では、このような家族像はあまりないが、欧米では先妻と後妻が関わり合うことは珍しくない。この映画のように、先妻が病魔に侵されて余命わずかな状況を後妻が支えていくようなことも実際にあるのかもしれない。

立場など深く考えず、人と人、として直に関わることで生まれる愛があることを学んだ。(女性 40代)


アンナとベンの本当の母であるジャッキーと継母であるイザベラの関係の変化が感動的だった。最初は嫌な感じだったジャッキー。彼女の心境を考えたら当然なのだが、イザベラとは仲が悪かった。アンナとベンにも嫌われ、ルークにも子供たちの世話を信じて任せてもらえず、イザベラも非常に居心地悪そうだった。普通なら逃げ出したくなるだろう。

変化があったのはジャッキーのガンが広がっていることが分かり、同時にルークが再婚を決めたときである。そこからは子供達とイザベラ、そしてジャッキーとも距離が縮まっていくのである。最後の写真撮影の時に言ったジャッキーの「今度は家族全員で撮りましょう」と言った瞬間、涙が止まらなかった。(女性 20代)


本当のお母さんと新しいお母さん。こんな言い方をするのは間違っているのかも知れませんが、母親も子供もどちらも受け入れるのには時間がかかるし簡単なことでは無いと思います。しかし、この作品を見ると本当のお母さんと新しいお母さんが「仲良く」なることって子供への受け入れてもらい方の1つなのかもしれないと感じます。
生まれてからずっと一緒だったお母さんと新しく来たお母さんだったら、本当のお母さんのほうが好きだし大切なのは当たり前のことだと思うんです。ただ、それをそこで諦めずに認めてもらおうとする母親と、認めてあげようと努力する子供たちの絆の描き方が本当に素敵で、優しい気持ちになれる作品でした。(女性 30代)

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