映画『デッド寿司』の概要:寿司とカンフーの厳しい修行に耐えかねて家出した寿司職人の娘ケイコ。彼女は旅館の仲居として働くことになるが、その旅館は惨劇の場となる。人を襲いまくる凶器と化した無数の寿司に、ケイコが身体を張って立ち向かうアクションコメディホラー映画。
映画『デッド寿司』の作品情報
上映時間:91分
ジャンル:アクション、コメディ、ホラー
監督:井口昇
キャスト:武田梨奈、松崎しげる、須賀貴匡、仁科貴 etc
映画『デッド寿司』の登場人物(キャスト)
- ケイコ(武田梨奈)
- 寿司職人の娘。何かと失敗をするドジなところはあるが、危険に立ち向かう勇気と度胸がある。寿司とカンフーを父親のもとで修行するが、その厳しさに耐えられず家出をして旅館で働く。
- 澤田(松崎しげる)
- 旅館の庭師。元寿司職人だが、誤って妻を刺してしまったことをきっかけに包丁を握れなくなる。
- 小松社長(手塚とおる)
- 製薬会社の社長。会社の秘書と関係を持っている。会社の問題を社員の山田に押し付け、解雇する卑怯さがある。
- 山田(島津健太郎)
- 小松社長の元部下。小松に会社を解雇され、ホームレスとなる。理不尽に解雇された恨みを晴らすため、死んだ生物を狂暴化させる薬を持って旅館に乗り込む。
映画『デッド寿司』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『デッド寿司』のあらすじ【起】
寿司職人の父のもとで寿司修行に励むケイコ。寿司の握りと武術には共通点があるという持論を持つ父は、カンフーと寿司の過酷な修行をケイコに課す。ケイコはその修行に耐えきれず、家出をして旅館で働くようになる。
ある日、ケイコが働く旅館に小松製薬会社一行が到着する。板前の土田が寿司を小松社長らに振る舞い、彼らはその味に満足していた。しかし、ケイコは土田が手を抜いていることを見抜き、手抜きをする土田と味の分からない社長らを非難する。土田と社長らは怒ってケイコに襲いかかるが、ケイコはカンフー技で彼らをなぎ倒す。
乱闘騒ぎの中、旅館に侵入した浮浪者が社長を人質に捕る。以前会社に勤めていた山田であった。会社で起こった問題の責任を取らされた山田は、その恨みを晴らそうとしたが、女将の旦那に銃で撃たれる。山田は死に絶える前に、会社で問題となった薬を死んでいるイカに注入し、恨みを代わりに晴らしてもらおうとする。その薬は、死んだ生物を蘇えらせ、狂暴化して人を襲う力を与えるものであった。
映画『デッド寿司』のあらすじ【承】
イカは蘇えり、旅館の中を飛び回る。イカはその力を寿司に感染させる。寿司は鋭い牙を生やして暴走し、どんどん仲間を増やして旅館にいる人々に襲いかかって噛み殺す。寿司に怯えて部屋に隠れていたケイコだったが、偶然そこにいた澤田に励まされて部屋から出ようとする。澤田は旅館の庭師だが、元寿司職人であるため、ケイコの寿司職人としての実力と度胸を見抜いていたのだ。
部屋のドアは壊れて開かなかった。しかし、そこに意外な助っ人が現れる。寿司の中で唯一優しい心を持った玉子寿司だ。玉子寿司は強い酸を吐き出し、それをドアにかけて、ケイコと澤田は部屋の外に出ることができた。
小松社長と社員達はまだ旅館で起こっている惨劇を知らずに、仲居の二人に女体盛りをさせて宴会を楽しんでいた。しかし、女体盛りに使用した刺身も感染しており、仲居の身体は刺身に食い荒らされる。社長はその場から逃げ、社員達は襲いかかる寿司や刺身と戦う。
ケイコもその場に到着してモップで戦うが、寿司の勢いに押されてピンチになる。しかし、社員の一人である野坂がケイコを助ける。
映画『デッド寿司』のあらすじ【転】
いつの間にか生き返っていた山田は、社長のみならず、社長に協力した野坂へも復讐したい気持ちに支配されていた。山田が感染した寿司を食べると、魚の化け物と化した。彼は狂暴な力を手に入れて、社長と野坂を襲う。野坂は自分が次期社長になるために、社長を犠牲にして逃げる。社長はなんとか逃げようとしたが、魚の化け物に首を切られる。
女将と仲居、そして何人かの社員が生き残っていた。彼らが外を見ると、寿司が交尾をして寿司の赤ちゃんを大量に放出していた。彼らはその光景に絶望するが、ケイコは彼らを励ます。しかし、寿司が殺された人間の身体を操り始め、殺された人間はゾンビと化してケイコ達を襲う。
澤田の提案で、ケイコ達は近くの建物に避難するため外に出る。建物に着いた時、生き残っていたのは澤田とケイコだけであった。
中に入ると、呑気にラーメンを食べている野坂がいた。周りが苦しんで死んでいるのに、心を痛めない彼のことをケイコは理解できなかった。彼はどんな手を使っても生き延びて、小松製薬会社の社長になりたいだけの野心の塊だったのだ
映画『デッド寿司』の結末・ラスト(ネタバレ)
3人が避難した先に、大勢のゾンビと寿司が襲いかかる。澤田は寿司に襲われて窮地に立たされるが、澤田のシャウトが寿司の動きを止めた。活路を見出した澤田は、動かなくなった寿司の神経を包丁で抜き取り、寿司を無力化していく。
ケイコは澤田に励まされ、寿司と戦うことを決意する。ケイコはカンフー技で、澤田はシャウトで寿司をどんどん倒していく。しかし、魚の化け物がやってきて、その口から無数の寿司を吐き出して巨大な軍艦巻きを作る。軍艦巻きは本物の軍艦と同じように、砲弾をケイコに浴びせる。野坂はケイコを助けようとするが、ラーメンに隠れていた寿司に身体の内側から食い破られてしまう。
絶体絶命のピンチを迎えたが、玉子寿司が軍艦巻きを誘導することで、魚の化け物の動きが止まる。ケイコは渾身の回し蹴りを魚の化け物にお見舞いし、魚と軍艦巻きは空の彼方に飛ばされて爆発した。
力を失った玉子寿司に、ケイコと澤田は感謝する。澤田は、力を失った寿司を捌き直して、極上の寿司を作っていた。ケイコはその味に感動する。全てを終えたケイコは実家の寿司屋に戻り、父に家出したことを謝る。父は娘を温かく迎え入れた。
映画『デッド寿司』の感想・評価・レビュー
絶対に面白いはずがないと思って鑑賞した今作。確かに正統派ではありませんが、観客を楽しませること以前にキャストが楽しんでいる様子が伝わってきてなんだか微笑ましくなってしまいました。
寿司が生きているなんて意味がわからないのですが、無茶な設定も押し通してしまえば何とかなるのかなと変な納得をしてしまいました。
松崎しげるや津田寛治など絶妙なところをついてくるので、クスッと笑ってしまいました。おバカで下品ですがなんでもありの面白い作品でした。(女性 30代)
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