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映画『アフター・アース』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『アフター・アース』の概要:人類が居住不可能となった地球から去って1000年。レンジャー総司令官とその息子が事故により地球へ不時着。父と子の絆が試されることになる。トラウマを克服し、勇敢な戦士へと成長する息子と、それを見守る父子の姿が描かれている。

映画『アフター・アース』の作品情報

アフター・アース

製作年:2003年
上映時間:100分
ジャンル:SF、アクション、アドベンチャー
監督:M・ナイト・シャマラン
キャスト:ウィル・スミス、ジェイデン・スミス、ソフィー・オコネドー、ゾーイ・イザベラ・クラヴィッツ etc

映画『アフター・アース』の登場人物(キャスト)

キタイ・レイジ(ジェイデン・スミス)
13歳の少年。レンジャー総司令官である父に憧れているが、幼い頃アーサに襲われ姉を失ったことがトラウマとなり、恐怖に打ち勝てずにいる。
サイファ・レイジ(ウィル・スミス)
キタイの父親でレンジャー総司令官。アーサに感知されないゴーストで伝説級の英雄。賢明で冷静沈着。的確な指示と判断力を持つ。家族を深く愛しているが、娘をアーサから救えなかったことを深く悔いている。
ファイア・レイジ(ソフィー・オコネドー)
キタイの母親でサイファの妻。父と子の擦れ違いを目の当たりにし、夫へと的確なアドバイスをする。一家を支える内助の功。

映画『アフター・アース』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『アフター・アース』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アフター・アース』のあらすじ【起】

住めない環境となってしまった地球から脱出した人類は、惑星ノヴァ・プライムへの移住計画を立てた。しかし、ノヴァ・プライムには異星人がすでに居住しており、突然やって来た人類に脅威を覚え“アーサ”という怪物を放つ。アーサには目が無い代わりに、人間の恐怖心を嗅ぎ取る能力があった。怪物に襲撃された人類は再び絶滅の危機に瀕し、地球を脱出する際に編成したレンジャーを頼ることにした。

1000年後。レンジャーの総司令官サイファ・レイジは、アーサに恐怖を覚えない強靭な心の持ち主だった。故に彼は怪物に感知されず倒すことができる。サイファは人類初の“ゴースト”と呼ばれ、救世主となったのだった。

ノヴァ・プライムの人間居住区。サイファの息子キタイは13歳。彼は父親と同じレンジャーを目指していた。しかし、とある理由から力を発揮できず、試験に落第してしまう。
任務を終えて久方ぶりに帰宅する父親へ、昇進したと報告したかったが、結果は散々であった

数年前、人間居住区にアーサの襲撃があった。その時、キタイはまだ幼く、アーサに襲われる姉を救うことができず、恐怖に震えているだけだった。その時の恐怖は、トラウマとなって胸の奥に巣食ってしまう。そのせいでキタイは、ゴーストになることができず、レンジャーにも昇進できないでいた。

家族にとっての最大の悲劇は、父と子の関係を歪めてしまう。父は娘を救うことができなかった後悔に苛まれ、恐怖を打ち消せない息子へ時に強く当たってしまう。そんな父子の様子を見てきた母であり妻でもあるファイアは、サイファにアドバイスをする。
サイファは次の任務を最後に家族のため、レンジャーを引退しようと考えていた。故に、キタイとの関係修復も含め、次の任務に息子も同行させることにした。

しかし、その途中で宇宙船が隕石群に巻き込まれ機体を損傷。慌ててワープした先には、人類が捨てたはずの地球があった。宇宙船は次のワープに耐えられそうになく、サイファは仕方なく地球へと着陸することにする。だが、地球圏内へ突入最中に機体が大破してしまう。

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映画『アフター・アース』のあらすじ【承】

座席に座ってしっかりとベルトをしていたキタイ。幸い身体は無傷であった。彼はバラバラになった宇宙船内で、重傷を負った父親を発見する。どうやら助かったのは2人だけのようだ。
意識が戻ったサイファは宇宙船に残った機能を使い、状況を把握。救助要請信号を送ろうとする。しかし、自分達がいる機体前方部の発信器は破損しており使えなかった。残るは機体後方部にある発信器だが、現在位置から100キロほど離れた場所に墜落していた。

五体満足で助かったのは息子のキタイだけ。このままここにいても助けは来ない上に2人、共に死ぬだけである。サイファは必要な物を息子に持たせ、状況説明をしてキタイを送り出した。

宇宙船には訓練用のアーサが1体、機体後方部に乗っていた。そのアーサがどうなったか、可能性は3つある。墜落時に死んだか。傷ついて檻の中にいるか。最悪の場合、檻から逃げ出して生き延びているかである。息子はまだ13歳。加えて姉を失った時の恐怖を腹の底に抱えている。心配ではあるが、こうするしか助かる術はない。サイファは細心の注意を払って、キタイのバックアップをするのであった。

かつて人が住んでいた地球は、1000年という時を経て太古へと戻ったようだった。恐らくは生物も進化を遂げている。昼夜の温度差も激しく、夜はあらゆるものが凍り付くほどの寒さになる。
出発してすぐ、キタイは森で猿と遭遇。しかし、彼は突然のことでパニックになり、総司令官の命令を聞かずに攻撃してしまう。猿は群れで行動する生き物である。キタイは猿の群れに囲まれてしまう。サイファは地形のナビをして息子を逃がしたが、キタイ自身それどころではなく、恐怖のせいでパニック状態。どうにか宥めて落ち着かせた。

だが、キタイは逃げる途中で毒ヒルに寄生される。毒はたちまち息子の身体を侵し、視界や感覚をマヒさせる。サイファは叱咤して解毒剤を打たせた。そんな息子を側で助けることができない父とて辛いのである。

映画『アフター・アース』のあらすじ【転】

解毒までの間、横になって休んでいると急激に気温が低下。地熱地点まで進まなければ、凍え死んでしまう。キタイがそこへ到達するまで50分。その間にサイファは、骨折した左大腿部のバイパス手術を自力で行った。脳裏に浮かぶのは、幸せだった頃の家族の記憶だ。

地熱地点へ到達したキタイ。呼吸薬を確認して愕然となる。残り5つの内、猿に追われた際に2つが破損していたのだ。彼は父にそのことを報告しなかった。
その夜は、サイファが恐怖心を克服しゴーストになったきっかけを聞いた。

翌日も森の中を走り続けるキタイ。バックアップをするサイファだったが、自力でやったバイパス手術は失敗していた。それでも彼は億面にも出さずに息子を助ける。途中で猿が大量に虐殺されている場面に遭遇。アーサがやった可能性が出てくる。川に到達した後はまっすぐに進んできたが、そこで道が途切れ絶壁となっていた。

サイファはキタイに持ち物を確認させる。そこで、呼吸薬が残り2つしかないことが判明。サイファは呼吸薬の再計算とルートの再計算をする。最短ルートでも呼吸薬が2つ以上は必要だった。ぎりぎりで間に合うか、間に合わないか。サイファは熟考した結果、帰還命令を出した。

しかし、キタイは姉を失った時のことを思い出し、進むことを主張。父子の意見が対立する。キタイは、臆病者は父親の方だと怒鳴り、崖から身を投じた。その姿を大鷲が捉え、キタイを襲う。彼は大鷲に捕らえられ巣に運ばれてしまった。

意識が戻ると、大鷲の巣にサーベルタイガーに類似した獣が卵を盗みに来る。キタイはどうにかそれらを躱して、巣から逃亡した。父親に無事を報告しようと通信を試みたが、通信機が破損。総司令官の完璧なバックアップとアドバイスは、もう得られない。
その頃、サイファはキタイを必死になって無人探査機で探していた。最悪なことに、息子の発見はできないのに、アーサの痕跡を発見してしまう。

キタイはその後、たった1人で道を進んだ。動物を避け、食物連鎖を目にして地下を流れるマグマを目にした。そうして、父との会話を思い出し、機体後方部があると思われる地点までの距離を自力で計算。

映画『アフター・アース』の結末・ラスト(ネタバレ)

最後の呼吸薬を服用したキタイ。川を下るために筏を作った。サバイバルにも大分慣れてきた様子だ。一休みした際、夢に姉が出てきて弟を必死に起こそうとする。キタイがはっとして起きた時、川の凍結が始まっていた。休み過ぎたのだ。

寒さに耐えつつ進む間に木々が凍り始める。キタイは地熱地点へ到達できずに倒れてしまう。そんな彼を何者かが救助。意識が戻ると草の中に埋もれていた。外に出てみると大鷲が彼を守るように抱き、息絶えている。卵を守ろうとしたキタイに恩義を感じ、助けてくれたのだった。

呼吸薬はもうない。キタイは息苦しさに喘ぎつつも進み続け、とうとう機体後方部の墜落地点へと到達した。急いで呼吸薬を確保。そして、武器を入手しアーサの檻を確認した。だが、そこにアーサはいなかった。最悪の事態である。
キタイは残された機体から通信機器を入手し、父親に無事を報告した。しかし、通信機器は一方通行でサイファの声は届かない。

機体後方部墜落地点の真上にイオン層があるようで、通信が阻害されているようだった。それでも映像や声はサイファに届くのだ。父の声は届かないが、サイファは必死に息子へと道を示し続ける。やがて、その声が届いたかのようにキタイが動き出した。

近くに火山が見える。山頂へ向かえば、通信が可能となるはずだ。キタイはアーサに怯えつつも山へ登頂。しかし、彼の恐怖を嗅ぎ付けてアーサが後を追いかける。そして、とうとうキタイは捕捉され、洞窟に入ったところで襲撃されてしまう。

キタイがどうにか逃亡に成功し、地下水脈へ落下した時、サイファの意識が途切れる。
地下水脈で逃亡に成功したかと思われたが、アーサは懲りずにキタイへと襲い掛かった。岩の隙間を登って外へ。通信が可能となる地点を発見するも、アーサに捕まってしまい負傷してしまうキタイ。彼は死の間際に立ち、姉と父の言葉を思い出した。

舞い落ちる火山灰の中、キタイはとうとうゴーストとなり、アーサへと立ち向かう。彼は冷静に対峙し、奴を倒した。その雄姿を父は薄れる意識の中、じっと見つめる。そうして、キタイは救助要請を発信した。

すぐさま救助がやって来て、父の元へ向かったキタイ。サイファは死の間際から助かり、息子へと敬礼する。そして、父子は熱く抱擁し帰路に就くのだった。

映画『アフター・アース』の感想・評価・レビュー

ウィル・スミスが親子で共演することで話題になった作品で話題になっていましたが、ウィル・スミスはあまり前に出てくることはなく、息子が主演としてメインで出ていたので、知らなかった人は少しがっかりするかもしれないなと思った。
ウィル・スミスの息子は初めての主演でもしっかり演技していて、もしかしたら父親に演技指導を受けたのだろうかと想像して楽しく観ることができた。

人間が住むことができなくなった未来の設定だったが風景がとても綺麗で独特の設定とマッチしていて良かった。(女性 20代)


父親役のウィル・スミスが高製作費の映画企画とし、実の息子ジェイデンを息子役として起用した作品。親子共演が話題となった作品ではあるが、評価はかなり酷かった。そういったことを一切、抜きにして観ると悪くない作品ではあるが、奥行きがないと感じるのも事実。父子の関係を修復しトラウマを乗り越えるという少年の成長を描いているが、少々雑と言えばそうかもしれない。考えてみれば、アーサは恐怖心を嗅ぎ取る生物だが、宇宙へ移住できる技術があるなら、アンドロイドを作って対抗すれば良かったのだ。突っ込みどころは多々あるが、1000年後の地球の進化は面白かった。(女性 40代)


ウィル・スミスとジェイデン・スミスの親子共演。作中でも親子役で、すごく自然に観られました。未来の地球が舞台ですが、驚くほど悲惨な状況になっていて信じたくない未来です。日本好きで有名なM・ナイト・シャマラン監督のこの作品には、様々なところに日本を感じられる言葉や仕掛けがあり日本人として、とても楽しめました。
父親に反発しながらも、自分なりに強くなって頑張っていく息子の姿。ぜひ、家族や親子で観てもらいたい作品です。(女性 30代)


ウィル・スミスの息子、ジェイデン・スミスの勇姿を堪能できる作品です。また、自然や未知の生き物についての世界観が壮大で、見応えたっぷりです。希望に満ち溢れていて胸が自然と高鳴りました。できればウィル・スミスの活躍ももっと観たかったのですが、宇宙船から指示しているシーンが殆どでした。「恐怖を生むのは未来を思う自分の心、人は未来に囚われる」というサイファのセリフは、現代を生きていくのに大いに役立つ名言に感じました。(女性 30代)

みんなの感想・レビュー

  1. トウシュ より:

    ミシェル・ナイト・シャラマン監督を叩いてさえいればいっぱしの映画通だと認知されてしまったかのように、毎度毎度がっかりしたと呼ばわれる彼の作品にウィル・スミスの傲慢な息子への偏愛を合わせたことで見事に叩かれた作品。その実内容は悪くないとかいいたいけれど、やっぱりあんまりおもしろくない。どうしてこんなところに来てしまったのだろう。とシャラマンとウィルと私はともに移り変わった地球に呆然とするという意味でのその後の地球。