映画『ハート・オブ・ウーマン』の概要:メル・ギブソン、ヘレン・ハント主演によるラブコメディー。プレイボーイのニックは、ある事故がきっかけで女性の心の声が聞こえるようになる。ニックはその能力を使い、新しい上司ダーシーのポジションを奪おうと企む。
映画『ハート・オブ・ウーマン』の作品情報
上映時間:127分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:ナンシー・マイヤーズ
キャスト:メル・ギブソン、ヘレン・ハント、マリサ・トメイ、ローレン・ホリー etc
映画『ハート・オブ・ウーマン』の登場人物(キャスト)
- ニック・マーシャル(メル・ギブソン)
- 大手広告代理店『スローン・カーティス』の多忙なディレクター。自他共に認めるプレイボーイだが、女心を全く理解していないため交際は長く続かない。男性としての自信に満ちており、女性を見下している。ある事故がきっかけで、女性の心の声が聞こえるようになる。
- ダーシー・マグワイヤー(ヘレン・ハント)
- ニックの新しい上司となる豪腕の女性ディレクター。女性視点による広告を次々と展開して成功を重ねている。仕事に対してはシビアだが、実は繊細で恋愛に対してはオクテ。始めは男性らしさを誇るニックを疎ましく思っているが、共同作業を続けるうちにニックを認めるようになる。
- アレックス・マーシャル(アシュレー・ジョンソン)
- ニックと前妻ジーニとの娘。思春期まっさかりの15歳。生まれてからほとんど面識の無いニックを父親と思っておらず、反抗的な態度を取る。
- ローラ(メリサ・トメイ)
- ニックの行きつけのコーヒーショップの店員。恋愛に臆病になっており、ニックのアプローチを受け入れるか迷っている。欲求不満から神経質になっている。
- ダン・ワナメイカー(アラン・アルダ)
- スローン・カーティスの社長。社の命運をかけ、広告の方向性を変えるためにダーシーをヘッドハンティングする。
- モーガン・ファレル(マーク・ファイオスタイン)
- ニックの同僚。ニックと同じく男尊女卑の思想の持ち主。職場の女性からはゲイと思われている。
- ジーニ(ローレン・ホリー)
- ニックの前妻でアレックスの母親。ニックに愛想を尽かして離婚し、IT関係の裕福な男性と再婚する。
- パーキンス(ベッド・ミドラー)
- 以前にニックがジーニと通っていた夫婦セラピーのセラピスト。ニックの話を信じ、能力の使い方をアドバイスする。
- エリン(ジュディ・グリア)
- ニックの職場で資料配りをしている女性社員。影が薄く、自殺願望がある。
映画『ハート・オブ・ウーマン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ハート・オブ・ウーマン』のあらすじ【起】
ニューヨークのマンハッタン。大手広告代理店のやり手ディレクターのニックは、自信過剰なプレイボーイである。ニックは女性の心を掌握していると思い込んでいるが、女性達はニックの勘違いに呆れている。
ニックは社長のダンから昇進を約束されていたが、ダンは社の危機を乗り切るために、敏腕女性ディレクターのダーシーをニックの就くはずであったポジションに迎える。
ニックは前妻ジーニの再婚の結婚式に行き、娘アレックスと久しぶりに再会する。ジーニが新婚旅行に行く間、ニックはアレックスを預かることになる。
ダーシーの就任式で、ニックは初めてダーシーと対面する。ダーシーは、女性向け商品のコピーを翌日までに考えるよう、早速課題を出す。ニックと同僚のモーガンは、ダーシーへの不満をあからさまに顔に出す。
帰宅後、ニックは何とかして想像力をかき立てようと、酒を飲みながら女性向け商品を自分で試す。ニックは、慣れない女性用品に悪戦苦闘している姿を、恋人を連れて帰ってきたアレックスに目撃される。アレックスはニックに呆れ果て、父親として認めないと宣言する。
取り乱したニックは、水を張ったバスタブにドライヤーを落として感電し、気絶する。翌朝、目を覚ましたニックは、通いのメイドの口には出していない言葉が聞こえることに気付く。慌てて外に出たニックは、街中から響いてくる女性達の心の中の声に翻弄される。
映画『ハート・オブ・ウーマン』のあらすじ【承】
会議の前、ニックはモーガンに自分の症状を説明するが、一向に信じてもらえない。会議が始まり、ダーシーの心の声を聞いたニックは、ダーシーから馬鹿にされていることを知る。ニックは、女性社員達の心の声を集約して女性向け商品についてのアイデアを出すが、内容が赤裸々過ぎるためにダーシーに却下される。
帰宅したニックは、アレックスが恋人とじゃれあっている場面に遭遇する。アレックスの心の声から、ニックは娘に全く信用されていないことを知って傷つき、思わずアレックスを追い出す。
元に戻るため、ニックは昨夜と同じように女性用品を使い、雨が降る中、ドライヤーを手にベランダに立って感電して気絶する。翌朝、相変わらず女性達の心の声が耳に届き、ニックは落胆する。
ニックはパーキンス医師を訪ね、症状について相談する。ニックに心を読まれたパーキンスはニックを信用し、その能力を使って女性を理解するようアドバイスする。
ニックは、以前からアタックを続けているローサのもとへ行き、ローサの心を読んで念願のデートの約束を取り付ける。ニックは女性社員達の声をもとに、一人一人に丁寧に接する。
ダーシーは、ナイキの女性部門の重要な仕事を獲得しようと意気込んでいる、ニックはダーシーの頭の中を覗いて計画を知り、ダーシーに協力を申し出る。ニックは、自分の能力を使ってダーシーを出し抜こうと企む。
映画『ハート・オブ・ウーマン』のあらすじ【転】
ローサとのデートで、ニックはローサの望み通りに振る舞ってローサを満足させる。自信をつけたニックは、あらゆる所で女性の声に耳を傾け、アレックスや女性社員達の好感度を上げていく。ニックはダーシーの考えを読んでアイデアを奪い、自分の手柄にしてダンの評価を得る。
ダーシーはニックの手腕を素直に認め、先入観を持っていたことを謝罪する。ダーシーはニックに好意を抱き始め、ニックはダーシーの純朴な一面を知って惹かれていく。残業していたニックは、同じく職場に残っていたダーシーに声をかけ、二人は冗談交じりに徹夜で仕事を片付ける。
ニックはアレックスのプロムパーティー用のドレス選びに付き合い、二人は初めて親子らしい時間を過ごす。しかし、ニックがアレックスの交友関係に口を出したことからアレックスは反抗心を強め、二人の間には再び溝が生じる。
その夜、ダーシーからの電話を受け、ニックはダーシーをデートに誘う。ダーシーは新しい職場に不安を持っていることをニックに打ち明け、ニックはダーシーの繊細さを知って恋に落ちる。お互いに惹かれていることに気付いた二人は、熱いキスを交わし、翌日のプレゼンテーションに備えてそのまま別れる。
帰り道、ニックは待ち伏せしていたローサから、デート後に一度も連絡をしていないことを責められる。ニックは自分はゲイだと嘘をつき、錯乱したローサを納得させ落ち着かせる。
映画『ハート・オブ・ウーマン』の結末・ラスト(ネタバレ)
翌日、ナイキの女性幹部達の前で、ニックは完璧なプレゼンテーションをする。ダーシーのアイデアを盗んだことに罪悪感を覚えているニックは、ダーシーに何とかして謝罪したいと考えている。ニックの成功を心から喜んでいるダーシーは、ニックを新しく購入したばかりのアパートに招待する。ダーシーの新居で、二人は恋愛感情を止められないことを確信する。
ナイキとの契約が正式に決まり、ダンはニックを昇進させ、代わりにダーシーを解雇する。ニックは全てダーシーのアイデアであったことをダンに告白し、ダーシーを復職させる。
ニックは、職場に書類整理係のエリスの姿が見えないことに気付く。エリスが自殺願望を持っていることを知っていたニックは、心配になってエリスの自宅へ向かう。中華街の外れで、ニックは切れた電線から飛び散る火花に当たる。
エリスの生存を確認したニックは、エリスの心の声が聞こえてこないことに気付く。先程の火花が原因で、ニックの能力は消失していた。ニックはエリスの才能を見込み、コピーライターに採用する。
ニックはダーシーに会おうと家に通い、何度も電話をかけるが、ダーシーからは一向に連絡が無い。
プロムの日、ニックはジーニから連絡を受け、アレックスの様子を見にパーティー会場へ向かう。恋人との性行為を拒んだアレックスは、恋人から侮辱され、一人トイレで泣きじゃくっている。ニックはアレックスを励まし、アレックスは初めてニックを父親として信頼する。
ある夜、我慢できなくなったニックはダーシーの家を訪ねる。ニックはダーシーに復職の件を伝え、今までダーシーの頭の中を覗いてアイデアを奪ってきたことを謝罪する。二人は、仕事関係のしがらみを捨て、お互いを愛する人として見るようになる。
映画『ハート・オブ・ウーマン』の感想・評価・レビュー
アクション俳優としての認識が高いメル・ギブソンが主演の本作、傲慢で自信家、一定数の女性にはモテるかもしれないが、実際は疎まれている男性像。こういう男性近くに一人はいるなと共感する部分は多い。女性たちの赤裸々な心の声が聞こえるシーンは胸がスカッとするようなウィットに富んでいて、ベッドシーンでの女性の感想の描き方も面白味があり、全体を通してサラッと見ることができる。
ヘレン・ハントの派手さはないが、飾り気のない自然な女性像も好感が持てる。この二人の恋愛は、一見お似合いじゃなさそうで、物語が進むにつれて応援したくなるような、面白くてホッコリするラブコメ。(女性 30代)
ちょっとした事故により女性の心の声が聞こえるようになってしまったモテ男の話です。男性目線で観てましたので、勝手に聞こえる心の声は物凄く恐怖ですね。うろたえる主人公に物凄く共感でき、最初は辟易してしまいます。それでもめげなかった主人公は流石です。能力を見事に駆使した立ち振る舞いで、仕事にプライベートに成功を収める姿は男も惚れます。カフェの店員は可哀そうに思えましたが、だいたいホッコリするラストもとても良かったです。(男性 20代)
みんなの感想・レビュー