映画『ノスフェラトゥ』の概要:巨匠ヴェルナー・ヘルツォークによる、ドイツの古典怪奇映画『吸血鬼ノスフェラトゥ』のリメイク作品。トランシルバニアの古城に住むドラキュラ伯爵は、美女の生き血を求め、ペストの脅威を伴ってドイツのある街へ向かう。
映画『ノスフェラトゥ』の作品情報
上映時間:107分
ジャンル:ファンタジー、ホラー
監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
キャスト:イザベル・アジャーニ、クラウス・キンスキー、ブルーノ・ガンツ、ローランド・トパー etc
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映画『ノスフェラトゥ』の登場人物(キャスト)
- ドラキュラ伯爵(クラウス・キンスキー)
- ペンシルバニアの辺境の古城に住む不気味な男性。真っ白な肌に尖った爪、牙のような歯を持っている。その正体は、伝説上の不吉な魔物である『不死者=ノスフェラトゥ』である。人間の生き血を糧にしており、血を吸った相手を仲間の不死者にすることができる。
- ジョナサン・ハーカー(ブルーノ・ガンツ)
- ドイツの小都市ヴィスマールの不動産屋に勤める男性。真面目かつ勤勉で、最愛の美しい妻を幸せにしてやりたいと強く望んでいる。
- ルーシー・ハーカー(イザベル・アジャーニ)
- ジョナサンの美しい妻。ジョナサンを心から愛している。可憐な外見からは想像もつかない程の強い意志と勇気を兼ね備えている。
- ヴァン・ヘルシング(ワルター・ラーデンガスト)
- ジョナサンやルーシーの知人の医学博士。迷信を否定し、科学的な思考を尊重している。ルーシーからノスフェラトゥの存在を知らされる。
- シュレイダー(カールステン・ボディヌス)
- ジョナサンとルーシーの友人。ジョナサンが留守の間、妻と共にルーシーを預かる。
- ミーナ(モルテ・グローマン)
- シュレイダーの妻。ジョナサンを思うあまりに体調を崩すルーシーを心配する。
- レンフィールド(ローラン・トポール)
- ジョナサンの上司の不動産屋。ドラキュラの手先で、ジョナサンがペンシルバニアへ行くよう手配する。
映画『ノスフェラトゥ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ノスフェラトゥ』のあらすじ【起】
19世紀、ドイツのヴィスマール。不動産屋に勤めるジョナサンは、美しい妻ルーシーと共に、慎ましくも幸せな暮らしを送っている。ある夜、ルーシーは、何か恐ろしいものが迫ってくる悪夢にうなされて飛び起きる。
ジョナサンは、上司のレンフィールドから、ペンシルバニアの古城に住むドラキュラ伯爵に、ジョナサンの自宅の近くの古い屋敷を斡旋して契約を結んでくるよう指示を受ける。
旅は4週間はかかる見込みで、1日でも早くペンシルバニアに到着するため、ジョナサンはその日の出発を決定する。嫌な予感がするルーシーは、ジョナサンにペンシルバニアへ行かないよう止めるが、妻に豊かな暮らしをさせてやりたいと願っているジョナサンは、何としてでも契約を取ろうと意気込んでいる。
出発前、二人は海辺を散歩する。ルーシーは、言いようのない恐怖と不安を感じている。ジョナサンは、ルーシーを友人のシュレイダーとその妻ミーナに預け、馬に乗って出発する。
ペンシルバニアのとある村の宿屋で、ジョナサンがドラキュラ伯爵の名を口にした瞬間、その場の空気が凍りつく。ジョナサンはロマの一団から、城までの恐ろしい道のりと、城へ近づいて帰ってきた者がいないことを聞く。宿屋の女将は、ペンシルバニアの伝承について記された本をジョナサンに手渡す。本には、『不死者=ノスフェラトゥ』の一種とされる吸血鬼について記されている。
映画『ノスフェラトゥ』のあらすじ【承】
代わりの馬を入手できず、ジョナサンは徒歩でドラキュラ伯爵の城への険しい山道を進む。ヴィスマールを発ってから約4週間が経ったある夜、城の近くを歩いているジョナサンの前に、一台の豪奢な馬車が停まる。御者はジョナサンを馬車に乗せ、城へ連れていく。
真夜中、ドラキュラ伯爵は到着したジョナサンを歓迎し、ジョナサンに食事を勧める。ドラキュラが凝視する前で、ジョナサンは、バターナイフで指を切って出血する。突然、ドラキュラは興奮し、ジョナサンの指の傷に口を付けて血を吸い取る。驚いたジョナサンは立ち上がって後ずさり、ドラキュラに壁際の椅子に追いつめられる。疲れていたジョナサンは、そのままドラキュラの前で深い眠りにつく。
同じ頃、ヴィスマールのルーシーの寝室に大きな1羽の蝙蝠が飛び込み、ルーシーはひどく怯える。
翌朝、目を覚ましたジョナサンは、一人で城の中を歩き回る。食卓には豪華な食事が用意されているが、ドラキュラの姿は見えず、城内は無人である。鏡を見たジョナサンは、いつのまにか首筋に噛み跡のような傷がついていることに気付く。
郵便が無いため、ジョナサンはルーシーに宛てて日記を書く。ある夜、ドラキュラは、ジョナサンに不死の苦しみについて語る。契約書にサインする際、ドラキュラは、ジョナサンが身につけていたロケットペンダントのルーシーの写真に見入る。
その夜、ドラキュラはジョナサンの部屋に忍び込み、ジョナサンに襲いかかって首筋に噛みつく。同時に、ルーシーは夢遊病を発症し、発熱する。錯乱状態のルーシーは、ジョナサンが危険な目に遭っていると、主治医のヘルシングに必死に訴える。
翌朝、目覚めたジョナサンは、城の中に監禁されたことに気付く。ジョナサンは、城の地下室に入り、石棺の中で目を開けたまま眠っているドラキュラを発見する。
ある夜、ドラキュラは馬車に積んだ棺に入り、御者にどこかへ運ばせる。ドラキュラの狙いがルーシーであることに気づいたジョナサンは、シーツを割いて作った縄で客室から脱出する。
映画『ノスフェラトゥ』のあらすじ【転】
ドラキュラが入った棺は、他の複数の棺と共に川から河口まで運搬され、黒海を渡ってドイツへ向かう船に積まれる。船員達が棺の中身を確認すると、土と大量のネズミが入っている。
衰弱したジョナサンは、城の麓の村で保護される。村人が止めるのも聞かず、ジョナサンは不眠不休で馬を走らせてヴィスマールを目指す。
シュナイダーとミーナは、毎日呆然と過ごしているルーシーを心配する。ジョンサンの仕事について質問するため、ルーシーはヘルシングと共に、精神に異常をきたして投獄されているレンフィールドを訪ねる。レンフィールドは、ルーシー達に、支配者がやってくると予言する。
棺を積んだ船では、ドラキュラが夜な夜な船員を襲っている。船内では変死や失踪が相次ぎ、船長はその様子を航海日誌に記す。
数日後、船は運河を上ってヴィスマールの街中に到着する。船内は無人だがネズミで溢れており、船長の死体だけが舵に縛りつけられている。ネズミを媒介して、街中にペストが蔓延する。夜、ドラキュラは自分の棺を担いで下船する。
ドイツ国内に入ったジョナサンは保護され、シュレイダー宅に送られる。脳炎を起こしているジョナサンは、ルーシーに再会するもルーシーのことがわからない。悲しみのあまり、ルーシーは気絶する。正気を取り戻したルーシーは、ジョナサンの日記を読み、ドラキュラについて知る。
映画『ノスフェラトゥ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ドラキュラは、夜毎に街を徘徊し、シュレイダーの家にいるジョナサンとルーシーを発見する。ドラキュラは眠るルーシーのもとへ忍び込み、襲いかかろうとする。ルーシーは、身につけていた十字架をドラキュラにかざし、ドラキュラを撃退する。翌朝、ルーシーは、ジョナサンが持ち帰った本から、ノスフェラトゥの生態と弱点を知る。
レンフィールドは脱獄し、主人であるドラキュラのもとへ向かい、ネズミの大群を街に連れてくるよう指示を受ける。
街の中は、ペスト死者の棺とネズミが溢れている。ルーシーは、ペストの原因がドラキュラであることを街の人間に訴えるが、誰も耳を貸そうとしない。ルーシーは、ヘルシングにも相談するが信じてもらえず、一人でドラキュラと対決しようと決意する。
ある朝、ミーナの死体が発見され、シュレイダーは病院へ送られる。ルーシーは、犯人はドラキュラであると見抜く。夜、ルーシーは、本に記されていた通りに聖餐用のパンでジョナサンの周りに結界を作り、自分はベッドに横たわってドラキュラの出現を待つ。
真夜中、ドラキュラはルーシーの寝室に姿を現し、ルーシーの首筋に牙を立てる。ルーシーは、ドラキュラを誘惑して時間を稼ぐ。ルーシーに夢中になって朝が来ることを忘れていたドラキュラは、不意に朝日を浴びて死に絶える。ドラキュラの死を見届けた後、ルーシーは静かに息を引き取る。
ルーシーの死を知ったヘルシングは、ルーシーが正しかったことを知り、ドラキュラの胸に杭を打ち込んで完全な死を与える。突如、元気を取り戻したジョナサンは、メイドに命じて結界を壊し、警察を呼んでヘルシングをドラキュラ殺害の罪で逮捕させる。
ドラキュラと同じくノスフェラトゥになったジョナサンは、馬に乗ってペンシルバニアの古城に向かう。
映画『ノスフェラトゥ』の感想・評価・レビュー
ノスフェラトゥのドラキュラ伯爵は、血色の悪い真っ白な肌、尖った2本の歯、全身真っ黒な装束など、まさにドラキュラという見た目をしていますが、ツルツルしたスキンヘッドだけが他のドラキュラと違う点だと思いました。今作は古い作品ですが、スキンヘッドのドラキュラという概念に不思議な新しさを感じます。ドラキュラ伯爵は、最近流行りの格好良いドラキュラではなく、あくまでモンスター的に描かれており、人間らしさが欠けているため、独特の恐ろしい雰囲気を纏っていると感じました。(女性 20代)
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