この記事では、映画『悪魔の棲む家(2005)』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『悪魔の棲む家(2005)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『悪魔の棲む家』 作品情報
- 製作年:2005年
- 上映時間:90分
- ジャンル:ホラー
- 監督:アンドリュー・ダグラス
- キャスト:ライアン・レイノルズ、メリッサ・ジョージ、フィリップ・ベイカー・ホール、ジェシー・ジェームズ、ジミー・ベネット etc…
映画『悪魔の棲む家』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『悪魔の棲む家』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『悪魔の棲む家(2005)』のあらすじを紹介します。
1974年11月13日午前3時15分、ニューヨーク州ロングアイランドでイタリア中流階級の一家が一夜にして惨殺されるという事件が起こった。
犯人は長男のロナルド・デフェオで直ぐに逮捕されるが、逮捕後彼は「家の声」に操られて殺ったと供述している。
1年後、ジョージ(ライアン・レイノルズ)とキャシー(メリッサ・ジョージ)夫婦は3人の子供が徐々に大きくなり、家が手狭になってきたので一軒家を探していた。そんな時、たまたま広告で見たお買い得物件を見学することになる。
案内役の不動産屋はこの屋敷で何が起こったのか話すが、二人はどうしても欲しいと気にせず購入してしまう。
一家は引越し新しい生活に心躍ります。
というのもキャシーの最初の夫は他界しており、3人の子供を連れての再婚だった。まだパパと呼ぶのをためらう子供達と新しい環境で暮らすということは、家族にとっても明るい未来を期待する出来事だったからだ。
しかし、まずジョージと末娘のチェルシーに異変が起こる。
ジョージは仕事場にした地下室で冷気を感じたりと恐怖に襲われ、一方チェルシーは子供部屋で誰かと話しているよう。キャシーが尋ねると友達のジョディだと言う。
これをきっかけに、次々と一家に恐怖が訪れるようになってくる。
このホラー現象でキャシーと3人の子供たちがより絆を深め、また不安になっている子供たちが亡き父の話をするようになる。それに気がついたジョージは段々と疎外感を感じ始め、地下室で過ごす時間が増えるように。
ホラー現象は徐々にエスカレートし、困り果てたキャシーは神父に相談しにいく。
しかし神父はどうしようもないと手を引いてしまう。神父は西部開拓時代に悪魔に憑かれた宣教師ケッチャムが悪魔崇拝のために先住民をこの家で虐殺したと言うのだった。
そして迎える運命の28日目。
取り憑かれたジョージと家族との恐ろしい戦いがいよいよ始まる。
子供たちを守るためキャシーは必死にジョージから逃げるが、中々相手も手ごわい。
しかしチャンスがあってもジョージを殺すことができないキャシー。
怪我をしたジョージをボートに乗せて湖へ、家から離れるとジョージの意識が正常にもどるのだった。

映画『悪魔の棲む家』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『悪魔の棲む家(2005)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
恐怖感はあるがストーリー展開が早すぎる
本作がリメイクということは置いておき、全く知識皆無の状態で鑑賞することを前提とする。ホラー映画としての恐怖感や撮影技術は、意外にも中々良い。
ストーリーの完成度は悪くないのだが、82分という超特急映画なので内容に入り込めないのが難点。特に家族の絆や疎外感から心の隙を悪魔に狙われていくところなどは、まだ完全にこの家族事情に入り込めていないまま進んでいく。そのため背景は見えず、映像での単純なホラー感しか入ってこない。もう少し長い時間にして家族間の説明的映像を入れても良かったのではないだろうか?
もう少し事実だった感が欲しかった
実際に起こった事件だと思うと身の毛もよだつほどぞっとする。しかし実際に起こったという説明が不足しているため、そのようなリアルな恐怖感が湧いてこないのである。
もう少し当時の新聞やニュースの映像を差し込むとか、テロップで説明するなどの工夫があったらもっと恐怖感が出せたのではないかと思う。
映像技術が進歩している今、映像だけで怖がらせるホラー映画は腐るほどある。王道的なホラーで勝負したいのなら、無意識に感じさせる背景の恐怖も大事であるだろう。
無名の俳優ばかりがリアル感を強くさせた
主役のライアンはさておき、他の俳優陣は初めて見る人ばかり。しかし、ホラー映画に大事なのは俳優が無名であることだろう。有名な俳優が出演していると恐怖度が低くなるのだ。一気に作りもの感が増してしまう。無名俳優ばかりだとドキュメンタリーを見ているようでリアルなのだ。この映画はそういう意味ではB級感はあるものの、限りなくA級に近づいている、そんなホラー映画である。
リメイク版だと知らずに鑑賞。B級作品かなと面白半分で見始めたので、まさかのライアン・レイノルズが主人公である事に驚きました。しかも、実際に起きた事件を元に作られていると知り一気に恐怖感が増しました。
事故物件を購入した家族が怪奇現象に巻き込まれていき、父親が悪魔に取り憑かれてしまうという地獄のようなストーリーを超高速で見せてくれるのであっという間に終わってしまいました。
間延びしないスピード感は大事ですが、もう少し説明や丁寧な描写があっても良かったかなと感じます。(女性 30代)
本作は、1974年にアミティヴィルの大豪邸で実際に起こった一家惨殺事件を基に作られたホラー作品。
家族が段々狂っていく様子が凄まじくて驚かされる場面も多く、内容は王道ホラーという印象だった。
ポルターガイスト現象がリアルで、グロテスクな描写もありとにかく怖かったけれど、設定や仕掛けが面白くホラー映画としても楽しめた。
また、最後には夫婦愛も感じられて良かった。
小心者の自分だったら絶対こんな家には住みたくないし、すぐ引っ越すと思う。(女性 20代)
2005年版『悪魔の棲む家』は、リメイク作品ながらも恐怖演出のバランスが絶妙でした。冒頭から過去の惨劇を見せつけ、観る者に「この家は普通ではない」と印象づける手法が秀逸です。ライアン・レイノルズ演じるジョージが次第に狂気に侵されていく様子は演技力が光り、恐怖の根源が「家」そのものにあることを印象づけてきます。特にラストの屋根裏での一連のシーンは鳥肌モノでした。ジャンプスケアよりもじわじわくる不安感を求める方におすすめの一本です。(20代 男性)
実話ベースという点で非常に興味を惹かれた作品ですが、その分、現実とフィクションの境目が曖昧でモヤモヤ感も残りました。妻のキャシーが必死に家族を守ろうとする姿に共感し、母親目線では観ていて辛くなる部分もありました。ホラーとしての完成度は高いですが、もう少し「悪魔の正体」や呪いの背景に迫る描写が欲しかったです。ビジュアル的な恐怖よりも、心理的圧迫感が印象に残った作品です。(40代 女性)
前作(1979年版)を観たことがあるので、どうリメイクされているか楽しみにしていました。結果としてはテンポよく、恐怖演出も現代的にアレンジされていて見応えがありました。ライアン・レイノルズの演技も非常に良かったですが、逆に彼が元々コメディの印象がある分、序盤の明るい雰囲気からの豹変ぶりにリアリティを感じづらい部分もありました。それでも総じて完成度の高いリメイクだったと思います。(30代 男性)
ホラー映画は普段あまり観ないのですが、友人に勧められて鑑賞。結果、かなり怖かったです!家に住むだけで人が狂っていくという設定にリアリティがあり、「もしかして自分の家も…?」と想像してしまうほど。娘のジョディの霊が出てくるシーンは本当に怖くて叫んでしまいました。映像と音の使い方が非常に上手く、ホラー初心者でも楽しめる内容だと感じました。(10代 女性)
ホラー映画好きとしては、こういう「家そのものが呪われている」タイプはたまりません。ストーリー展開もテンポが良く、無駄な描写が少ないので中だるみせずに最後まで引き込まれました。ラストでジョージが家族を襲いかけるところは鬼気迫る演技で、殺意と理性の間で揺れる描写が印象的。オチも安っぽくなく、後味は悪いけど、ちゃんと物語として完結しているのが良かったです。(30代 女性)
本作は1970年代に実際に起きた事件を題材にしているだけあり、妙なリアリティがあってゾッとします。特に印象に残ったのは、ジョージが徐々に精神的に崩壊していく様子。家族の中での孤立感が徐々に恐怖に変わり、最終的には暴力に変わる様がリアルすぎて、心理ホラーとしての側面も強く感じました。個人的には派手なホラーよりも、こういった静かに追い詰めてくる恐怖の方が好きです。(50代 男性)
新婚夫婦が夢のマイホームを手に入れるはずが、そこから悪夢が始まるという展開は、家を買おうとしている立場から見るとかなり怖いです…。特にジョージの変貌ぶりにはゾッとしました。あの優しそうな夫が徐々に別人のようになっていく過程が、ホラーというよりも家庭内の危機としても描かれているのが興味深かったです。女性目線では、キャシーの決断力に感情移入しました。(20代 女性)
派手なビジュアルやゴア描写を期待すると少し物足りないかもしれませんが、心理的な怖さをじっくり楽しめる作品でした。幽霊の正体を突き止めるのではなく、「家そのものが悪そのもの」という絶望感が良かったです。派手な展開に頼らず、じわじわ来る演出が多く、何気ないカットにも怖さがありました。ホラー好きとしては満足です。(40代 男性)
映画『悪魔の棲む家』を見た人におすすめの映画5選
死霊館(The Conjuring)
この映画を一言で表すと?
「実話ベースの恐怖が、あなたの眠りを妨げる」
どんな話?
心霊研究家のウォーレン夫妻が、家族を救うために呪われた家の調査に乗り出す実話ベースのホラー。恐怖が家に染みついており、見えざる存在が家族に襲いかかります。恐怖と家族愛が交錯する濃密なドラマが展開されます。
ここがおすすめ!
実際に存在したウォーレン夫妻の調査記録を元にしており、リアリティが段違い。音や間の演出が秀逸で、恐怖の“予感”だけで鳥肌が立ちます。『悪魔の棲む家』と同様、家という空間が恐怖の源になるため、世界観が好きな人にはピッタリです。
インシディアス(Insidious)
この映画を一言で表すと?
「“目に見えない”恐怖が、あなたの背後に忍び寄る」
どんな話?
息子が原因不明の昏睡状態に陥り、家族は霊的な現象に巻き込まれていきます。事態の核心に近づくにつれ、家族は“あちら側の世界”へと引き込まれていく。異世界と繋がる怖さを徹底的に描いた、知的ホラーの傑作です。
ここがおすすめ!
“視えないけど存在する”ものの怖さを最大限に引き出した演出が光ります。過剰なゴアに頼らず、心理的な恐怖がじわじわと攻めてきます。家という舞台、家族の崩壊、そして救済という構図も『悪魔の棲む家』とよく似ており、相性抜群です。
サイレント・ハウス(Silent House)
この映画を一言で表すと?
「家に潜む“真実”が、静かにあなたを蝕む」
どんな話?
湖畔の家で奇妙な現象に襲われる主人公が、家の中に隠された秘密と向き合うワンカット風ホラー。観客は常に主人公と同じ視点で恐怖を体感し、何が現実か分からなくなるような不穏な時間が続きます。
ここがおすすめ!
全編ほぼリアルタイムかつ長回しで撮影されており、臨場感が非常に高い作品です。物音や影といった細部がリアルで、『悪魔の棲む家』のような“閉鎖空間での精神崩壊”を体験したい方におすすめです。
1408号室(1408)
この映画を一言で表すと?
「閉ざされた一室で、精神が崩壊していく極上の密室ホラー」
どんな話?
超常現象を否定する作家が、曰く付きのホテル1408号室に宿泊し、次々と異常現象に巻き込まれていきます。論理では説明のつかない恐怖に追い詰められる姿が、静かに、しかし確実に恐怖を深めていきます。
ここがおすすめ!
スティーヴン・キング原作だけあり、恐怖演出に加えて深い心理描写が魅力。主人公の精神が崩れていく過程は、『悪魔の棲む家』のジョージと重なります。ホラーだけでなく心理劇としても一級品です。
ヘレディタリー/継承(Hereditary)
この映画を一言で表すと?
「呪いは家族の“血”に流れている」
どんな話?
祖母の死をきっかけに、家族に次々と異変が起こる。家系に潜む“何か”が明らかになるにつれ、家族は破滅へと向かっていく。美術的にも評価の高い、現代ホラーの傑作です。
ここがおすすめ!
映像の構成美と演技の迫力が凄まじく、観る者の精神を削ってくる作品です。家族の崩壊、狂気、そして呪われた血筋と、『悪魔の棲む家』と共通する要素が多くあります。ただ怖いだけでなく、作品としての完成度も非常に高い一本です。
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