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映画『EAST MEETS WEST』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『EAST MEETS WEST』の概要:アメリカ大統領のブキャナンがかねてから求めていた修好条約の批准を、1860年2月10日大老の井伊直弼が承諾した。日本国使節団がサンフランシスコに派遣されることになり、護衛艦も共に行くことになった。元水戸藩浪士の上條は身分を隠し、船に乗り込んだ。

映画『EAST MEETS WEST』の作品情報

EAST MEETS WEST

製作年:1995年
上映時間:124分
ジャンル:アクション、時代劇、アドベンチャー
監督:岡本喜八
キャスト:真田広之、竹中直人、岸部一徳、スコット・バッチッチャ etc

映画『EAST MEETS WEST』の登場人物(キャスト)

上條健吉(真田広之)
通称ジョー。元水戸藩浪士。通弁方のジョン万次郎の元で、英語を勉強する。殺された恩師達の復讐と開国を阻止するため、身分を隠して護衛艦の咸臨丸に乗り込む。
為次郎(竹中直人)
通称トミー 。御庭番。侍に憧れている。陽気で騒がしい性格。運が良い。直接戦うのは苦手だが、身軽な身のこなしで敵を翻弄する。
サム(スコット・バッチッチャ)
母はおらず、父は強盗団に殺されてしまう。刀で敵を倒した上條に憧れを抱き、教えを乞う。
ナンタイ(アンジェリック・ローム)
インディアン・クロエ族。牢屋で為次郎と出会い恋に落ちる。陽気な為次郎に嫌な顔をせず付き合う、優しい女性。
ハーディ・ハミルトン(ジェイ・カー)
教師。士官学校中退。サムから「暴力教師」と言われている。不良生徒には容赦なく手を上げるが、困っている人を放っておけない優しい性格。妻がいるが、10年間ほったらかしにしていた。
ハッチ(リチャード・ネイソン)
18歳。強盗団の一員。ハーディの元教え子。ハーディにシメられ、強盗団の討伐に手を貸すようになる。
ガス・テイラー(チップ・メイヤー)
強盗団のボス。殺し屋の弟(キトー)を呼んで保安官に任命し、ユニコーンの町を制圧する。

映画『EAST MEETS WEST』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『EAST MEETS WEST』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『EAST MEETS WEST』のあらすじ【起】

アメリカ大統領のブキャナンがかねてから求めていた修好条約の批准を、1860年2月10日日本の井伊直弼は了承した。それにより、日本国使節団がアメリカのサンフランシスコに派遣されることになった。井伊大老の命により、咸臨丸は護衛としてアメリカに行くことになった。乗組員は軍艦奉行の木村摂津守、艦長の勝麟太郎以下96人で構成されていた。そこには、通弁方のジョン万次郎と、ジョンの護衛役の上條健吉の姿もあった。

2月13日正使の新見豊前守、副使の村垣淡路守、監察の栗豊後守以下77名の使節団は、アメリカ海軍フリゲート艦ポーハタン号に乗ってアメリカに出航した。3月24日井伊大老は「桜田門外の変」で水戸浪士に暗殺され亡くなってしまう。こんな事件が日本で起きているなど、渡米した使節団には知る由もなかった。

その頃のサンフランシスコは、1848年に近郊サクラメントで金塊が見つかり、ゴールドラッシュが始まっていた。49年にはアメリカ全土から人が集まり、典型的な西部の町となった。

咸臨丸は修理を行うため、サンフランシスコで1か月滞在することになった。その間、3000両もの手持ちの金を銀行に預けることにした。だが、銀行に行くと強盗が待ち構えており、お金を奪われてしまう。強盗団は偶然居合わせた男性を射殺し、逃走した。上條は逃げた強盗団を追うが、見失ってしまう。上條は先程殺された男性の息子であるサムと、遺体の埋葬を行うことにした。

勝達は話し合いを行い、姿が見えない上條が強盗団の仲間だったのではないかと疑惑の目を向けた。さらに、上條が元水戸藩の浪士だったことが判明し、疑いは決定的となった。使節団の誰かの暗殺の機会を伺い、日米修好条約を潰そうとしていた可能性が高かった。勝は為次郎に、上條の始末を任せた。

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映画『EAST MEETS WEST』のあらすじ【承】

為次郎は勝達に、英語を覚えるのは女性と付き合うのが一番だと言われたため、ジョンに簡単な英語を教えてもらってナンパを行った。しかし、上手くいかなかったため、持っていた春画を女性に見せて口説くことにした。春画を見せられた女性は悲鳴を上げ、父に助けを求めた。その女性の父親は保安官だったため、為次郎は捕まってしまう。

為次郎は牢屋でクロウ族のナンタイという女性と出会う。ジョンが保安官に為次郎の釈放を掛け合っている間、為次郎はナンタイと体を求め合っていた。為次郎は保安官が春画を欲していることを知り、プレゼントする代わりにナンタイも釈放してもらった。保安官は為次郎が強盗団の犯人を追いかけていると知り、保安官バッジをプレゼントした。

上條は勝達に身分がバレていることを悟り、船を降りることにした。上條はサムの家に一晩泊まった後、殺された恩師達の敵を討つために使節団の一員を暗殺する予定だった。サムが別れを惜しんだため、上條は必ず戻って来ることを約束した。上條は小刀をサムに渡し、サムは拳銃を贈った。

為次郎はナンタイの案内で、サムの家に辿り着いた。為次郎は上條に向けて、強盗の件を非難し、日本使節団は予定よりも早く出立したため暗殺ができないことを伝えた。銃を持ってサムの家に乗り込むが、そこにいたのは多くのインディアン人だった。ナンタイと関係を持った為次郎は、結納金代わりに馬一頭渡すよう求められる。

上條は暗殺を一旦保留にし、サムの復讐を手伝うことにした。上條は自分が投げたナイフが強盗団の1人のお尻に当たっていたことを思い出し、近くの医者から情報を洗うことにした。地理に詳しい学校のハーディ先生に話しを聞きに行くと、ハーディは一緒に行くと言い出した。上條達はハーディの勧めで、フライデーズにある聖バッカスに行くことになった。バッカスの医師はほどよく飲むと名医だが、飲み過ぎて患者を殺してしまうと言う人物だった。

為次郎はナンタイと旅を続け、偶然にも聖バッカスに到着していた。中へと踏み込むが、強盗団員(ハッチ)に撃たれてしまう。ハーディは逃げたハッチを捕まえ、ボスがガス・テイラーと言う情報を教えてもらう。ナンタイ達は為次郎の死を嘆き悲しんだ。上條達はハッチに道案内をさせその場を立ち去るが、為次郎は死んでいなかった。偶然にも小判の上に弾が当たっていたのだ。

映画『EAST MEETS WEST』のあらすじ【転】

上條達が危険な部族に狙われていた。このままでは3000両の在処が分からなくなるため、為次郎は部族の注意を引きつけている間に、上條達に危機を知らせるようナンタイに頼んだ。知らせを聞いた上條は急いで戻り、為次郎を救い出した。為次郎はナンタイと合流し、上條達の後を追うことにした。

上條達はルビー・ヴァレーに到着していた。そこにはハーディの家があったが、10年前突然家出をしてから戻っていなかったため、妻はカンカンに怒っていた。妻は上條とサムだけ自宅に招いた。皆で食事をとっていると、窓の外に為次郎達の姿があった。一方、ハーディがハッチと酒を飲みに行くと、元教え子達が現れ暴れ始めた。ハーディは銃を使って教え子達を脅し、強盗団の壊滅に付き合わせることにした。

ハーディ達は上條達を迎えに行った。すると、為次郎達も仲間に加わっていた。皆で砂漠を抜け、旅を続けた。すると途中で、ユニコーンからサン・ディエゴに移住しようとしている人達に出くわす。ガスが町に戻ってきて殺し屋の弟(キトー)を呼んで保安官にしたため、女子供にはとても住めるような町ではなくなってしまったのだ。

その夜、上條達は野営を行い、作戦を練った。御庭番である為次郎が町に潜入して、地形を紙に書き写す。ハッチは密かにガスの元に戻り、ハーディは教会に行って仲間を募ることにした。上條とサムは顔が知られているため、後から町に行くことになった。ハーディは士官学校を中退しており、作戦を練るのが得意だった。上條は死んだときのことを考え、サムをハーディの妻の元に連れて行ってくれと頼んだ。為次郎はそれを了承した。

映画『EAST MEETS WEST』の結末・ラスト(ネタバレ)

為次郎は暗闇に紛れて町を探っていたが、強盗に間違われ、ボコボコに殴られてしまう。牢屋に入れられ、次の日見せしめとして吊るされることになった。だが、為次郎は死んだ振りを行い、葬儀場に運び込まれる。ハッチ達に助けられ、無事に生還を果たす。為次郎は飲み込んでいた地図を取り出し、町の様子を説明した。

ハーディは教会に行き、老人達に仲間になるよう求めた。それを、裏切り者の男が、ガスの仲間に密告した。ハーディは背中から撃たれてしまう。ハッチ達はハーディを守りながら、敵に向けて銃を撃った。ハッチ達はハーディを連れて外に出ようとするが、ハーディがキトーに撃たれてしまう。上條はそれに気づき、キトーを刺殺した。

上條達は協力してガスの仲間と戦った。サムは父の復讐をするためにガスに向けて銃を撃つが、弾が無くなってしまう。サムはガスに撃たれそうになるが、ガスの恋人に庇われる。サムは刀を使い、ガスに切りかかった。それに気づいた上條は刀を投げてガスを転けさせ、サムに切らせた。そこに、老人達も銃を持って助けに現れる。ハーディはハッチの手を借りながら、裏切り者の男を射殺した。だが、そのまま息を引き取ってしまう。ハッチはハーディの死を悲しんだ。

上條はガスの恋人を宿屋へと運んだ。サムはその女性をどこかで見たように感じたが、思い出せなかった。上條達が外に出ると、君達「父子」のお蔭で町が戻ったとお礼を言われる。サムは上條を見上げ、微笑んだ。為次郎は取り返した3000両を持って、ナンタイと船に戻ることにした。為次郎は上條のことを殺すことはできなかった。上條はサムに別れを告げた。上條はこれから、1人で東へと旅立つつもりだった。暗殺を諦めてはいないのだ。ハッチは神父に頼まれ、ユニコーンの保安官になった。他の不良達も保安官助手に任命された。

サムは上條が左手を負傷していることを知り、「助太刀」をするために上條の元に戻って来た。それから、この2人の行方を知る者は誰もいなかった。6月30日、使節団は日本へと無事に戻って来た。為次郎も3000両を船に届けた後、アメリカの地に残りナンタイと結婚していた。

映画『EAST MEETS WEST』の感想・評価・レビュー

竹中直人のひょうきんな演技がやはりおもしろくて、物語の中でたくさん彼が演じている為次郎が登場したのが良かった。

明るくてドジな為次郎が登場するにも関わらず、この映画がただのコメディ映画になっていないところがすごいなと思った。真田広之が演じた主人公の上條健吉が、武士としての誇りを持った真面目な人物だからかなと感じた。

この映画は誰かと一緒に見て、どの場面が一番おもしろかったか語りたくなるような作品だと思う。(女性 20代)


ハリウッド映画のような、かなりスケールの大きい邦画でした。時代は幕末。侍と忍者、そして西部劇にインディアン。色なものを詰め込んだアクションでもあり、コメディ要素もある作品です。
この作品の見所は真田広之のかっこよすぎる演技。これが『ラストサムライ』などにも繋がったのかなと思うと少し感動します。そして、竹中直人の顔と演技も目が離せません。真面目に笑わせてくるから余計に面白いんです。
日本人が作ったハチャメチャ作品ですが、上手くまとまっていてとても面白かったです。(女性 30代)

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