映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の概要:1999年に作成された、制作費6万ドルという低予算のフェイクドキュメンタリー映画。魔女伝説が残る森でドキュメント映画を撮影しようとした学生が行方不明になり、残された映像データが公開された。
映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』 作品情報
- 製作年:1999年
- 上映時間:81分
- ジャンル:ホラー
- 監督:ダニエル・マイリック、エドゥアルド・サンチェス
- キャスト:ヘザー・ドナヒュー、マイケル・C・ウィリアムズ、ジョシュア・レナード etc
映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』 評価
- 点数:95点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★★
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★★
- 設定:★★★★★
[miho21]
映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のあらすじを紹介します。
ドキュメンタリー映画を撮りに森へ入った若者3人が行方不明になった。
事件から1年後、彼らの撮影したフィルムが発見された。
それを再構成し映画化したものが、この作品である。
大学生のヘザー、ジョシュ、マイクはメリーランド州の田舎町に伝わる”ブレアウィッチ”という魔女を題材にしたドキュメンタリー映画を撮影しようとする。
まず、町の住人たちに取材をするが、彼らの口から聞き出せたのは、多くの子供たちが行方不明になった事件や、魔女についての伝承だった。
撮影のために森へ入る3人だったが、常にカメラを回し続けるヘザーに対し嫌な顔をするジョシュやマイク。
そして、テントの中で奇妙な音を聞いたり、不自然に積み上げられた石を発見する。
撮影5日目で帰ろうとするが、ヘザーが持っていたはずの地図が無くなっており、マイクが捨てたとわかると険悪なムードになる。
そして、いたるところに括り付けられた不気味な木の人形を発見し、何故か森から出られなくなる。
6日目の朝、ジョシュの姿が消えていた。
夜中にジョシュの叫び声が聞こえ、朝になると血や毛髪が付着した謎の木片が見つかる。
その日の夜、ヘザーはカメラに向かってひとり懺悔をする。
その後、再びジョシュの声が聞こえ、周囲を探すと古い家があった。
家に入ると、どこからともなく悲鳴が聞こえ始める。
壁に向かって立つ見知らぬ人物の姿を捉えた瞬間、ヘザーのカメラは落下して、その後何も映さなかった。
映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
フェイクドキュメンタリー映画の先駆け
近年では増加方向に向かっている、フェイクドキュメンタリー。
その先駆けとも言われ、影響を受けたといわれる作品も多く、”パラノーマル・アクティビティ”シリーズも、同じ手法を使っている。
ブレアウィッチ・プロジェクトは、ディスカバリーチャンネルなどのテレビ番組を始めとした、他のメディアを取り入れる事によって真実味を帯びてくる設定になっている。
実際に起こった事柄を基にした映画では、再現ものとしてあまり知られていない役者を起用する事が多いが、再現ではなく”事件のフィルムをそのまま使った”という設定の映画のため、本当に無名の役者を使っている。
しかも、アドリブ可能な事が前提でオーディションが行われたので、リアリティあふれる作品だ。
あえて謎が解けない展開になっているので、フェイクドキュメンタリーという前提があっても、その謎解きを楽しめるストーリーになっている。
ラストの謎の家や、人物、そしてなぜカメラが落ちて勝手に映像が切れているのかも謎なので、見終えた時に残る怖さも相当のものがある。
フィクションが前提で楽しむホラー映画と違い、全て本当にあった事だという前提で、残された謎の映像を見ていると思うとゾクゾクする。
ありふれてしまった手法
リアリティを追求するあまりに、映像のブレがひどく、乗り物酔いしやすいと”映像酔い”するだろう。
この手法があまりにも増えているため、また古い映画なので”擬似ドキュメンタリー”としての面白味が薄れている。
最初から、ドキュメント風に作られたフィクション映画、という心構えが出来てしまうと、拍子抜けする部分は多いのではないだろうか。
ジョシュの服で縛られた木の枝の中に入っている肉片を、隠すようにかけられたモザイクも、本当にあったら怖いと思うのであり、フィクションというフィルターがかかると、安っぽく感じてしまうのでは?
映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』 まとめ
あまり歴史に詳しくはないのですがこの物語の時代がピラミッド以前の時代といっていたのでそのつもりで見てみたらどこの映画のDVDのパッケージは、ヘザーがカメラに向かって泣きながら懺悔しているシーンで、誰もが目にしたことはあるのでは?というくらい有名です。
フェイクドキュメンタリー、またはモキュメンタリーと呼ばれるホラー映画で、フィクションの物語をドキュメンタリー形式に、しかも本当にあった出来事としてその場にいた人物が撮影したように撮影した作品です。
リアリティがとてもあって、作り物とわかっていても、ゾクゾクする作品です。
特にこの映画は、キャラクター設定や”ブレアウィッチ”の伝説の背景までしっかりと作られています。
ブレアウィッチ伝説の特集番組や、ヘザー、ジョシュ、マイクの家族へのインタビュー番組まで制作されるほど。
DVD特典で、日本版の特集番組も見る事ができます。
続編「ブレアウィッチ・プロジェクト2」は、フェイクドキュメンタリーの手法ではないので、リアル感を楽しみたいならばこの1作だけでも十分です。
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