この記事では、映画『ブレア・ウィッチ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ブレア・ウィッチ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ブレア・ウィッチ』の作品情報

上映時間:90分
ジャンル:サスペンス、ホラー
監督:アダム・ウィンガード
キャスト:ジェームズ・アレン・マキューン、キャリー・ヘルナンデス、ブランドン・スコット、ヴァロリー・カリー etc
映画『ブレア・ウィッチ』の登場人物(キャスト)
- ジェームス(ジェームズ・アレン・マキューン)
- ネット上にて発見した動画で20年前に失踪した姉の姿を発見し、捜索へ向かう。爽やかな好青年で冷静に状況を把握し、指示を出すことができるリーダー。リサとは恋人同士。姉を見つけようと強い決心をしている。
- リサ(キャリー・ヘルナンデス)
- ジェームスの恋人で、映像や機器類に詳しい。黒髪の女性。勇気のある人物でジェームスを頼りにしている。
- アシュリー(コービン・リード)
- ピーターの恋人で黒人女性。ジェームスやリサとも親友で仲が良い。川で足に怪我をしてしまい、体調を悪化させる。意外に快活で木登りをしたりする。
- ピーター(ブランドン・スコット)
- ジェームスの親友で黒人男性。非常に明るい性格でムードメーカーだが、レーンやタリアの話を信じずに鼻で笑う。威勢は良いが、いざという時、弱腰になるタイプ。
- レーン(ウェス・ロビンソン)
- バーキッツヴィルで育った地元民。魔女伝説を聞いて育つ。何度もブラック・ヒルズの森へ入ったことがあり、無事に戻って来るという実績を持つ。魔女の存在を信じているが、少々自分勝手な面がある。
- タリア(ヴァロリー・カリー)
- レーンの恋人で頭髪を紫色に染めている。バーキッツヴィルにて発生した魔女に関する事件に詳しく、レーンと何度もブラック・ヒルズの森を訪れ無事に戻って来た実績を持つ。
映画『ブレア・ウィッチ』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ブレア・ウィッチ』のあらすじ【起】
2014年5月15日、ブラック・ヒルズの森でビデオとメモリーカードが発見され、編集された映像がネット上に投稿された。映像には古い家屋の中を何かから逃げまわる様子が映され、部屋に逃げ込んで鍵をかけるも、背後から衝撃があり途切れる。
この映像を何度も見直したジェームスは、ブラック・ヒルズの森で行方不明になった姉らしき人物が映り込んでいるのを発見。仲間のリサ、アシュリー、ピーターの4人で個人的に捜索へ向かおうと考える。
ジェームスが4歳の頃、ドキュメンタリーの撮影で出かけた姉がブラック・ヒルズの森で行方不明になった。後日、彼らの行動を記録したビデオとメモリーカードが発見され、森の中にある家に辿り着いたところまでは判明している。だが、警察とFBIの一斉捜査でも森の中にある家を特定する証拠は出ず、別の地での失踪だと結論付けられた。
あれから20年。リサはジェームスが姉を捜索する様子をドキュメンタリーとして撮影するつもりだった。
最新の機器を揃え、いざ出発。森がある地域は現在、バーキッツヴィルという名前だが、1700年代はブレアという名前だった。その地には魔女伝説が伝えられており、森の奥には未だに魔女が住んでいると信じる者もいた。
一行はまず動画を投稿した人物レーンとタリアを訪ねる。すると、彼らもジェームス達に同行すると言い出す。それが、ビデオを発見した場所を教える条件であった。総勢6名は2台の車で森へ。レーンとタリアは地元民で幼い頃から森の噂や伝説を聞いて育った。彼らは何度も森へ入り、撮影した映像をネット上に投稿している。森へ入ってしばらく後、ブラック・ヒルズの森の入り口へ到達。夜は立ち入り禁止という立て札が立てられていた。
レーンとタリアの案内で先へ進み、折れた大木を目にして川を渡る。行く先々でタリアが起こった事件について語った。ところが、川を渡る途中でアシュリーがガラス片を踏んでしまい、足の裏を深く切ってしまう。傷の手当てを行い、開けた場所にキャンプを設置。

映画『ブレア・ウィッチ』のあらすじ【承】
焚火を囲んで魔女と思われる女の話を聞いた。伝説によると魔女を見ると恐怖で死ぬとされている。一行は翌朝のことを考え、早めに休むことにした。しかし、夜も更けた頃、外から大きな枝を強い力で折ったような音が聞こえて目が覚める。ジェームスのテントにはリサが避難して来たが、レーンの姿が見当たらないため、タリアとジェームスが探しに行くことになった。途中でレーンと遭遇したため、キャンプ地へ戻る。
すると、翌朝。キャンプ地の2カ所に枝で組まれた五芒星のようなものが吊るされている。時計を見ると午後の2時。全員がこの時間まで寝過ごすなどあり得ない。ジェームスは身の危険を感じ荷物をまとめて一旦、車まで戻ろうと提案。道を引き返したが、アシュリーが足の痛みを訴える。そこで、五芒星を作ったのが彼であることが判明。一行はレーンと揉めてしまい、彼らと別行動をすることになった。
ところが、GPSを使って進んでいたはずなのに、同じキャンプ地へと戻って来てしまう。アシュリーは強い痛みを訴え始め、これ以上の移動は難しいと判断。足の具合は酷く、中で何かが蠢く度に強い痛みが発生している様子。リサがドローンを飛ばして周辺の探索を行ったが、ドローンが制御不能となり映像が途切れる。その日はアシュリーのためにも同じ場所で夜を過ごすことになった。
映画『ブレア・ウィッチ』のあらすじ【転】
アシュリーの状態は刻一刻と悪化している。夜が明けたら、病院へ連れて行かなければ命が危ない。
その頃、薪を取りに行っていたピーターは急に無線機が反応したため、足を止める。ジェームスかと思ったが、そうではなく森の奥から大勢の子供達の悲鳴が聞こえた後、電灯が急に消える。辛うじて再び点灯したものの、次は聞いたこともないような獣の声が徐々に近づいて来たため、ピーターは恐ろしくなってキャンプ地へ駆け戻った。
キャンプ地でもピーターの異変を察知したジェームスが森の奥へ向かう。だが、いくら呼んでも親友からの返答はない。ジェームスはピーターが使っていた懐中電灯だけしか見つけられなかった。
その日はもう休むことにしたリサとジェームス。しかし、森の奥からまたも枝が折れる音が聞こえる。外を窺うとレーンとタリアが現れたが、彼らは酷く薄汚れており5日間はさ迷っていると言う。だが、ジェームス達と別れたのは今日の午後である。彼らは延々と夜の森をさ迷い歩いているらしい。レーンは混乱しており、タリアを置いて森の奥へと消えてしまった。
翌朝、アラームで目が覚めたが、辺りはまだ暗闇に包まれている。時計ではすでに朝の7時。ひとまずは出発の準備をするため、外へ出たジェームスだったが、テントの前に小石の山と五芒星の飾りがいくつもぶら下がっている。タリアが五芒星の飾りに自分の髪が結ばれていることに気付き、その飾りを破壊してしまう。すると、彼女は飾りと同じように一瞬にして身体が折れ曲がり絶命。リサとアシュリーは恐怖に怯え叫び出した。
テントが上空へと飛び上がり、一同の恐怖は絶頂へ。驚きと恐怖により、方々へ逃げ回る。幸い、ジェームスとリサはすぐ近くにいて合流することができたが、アシュリーとは合流できなかった。ひとまず、落ち着いてからキャンプ地へ戻ってみる。リサは恐怖と混乱で正気を失いそうになるが、ジェームスのお陰で落ち着くことができた。
映画『ブレア・ウィッチ』の結末・ラスト(ネタバレ)
逃げる際、右足を負傷したアシュリーは1人で仲間を探していた。彼女は木の上部に引っかかっているドローンを発見し、スマホにて操作を試みる。だが、遠すぎて動かせないため、木登りをしてドローンへと手を伸ばした。しかし突如、雷が彼女へと直撃し、地面へと転落してしまう。意識を失った彼女は何者かによって連れ去られる。
アシュリーを探していたリサとジェームスは、悲鳴が聞こえて先へと走った。すると突然、雨が降り出す。道の先にはジェームスの姉が失踪した際、残された映像にあった家があった。彼はリサをその場に残し、中へと踏み込んで行く。姉の名を呼びながら、最初の部屋の扉を開けると、壁側を向いて立たされているピーターを発見。ところが、親友の姿を一瞬にして見失ってしまう。天井から足音と悲鳴が聞こえる。ジェームスは姉だと思って2階へ。外は激しい雷雨。稲光で時々家の中が見える。人影が見えて後を追ったが、姉を見つけられない。ジェームスは壁に子供の手形が無数についた部屋に閉じ込められてしまう。
雷雨の中、外で待機していたリサだったが、背後の森から獣の声が聞こえて家の中へ。彼女はジェームスを探して先に進み、地下室への階段を見つける。下へ降りると泥まみれのレーンと遭遇。彼は意味不明なことを言って、リサの意識を奪ってしまう。そして、彼女を更に下の土蔵へと突き落とし扉を閉める。意識を取り戻したリサは土蔵に横穴があるのを見つけ、その先へと進んでみる。背後から物音がしたため、先を急いだ。ようやく出口に辿り着き、這い出たもののまだ家の中。外へ出ようとしたが、レーンが襲って来たため、彼の首にナイフを突き立てた。その直後、穴から足を掴まれたので、咄嗟に振り払って上階へ逃げる。
振り返ってみると手足の長い謎の生き物が後を追って来る。2階へ向かい扉の鍵をかけた。すると、そこへジェームスも現れ部屋中が大きく揺れる。ジェームスはリサへと壁に向かって立つよう指示。恐怖に苛まれる中、ジェームスには姉の声が聞こえたらしく思わず振り返った。途端に彼は捻り殺される。リサは恐怖に震えつつもカメラを背後へ向け、画面にて状況を確認。一瞬だけ魔女の姿を映したが、互いに驚いて悲鳴を上げる。
リサが最後の1人だ。生き残る可能性はある。振り返らなければ良いのだ。だが、部屋から出た途端、ジェームスの声が聞こえリサは思わず振り返って命を落としてしまうのだった。
映画『ブレア・ウィッチ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
低予算ながら、ドキュメンタリー風に制作された『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』は公開直後から大ヒットを飛ばした話題作だ。その正統なる続編となれば、見ないわけにいかない。
今回は地元民が案内として加わるが、正直に言って何の力にもならない。更に今作では夜が明けないという状況に貶められ、より恐怖を煽る演出がされている。そして一瞬だけだが、魔女の姿が映像に収められる。ドキュメンタリータッチであるため、画面が非常に揺れて見えにくい箇所もあるが、リアルさを追求した結果でもある。魔女へとより近付いた作品となっている。(MIHOシネマ編集部)
オリジナルの『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の正統続編として、設定を現代化しながら恐怖を増幅させた作品だと思う。ジェームズが姉ヘザーを探すために森へ入る動機は分かりやすく、観客も一緒に引きずり込まれる。時間が歪み、夜が異様に長くなる展開は非常に不気味で、理屈では説明できない恐怖が積み重なっていく。終盤、建物の中で次々と仲間が消えていく場面は圧巻で、最後まで「正体を見せない」演出が効果的だった。派手さよりも、逃げ場のない絶望感を味わいたい人向けのホラー。(30代 男性)
正直、最初は単なるリメイクだと思っていたが、観終わる頃には別物として評価したくなった。ドローンや小型カメラなど現代的なガジェットを使っても、結局は何も記録できないという展開が皮肉で怖い。時間感覚が崩れていく演出は、観ている側も混乱させられる。特に、主人公たちが一晩しか過ごしていないと思っていたのに、実際は数日経っていたと分かる場面は背筋が寒くなった。理不尽な恐怖が好きな人には刺さる作品。(20代 女性)
オリジナルへのオマージュが随所に散りばめられており、ファンとしては嬉しい反面、容赦なく突き落とされる感覚もあった。森そのものが敵であり、論理や科学が一切通用しない世界観が徹底されている。特に終盤の廃屋内部の描写は、空間が歪んでいるような不安感が強烈で、逃げ場のなさが恐ろしい。最後まで魔女の姿を明確に見せない点も、想像力を刺激してくる。じわじわ来るタイプのホラーとして完成度が高い。(40代 男性)
カメラ酔いしやすい人には少し辛いが、その分、臨場感は抜群だった。映像が乱れるほど、登場人物たちの精神状態も壊れていくのが伝わってくる。仲間同士で疑心暗鬼になっていく過程もリアルで、人間関係が崩れる怖さもあった。ラストでジェームズが姉を見つけたと思った瞬間に絶望へ突き落とされる展開は残酷で、救いが一切ない。後味の悪さも含めて、ホラーとしてはかなり攻めている。(30代 女性)
ホラー映画としての恐怖よりも、「帰れない」状況が続くストレスが強烈だった。地図も意味をなさず、技術も役に立たず、森が意志を持っているように感じられる。特に、同じ場所をぐるぐる回っていると気づく場面は、現実でも起こり得そうな感覚で怖い。最後に誰一人として救われない結末は賛否が分かれるだろうが、ブレア・ウィッチらしい終わり方だと思う。(50代 男性)
音の使い方が非常に印象的な映画だった。何かが起きている気配だけがあり、はっきりした映像がない分、想像力が掻き立てられる。夜の森で聞こえる物音や叫び声が、視覚以上に恐怖を与えてくる。終盤、建物内で時間と空間が崩壊していく描写は、理解できないからこそ怖い。説明不足を欠点と感じる人もいるだろうが、私はこの不親切さこそが魅力だと思った。(20代 男性)
女性視点で観ると、仲間が次々に姿を消していく展開がとにかく不安だった。誰を信じていいのか分からなくなり、叫び声だけが響く演出は精神的にくる。魔女の存在が直接描かれないことで、恐怖が具体化されず、ずっと緊張が続く。ラストの救いのなさは辛いが、ホラー映画としては筋が通っている。観終わった後、森に入るのが少し怖くなる作品。(40代 女性)
続編としてはかなり攻めた内容で、安易なサービス精神がない点が好印象だった。過去作を知っているほど、結末の絶望感が増す構成になっている。特に、廃屋の中で仲間が消えていく展開は、オリジナルのラストを現代的に進化させた印象を受けた。謎は謎のまま終わるが、それでいいと思わせる力がある。説明を求めないホラーファン向けの作品。(60代 男性)
怖いというより、精神を削られるタイプの映画だった。森に入ってからずっと違和感が続き、安心できる瞬間が一度もない。仲間が叫びながら消えていくのに、助けられない無力感が辛い。最後にジェームズが廃屋に閉じ込められる展開は、まさに悪夢そのもの。スッキリしないが、それがこのシリーズの魅力でもあると感じた。(30代 男性)
映画『ブレア・ウィッチ』を見た人におすすめの映画5選
ブレア・ウィッチ・プロジェクト
この映画を一言で表すと?
「何も見えない恐怖」を映画史に刻んだ、ファウンド・フッテージ・ホラーの原点。
どんな話?
伝説の魔女の真相を追うため、3人の学生が森へ入り、自ら撮影した映像だけを残して消息を絶つ。彼らの視点で記録された映像には、説明不能な出来事と精神的な崩壊の過程が生々しく映し出されていく。
ここがおすすめ!
『ブレア・ウィッチ』の世界観を理解するうえで欠かせない一本。直接的な恐怖描写を避け、想像力に委ねる演出が極限の不安を生み出す。シリーズの原点として今なお色褪せない。
REC/レック
この映画を一言で表すと?
密室とカメラが生む、逃げ場ゼロのリアル・パニックホラー。
どんな話?
テレビ取材で消防士に同行した女性レポーターが、あるアパートで起きた異常事態に巻き込まれる。建物は完全封鎖され、撮影を続けるカメラだけが恐怖の全貌を捉えていく。
ここがおすすめ!
ファウンド・フッテージ形式による臨場感と、徐々に狂気が加速していく展開が『ブレア・ウィッチ』と相性抜群。理屈抜きの恐怖を体感したい人に最適。
ヘルハウスLLC
この映画を一言で表すと?
廃屋に潜む「何か」をじわじわ感じさせる、低予算ホラーの良作。
どんな話?
お化け屋敷の準備中に起きた謎の死亡事故。その真相を追うドキュメンタリー形式で、当時の映像が再検証されていく。次第に、人為では説明できない異変が浮かび上がる。
ここがおすすめ!
説明を最小限に抑え、不穏な空気を積み重ねる手法が『ブレア・ウィッチ』好きに刺さる。派手さはないが、確実に精神を削ってくるタイプの恐怖が魅力。
ヴィジット
この映画を一言で表すと?
日常の中に潜む狂気を描いた、静かに怖いファウンド・フッテージ。
どんな話?
祖父母の家を訪れた兄妹が、奇妙な行動を繰り返す老人たちに違和感を覚えていく。子どもたちの視点で撮影された映像が、徐々に恐るべき真実へと近づいていく。
ここがおすすめ!
「見てはいけないものに近づいていく」感覚が『ブレア・ウィッチ』と共通。身近な空間が恐怖に変わる演出が秀逸で、後半の展開も強烈。
パラノーマル・アクティビティ
この映画を一言で表すと?
何も起きていない時間こそが怖い、究極の体感型ホラー。
どんな話?
自宅で起こる怪奇現象を記録するため、固定カメラを設置したカップル。映像には夜ごとに少しずつ異変が映り込み、やがて取り返しのつかない事態へと発展する。
ここがおすすめ!
音や間を使った恐怖演出は『ブレア・ウィッチ』と同系統。派手な演出に頼らず、観る側の想像力を刺激する構成がクセになる。






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