映画『リヴォルト』の概要:突如、現れた侵略者によって人類存亡の危機に瀕した世界。記憶を失った男は偶然、出会った女性医師と共に国境沿いにある軍の基地を目指すことにする。侵略が始まって間もない世界は混乱の渦と化し、敵も味方も分からず危険な世界へと変貌していた。
映画『リヴォルト』の作品情報
上映時間:88分
ジャンル:SF、アクション
監督:ジョー・ミアーレ
キャスト:リー・ペイス、ベレニス・マルロー、ジェイソン・フレミング、ケネス・フォク etc
映画『リヴォルト』の登場人物(キャスト)
- BO(リー・ベイス)
- 元陸軍兵士。一時的に記憶を失っている。各部族の言語を話し、高い戦闘能力を見せるところから、かなりのやり手だったと思われる。車の修理が得意。
- ナディア(ベレニス・マルロー)
- 海外支援病院の医師。フランス軍、軍医も経験しているため、銃の扱いや野営には慣れている。逞しく勇ましい黒髪の女性。BOの名付け親となる。
- ロッド(ワンディル・モレバッシ)
- 軍のエンジニア。気の良い青年で非常に賢く、侵略者へ対抗するための電磁波爆弾を製造する。反抗軍の要。
- カーラ(シブレレ・グリツハーナ)
- 反抗軍の市民兵。洞察力に優れ、勇猛果敢な現地人女性。BOを救出しロッドに合わせる。負傷しても尚、命を懸けて追手を撃破する。
映画『リヴォルト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『リヴォルト』のあらすじ【起】
ケニア、ナロク。警察署の留置所にて目を覚ました男には、過去の記憶が失われていた。彼は自分が何者であるかも分からず、恐慌状態に陥る。
すると、隣の房にいた女性医師が声を掛けてきた。騒いで見つかると殺されると言う。話を聞くと地球は突如、何者かに侵略され人類は淘汰されつつあるらしい。俄かには信じ難い話だ。
その時、警察署へ地元の凶悪な窃盗団が襲撃。金目の物を探し始め、留置所にいる女性医師へと目を止める。そして、隣の房の男が米国人であることを知り、高く売れるからと留置所から出される。男はその隙を狙い、反撃を開始。手下と揉み合いつつ外へと飛び出して行った。
一方、留置所に残された女性医師も窃盗団リーダーにできる限りの抵抗をし、銃を奪うことに成功。攻防の末、奴を倒した。
外へ出た男は手下を倒し、侵略者の姿をまともに見る。それは精密なメカで二足歩行をし、足の付け根にはコアのようなものがあり、発射される衝撃波は人を跡形もなく消し去ってしまう。
女性医師を救出するため、中へ戻った男だったが、すでに敵は斃れた後だった。彼女はナディアと名乗り、男の衣類から“BO”という単語を発見し男をボーと呼ぶことにする。今や世界のどこにも安全な場所などない。北に行けばアメリカ軍基地があると言う。基地までは数百キロ。だが、BOは諦めず1人でも基地へ向かうと言うのだった。
画して2人は車にて広大な土地を北へと出発。いくらも進まない内にケニア軍の残党に襲われるも、BOの高い戦闘能力で事なきを得た。残党からBOの左腕にある印についての情報を得たため、奴らのジープを奪い更に進む。
映画『リヴォルト』のあらすじ【承】
ロボットはアメリカ製らしい。首都や基地は真っ先に侵略者から攻撃され全滅したようだ。だが、BOの左腕にある印と同じマークであるアンテナだけは無事で、どうやらそれが侵略者を呼び寄せているという話だった。
国境まで500キロ。留置所で目が覚めたBOには、左腕の内側に謎の印と矢印が刻まれていた。町に到着したところで、ロボットに発見された2人。車が故障してしまったため、走って逃げる。ロボットはどうやら音に反応して攻撃してくるようだ。安全な場所を探して一夜を明かした。
翌日は徒歩にて移動。とある廃墟からラジオ放送が聞こえたため、そちらへ向かった2人だったが、放送は録音テープで、しかも気付いた時にはもう遅く。2人は武装集団に囲まれ、捕縛されてしまう。
武装集団に連行され廃墟へ。壊れた車に繋がれた2人は、ロボットを誘き寄せる餌として扱われる。武装集団は1体のロボットを破壊するも、続けて現れた2体目に苦戦。その間にBOとナディアは拘束から逃れようと足掻く。更に3体目の出現により、大幅に数を減らされた武装集団が撤退。奴らを追って2機のロボットも去った。
拘束から逃れた2人は、国境を目指して再出発。国境まで309キロ地点。川の岸辺にて虫の息となったジャーナリストを発見する。
ジャーナリストは少年兵の密着取材をしていたが、途中で嵐に遭遇。その嵐は侵略者が地上の送電網を乗っ取るために発生させたものだった。送電網を乗っ取られた世界は、滅亡への道を進み始める。
少年兵は人々が逃げる中、果敢にも侵略者へと立ち向かった。そこで彼らは人を吸い込む宇宙船のようなものを目撃する。陸軍の到着と共にジャーナリストも逃走を開始したが、その途中で幼い少年が突如として現れた巨大メカに石を投げる場面を激写。
彼はこれこそが、生き延びた人々を奮起させる世紀の画像だと豪語。廃墟へと場所を移動し、アンテナの場所を聞き出した2人。ジャーナリストはカメラをやる代わりに自分を殺してくれと頼む。だが、BOはその頼みをどうしても聞いてやることができず、ナディアが代わりにジャーナリストの息の根を止めた。
映画『リヴォルト』のあらすじ【転】
ジャーナリストの言葉に失われていた記憶がBOの脳裏を過り始める。フラッシュバックだ。カメラの画像をヒントに、2日ほどかけて小さな集落に到着。しかし、ここにきてカメラの電池が切れてしまう。
アンテナ基地まではあと数枚の距離まで来た。BOは無人になった家の車庫から車を発見する。
国境まで67キロ。車のラジオがロボットの電波を受信する。周辺を探索すると、破壊されたロボットを発見。そこで2人は、ロボットの大群を目撃し近くの家の地下へ避難する。そこへ、宇宙船が現れなぜかナディアだけが攫われてしまう。残されたBOは浮き上がった場所から落下し、意識を失ってしまうのだった。
その後、意識を取り戻したBOは単独でアンテナの場所へ到達。右足を負傷していたため、歩行はかなりゆっくりしたものだが、そんなことはどうでもよかった。
ナイロビの首都へ到着。疲れ切ったBOは街角に転がっていた座椅子へ座る。彼はそこで、まだ生存している人間達が果敢にもロボットと戦う様子を眺めた。そこへ、小型メカが出現しBOへと迫る。メカはBOの顔をスキャンし、なぜか殺さずに去って行く。
スキャンの点滅に触発されたのか、BOの記憶が蘇る。彼は精鋭部隊の陸軍兵士だったが、重体に陥った同僚を救うため、望まれて銃殺したのだった。
映画『リヴォルト』の結末・ラスト(ネタバレ)
どうやら気絶していたらしい。目覚めたBOは、周囲を見回して驚く。そこには負傷した大勢の生存者がおり、治療を施されていたからだ。この場所は侵略直後に病院スタッフが作った治療所らしい。
BOを発見した女性がカーラと名乗った。BOはこれまでの経緯を説明。そこでカーラはある点に気付く。なぜ、ナディアは攫われたのにBOだけが残されたのか。疑問を抱いた彼女は反抗軍の要となる人物とBOを会わせることにした。
その人物はかつて軍のエンジニアをしていたロッドという男だった。彼はメカの仕組みを詳細に調査し、対抗するための兵器、電磁波爆弾EMPを製造。これを仕掛けることができれば、ロボットの動きを止めた上で破壊することができる。だが、EMP爆弾を仕掛けるには人を攫う宇宙船の真下で爆発させなければならない。ただし、宇宙船はロボットの大群に囲まれて出現するため、仕掛けるには周到な策が必要だった。
そこへ、ロボットが治療所を目指している知らせが入る。なぜ、この場所が分かったのか。追跡されているのだろうか。その言葉にBOは思考を巡らせ、同僚の命を奪った後の記憶を思い出す。彼はたった1人の生存者であったためにロボットから記憶を奪われ、首の後ろに発信器を埋め込まれたのだ。そこで、意識を失う前に彼は自らの腕へ印を刻んだのだった。
つまり、BOはロボットの手先として生存者を発見させる唯一の人間だったのである。故に攫われることもなかった。ということは、これを逆手に奴らを誘き寄せることも可能である。BOは自分が囮となり、爆弾を仕掛ける役を買って出た。ロッドやカーラ達と入念に作戦を立て、すぐさま行動を開始。市民兵達は地下を通り、治療所から遠く離れた場所へ移動。
しかし、道中で小型メカに遭遇しカーラが負傷してしまう。彼女は持てる爆弾を全て持ち、命を懸けて追手を撃破した。
夜の町へ、侵略者は生存者を攫うために現れる。宇宙船がやって来て、今にも生き残った大勢の人々を攫おうとしていた。BOとロッドは宇宙船の真下へと爆弾を仕掛けるため、慎重に行動。BOは発信機であるため、ロボットに近づいても殺される心配がない。彼は人々を逃がすために1機のロボットを破壊し、一部の人々を逃した。
しかし、その反動でEMP爆弾のバッテリーが故障。このままでは爆弾の存在が明らかになってしまう。BOは石を拾って奴らへと投げた。すると、人々もこぞって石を投げ始める。お陰で爆弾の存在を知られることは免れた。
騒然とする中、これまでの経験を振り返ったBO。自分には発信機が埋め込まれており、電気を通しやすい身体になっている。彼は壊れたロボットから電力を通し、EMP爆弾を起動した。
すると、爆弾は見事に爆破され、宇宙船の機能が低下。ロボットも次々と機能を停止した。爆破の衝撃で一時的に意識を失ったBOは、それまでの記憶を全て思い出しそして、もう二度と会うことも叶わないナディアを思った。
意識を取り戻したBOは自らの本名も思い出したが、ナディアがつけてくれた名前を今後も名乗り続けることを決意するのだった。
映画『リヴォルト』の感想・評価・レビュー
突如、宇宙船が地球へ襲来し人間を次々に吸い込んでエネルギーにしてしまうという世界状況の中、記憶を失った元精鋭の陸軍兵士が戦いに挑むという内容。
記憶が無くて良く分からない状況だけど、生き残るために戦いながら記憶の欠片を探し続けていく。様々なところに突っ込みどころは満載だが、そこそこ楽しめる。後半で主人公の謎が解明されて疑問が解消されるので、そこからの反撃は良かったと思う。(女性 40代)
みんなの感想・レビュー
よくある低予算のポストアポカリプス映画かと思いきや、終末直前を描いている時点ですでに好感が持てる。CGのクオリティさえ無視できるようになれば十分に楽しめる映画だろう。といってもある程度は低予算パニック映画に慣れていることは絶対の前提。文句をつけるなら敵ロボットのセンサーのレベルが低すぎやしないかとか携行兵器で戦えるはずがないとかいろいろ言うことはある。慣れてもあまりいいことはないが、低予算映画に慣れているとこのくらいなら十分に楽しめるという話。