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映画『ローガン・ラッキー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ローガン・ラッキー』の概要:監督業を引退していた、「オーシャンズ」シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ監督の監督復帰作。豪華キャスト陣も見どころ。不運続きのローガン兄弟が現状を打破すべく、国内屈指のカーレースの売上金強奪に挑む。

映画『ローガン・ラッキー』の作品情報

ローガン・ラッキー

製作年:2017年
上映時間:119分
ジャンル:コメディ、フィルムノワール
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
キャスト:チャニング・テイタム、アダム・ドライヴァー、ライリー・キーオ、セス・マクファーレン etc

映画『ローガン・ラッキー』の登場人物(キャスト)

ジミー・ローガン(チャニング・テイタム)
ローガン家の長男。学生時代はアメフトのスター選手だったが怪我で引退し、今でも脚が悪い。現在は肉体労働で生計を立てている。別れた前妻との娘を非常に大切にしている。
クライド・ローガン(アダム・ドライバー)
ローガン家の次男。イラク戦争で左肘から先を失い、義手を付けている。現在はバーテンダーで生計を立てている。
ジョー・バング(ダニエル・クレイグ)
金庫破りのプロ。現在は服役中。
メリー・ローガン(ライリー・キーオ)
ローガン家の末妹。美容師をしている。無類の車好き。ジミーの娘と親しい。
シルヴィア・ハリソン(キャサリン・ウォーターストン)
貧困層向け移動診療所の医師。ジミーの学生時代の後輩。
サム・バング(ブライアン・グリーソン)
ジョーの弟。能天気。
フィッシュ・バング(ジャック・クエイド)
ジョーの弟。能天気。
サラ・グレイソン(ヒラリー・スワンク)
FBI捜査官。サーキットでの現金強奪事件の捜査を担当する。

映画『ローガン・ラッキー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ローガン・ラッキー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ローガン・ラッキー』のあらすじ【起】

ジミー・ローガンは娘に故郷ウエストバージニアについて歌った「カントリー・ロード」の誕生秘話を語る。離婚により親権を失ったジミーにとって、娘と過ごす時間はかけがえのないものだった。ジミーは娘に、彼女の出場する歌唱コンテストを見に行くことを約束する。

ジミーはアメフトのスター選手として将来を期待されていたが、怪我により選手生命を絶たれ、現在は地元の建設現場で肉体労働をして生計を立てていた。しかし、その仕事も脚の怪我の申告漏れを理由に解雇されてしまう。追い打ちをかけるように、愛する娘が隣の州へ引っ越すことが判明する。

ジミーは弟のクライドが経営するバーを訪れる。クライドはイラク従軍中に左肘から先を失ってしまい、経済的に困窮している現在は安物の義手を付けて暮らしている。彼のバーでローガン兄弟は、クライドの義手を馬鹿にしたレーサーのマックスと殴り合いの喧嘩をする。兄弟が喧嘩に勝利したその時、ジミーはクライドに「カリフラワー」と呟いた。ローガン兄弟にとって「カリフラワー」とは、「大きな計画犯罪を実行しよう」という意味の暗号だった。今までこの「カリフラワー」は成功したことがなく、クライドは不安を抱きながらも協力することにする。

ジミー曰く、今回の作戦は地元のシャーロット・モーター・スピードウェイというアメリカ屈指のサーキッドで開催されるレース中に、金庫から金を盗むという計画だった。レース期間中のサーキッド場は、屋台やトレーラー、メーカーの展示ブースなどが集結し、一つの街のようになる。そこで動く巨額の金はパイプを通して直接地下金庫に送られる仕組みになっていた。地下工事が行われている現在、防犯は通常よりも手薄になっている。ジミーは地元の建設現場で、その地下工事に携わっていたため、今回の計画を思いついたのである。

失敗続きの「カリフラワー」を成功させるべく、ローガン兄弟は外部に協力者を求めることにした。ローガン兄弟は、金庫破りのプロで現在服役中のジョー・バングに協力を求めるが、計画の実行日までにジョーの出所が間に合わないことが判明する。ローガン兄弟は、ジョーを脱獄させて、そのまま計画に加担させた後、秘密裏に刑務所の中へ戻すことを約束する。ジョーはローガン兄弟を馬鹿にするも、ジョーの二人の弟、サムとフィッシュを仲間に加えることを条件に計画への協力を承諾する。さらにローガン兄弟は自身の妹メリーを仲間に加える。こうしてローガン三兄弟とバング三兄弟の6人チームが結成された。

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映画『ローガン・ラッキー』のあらすじ【承】

ジョーの脱獄に向けてクライドは、軽犯罪でジョーと同じ刑務所に短期間の服役をする。刑務所内でジョーとクライドは、脱獄に必要な物を揃えたり、囚人仲間への根回しに奔走した。

一方で、チームは直接金庫に繋がっている送金用パイプを探り当てるべく、金庫室で勤務する女性社員宛にケーキを送りつける。直後、その女性社員の車に当て逃げをし、女性社員への事情聴取で時間を稼ぐことにより、ケーキを金庫内に閉じ込めることに成功する。そこに、色分けしたゴキブリをパイプへ放って、どの色のゴキブリがケーキに辿り着いたかで、どのパイプが金庫に繋がっているのかを探り当てたのである。加えて、ゴキブリ駆除の清掃員に成りすまして金庫内に入り、金庫の作りを確認する徹底ぶりだ。

計画を進める中で、ジミーは一人の女性シルヴィアと出会う。彼女は学生時代の後輩で、現在は貧困層向けの移動診療所で働いていた。彼女に無償で怪我の治療をしてもらいながら、彼女の人柄に触れたことでジミーは安らぎを感じる。

しかし、順調かに見えた計画に突如トラブルが発生する。予定よりも早く工事が終わるため、国内最大規模のレース「コカ・コーラ600」開催当日に決行日を前倒しせざるを得なくなったのである。

映画『ローガン・ラッキー』のあらすじ【転】

作戦決行当日、クライドとジョーは、体調不良者とその付き添いという形で、医務室にいた。その間に、囚人仲間に頼んで暴動を起こしてもらい、騒ぎに乗じて二人は脱獄する。そして二人はメリーの運転する車で会場へと向かう。
時を同じくして、サムとフィッシュはサーキットのサーバーを爆破する。すると会場のPOSシステムがすべてダウンし、クレジットカードが使用不能になってしまった。売店のスタッフらは現金のみで対応せざるを得ず、イベントによる繁忙と、想定外の事態により、いつも以上に現金が入るようになり、売上金の管理もままならない状況に陥った。

ジミーと合流したクライドとジョーは、パイプの前に辿り着くと遂に金庫の爆破を決行する。ジョーは売店で購入したグミや、市販の漂白剤や塩を使った手製の爆発物で金庫爆破に成功する。ジミーらはパイプにバキュームカーを繋げて金庫内の現金を吸い上げ、黒いごみ袋に詰め込んだ。作業中、クライドの義手が吸い込まれ紛失してしまうアクシデントや、爆破による煙を調査しに来た警備員がやってくる等のトラブルに見舞われるも、ジミーの機転でなんとか切り抜け、チームは撤収する。撤収の最中、クライドは以前バーで喧嘩したレーサーと鉢合わせるも、彼を殴って黙らせ慌てて刑務所へ向かう。
一方、刑務所では囚人たちが暴動の末にボヤ騒ぎを起こし、消防士が駆け付ける事態となっていた。騒動に紛れてクライドとジョーは、何食わぬ顔で刑務所内へと戻った。

映画『ローガン・ラッキー』の結末・ラスト(ネタバレ)

一方、ジミーは娘の歌唱コンテスト会場にいた。ジミーを発見した娘は、予定の曲を急遽変更し、二人の思い出の曲「カントリー・ロード」を歌う。会場は深い感動に包まれ、娘はコンテスト優勝に輝いた。

その後、ジミーは奪った金を目立つ場所に捨てて警察へ匿名で通報した。強盗犯が奪った金を捨てるという珍事を解決すべくFBI捜査官サラが乗り出す。ジミーらを疑うも、アリバイは完璧で決定的な証拠は掴めない。目撃者として名乗り出たレーサーの証言も、自身のメンツを保つため曖昧な部分が多く、信憑性に欠けるものだった。また、主催者もシステムダウンにより正確な損害額を把握しておらず、損害保険により本来の損害額を上回るであろう保険金を受け取っていたため、真相解明には消極的だった。

事件は未解決のまま6か月が経過。ある日ジョーのもとに誰かから金が届く。その他のメンバーや、暴動を起こすのに協力してくれた囚人、迷惑をかけた金庫勤務の女性社員、煙を調べに来た警備員の囮になってくれた喫煙男性、そしてシルヴィアのもとにも金が届く。

実はジミーは、盗んだ全額を捨てたのではなく、一部を隠し持っていたのである。バング三兄弟には黙って一部をゴミの埋め立て地に隠し、ほとぼりが冷めるのを待っていたのである。携帯電話料金を未払い差し止めのまま過ごし、盗聴を阻止すると共に、経済的に困窮しているように見せかけたことで、捜査の追及から逃れたのである。

ジミーは娘のために、娘と同じ州に引っ越し、新しい仕事を始める。クライドはジミーが贈った新しい機械製の義手でバーの経営を続けている。そこにはジョーやメリー、ジミーとシルヴィアも揃っており、各々が穏やかな時間を過ごしていた。そこへある女性客が、クライドに話しかける。それはFBI捜査官サラだった。バーの片隅にあるテーブルには紛失したはずのクライドの義手が置かれている。

映画『ローガン・ラッキー』の感想・評価・レビュー

やっていることは犯罪なのに、登場人物たちのゆる~い空気のせいで、終始カジュアルな感じになるのが面白い。かといって完全なコメディという訳ではなく、ほろりとくるシーンや考えさせられるシーンもあり、そのあたりのバランスが絶妙だった。まるで仕掛け絵本のように各所にちりばめられた伏線がラストで一気に回収されていく仕様も痛快。
魅力的なキャラクターがたくさん登場するが、個人的にはアダム・ドライバー演じるキャラクターが特にクセが強くてお気に入り。なんだか愛おしくなる三兄妹だった。(女性 30代)

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