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映画『ファミリー・マン ある父の決断』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ファミリー・マン ある父の決断』の概要:シカゴでヘッドハンターとして日々忙しく働くデイン・ジェンセン。突然息子が重い病気に罹ったことで、仕事中心だった生活が一変する。家族との向き合い方に苦悩するデインの心の変化を描いた感動の家族ドラマ。

映画『ファミリー・マン ある父の決断』の作品情報

ファミリー・マン ある父の決断

製作年:2016年
上映時間:111分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:マーク・ウィリアムズ
キャスト:ジェラルド・バトラー、グレッチェン・モル、アリソン・ブリー、マックス・ジェンキンズ etc

映画『ファミリー・マン ある父の決断』の登場人物(キャスト)

デイン・ジェンセン(ジェラルド・バトラー)
交渉成立のためなら汚い手も使うやり手のヘッドハンター。家族は妻と子供3人。
エリース・ジェンセン(グレッチェン・モル)
デインの妻。専業主婦で3人の子育てをしている。
ライアン・ジェンセン(マックスウェル・ジェンキンス)
デインとエリースの長男。
エド・ブラックリッジ(ウォレム・デフォー)
デインが働く会社の経営者。
リン・ウィルソン(アリソン・ブリー)
デインのライバルで後継者争いをしている。

映画『ファミリー・マン ある父の決断』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ファミリー・マン ある父の決断』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ファミリー・マン ある父の決断』のあらすじ【起】

デインはシカゴで働くやり手のヘッドハンター。電話をかけまくり、優秀な人材を引き抜いては、必要としている企業に就職させる。家族は妻と子供が3人。何不自由ない生活だが、デインは常に高みを目指し、家族との時間よりも仕事優先の毎日を送っていた。

デインは、毎月の成績を出すために、時にはずるい手も使う。しかし、それも全ては出世のため。社長のエドの期待に添った仕事をするには、数字の成果を出さなければいけなかった。

エドは稼げればなんでもありで、仕事ができない人間には容赦無くクビを通告する。そして、クビにした後も顧客を取られないよう、あらかじめ競合忌避契約を社員と結ぶという徹底ぶり。社員からは金の亡者と恐れられていた。

そんなエドもそろそろ後継者を選ぼうとしていた。候補はデインとリンの二人。それぞれのチームが契約金を競い合い、成績で勝った方が次期社長になる。

デインにとってそれはビッグチャンスだった。そのチャンスを掴むためには、今後10月から12月の成績でどうしてもリンのチームに勝たなければならない。その間、エドはプラハに旅行に出掛け、年初にどちらを後継者にするか発表すると二人に伝えた。

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映画『ファミリー・マン ある父の決断』のあらすじ【承】

デインは勝負に勝つための秘策があった。それは、現在59歳の休職中のルーという男を情報源にするのだ。

ルーはエンジニアで学位と品質管理の知識もあり、年齢さえ若ければ働き口には困らなかった。デインは彼に電話面接の機会だけ与え、企業の動向や、面接の質問内容の情報を聞き出していた。そして、そのあとは採用されないよう裏工作し、また次の電話面接を受けさせる。デインは彼を利用していた。成績のためなら、誰が困っていようと気にさえしないのだった。

ルーは今回も電話面接で不採用と聞かされ落ち込んでいた。妻は夫に苦労を見せまいとしていたが、ルーはもう1年も無職であり、家の経済状況は悪くなっていた。

デインとエリースは、仲のいい夫婦だったが、夫婦の絆を体の関係でしか求めなくなった夫にエリースは寂しさを感じていた。家でも仕事ばかりの夫に、もっと会話をしようと訴えてもデインはくだらないと言うだけ。

昔、エリースが初めて「愛してる」と言った時、デインは「愛さないわけがない」と自信たっぷりに言っていた。その頃の生き生きとして、いつも笑っているデインのことが、エリースは懐かしかった。しかし、デインはそんな出来事があったことさえ忘れていた。

10月末ハロウィンは、子供たちはパパの帰りを楽しみにしていた。しかし、デインは月末の追い込みに躍起になっていた。

デインは顧客が別のルートで就職先を見つけると、その就職先に電話をかけ、顧客にとって不利な情報を与え、内定を取り消しにさせていた。今回もリンに勝つため、ある顧客が新聞で見つけた就職先にFBIを名乗り電話し、彼が性犯罪者であると嘘の情報を与えて、決定を覆させた。

そうして、自分たちが紹介した企業に決めさせ、手数料を稼ぎ、危なくリンに負けそうだったところを挽回した。

勝利を勝ち取ったデインだが、帰宅するとハロウィンパーティーはすでに終わっていた。静まり返った家の中。デインがライアンの部屋を覗くと、彼はまだ起きて絵を描いていた。

ライアンはデインに自分が描いたビルの絵を見せながら、将来設計士になりたいと打ち明ける。そして、美術の先生に教えてもらったシカゴにある好きな建物リストを嬉しそうに見せるのだった。

ライアンは仕事で帰ってこなかった父親を怒りもせず、妹のローレンに、パパは仕事を探しているパパたちを助けているんだと説明する。ライアンは父親のことが大好きだった。

この頃、疲労感が強く体に痣もできていたライアン。息子の症状が心配になった夫妻は、彼を病院に連れて行くが、そこで思いもよらぬ診断結果が出る。ライアンは急性リンパ性白血病だったのだ。最近少し太り気味だったが、それは、ひ臓が腫れているのが原因だった。

まさかそんなに思い病気だとは思ってもみなかった二人はその結果に呆然とする。すでに深刻な状況のライアンはすぐに入院することになった。

映画『ファミリー・マン ある父の決断』のあらすじ【転】

ルーは仕事が決まらず追い込まれており、デインに電話をかけてきた。しかし、彼が家族の問題で元気を失っていることを知ると、話を聞こうかと問いかける。そして自分のことは急がなくていいから家族を大切にするようにとアドバイスを送るのだった。

こんな状況でもデインは、仕事を優先してしまい、そんな夫にエリースは不満が募る。エリースは、ライアンの病気に対する恐怖と、ストレスで心が爆発しそうだった。

ある日、学校に行くとライアンの机に物が積み上げられており、エリースは怒りに震え、子供たちの前でヒステリックな状態になってしまった。家に戻り、ライアンの部屋で一人泣き続けるエリース。しかし、その時ライアンが美術の先生にもらった好きな建物のリストを見つける。

エリースの計らいで、デインとライアンはシカゴの建物を巡り始めた。エリースはライアンのため、これまで一緒に遊ぶ時間が取れなかった父親との時間を作ってあげたかったのだ。仕事でなかなか抜けられない時もあったが、デインも息子が楽しみにしている親子の時間を大切にした。

ところが、感謝祭の日。エドから電話がきたデインは、家族との食事会を抜け出してしまった。エリースは我慢できずデインに家族を優先してくれと言うが、12月の成績が不調だったデインは妻にストレスをぶつける。彼はエリースに対し、外で働く能力がないことを指摘し、誰が金を払ってると思ってるんだと怒鳴るのだった。その声は、親戚たちや子供たちにもまる聞こえだった。ライアンは悲しい表情を見せた。

その後、ライアンは日に日に衰弱していた。そして、ついにある日心肺停止になり、一命は取り留めたものの、人工呼吸器で繋がれ昏睡状態になるのだった。

ちょうどその日、エドはプラハから帰国し、ライアンの病院を訪れる。彼は仕事に関してはシビアだが、彼なりにデインの息子のことを心配していたのだ。だが、病室が深刻な状況にあるのを見て、姿を見せることなくその場を立ち去った。

病院のベンチで、デインはライアンの担当だった病院の職員から、以前ライアンが話していたことを聞かされる。ライアンは好きな場所を聞かれ、家と答えていた。パパが帰宅すると、階段の音で帰ってきたことが分かり、ライアンはそれが嬉しかった。遅くに帰宅しても、待っているといつも部屋を覗いてくれる。そのために遅くまで起きているんだと彼は職員に言っていたのだ。

そして彼にも、「パパは困っている他のパパを助けている」と誇らしげに言っていたと聞き、デインは涙に暮れる。

映画『ファミリー・マン ある父の決断』の結末・ラスト(ネタバレ)

デインは、自分に今できることはライアンのそばにいることだと気づく。そして、少しでもライアンが誇りに思ってくれた自分に近づけるよう、本当に困っている人間の力にならなければいけないと思うのだった。

デインはできるだけライアンの病室で仕事をした。そして、今まで散々利用してきたルーの就職を決めるため力を注ぐ。彼はルーの年齢のことで採用を決めかねていた企業に、自分への手数料は払わなくていいからルーを採用してくれと頼み込んだ。仕事が決まったルーは、妻と抱き合い、心からデインに感謝する。

その夜、デインは眠っているライアンにルーのことを報告した。その話を聞いていたエリースは、デインに「愛している」と言う。するとデインは「愛さないわけがない」と昔のように返すのだった。

その後、ライアンに奇跡が起きる。突如、昏睡状態から目を覚ましたのだ。病院にいたエリースから電話が鳴り、ライアンが死んでしまったと早とちりしていたデインは、病室でライアンに呼び掛けられ、言葉にならない喜びに震えるのだった。

デインはリンとの勝負に負け、次期社長の座はリンに決まった。そして、エドに呼び出されたデインはクビを言い渡される。納得できるような理由も聞かされず、一方的な解雇だった。

しかし、その後エドからで破られた競合忌避契約書と、「頑張れ」とのメモが送られてくる。エドはデインにとって今家族との時間がどれだけ大切かを知り、彼が決断をしやすいようクビにしたのだった。破られた契約書は顧客を持って行けというエドのメッセージだった。

その後、一家は引っ越した。ライアンもすっかり元気になり退院した。デインはこれまでの経験をもとに家で起業をする。仕事はまだないが、家族のそばに居られる幸せを噛み締めていた。

そこにルーから電話が入る。彼は就職先で大活躍し、技術者を数名採用したいと言ってきたのだ。ルーには仕事のない辛さがよく分かっていた。そして仕事を与えてくれたデインへの恩と感謝の気持ちを忘れていなかったのだ。

デインはルーに感謝を伝え、大事な会議があるからまた一時間後に電話を掛け直すと言う。そして、デインはエリースと二人でゆっくり昼食の時間を過ごすのだった。もう何を優先するべきか、デインは間違わなかった。

映画『ファミリー・マン ある父の決断』の感想・評価・レビュー

ストーリーの描き方としては、少し深みが足りない印象を受けたが、とても見やすい作品。だからこそストーリーの内容を自分に置き換えやすく、見応えのある作品にも感じた。
仕事と家庭のバランスや、親としての在り方はそれぞれの家庭次第だが、夫婦でその価値観を常に一致させておくことが一番大事なのだなと感じた。今回は、子供の命がきっかけだったが、本当はそれでは遅く、ライアンの病状が進んでいく様子にはとても涙が出た。
自分の家族の在り方や家族との時間について、改めて考え直すきっかけになった作品でもある。(女性 30代)


仕事バリバリのお父さんが、息子の病を機に家族との向き合い方を変えていく物語。中々主人公に感情移入しづらかったです。夫婦げんかで奥さんが許すまで待っているだけの様子や、息子の異変にも気づけないのが残念。最初に病室で言った冗談には引いてしまいました。それで仕事首になって息子死にかけて、どんどん堕ちていく展開にリタイアしかけました。本当にハッピーエンドで良かったです。仕事に復帰できたのは、善意には善意が返ってくるというメッセージが込められていると思います。(男性 20代)

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