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映画『復讐者に憐れみを』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『復讐者に憐れみを』の概要:聾唖の青年リュは姉の腎臓病を治すため、工場の退職金を使い闇ルートの臓器を求めるが失敗。自分の臓器を奪われ金も奪われた。皮肉にもその直後姉のドナーが見つかる。しかし、金もないリュではどうすることも……。

映画『復讐者に憐れみを』の作品情報

復讐者に憐れみを

製作年:2002年
上映時間:117分
ジャンル:サスペンス
監督:パク・チャヌク
キャスト:ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ペ・ドゥナ、イム・ジウン etc

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映画『復讐者に憐れみを』の登場人物(キャスト)

ドンジン(ソン・ガンホ)
電気技師から工場の経営者まで上り詰めた男。妻には逃げられ、ひとり娘のユソンだけが心の糧である。ある日、そんなユソンを誘拐され全ての歯車は狂っていく。
リュ(シン・ハギュン)
聴覚障害者を持つ青年。姉の腎臓病を治そうとし、自分の肝臓を提供しようとするが不適合。姉の看病のせいで会社も休みがちになり解雇されてしまう。追い詰められた彼は姉を救うために怪しい臓器販売の店で腎臓を奪われた挙句退職金を全て取られてしまう。皮肉なことにその直後、姉のドナーが見つかってしまう。勿論金を奪われたために手術費は払えなくなり……。
ヨンミ(ペ・ドゥナ)
リュの恋人。はじめは聾唖者のふりをしてリュと同じ学校に行っていたようだが健常者だとばれて2ヶ月で退学した。社会民主主義に傾倒しており、反米、財閥解体を主張し、自分はテロ組織の一員だと言い張る。切羽詰まったリュに、かつての雇い先の社長から娘を誘拐するようそそのかすが別のリストラ社員との混乱があったせいでその場にいた別会社の社長・ドンジンの元へ行き娘を誘拐するように言う。
ユソン(ハン・ボベ)
ドンジンの娘。あまり誘拐されているという実感もないのかやや楽しそうですらある。身代金も無事受け取るがその後……。

映画『復讐者に憐れみを』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『復讐者に憐れみを』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『復讐者に憐れみを』のあらすじ【起】

ある日、聾唖者であるリュは勤めていた工場をクビになってしまう。理由は欠勤の多さゆえであったが、それも全て姉の病気の介護のためであった。しかし聾唖ゆえにそれを上手く説明できないリュ。退職金は僅か1千万ウォンで、そのお金で姉への手術はできるのだが移植手術の適合者がいないのだった。姉のことを心配するあまり、明らかに胡散臭い闇の臓器売買のような場所へと向かい有り金を払う。しかし騙されてしまい、彼は金を騙し取られ肝臓を取られた上で丸裸にされ放置されてしまう。そんな悲劇が起きた直後、ドナーの提供者が現れたらしい。一週間後に手術できるというが手術費用の金は全て騙し取られてしまい、なんとも間の悪い報せであった。

リュの恋人、ヨンミは彼を愚か者だと責め、彼を解雇した社長の娘を誘拐するようそそのかす。「私達から金を搾取する奴らから金を貰ったって悪いことじゃないと思う。お金さえ貰えば子どもを無傷でちゃんと返す。これっていい誘拐じゃない?」と娘の命の無事を前提にして金だけを奪うことを計画する。

ある日、かつてリュを解雇した社長と共に娘と連れドライブ中のドンジン社長。車の前に突如突っ込んできた男、生死を確かめるために慌てて車の前に出ると男は解雇した元・社員であった。男はドンジンにしがみつき「お願いです!妻も出ていき子供は餓死寸前なんです!」と必死の訴えを起こす。「何度も説明したじゃないか」と社長が宥めようとするが興奮した男はその場で服を脱ぎだし、持っていた包丁で自身の腹部を引き裂き始めた。すぐに出血し始め悲鳴が沸き上がる。その様子を離れて車で見ていたリュ達だが、手話で「やはりやめよう。これで工場長が疑って警察が捜査したら疑われる」とやる気のヨンミに止めに入る。結局、混乱に生じて別会社の社長・ドンジン娘のユソンを攫うことにする。ユソンの人懐こい性格のお陰で順調に計画は進み、ヨンミを上手いこと自分達の元へと連れてくる(この辺りの描写は無いのだが誘拐というよりは一緒に遊んでいるような具合でいつの間にか娘も彼らの元へと加わっている)。リュの姉と、ヨンミ、ユソン、リュは公園で楽し気に遊んでいる。その日から、ユソンはリュ達の元で生活を始めた。

映画『復讐者に憐れみを』のあらすじ【承】

リュの元で誘拐されたとは知らずに楽しそうに遊んでいるユソン。彼女の両親は離婚していて父親しかいない模様。リュの姉は優しく、ユソンを可愛がっている。ユソンもすぐに彼女に懐く。リュは手作りのネックレスとユソンの人形を交換し、ぼろぼろにした人形と共にドンジンの元に「娘を助けたければ2600万ウォン用意しろ」と脅迫文を出す。娘の泣き顔を映した写真も添えられていた。ドンジンは金を用意し指定された場所へと向かうが、背後からリュにロープで拘束され身代金だけ奪って逃げられてしまう。家へと戻ると、ユソンは「お姉さんはお風呂よ」とアニメに夢中。ふとユソンは姉から預かった手紙をリュに差し出す。そこに書かれていたのは、彼女を誘拐したという事実を知ってしまった姉の自省の念だった。「ユソンは何があっても家に帰して。大好きよ。さよなら」――慌ててリュが風呂場へ駆け込むと風呂場で自殺している姉の遺体があった。呻き声を上げてむせび泣くリュ。更に事態は最悪の方向へと進んでいく。ユソンと共に姉の亡骸を川に埋葬しに行くリュ。この時、目を放した隙にユソンが川に溺れてしまう。助けを求めるユソンだが、いくら叫んでも聾唖者のリュの元に悲鳴は届かない。リュが気付いた時にはユソンは既に溺死してしまった……。

娘の死を聞き、悲観に暮れるドンジン。彼も只成功した人間というわけではなく、不景気のさなか何とか今の地位を築き、妻に逃げられながらも娘を愛してきた。それがどうしてこんな仕打ちに?何故通報しなかったのかと聞かれ、金さえ渡せば無事に返すと言われたからと力無く返すドンジン。

娘の司法解剖、火葬、そして幻覚を見たドンジンにいつしか芽生えたのは「犯人への復讐」だった。程なくして彼は事業をたたみ、自宅を売り渡す。

映画『復讐者に憐れみを』のあらすじ【転】

ドンジンは犯人探しに動くことを決める。脅迫文に映っていた現場からリュの家を探し出す。また、隣家から聞こえたラジオでリュの姉が重病患者であったこと・リュが聴覚障碍者であったことを知る。河原へと向かい石の積まれていた箇所を取り除くと虫の湧いた女性の遺体が見つかった。その時、脳性麻痺化と思われる一人の青年がふらふらとドンジンの元へとやってくる。彼の首には脅迫文と共に娘がつけていたネックレスと同じものがかけられていた。刑事が青年から車のナンバーを聞き出しており、犯人を特定する。

一方、リュはヨンミがつきとめた例の臓器売買組織のアジトを襲撃する。見張りの青年を背後からバットで撲殺し、次に現れた大柄な男の首を頸動脈で刺して殺害。女ボスにナイフで反撃され腹部に傷を負うが、それでも殺害してしまう。

その間、ドンジンはヨンミの家を訪れていた。彼女を椅子に縛り付け、電極を両耳に当て電気責めで拷問しリュの居場所を問いかける。くたばれ、と口の割らない彼女に通電し尋問を続ける。拷問の末失禁するヨンミだったが、彼女は言う。「ユソンは私達が殺したんじゃないわ。ごめんなさい、私達が悪かった。一言言っておくけど、私を殺したらうちのテロ組織集団が動くわ。あなたは死ぬ、確実に。あなたの写真もある。死にたくなければ私を置いて出て行って」――構わず再び彼女に電流を流すドンジン。ヨンミはこれが原因で死亡する。

映画『復讐者に憐れみを』の結末・ラスト(ネタバレ)

闇組織のメンバーを殺害後、エレベーターに乗るリュ。偶然にもヨンミの遺体を運んでいる現場と居合わせ、無言の再会を果たす2人。エレベーターの中で、刑事たちに気付かれぬようリュはもう動くこともしないヨンミの手をそっと握り締めた。

リュのアジトに忍び込むドンジンと、ドンジン宅前で彼を車で待つリュ。ドンジンが出てこないので、リュは諦めて自宅へと戻るが眠り呆けているドンジンを発見。扉を開けようとするが、ドアノブに通電のトラップが仕掛けてあり痺れて気絶するリュ。気絶した彼に殴る、蹴るの暴行を繰り返した後にリュを例の河原へと連れて行くドンジン。川の中へと彼を無理やり引っ張っていき、彼を立たせる。寒さで震える彼の両手に縛ってあった縄をナイフで切り、「お前は優しい人間だ。だから……俺がお前を殺すのも分かるよな?そうだろ?」と呟くなり水中へと身を沈める。悲鳴を上げてもがくリュ。リュのアキレス腱を切断したのだ。リュの死体を背負い、水面を出るドンジン。ドンジンの元に一本の電話が入る。例の一家心中で生き残った少年が息を引き取った、という内容だった。人違いです、と冷たく言い跳ねて電話を切るドンジン。リュの遺体をバラバラにし埋めようとしていた矢先、一台の車が近づいてくる。中から出てきたのは四人の見知らぬ男達。煙草を吸いながら、男達はそれぞれ手に刃物を持ちながらドンジンを四方から刺していく。次々と滅多刺しにされていくドンジン。吐血しとうとう息絶えかけるドンジンの胸元に、一人の男が「判決文、死刑を宣告する」と書かれた紙をナイフで胸に突き立てる。作業が片付いたのを見計らい、その場を立ち去っていく男達。ここでヨンミが今際の際に吐いた言葉が思い出される――「私を殺したらうちのテロ組織集団が動くわ。あなたは死ぬ、確実に」……これが彼女の言うテロ組織の仕業なのか、それともまた別の、ドンジンが解雇した元社員達の仕業なのかはたまた――本当の犯人は深くは語られないまま、ドンジンは立ち去っていく男達を虫の息で見送るしかなかった。河原にはリュ、リュの姉、そして新たにドンジンの遺体が増え……ドンジンの苦しげな息遣いをバックにしながらエンドロールが始まる。

映画『復讐者に憐れみを』の感想・評価・レビュー

うまく纏めるには文字が足りない衝撃作。重く、登場人物の誰にも救いがない。大切なものを失った人はここまで残酷になれるのだろうか。普段見て見ぬふりをしたくなる感情と否応なしに向き合わされる2時間。「復讐は何も生まない」なんていう言葉は結局気休めでしかないのかも。視覚的にも感情的にも誤魔化しのない「痛い」場面が連続し、特に少女が溺死する場面がばっちり映っていますのでパク・チャヌク(監督)この野郎!という気持ちになること請け合い。(MIHOシネマ編集部)

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