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映画『喰女 クイメ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『喰女 クイメ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『喰女 クイメ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『喰女 クイメ』の結末までのストーリー
  • 『喰女 クイメ』を見た感想・レビュー
  • 『喰女 クイメ』を見た人におすすめの映画5選

映画『喰女 クイメ』の作品情報

喰女 クイメ

製作年:2013年
上映時間:94分
ジャンル:サスペンス、ホラー
監督:三池崇史
キャスト:市川海老蔵、柴咲コウ、中西美帆、マイコ etc

映画『喰女 クイメ』の登場人物(キャスト)

後藤美雪(柴咲コウ)
舞台役者で看板女優。岩をやることになり、恋人の浩介をキャスティングに推挙した。浮気をする浩介を放っておきながら、次第に精神的におかしくなっていく。
長谷川浩介(市川海老蔵)
舞台俳優で美雪により伊右衛門の役を手にする。優柔不断で女性に弱い性格で、献身的な美雪を鬱陶しく思うようになっていく。

映画『喰女 クイメ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『喰女 クイメ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『喰女 クイメ』のあらすじ【起】

後藤美雪は有名で売れっ子舞台女優である。
彼女は自らが企画した「真四谷怪談」で岩役に決まり、私生活でも恋人関係にあった俳優の長谷川浩介を相手役の伊右衛門役に強く推薦した。
美雪の後押しも手伝ってか、見事浩介が伊右衛門役に抜擢される。
他のキャストも決まり、いよいよ稽古が始まろうとしていた。

美雪の付き人として陰で気働きする女性は、加代子と言った。
彼女は足が悪く付き人として働いてはいるが、実は女優に憧れている。
美雪の岩役の台詞も頭に入れ、代役をすることも可能なほど練習をしていた。
また梅役にキャスティングされた若手女優の莉緒もまた、美雪の座を自分のものにしようと躍起になっている。

浩介は、私生活でも美雪と最近上手くいっていない。
だが今回の舞台で共演することもあり、2人はお互いの関係をより良好なものにしようと前向きな姿勢で取り組み始めた。
だが元来優柔不断で女癖の悪い浩介が、この舞台を通じて現実と物語の交差する世界に入っていってしまうことになるとは誰も知らない。

映画『喰女 クイメ』のあらすじ【承】

今回の真四谷怪談の物語の内容はこうである。
岩と愛し合っている伊右衛門は、2人の関係に反対した岩の父を殺害し結ばれた。
その後2人は子供を授かるが、浩介は産後体調を崩している岩を次第に鬱陶しく思うようになっていく。

しかも調度その頃、伊藤に呼ばれた伊右衛門は孫娘の梅と結婚しないかと誘われ出世をほのめかされた。
梅の乳母は岩に毒を与えると、彼女の顔は次第に崩れ見るに堪えない姿になってしまう。
伊右衛門は、元々知り合いだった盲目の按摩師が岩に気があることを知っていた。

そのため按摩師に岩との関係をわざと許し、彼が岩を襲ったところで2人の密通をわざと勘ぐる芝居を打つ。
そして2人を切り捨て流した。
無事に梅と結婚した伊右衛門だったが、夜な夜な岩の亡霊に苦しめられるという物語である。

この物語はただのフィクションのはずだったのだ。
しかし稽古に夢中になる2人は、現実にも同じようなことに遭遇し始める。
女優の莉緒が浩介を誘惑し始めたのである。

映画『喰女 クイメ』のあらすじ【転】

そんな彼女は浩介に「アメリカに行かないか」と誘う。
しかし浩介の浮気に気がつき始めた美雪。
だが彼女は浩介を責めることはせず、ひたすら彼との赤ちゃんが欲しいと妊娠を切望する。

そんな献身的な美雪を鬱陶しく思うようになっていった浩介だったが、美雪はそれを自分に子供が出来ないからだと思い込む。
そして毎日妊娠検査薬を見ては陰性の結果に落ち込み、次第にそれは狂気と化していった。

ある日浩介が莉緒と伊豆旅行に出かけ帰宅しなかった日、美雪は自分の性器を傷つけるほど精神に異常をきたしていた。
ナイフなど鋭利な物で自分の陰部を刺し、居もしない浩介との赤ん坊を引っ張りだそうとしたのだった。
翌朝帰宅した浩介はその状態に驚き病院に行こうと言うが、彼女は拒否する。
そして浩介は美雪を殺害し、死体を隠した。

映画『喰女 クイメ』の結末・ラスト(ネタバレ)

中々美雪が稽古に来ないため、代役として加代子が務めることになる。
何も知らない振りをした浩介は、そのまま稽古に没頭した。
そしてスタッフを魅了するほど、居に打ち込んでいる。

だがこの状況が一変した。
それはある夜のことである。
交差点で頭が無い状態で死んでいる男の姿が発見された。
その男は浩介だったのだ。
捜査に来た刑事達は周辺に彼の頭部が落ちていないかくまなく捜査するが、不思議なことにどこにも見当たらない。

後日の楽屋。
メイクをしながら座っているのは美雪だ。
芝居仲間と笑顔で軽口を叩く姿がそこにあった。
浩介が来ず慌てふためくスタッフをよそに「何としても幕を開けてね」と笑顔で言う彼女は、足下にある何かをメイク台の下に蹴って押し込んだ。
その何かこそ、現場から消えた浩介の頭部だったのだ。

実は浩介が美雪を殺したのでは無く、実際には美雪が彼を殺害していたのである。
恨みが募った彼女が殺したのか、恨んだのか。
岩と美雪が現実で交差する結果となった。

映画『喰女 クイメ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

怖かった。精神バランスを崩した人間が一番怖い。
時々ハッとするほど綺麗な色合いの映像が入ってきて美しい。
海老蔵も柴咲コウも綺麗。綺麗な顔立ちなだけに迫真の演技が怖かった。柴咲コウの堕胎のシーンは観ていてこっちまで痛くなるような気がした。
「四谷怪談」を絡めた内容が面白く、実際に「真四谷怪談」の舞台を観たくなった。

少し海老蔵の台詞が聞き取れない箇所があって残念。(女性 40代)


市川海老蔵の舞台といっても過言では無い怪談映画である。舞台俳優という設定であるが、普段の歌舞伎を演じている所に近しいものがある為か、映画というよりもドキュメンタリーのように見てしまった。舞台上で起こっているものなのか現実で起こっている事なのか所々分からなくなってしまう部分があり、若干退屈に思えてしまう感も否めない。ただ、オチとしてはなかなか怪談らしいゾッと鳥肌が立つ内容だったので良い落とし方だと感じた。(男性 30代)


四谷怪談をベースにした物語は沢山あるが、新しいアプローチに挑戦しておりそこは悪くない。いわゆるJホラー的な演出ではなく、恐怖の起点をあくまでも人間に置いた点も挑戦的だし好感が持てる。どこかホラー映画時代のブライアン・デ・パルマを思わせる。がそれでこのくらいなら、定番のJホラーの流れでも最終的な評価は同じだったような気がしてならない。たくさんの工夫と丁寧な演出など文句をつける点はないが、労力がそこに取られすぎたのではないだろうか。(男性 30代)


三池崇史のホラー映画はこうなるのかと感動した今作。とにかく怖かったです。海外のホラー映画は好きですが、ジャパニーズホラーは独特の雰囲気があって苦手です。その中でも今作は特に怖かったです。柴咲コウと市川海老蔵、この2人のカップルが物語の鍵を握ります。
最後はまさかの展開に思わず「えっ?」と声が漏れてしまいました。最後の最後までしっかり怖がらせてくれる三池崇史監督。得意なのは暴力的な作品だけでは無いのだなと感じました。(女性 30代)


舞台と現実が交錯していく構成がとても不気味で印象的でした。俳優の長谷川が「怪談牡丹燈籠」の稽古を通して、次第に役と自分の境界を失っていく過程は、観ていて背筋が寒くなります。妻が実は亡霊だったと示唆されるラストは衝撃的で、どこまでが現実だったのか分からなくなる後味の悪さがこの作品の魅力だと思いました。単なるホラーではなく、役者の業や執着を描いた心理劇としても完成度が高いです。(20代 男性)


能や歌舞伎の要素を取り入れた映像美が非常に印象に残りました。お岩の役に取り憑かれるように変貌していく女性の姿は、哀しさと恐怖が同時に伝わってきます。物語が進むにつれて、舞台の稽古と現実の出来事の区別が曖昧になり、観客も混乱させられました。最後にすべてが怪異として収束する展開は怖いだけでなく切なく、人間の執念の恐ろしさを感じました。(30代 女性)


ホラーというより芸道に生きる者の狂気を描いた作品だと感じました。長谷川が役にのめり込むほど家庭が崩壊していく描写は、成功と引き換えに失うものの大きさを示しています。妻の存在が実体なのか幻なのか分からなくなる演出は巧みで、ラストまで緊張感が続きました。恐怖の正体が幽霊なのか人間の心なのか曖昧な点が、観終わった後も考えさせられます。(40代 男性)


日本の古典怪談を現代的に再解釈した点が面白かったです。お岩の怨念と、現代の役者の心の闇が重なっていく構成は非常に美しく、同時に恐ろしいものでした。特に、舞台上での演技が現実の殺意と結びついていく場面は衝撃的です。結末で全てが破滅へ向かう流れは救いがなく、怪談らしい余韻を強く残しました。(50代 女性)


映像や音楽の静けさが逆に恐怖を増幅させていると感じました。派手な驚かしよりも、じわじわと精神を侵食するような怖さが特徴です。長谷川の狂気が頂点に達した時、舞台と現実が完全に重なり、もはや逃げ場がなくなる展開は圧巻でした。観終わった後、役に取り憑かれるという日本独特の感覚が非常にリアルに伝わってきました。(60代 男性)


女優としてお岩を演じることが、そのまま呪いを引き寄せる行為になっている点が印象的でした。役に感情移入するほど、現実の自分が壊れていく姿はとても痛々しいです。長谷川との関係も愛情なのか執着なのか分からず、歪んだ人間関係が怪異を生んでいるように感じました。怖さと同時に、芸に人生を捧げることの危険性を描いた作品だと思います。(20代 女性)

映画『喰女 クイメ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『喰女 クイメ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

怪談(1965)

この映画を一言で表すと?

日本美術と恐怖が融合した、幻想的怪談映画の最高峰。

どんな話?

小泉八雲の怪談集を原作に、「黒髪」「雪女」など複数の物語をオムニバス形式で描いた作品です。愛や裏切り、怨念といった感情が、幽霊譚として美しくも恐ろしく表現されます。現実と異界の境界が曖昧になり、観る者を幻想世界へ引き込みます。

ここがおすすめ!

『喰女 クイメ』と同様、日本古典怪談の美意識と心理的恐怖を重視した作品です。色彩設計と舞台美術の完成度が高く、怖さと芸術性を同時に味わえる名作として強くおすすめできます。

女優霊

この映画を一言で表すと?

映画制作現場に潜む怨念を描く、メタ構造ホラー。

どんな話?

低予算映画の撮影現場で、過去に事故死した女優の霊が現れ、スタッフや俳優たちに怪異が起こる物語です。撮影と現実が混ざり合い、誰が生者で誰が霊なのか分からなくなっていきます。

ここがおすすめ!

演技と現実が交錯する恐怖構造は『喰女 クイメ』と非常に近いテーマです。芸に取り憑かれる人間の狂気と怪異が重なり、じわじわと精神を侵食するタイプのホラーが好きな人に最適です。

リング

この映画を一言で表すと?

呪いが連鎖する、日本ホラーの金字塔。

どんな話?

見ると一週間後に死ぬという呪いのビデオテープを巡り、記者の女性がその正体を探る物語です。調査を進めるうちに、悲劇的な過去と怨念の存在が明らかになっていきます。

ここがおすすめ!

幽霊の恐怖だけでなく、人間の執念や感情が怪異を生む点が『喰女 クイメ』と共通しています。派手な演出より心理的恐怖を重視した作風で、日本ホラーの本質を味わえる一本です。

残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―

この映画を一言で表すと?

土地に染みついた恐怖を描く、静かな連鎖ホラー。

どんな話?

怪音がする部屋の謎を調べる作家と大学生が、過去の事件を辿るうちに、長年続く怨念の存在を知る物語です。日常の中に潜む異常が、少しずつ姿を現します。

ここがおすすめ!

派手な驚かしではなく、積み重なる因縁と心理的恐怖を描く点が『喰女 クイメ』と共通します。人間の歴史と怪異が結びつく構成が、深い余韻を残します。

黒衣の刺客

この映画を一言で表すと?

沈黙と緊張が支配する、詩的な武侠サスペンス。

どんな話?

唐代中国を舞台に、暗殺者として育てられた女性が、かつての許嫁を討つ命令を受ける物語です。感情を抑えた演出と、静かな暴力が美しく描かれます。

ここがおすすめ!

直接的なホラーではありませんが、抑制された演出と心理の緊張感、幻想的映像美は『喰女 クイメ』の世界観と相性が良い作品です。芸術性の高い恐怖や不安を味わいたい人におすすめです。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。

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サスペンス映画ホラー映画

みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    三池崇史監督というと極端にふざけたコメディ映画、もしくは非情に暴力性の高い映画をとる監督というイメージが強い。実際、海外では 1999年のホラー映画「オーディション」が高い評価を得ていて、ホラーとバイオレンスというイメージが強い監督である。本作は久々の三池崇史監督のホラー映画なわけだが、主演に市川海老蔵を迎え、劇中劇として怪談風の舞台を設定することで設定は現代の和風怪奇テイストホラーに仕立て上げている。和風怪奇テイストといえば、2006年の「インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜」が思い出される。「インプリント」の場合は、脚本に天願大介を迎えたことで骨太な映画を作ることに成功し、映像面でも三池節とも言える残虐な拷問など、目を背けたくなるような内容がてんこ盛りであった。この和風怪奇テイストこそ、これからの三池崇史が描こうとしている新たな境地なのかもしれない。

  2. 匿名 より:

    三池監督作品全般に言えることであるが、一本の映画の中で以上に手の込んだ部分と手を抜いた部分が共存しているという特徴がある。それこそが三池監督作品らしい愛嬌の部分でもあるのだが、本作でもその演出は見て取れる。柴咲コウ演じる美雪が自傷するシーンでは、その直前にナイフやフォークを煮沸消毒するというシーンが挟まれることで、この直後に起こる事件の不穏さを観客の心のなかで無意識に増大させることに成功している。

    これに対して、海老蔵演じる浩介が死亡するシーンはあまりにもあっさりとしている。遺体の描き方などはB級映画のそれである。ここらあたりの描写は、三池映画リテラシーがある人とない人で大きく印象が変わる部分である。もちろん、リテラシーがあってもどうしても好きになれないという観客も一定数いるであろうことは容易に想像できることではあるが。

  3. 匿名 より:

    本編の最後にある描写についてであるが、直接何かを見せるというよりも、あるものを隔てて禍々しいものを写すという演出が取られている。そのため、観るものの想像をかきたてる恐ろしい描写となっている。ぜひ、本編を見て確認していただきたい。

  4. 匿名 より:

    映画で描かれる浩介の日常と劇中劇で描かれる世界が収斂していくという構成になっているが、これはどちらかと言えばこれまでのJホラーにありがちな構成ではないため、既存のJホラーの系譜を求めて鑑賞すると肩透かしを食らうかもしれない。

    三池監督ならではの痛々しい残虐描写もさることながら、白を基調として全体的に明るさを落とした絵作りが特徴の本作は、その画面から漂ってくる不穏な雰囲気それ自体も大きな魅力である。

    また、舞台のシーンでは赤色を効果的に使っているというのも対比的で非常に興味深い。ホラー映画といっても非常に奥が深い。単に禍々しいものが画面に出ていれば怖くなる、などという単純なものでは決してないのだ。