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映画『インクレディブル・ファミリー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『インクレディブル・ファミリー』の概要:前作『Mr.インクレディブル』の続編で、末っ子ジャック=ジャックの隠された能力を明らかにしながら再び家族が団結して戦うヒーローアニメ。母親だけが家事や育児を率先して請け負っていた家庭が突然父親主体の生活になるとどうなるのか、近年の子育てに一石を投じるようなストーリー展開も必見である。

映画『インクレディブル・ファミリー』の作品情報

インクレディブル・ファミリー

製作年:2018年
上映時間:117分
ジャンル:アニメ、アドベンチャー、コメディ
監督:ブラッド・バード
キャスト:クレイグ・T・ネルソン、ホリー・ハンター、サラ・ヴォーウェル、ハック・ミルナー etc

映画『インクレディブル・ファミリー』の登場人物(キャスト)

イラスティガール / ヘレン(ホリー・ハンター)
稼ぎ頭だった夫ボブに変わり、ヒーローとして働きに出ることを決意した元ヒーローであり元専業主婦。普段は3人の子供の世話をしながら人間と同じ生活を送っているが、ヒーロー達の権利を取り戻すため立ち上がる。
Mr.インクレディブル / ボブ(クレイグ・T・ネルソン)
自分がかつてヒーローとして活躍した栄光を引きずりながら、「ヒーロー保護プログラム」を受け一般人に混ざり保険屋のサラリーマンとして家族を養っていた。違法とされているヒーロー行為に及んだことで町や市民に対し甚大な被害を出してしまったため、プログラムを打ち切られ職を失ってしまった。働きに出た妻ヘレンに代わり主夫となる。
ヴァイオレット(サラ・ヴォーウェル)
ボブとヘレンの長女。姿を消したりバリアを張ったりすることができる。同級生のトニーと恋をしておりデートにも誘われたが、トニーがヴァイオレットの正体を見てしまったために彼の記憶が消されデートも反故になった。
ダッシュ(ハック・ミルナー)
ボブとヘレンの長男。ヴァイオレットの弟。肉眼では捉えられない速さで疾走することができる。運動は得意だが算数が苦手。
ジャック=ジャック(イーライ・フシール)
ボブとヘレンの間に生まれた末っ子。ヴァイオレットとダッシュの弟。スーパーパワーを持たずに生まれたと思われているが、家族の想像を絶する能力を秘めている。まだ言葉を発せず、オムツも取れていない年齢である。
フロゾン / ルシアス(サミュエル・L・ジャクソン)
ボブとヘレンの旧友。空気中の水分を氷に変えることができる。ヒーロー保護プログラムを打ち切られ家も職も無くしたボブ家族に、新しい仕事のオファーを持って来てくれる。
ウィンストン・ディヴァー(ボブ・オデンカーク)
通信会社デヴテックの二代目社長。ヒーローが活躍していた時代を復活させようとボブ一家に協力する。
イヴリン・ディヴァー(キャサリン・キーナー)
通信会社デヴテックの開発顧問。ウィンストンの妹。自宅に強盗が入った際に父親が死んだのは、母の判断を信じずにヒーローを頼ったせいだと考えている。ヒーローの復活を望む兄とは裏腹に、ヒーロー達の立場を完全に奪うため策略を練る。

映画『インクレディブル・ファミリー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『インクレディブル・ファミリー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『インクレディブル・ファミリー』のあらすじ【起】

スーパーパワーを持つMr.インクレディブルの家族は、一家総出でアンダー・マイナーの悪事を止めようとしていた。ところが、各々がパワーを発揮したいがためにチームワークはバラバラになってしまう。結局スーパーヒーロー家族は敵が銀行の金を奪うことを許してしまい、町を破壊されることも止められなかった。法律によってヒーロー活動は違法とされていたので、この1件をきっかけに家族は「ヒーロー保護プログラム」を打ち切られてしまう。プログラムでは仕事の斡旋や一軒家の提供がされていたが、ボブは全て失ってしまった。

しかし、失意の中にあるボブとヘレン夫婦の元へ、フロゾンが新たな仕事の話を持ち掛けてくれた。フロゾンは日中のヒーロー活動の裏でウィンストン・ディヴァーという男の代理人から
声を掛けられ、ボブとヘレンの3人でオフィスへ来るように伝えられたと言う。ボブ、ヘレン、フロゾンの3人は早速ウィンストンのオフィスへと向かった。

ウィンストンの提案は、かつてヒーローが活躍した時代を取り戻すため皆の力で法律を変えたいというものだった。そのために歴代の被害総額が少ないイラスティガールのスーパースーツに自社製品の小型カメラを取り付け、市民達にヒーローの仕事がいかに偉大か知って貰おうというのだ。ボブは妻ではなく自分が抜擢されると思っていたため戸惑ったが、家のことは任せて仕事を引き受けるよう妻に勧めた。そうしてヘレンは、イラスティガールとして再びヒーローの世界へと戻るのだった。

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映画『インクレディブル・ファミリー』のあらすじ【承】

ホバートレインの開通式の日、何者かが開通式を妨害するという警察無線をキャッチしたイラスティガールは任務に向かった。ウィンストンと彼の妹イヴリンの協力の元、イラスティガールは被害を最小限に食い止め怪我人も0で初任務を終えた。開通式での大事故は食い止めることができたが、事件の首謀者であるスクリーンスレイヴァーを捕まえるまでには至らず悔しさが残った。それでも世間は、イラスティガールの活躍を持て囃したのだった。

ヒーローの復活を望む声に応えるため、イラスティガールはウィンストンの計らいでテレビ番組に出演することになった。ところがインタビュー中に、またもやスクリーンスレイヴァーからのメッセージが舞い込む。スクリーンスレイヴァーは世界中のスクリーンを電波ジャックすることで、人の行動を操ることができるのだ。その力で、ヒーロー復活の法律に携わる大使が狙われてしまった。イラスティガールは大使の救出に向かい、またも任務は成功。しかし、今回もスクリーンスレイヴァーを捕まえることは叶わなかった。

一方、家事と育児を引き受けたボブは初日から疲れ切っていた。長女のヴァイオレットはデートをすっぽかされ悲観に暮れており、長男ダッシュへは算数を教えるが自分の子供の頃と違うやり方で計算しなければならず付いていけない。末っ子のジャック=ジャックは赤ちゃんのためただでさえ手が掛かるのに、複数のスーパーパワーが同時に開花してしまい夜も眠れなかった。ボブは必死に子供達の面倒を見たつもりだったが、ダッシュからママが帰って来たらママに聞くからもういいと言われたことを根に持ち、夜通し算数の勉強をするのだった。

映画『インクレディブル・ファミリー』のあらすじ【転】

イラスティガールは次こそスクリーンスレイヴァーを捕まえるため、イヴリンと協力して電波ジャックの発信源を追跡する。イヴリンが開発した装置のお陰でスクリーンスレイヴァーと思われる男を捕らえることに成功したが、ゴーグルを取った瞬間に男は記憶を無くしたようだった。あまりに簡単に犯人を捕まえられたので、イラスティガールには尚も疑問が残る。それでもこの功績は称えられ、遂に目的であったヒーロー活動の合法化が認められたのだった。

ウィンストンは歓喜し、世界中のヒーローやヒーロー肯定派を集めてお祝いのパーティを開く。悶々としていたイラスティガールはパーティの最中にあっても、自分のスーツに仕込んだ小型カメラの映像を見直しスクリーンスレイヴァーの正体を探っていた。スクリーンスレイヴァーと思われる男がゴーグルをかけていたことに着目したイラスティガールは、ゴーグル自体にスクリーンが仕込まれていて、捕まえた男は操られていたのではないかと確信に迫った。その推理を聞いたイヴリンは「頭が良いのね」と吐き捨てイラスティガールにゴーグルを装着。イラスティガールは真の黒幕であったイヴリンに捕らえられてしまった。

ボブは相変わらず主夫業に奮闘していたが、ジャック=ジャックのパワーをコントロールできずにデザイナーのエドナへスーツの作成を依頼していた。スーツが仕上がると幾分生活に余裕が生まれたが、緊急電話にイヴリンから「ヘレンが大変なことになった」とエマージェンシーコールが舞い込む。ボブはフロゾンを呼び子供達を任せ、大急ぎで指定されたデヴテック社所有の客船へ向かった。船へ辿り着くと、ゴーグルで操られたイラスティガールが襲ってきた。ボブは応戦したが、同じようにゴーグルを付けられてしまいイヴリンに操られてしまう。

ボブに呼び出され子供達を守りに来たフロゾンもまた、ゴーグルによって操られたスーパーヒーロー達の襲来に対応できずゴーグルを付けられてしまう。子供達は、ボブの昔の愛車インクレディビールに乗り必死で逃げ出した。彼らは自分達のパワーを信じ、両親とフロゾンを助けるべくデヴテック社の船を目指す。

映画『インクレディブル・ファミリー』の結末・ラスト(ネタバレ)

デヴテック社の船上では、ヒーロー活動を合法とする法律改正を世界に生中継していた。各国の主要人物やヒーロー達が集められ、法律が変わる瞬間を今か今かと待っていたのだ。そんな中、イヴリンのゴーグルによって操られたイラスティガール達が反旗を翻す。船は彼らの手によって指針を変えられ、大都市に向けて全速力で突っ込もうとしていたのだ。

そこへ助けにやって来た子供達が合流し、ジャック=ジャックのサイコキネシスによってイラスティガールのゴーグルが外れた。それを発端にMr.インクレディブルとフロゾンのゴーグルも破壊され、彼らは正気を取り戻した。ヒーローをコントロールできなくなったイヴリンは船を脱出し逃亡を図ったが、イラスティガールをはじめヒーロー家族のチームワークには適わずついには身柄を拘束された。これにて事件は一件落着となったのだ。

ヘレンは、ジャック=ジャックが初めてスーパーパワーを発揮する場面に居合わせられなかたことを母として嘆いた。しかし、最初のパワーで17個もあったから、これからの成長を楽しみにしようとボブは彼女を窘めた。家族は、今度はジャック=ジャックのパワーを交えながら再びヒーローとして活躍することになったのだった。

映画『インクレディブル・ファミリー』の感想・評価・レビュー

家族の絆に感動の涙を流さずにはいられない素敵なアニメーション映画である。前作の終盤で末っ子ジャック=ジャックのスーパーパワーがほのめかされたが、今作では予想を上回る能力が明らかにされ驚いた。また、ミスター・インクレディブルの陰に隠れていたイラスティガールの活躍がメインで描かれているため、戦う母のかっこよさも見どころの一つだろう。

お互いの個性を尊重しながら、家族全員で力を合わせて成長していく様子が非常に胸を熱くする。憧れの家族像である。(MIHOシネマ編集部)


家族みんなが特殊な能力を持つ『インクレディブル・ファミリー』前作では世界を守るために家族一丸となって戦いましたが、今作ではそんなヒーローを避難する声が高まりファミリーは活動を自粛。パパ「Mr.インクレディブル」は主夫になります。でもヒーローだった過去を捨てきれない日々。おうちの事を一生懸命やっているだけだと、自分は社会の役になっていないんじゃないか…と落ち込む気持ちにすごく共感しました。
パパがおうちで主夫をし、ママは外に働きに出る。そんな現代の一般的になるべき姿が面白く、わかりやすく描かれています。どんな姿でも家族は大切な存在ですね。(女性 30代)


Mr.インクレディブルの続編です。自分がヒーローとして活躍していくことしか考えてなかったボブが、渋々引き受けた主夫業を通して、親として大きく成長していくストーリーに感動しました。ボブは、失敗と成功を繰り返し、様々な葛藤を繰り返しながら、主婦(夫)業の大変さを知り、母親としてのヘレンを尊敬します。
生活とは、外で働くだけが全てじゃないのです。これからの家族のあり方の多様性を考えれる、素敵なアニメ映画なので、大人の方にもぜひ見ていただきたい作品です。
前作の最後のシーンから始まりますが、見てない方でも楽しめます!(女性 30代)


『Mr.インクレディブル』の数十年越しの続編ということもあり、ピクサーの映像表現がここまで進歩したかと驚かされる。

物語は『家族愛』に焦点をあてたもので、女性の社会進出という昨今の状況をよく表している。とはいえ、作中内で「女性は凄い、女性は素晴らしい」というメッセージがくどいほど繰り返されるので、娯楽映画をみているのか啓蒙動画を見せられているのかよくわからなくなった。男女平等ということであれば、せめて男性側のキャラクターにも見せ場が与えられれば良かったのだが。(男性 30代)


本作品は2004年に公開された大ヒットを記録したディズニー/ピクサー映画、「Mr. インクレディブル」の続編である。
前作に続いて、大人が見ても十分楽しめるファミリー映画向けの作品。
華があるヒーロー活動だけではなく、日常生活である育児にも視点を当てて描かれているところが本作の面白いところだ。
家事と育児に奮闘して疲弊していくボブが、日常生活の大変さを表している。
子育てを頑張っている人は全員、世界を平和にするヒーローなんだ、とそう優しく励ましてくれているようだ。(女性 20代)

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前作 Mr.インクレディブル

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