映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』の概要:とある終点の駅構内にある24時間営業のカフェ「ターミナル」には、今夜も客が集う。彼らは一見すると偶然カフェを訪れた客のように思えるが、実際はある人物によって仕掛けられた策略の上に集められていたのだった。
映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』の作品情報
上映時間:96分
ジャンル:アクション、サスペンス、ミステリー
監督:ヴォーン・スタイン
キャスト:マーゴット・ロビー、サイモン・ペッグ、デクスター・フレッチャー、マックス・アイアンズ etc
映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』の登場人物(キャスト)
- アニー / ボニー(マーゴット・ロビー)
- とある駅の構内にある24時間のカフェ「ターミナル」で働くウェイトレス。フランクリンという男の命令を受け裏の仕事の仲介を行っている。ところが彼女の真の目的は、自身のとある復讐を果たすことであった。
- ビル・ブレイスウェイト(サイモン・ペッグ)
- 原因不明の病で余命宣告を受けたカトリックの国語教師。健康のためと言い張り煙草を吸い続けている。謎の病気で死にかけているのは、自分が昔に犯した罪によるのかもしれないとアニーに告解する。
- ヴィンス / ヴィンセント(デクスター・フレッチャー)
- 人を信用しない殺し屋。若いアルフレッドとコンビを組んで仕事をしている。欲望に貪欲な人間で、フランクリンから提示された目先の現金に釣られてアルフレッドの殺害を約束する。
- アルフレッド(マックス・アイアンズ)
- 惚れっぽい青年。ヴィンスと組んで殺し屋をしている。カフェで出会ったアニーに一目惚れをして、後に彼女の相棒になる。
- フランクリン / クリントン(マイク・マイヤーズ)
- アニーをメッセンジャーとして起用し、雇った殺し屋に指示を出している黒幕。古くから町を支配している裏の世界の帝王のような存在。
映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』のあらすじ【起】
ある夜、教会の中でピンヒールの足音を響かせながら黒髪の女が告白に訪れる。告解室に入るなり女は煙草に火を点けた。煙草を吸う彼女に、ここは禁煙だと告げた声はボイスチェンジャーで変換されていた。告解室の壁を挟んだ向こうに居たのはフランクリンという裏の仕事を統括している男で、黒髪の女は「あなたの仕事を全て私に任せて欲しい」と持ち掛ける。ところがフランクリンは、別の希望者に仕事を任せているからそれはできないと申し出を断った。黒髪の女はさらに提案を続ける。今仕事を任されている者を2週間以内に始末して、その証拠を持って来ると言うのだ。黒髪の女は、失敗してもどの道自分が死ぬだけだからフランクリンに損はないと言い切り、フランクリンはこの賭けを承諾した。黒髪の女は去り際、フランクリンへ1件の人捜しを依頼して再び夜の闇へと去って行った。
とあるモニタールームで大量の監視カメラの映像を眺める男がいた。男のシルエットが「ゲーム開始だ」と独り言ちると、監視カメラの映像の1つに赤いコートを羽織ったブロンドの女が古いアパートへと向かう様子が映し出されていた。
ボロボロのアパートの一室では、2人の男達が暇を持て余していた。彼らは殺し屋である。ヒゲを蓄えている初老の男はヴィンスといい、若い男の方はアルフレッドという名だ。そんな2人の部屋の前に、先ほど監視カメラに映っていた赤いコートの女が紙袋を置いて去って行く。気配に気づいたヴィンスが玄関を開けた時にはもう誰も居なかった。
ある終着駅のホームにて、終電が終わったにも関わらずホームで電車を待つ1人の男がいた。国語教師のビルという男である。彼は苦しそうな咳が止まらないのに煙草を吸い続けている。そこへ足の不自由な深夜の清掃員が口笛を吹きながらやって来て、来る筈のない電車を待つビルに始発は4時4分だと教えた。ビルは清掃員に、始発まではかなり時間があるので近くに時間を潰せる場所はないかと訊ねた。すると、駅の構内にある24時間営業のカフェ“ターミナル”を紹介されたのでビルは早速カフェを目指した。
ビルがカフェに入ると店にはブロンドのウェイトレス、アニーが1人で店番をしているだけで他に客は居なかった。ビルが煙草を吸おうとすると他に客も居ないというのに、アニーからここは禁煙だと制止されてしまった。ビルはこの最悪な世界で生きるには喫煙が最高の薬だと嘯いた。アニーはビルの言う「最悪な世界」という表現を、おしりペンペンのように最悪なのか、はたまた悪い子をベッドに縛り付けるように最悪なのかと聞く。その突拍子もない質問に、ビルはアニーに以前どこかで会ったかと聞き返したが咳が止まらなくなり呼吸が苦しくなってしまった。アニーは心配してどの薬を飲むのか教えて欲しいとビルの座る席に駆け寄った。息も絶え絶えのビルが取り出したのはシガレットケースであった。呆れ返ったアニーは喫煙を許し、ビルは性懲りもなく身体のために吸わせて貰うよと煙草に火を点けたのだった。
映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』のあらすじ【承】
アニーはビルの体調が思わしくないことに対して異様に興味を示し、病気の症状や今後の不安について聞き出していた。ビルは最初こそナイーブな質問攻めに困惑していたが、次第に医者から原因不明の病で余命宣告を受けたことや適当な痛み止めと飴だけを渡され病院から帰って来たことを告白する。死にかけのビルは自身の死を悲観しながらも、人はいつか痛みを伴いながらゆっくり死に近づくのだと悟ったとアニーに語った。アニーはそれを聞いて嬉しそうに、死は人生において最高のプレゼントだと力説する。ビルは死ぬことに肯定的なアニーの態度に再びどこかで会っているかと問うが、2人は死をテーマに会話する内に打ち解けていった。
黒髪の女はある夜、とあるモーテルの一室で男をベッドに縛り付けていた。その男はナイジェル・イニングという殺し屋で、フランクリンからの仕事を請け負っていた男だった。黒髪の女はアヘンで男を昏睡させた後医療用のメスで殺害。再び教会を訪れた黒髪の女は、フランクリンとの賭けに勝ったことを告解室で報告した。
ヴィンスとアルフレッドの2人は新しい仕事の話をするため深夜にターミナルを訪れていた。注文の際ヴィンスはアニーを「ニセ金パツ」と呼び無礼な態度を示すが、相棒のアルフレッドはアニーを「シュガー」と呼び紳士的な態度で接した。コーヒーを注文し終えた2人は仕事の話を進める。事の発端はヴィンスが留守番電話のメッセージを再生した時だった。留守番電話には、終点の駅へ行って125番のロッカーを開けろという録音が残っていたそうだ。ヴィンスはメッセージ通り終点の駅へ行きロッカーを開けた。すると中には黒いブリーフケースが入っており、さらにメモ書きが入っていたと言う。ここでヴィンスはようやくブリーフケースの現物をアルフレッドに見せる。2人はこれがフランクリンのヤマだと確信し、失敗は許されないというプレッシャーを抱えながらメモ書きにあったストリップクラブへと向かった。先任がいた筈だが、フランクリンが自分たちに仕事を任せたということに対しての喜びも少なからず抱えていた。アニーはそんな2人の会話にカウンターからこっそり聞き耳を立てていたのだった。
ストリップクラブに着いたヴィンスとアルフレッドは受付にいたコネホという女性に案内されバニーというダンサーの元へ連れて行かれた。ダンスフロアが騒がしくなりいざバニーが登場すると、それはターミナルのウェイトレスであるアニーその人だった。彼女は稼ぐためにストリップダンサーとしても働いていたのだった。ヴィンスは情報を買うためにアニーへ札束を渡し、3人はうさぎの巣穴と名付けられている別室へと場所を移した。そこでヴィンスとアルフレッドはアニーから新たに黒いブリーフケースを貰う。別れ際、アニーはアルフレッドに次は1人で来るよう告げてキスをした。ここでアルフレッドは、アニーに完全に心を奪われてしまった。
場面は再びビルとアニーが会話するカフェへと切り替わる。話題はビルの病気の話からアニーの身の上話になっていた。彼女がまだ幼い頃、彼女の母親は火事によって自分の目の前で生きたまま焼けてしまったのだと言う。その経験からアニーは、死は無秩序になる良いきっかけなのだと考えるようになった。ようやく死ぬチャンスが巡って来たなら好き放題やってさっぱりと死んでしまえばいいのにと、アニーはビルを説得した。
ヴィンスはアニーから黒いブリーフケースを受け取った後、再び終着駅のロッカーを訪れていた。鍵のかかったロッカーをピッキングして開けると、そこにはまた黒いブリーフケースがあった。ヴィンスはそれを受け取ろうとしたが、深夜の清掃員が彼を止めに入る。清掃員は、深夜の駅の管理を任されている身として他人のロッカーを勝手に開けて中の物を取るような行為は見逃せないと言う。ヴィンスはそんな清掃員をナイフで脅すと、清掃員に現金を渡し見逃して貰ったのだった。ヴィンスが新たなブリーフケースを持ってカフェを訪れると、そこでは相棒のアルフレッドとアニーが仲睦まじく談笑していた。ヴィンスはアルフレッドに、いつかアニーに足元を掬われるぞと忠告する。
映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』のあらすじ【転】
ヴィンスとアルフレッドは新たにフランクリンからのメッセージを受け取っていた。内容は、フランクリンに指定されたアパートの部屋で殺しのタイミングを待つことと、実行前にどちらか1人とミーティングしたいというものだった。大勢は嫌いだから必ずどちらか一方とだけ話しをすると告げられ、ヴィンスが代表としてミーティングへ向かった。ミーティングのため指定されたホテルには赤いコートを羽織ったアニーが煙草を吸いながら待ち受けており、ヴィンスは驚いたが、アニーに無言で導かれるままその後を付いて行く。
一方のアルフレッドはカフェを訪れていた。カフェでは黒いドレスを纏ったアニーが煙草を吸いながら待っており、あなたを死なせたくないから話をよく聞いてと忠告する。すると駅の清掃員が足を引きずりながら、黒いブリーフケースを持って店に入って来た。ブリーフケースの中には盗聴器が入っており、その内容はヴィンスとフランクリンの会話だった。
フランクリンとのミーティングのため指定されたホテルを訪れていたヴィンスは、赤いコートを羽織ったアニーに導かれ管理人室のような部屋に通された。そこにはすでにアニーの姿はなかった。「押せ」と書かれたメモが置かれた電話のスイッチを押すと、フランクリンと通話が繋がった。フランクリンはヴィンスにターゲットの居場所を伝え終わると、もう一つ仕事の依頼をした。それは、ターゲットを殺し終わった後に相棒のアルフレッドも始末しろという依頼だった。報酬を倍にすると唆されたヴィンスはすんなり首を縦に振った。この一連の会話は、カフェにいるアルフレッドとアニーに筒抜けであった。
リアルタイムで聞こえてくるヴィンスの裏切りに動揺を隠せないアルフレッドは、怒りの矛先を清掃員に向けた。アニーは、清掃員は単なるメッセンジャーだから構うなと窘める。アルフレッドの剣幕に逃げ帰る清掃員だったが、彼は出入り口付近で不敵な笑みを浮かべてから去って行った。絶望したアルフレッドは、自分を死なせたくないと言うアニーと新たに手を組むことに決めた。
ビルとアニーの2人は死についての会話に華を咲かせていた。アニーはビルに自殺を勧めるが、ビルの方はカトリック教徒であるため自殺した後の魂がどこに行くかを心配していた。そして、ビルは今自分が死に直面しているのは過去に犯した罪への天罰だと告白したが、内容については語らなかった。どの道死ぬというのに煮え切らない態度のビルへ、アニーは死ぬことが怖いなら自分でその不安を終わらせてしまえばいい、度胸があればいつでもできることだと、しきりに自殺方法を提案する。会話の中で唯一ビルが興味を示したのは、高所や駅のホームからの飛び降り自殺だった。地球に飲み込まれるのは悪くないと語ったビルに、アニーは赤いコートを羽織ると、見せたい場所があると言って彼を「お気に入りの場所」へと案内する。
映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』の結末・ラスト(ネタバレ)
ビルがアニーに案内された場所は、今ではもう使われていない通気口だった。アニーはいたずらに笑いながらビルを突き落とそうとしたり、そこから飛び降りたりするよう声をかける。ところがいざとなるとビルは勇気が出せず、全く飛び降りようとしない。アニーは失望しその場を離れようとするが、人の死を軽んじるアニーの態度に腹を立てたビルは激昂する。感情を露わにするビルはアニーに、これまで君のような悪い子を沢山見て来たと言い放った瞬間全てを思い出した。かつてビルはカトリックの孤児院で国語教師として勤めており、その時アニーに乱暴を働いていたのだ。アニーは、ビルが幼かった自分にしたことを思い出すまでずっと待っていたのである。アニーはわざとらしくビルのことをブレイスウェイト先生と呼び、先生に自殺する度胸がないのは自分が死んだらどこに行くか分かっているからだと責める。アニーが自分への復讐を企んでいるのだと悟ったビルの表情は恐怖に引きつるが、アニーは問答無用で彼の首にナイフを突き立てた。アニーはビルが絶命する前に彼を通気口へ落とすと、暗い穴の中に落ちて行ったビルに向かって地獄で焼かれろと言い放った。
フランクリンに宛がわれたアパートの一室でターゲットを殺害するタイミングを待つ2人は、次の指示を今か今かと待っていた。アルフレッドは窓の外を覗き、ヴィンスはその背中に向かって銃の引き金を引いた。結果としては不発に終わったがアルフレッドは困惑し、弾は装填してあるのかと聞く。ヴィンスは、したと答えた。その様子をモニター室から監視していたある男がアパートに1本の電話を寄越す。これこそが仕事開始の合図である。ヴィンスが銃を構え窓の外に居るであろうターゲットを探すと、目に入ってきたのは飴を舐めながら電話ボックスで電話をかけているアニーの姿であった。戸惑うヴィンスの後頭部に銃を突き付けるアルフレッド。そこへアニーが合流する。ヴィンスはアニーに、何故自分が狙われたのか問い質す。理由は、先に裏切りを働いたのがヴィンスだったからだと言う。アニーは笑顔で自分が黒幕だと告白すると、それを見計らってアルフレッドがヴィンスを撃ち殺した。アニーとアルフレッドはこれからデートをしようと約束し、ヴィンスの死体があるアパートの一室へ駅の清掃員がやって来て掃除を始める。
スーツに着替え駅構内でアニーと待ち合わせたアルフレッドは、不穏な空気を察知する。アニーがアルフレッドへ銃口を向けたのだ。アルフレッドはアニーを相棒だと信じていたが、アニーの真の相棒は駅の清掃員だと言う。全て嘘だったと打ち明けられたアルフレッドは絶望の中であっけなくアニーに撃ち殺されてしまった。そこへアパートの清掃を終えた清掃員が合流し、2人はヴィンスとアルフレッドの死体を通気口に捨てに行った。
アニーとの仕事を終えて口笛を吹き、足を引きずりながら駅のバックヤードへと姿を消した清掃員は駅の中にあるモニタールームへと入る。部屋の鍵を閉め一息つくと、彼の姿勢は正されシリコンで施された特殊メイクも剥がされてゆく。この清掃員こそが、全ての指示を出していた黒幕フランクリンだったのだ。
仕事を終えたアニーはフランクリンへ完了報告の電話をかける。モニタールームの電話がけたたましく鳴り、それを受け取る男は清掃員の変装を解いたフランクリンだ。モニターの一面にアニーの姿が映し出される。ようやく2人は専属契約を交わしたのだった。そして、フランクリンは口笛を吹きながら黒いブリーフケースを携え、始発電車に乗ろうとホームへ向かう。しかし、彼がホームへ辿り着く前にアニーが待ち伏せをしていた。フランクリンは俄かに動揺し、これ以上の望みは何だと凄んだ。アニーが「人生には予期できないことが2つある」と言うと、背後からアニーの双子の片割れボニーが姿を現し、フランクリンは殴打され意識を失った。アニーと、双子のボニーの真の目的はフランクリンへの復讐だったのだ。
意識を取り戻したフランクリンは、自分のアジトであるモニタールームの椅子に縛り付けられていた。部屋には手術道具が並べられ、これから自分に訪れるであろう残酷な未来が容易に想像できた。フランクリンは双子たちから本名であるクリントンと呼ばれ、素性も全て調べ上げられているようだった。ここから種明かしが始まる。
昔、クロエ・メリーウェザーという女がいた。希望に満ち冒険を求めていた彼女はある夜、悪党クリントン・シャープと出会い恋に落ちてしまう。2人はすぐに別れクロエはクリントンの前から姿を消していたが、1年経って再び街に姿を現した。少女から大人へと成長したクロエは、昼はウェイトレスとして働き夜はストリップダンサーとして生活していた。それは誰にも打ち明けていない話だったが、かつて身体を重ねたクリントンとの間にできた双子の娘達を養うためだったのだ。クロエはクリントンの闇の顔を知っていたため子供達の存在を隠し通していた。ところがある夜、クロエはクリントンが殺人を実行する現場を目撃してしまい、クリントンもまた、現場から逃げ去るクロエの姿を見てしまった。仕事を見られたクリントンは証拠隠滅のためガソリンの容器とマッチを手にクロエのアパートを訪れ、口笛を吹きながら玄関に火を放った。クロエは双子の娘達を窓から逃がすことに成功したが、ついに自分は助からなかったのだ。その後双子は聖キャサリン養護施設へと入り、そこで耐え忍ぶことを学んだと言う。
アニーとボニーはフランクリンをパパと呼び、母を殺され幸せな生活が激変した復讐を果たす。2人はフランクリンの頭蓋へ生きたまま釘を打ち込み、ロボトミー手術の真似事をして彼を殺害したのだった。憎い父親を殺し終えた双子は、揃いの赤いコートを羽織り満足そうな笑顔で終点の駅を去った。
映画『アニー・イン・ザ・ターミナル』の感想・評価・レビュー
この映画はサイモン・ペッグのシリアスな演技を見ることができる貴重な作品の内の1つだろう。彼が出るからとコメディ要素を期待して鑑賞した人には多少なり退屈な展開だったかもしれない。また、あのマイク・マイヤーズもコメディ要素抜きで出演している。かなり珍しい配役である。あくまでサスペンス映画だと思って観ればストーリーは中々興味深い。
とは言え『ユージュアル・サスペクツ』を彷彿とさせるトリックや、ネタばらしで双子を使った仕掛けが明かされるなどの使い古された手法にはがっかりした。サイモン・ペッグもマイク・マイヤーズも最後までふざけない役どころだという点だけが新鮮だ。(MIHOシネマ編集部)
『スーサイド・スクワッド』で一躍有名になったマーゴット・ロビー演じる謎の美女。とにかく謎だらけで、少し見逃すと置いていかれてしまいます。ストーリーは過去と現在が入り交じりながら進むので、そこが理解できると内容がしっかり頭に入ってきます。暗闇に輝くネオンがとても綺麗で、ポップな色使いがすごく可愛いです。が、物語が進むにつれてなかなか残酷な展開に…。
建物やファッション、メイクなど細かいところにも拘っていて、とても見応えのある作品でした。(女性 30代)
ライティングが特徴的です。色鮮やかで、非現実的な世界観にどっぷり浸かってしまいました。ウエイトレス、ダンサー、ナース等の様々な衣装を身に纏うマーゴット・ロビーを拝めます。アニーは双子であること、実の父親が黒幕であること等、後半に明かされる真実に只々驚くばかりでした。モチーフとなる『不思議の国のアリス』もチェックしたいです。ラストの、父に対する復讐のみ痛々しくて目を瞑ってしまいました。エンドロールに流れる口笛が素敵です。(女性 30代)
マーゴット・ロビー=ハーレクインというイメージが剥がし切れなかった作品。夜の街でキラキラと輝くネオンと、マーゴット・ロビーの妖艶な美しさの組み合わせが非常に合っている。ダイナーで働くウェイトレスには裏の顔があるという話はワクワクしたのだが、中盤から一気に失速してしまった。ブレイスウェイトたちのキャラはそこまで重要に感じなかったので、掘り下げる時間はもったいなく感じた。もっと、アニーの狂気じみた性格を観ていたかった。(男性 20代)
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