映画『モーターラッド』の概要:バイクのツーリングへ向かった若者たちが、出会った美女を仲間に加え楽しい時間を過ごす。ところが、謎の殺人ライダー軍団が仲間の1人を殺害するのを目撃。執拗に追いかけ回される恐怖を描いたサスペンスアクション。
映画『モーターラッド』の作品情報
上映時間:92分
ジャンル:アクション、サスペンス
監督:ヴィセンテ・アモリン
キャスト:ギリェフメ・プラテス、カフラ・サーリ、エミリオ・ダンタス、パブロ・サナビオ etc
映画『モーターラッド』の登場人物(キャスト)
- ヒューゴ(ギリェフメ・プラテス)
- バイクの修理が得意。兄リカルドとツーリングへよく行く。度胸がある方ではなく、暴力にはあまり強くない。廃品置き場工場にてバイクの部品を盗もうとして、手の平に火傷を負う。
- ポーラ(カフラ・サーリ)
- 廃品置き場工場にいる謎の美女。ヒューゴを助けてくれる頼もしい存在。バイクに乗ることはできるが、修理はできない。
- ビア(ジュリアナ・ローマン)
- リカルドの仲間で金髪の美女。チームの中で紅一点であるためか、意見を聞かれることが多い。恋人とは常にくっついているが、転倒して怪我を負ってしまう。
- トマス(パブロ・サナビオ)
- リカルドの仲間で唯一、銃を隠し持っている。少々雑な性格で喧嘩っ早い。恐怖に耐え切れずにリカルドたちから離れ、単独で逃走するが、ライダーたちの餌食となる。
- リカルド(エミリオ・ダンタス)
- ヒューゴの兄。常に俺様な態度ではあるが、チームのリーダーシップを取っている。実は弟思いで最後までヒューゴを守ろうとする。
映画『モーターラッド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『モーターラッド』のあらすじ【起】
廃品置き場から部品を集めて売買している工場に忍び込んだヒューゴ。彼の目的はバイクの部品を盗み出すことだ。
工場内のバイクから部品を取ろうとしたが、バイクのエンジンはまるで今、走っていたかのように熱を帯びている。ヒューゴは手に火傷を負いながら部品を入手したが、見つかってしまい白髪の老人から銃を突き付けられ、慌てて逃げ出した。しかし、すぐに追い詰められてしまう。最早これまでかという時、謎の美女が現れ止めてくれる。ヒューゴは観念して部品を返却したが、美女は落ち着いた頃を見計らって彼が欲しかった部品を手渡し、奥の扉へと消えてしまうのだった。
バイクの修理が得意なヒューゴは帰宅後、兄のリカルドに事情を話したが、廃品置き場工場には普段、老人しかいないはずだと信じてはくれなかった。
その後、仲間と共にツーリングへ。総勢6名のチームは荒野を走り山道を通って行くが、以前は鉄門があって通れたはずの道になぜか塀が出来ているのを発見。ヒューゴが塀を調べると動かせることが判明したため、仲間達は協力して塀を崩し、道を先に進んだ。すると、その先にバイクが故障して動けなくなっている女性がいる。廃品置き場で助けてくれた女性だった。
女性ポーラはリカルドたちの目的地が緑の滝という場所であることを知ると、いい場所があると言って案内してくれる。仲間達はポーラと共に一頻り水場で楽しむ。だが、ヒューゴは気が乗らないと言って彼らが楽しむ様子を眺めているだけだった。
映画『モーターラッド』のあらすじ【承】
そろそろ帰路に就こうかという時、仲間の1人が見当たらない。リカルドはヒューゴに探して来いと言う。彼は水場の周辺を歩き回り仲間を探したが、そこで4人のライダー軍団に捕縛された仲間が、首を切り落とされる場面を目撃してしまう。慌てて逃げ出したものの、物音を立ててしまったヒューゴ。奴らに気付かれ追われる羽目になる。
ヒューゴの様子に仲間達もすぐさま逃げ出したが、紅一点のビアが途中で転倒。更にビアの彼氏までもが転倒してしまい、助けるために停まったヒューゴ。ところが、彼は追手が迫るとヒューゴのバイクを奪って逃走。ライダーたちはバイクを追って走り去る。続いて自力で走って追いかけたヒューゴだったが、ビアの彼氏は奴らによって水場へ飛び込み溺死してしまうのだった。
助けるためにヒューゴも飛び込んだが、無駄に終わりそこから更に走って逃げる。すると、運良くリカルドたちが通りかかり、拾ってくれる。彼らは山小屋を発見し怪我をしたビアを休ませる。ポーラ曰く、この近くに鉄塔が見えたらしい。無線か何か、助けを呼べるものがあるかもしれない。銃を持っていた仲間のトマスとリカルド、ポーラが向かうことになり、ビアとヒューゴが小屋に残ることになった。
映画『モーターラッド』のあらすじ【転】
やがて日が暮れて、辺りが暗闇に包まれる。ヒューゴは小屋の中からガス灯を発見し、火を点した。ビアは水を欲しがっている。小屋の近くに井戸があったため、見に行くことにした。小さな電灯を手に外へと向かったヒューゴ。
同じ頃、鉄塔へ辿り着いたリカルドたちだったが、室内にあった無線機は破壊されており使えなかった。
井戸の中を覗いたヒューゴが姿を消してしまったため、ビアは明かりを持って外へ。ところが、そこへライダー軍団がやって来てビアを恐怖に陥れる。その様子は鉄塔にいるリカルドたちにも見えていた。ビアはライダーに捕まってしまい、ガソリンをかけられ火炙りにされてしまう。リカルドは咄嗟に助けようと飛び出したが、ポーラに止められる。ライダーはリカルドたちに気付かず、走り去って行った。
ヒューゴは行方不明となり、ビアは殺されてしまった。銃を持ったトマスが恐怖に耐え切れなくなり、1人で逃げ出して行く。リカルドは全てポーラのせいだと責め、弟が無事じゃなかったらただじゃ済まないと怒る。だがポーラは、なぜか確信を持ってヒューゴは無事だと言うのであった。
夜が明け、見知らぬ場所で目覚めたヒューゴ。手の平の火傷の痕が何かの文様のような印になっていた。彼は方角を確かめ、水場方面へ向かうとビアの彼氏と共に水底へ沈んだバイクを引き上げる。そこへ、リカルドとポーラがやって来て無事を確かめ合った。バイクの修理をしてエンジンは無事にかかったが、そろそろ給油が必要だ。ヒューゴが小屋にガソリンがあったと言うため、3人はバイクを押して小屋へ戻ることにする。
映画『モーターラッド』の結末・ラスト(ネタバレ)
だが、その途中でトマスのカメラから信号が送られているのを、リカルドのスマホがキャッチ。信号を追って行くと鉄塔の上部に血塗れとなったトマスの遺体が吊るされているのであった。
小屋へと戻った3人だったが、残っているガソリンは1台分。リカルドのバイクへと入れることにしたが、ライダー軍団が迫る。ヒューゴとポーラは小屋にあった荒地使用のバギーに乗って逃走。その際、ライダーの1人を倒した。
リカルドも2人の後を追って逃げたが、道に詳しくないヒューゴはカートごと川へ突っ込んでしまう。兄は気絶したポーラを置き去りにし、弟だけを助けて逃走。ところが、そこへライダーの1人が襲い掛かる。兄弟は協力して襲撃者を倒したが、リカルドが腹を刺されて死んでしまう。
ヒューゴはポーラと共に移動を続けたが、転倒した際、バイクが故障しエンジンがかからなくなる。しばらくの間、2人は距離を置いて思考に耽りヒューゴは逃げないことを決心。奴らを迎え討つことにするのだった。バイクに火をかけると、奴らが現れる。4人いたライダーは2人になっていたが、ヒューゴとポーラは協力して1人を倒す。奴らが乗っていたバイクを奪い、残った1人に視線を向けたヒューゴはその場から逃げるのであった。
ようやく、廃品置き場の工場へ到達。ところが、工場にいた老人がすでに殺されている。先回りされていたのだ。ポーラはショットガンで対抗したが、追い詰められてしまう。背後に迫ったヒューゴが最後の1人の首を切りとし助かった。だが、奴の手の平にヒューゴと同じ文様があるのを見つけてしまう。
ポーラは生き残ったヒューゴを工場奥の扉の中へ案内。その先は暗闇で何も見えなかったが、一緒に来てという彼女の囁き声が聞こえる。ヒューゴは彼女の後を追って扉の中へと姿を消すのであった。
映画『モーターラッド』の感想・評価・レビュー
序盤から中盤は白黒映画のような色彩での演出がされており、セリフもほとんどない。ただ、主人公が手に負った火傷を気にするシーンがぽっと差し込まれる程度。ツーリング先の塀を越えた段階ですでに怪しい感じはあるのだが、謎の美女が再び登場したことで、ストーリー展開としては怪しさが倍増。作中ではバイク音が迫るだけで、恐怖を煽る演出がされている。(MIHOシネマ編集部)
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