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映画『ファースト・コンタクト』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ファースト・コンタクト』の概要:衛星軌道上に突如として謎の現象“ヴォイド”が現れた。国際的宇宙関連組織スペースエージェンシーは早々に調査を開始し、ヴォイドの中に生命体がいるという信号を得る。彼らは人口ボディーに脳を移植したアンドロイドを利用し、ファーストコンタクトへと臨む。

映画『ファースト・コンタクト』の作品情報

ファースト・コンタクト

製作年:2017年
上映時間:92分
ジャンル:SF
監督:ハズラフ・“ハズ”・ドゥルール
キャスト:ジェーン・ペリー、ノーリーン・カミスキー、トム・クリスチャン、デヴィッド・ベイリー etc

映画『ファースト・コンタクト』の登場人物(キャスト)

ジリアン・ラルー(ジェーン・ペリー)
国際的宇宙関連組織スペースエージェンシーの所長。決断力があり、全ての責任を負うという覚悟を持った女性。ヴォイドとのファーストコンタクトを目指し、ジェシカにヒューマン2.0の話を持ち掛ける。
アレックス・グラント(ナイジェル・バーバー)
探査ミッションのチーフ。ヴォイドとのファーストコンタクトを想定し、記録ドライブを作成する。これが功を奏し地球を救う結果に繋がる。常に最悪の想定を考えている。
ジェシカ・ジョンソン / ジェシカ2.0(ノーリーン・カミスキー)
宇宙論学者。電磁波や宇宙嵐などを専門に研究している。ヒューマン2.0になる決断を下し、ファーストコンタクトを無事に成功させる。勇敢な人物。
クレシュ・パテル(エズラ・カーン)
移植専門医。ヒューマン2.0の開発に携わっている。脳移植に関して、かなりの腕前を持っており、神経を繋ぎ合わせる緻密な作業を成功させるという実績を持つ。
ジム・マルセル(ウェス・ナイキ)
宇宙飛行士として国際宇宙ステーションにて、船外活動を行っていたが、ヴォイドに取り込まれ行方不明となる。実は人間とのコンタクトを取るために利用されていた。

映画『ファースト・コンタクト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ファースト・コンタクト』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ファースト・コンタクト』のあらすじ【起】

国際的宇宙関連組織スペースエージェンシーの所長、ジリアン・ラルーはその日、広報用の取材のため、ロンドンの自宅にて娘と共にカメラへと笑顔を向けていた。そんな時、ジリアンへと異常事態が発生したとの連絡が入る。国際宇宙ステーション付近に謎の現象が発生し、船外活動を行っていた宇宙飛行士のジム・マルセルが強い光に包まれ行方不明になったと言うのだ。

スペースエージェンシーの管制センター。ステーションで発生した電力障害は原因不明で、太陽嵐でも電気嵐でもない。原因を突き止めるべくチームを結成して分析を行うことになった。
チームには探査ミッションのチーフ、アレックス・グラント、宇宙論学者のジェシカ・ジョンソンが参加。ジリアンは異常体を“ヴォイド”と呼ぶことにし分析を急がせる。ヴォイドからはショートバーストの電波放射も観測されており、その周波数は1420メガヘルツ。宇宙物理学大学教授によると、その周波数はヴォイドの中に生命体がいることを示唆していると言う。

そこで、ジリアンは軌道上にいる無人探査機をヴォイドへ送るよう指示。ところが、ヴォイドの中へ侵入した無人探査機の信号が途絶えてしまう。幸い、僅かながら録画映像が入手できたため、ヴォイドにワームホールがあることが分かった。この件に関して様々な議論が交わされたが、映像の分析を進めた結果、ワームホールの先に惑星らしきものがあると判明した。

報告を受けたジリアンは、ヴォイドのワームホールへ飛行士を送りたいと言い出す。会議の結果、資金調達を急ぎ飛行士を送ることに決まった。ところが、データを収集しつつ様々な開発が進められる中、ヴォイドから幾つかの黒い球体が地球へと向けて放出される。

球体が出現した時期と同じく、ヴォイドから不可視波が発生していることが判明。分析するとダークマターや速度場と似た嵐だということが分かる。これらがもし一斉に地球を襲えば、巨大な宇宙嵐に巻き込まれ滅亡する羽目になりかねない。

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映画『ファースト・コンタクト』のあらすじ【承】

各国は球体を地球規模の脅威と認識し、警戒を強めている。スペースエージェンシーへも国防機関から連絡が入ったが、飛行士の派遣が困難だと答えると、ヒューマン2.0プログラムの存在を知らされた。それは、人工のボディーに人間の脳を移植するというものだった。

スペースエージェンシーではヒューマン2.0プログラムの候補者を選考。移植を行えば、二度と普通の人間としての生活は送れなくなるため、候補者には人間をやめる覚悟が必要だった。多くの面接とテストを行った結果、アレックスは両下肢が不自由な青年を選出。
一方、宇宙船の改良についてもヒューマン2.0に合わせた開発が行われた。2.0には生命維持装置も必要なく船と直接接続できるため、情報の入手にも誤差がほとんどない。

アレックスはファーストコンタクトに向けて、人類の情報を渡せる記憶ドライブを作成。
そうして、いよいよ青年の脳移植が開始される。移植手術を手掛けるのは、専門医のクレス・パテル。彼の手によって脳移植及びボディーとの脊髄接合手術が行われる予定だった。

その間、軍部は球体の調査へと臨んでいたが、球体は何の反応も示さない。今や地球の上空には数百もの球体が出現しており、日々増え続けていた。分析によると球体の配置パターンは何かに備えるかのように、互いに連携している。

移植から72時間後、被験者の青年がボディーとの融合に失敗し、拒絶反応を起こして亡くなった。このことから、医師チームは被験者がボディーに適合するよう、改良を加え親和性を高め拒絶反応が起こらないような措置を取る。とにかく時間との戦いであるため、親和性が高い人物をスタッフの中から選ぶことになったのだが、適合したのは全スタッフの中でも3人だけだった。

その中の1人がヴォイドを良く知るジェシカであったため、ジリアンは彼女へと打診。ジェシカは悩んだ結果、ジリアンに家族のことを頼み脳移植へと挑むことになった。彼女は手術前に家族や友人へと密かに別れを告げる。

映画『ファースト・コンタクト』のあらすじ【転】

融合プロセスから8日が経過。ジェシカの移植は無事に完了し、ボディーとも融合が成功した。ジリアンもアレックスも彼女が開眼し、呼吸を開始する様子を目にする。しかし、音声合成装置に不具合が発生したため、ジェシカ2.0には別の発声器が取り付けられた。これで言葉を交わすことができる。彼女はボディーの動きに慣れるためのリハビリを行う。

宇宙船にはジェシカ2.0の他にソルジャー2.0も搭乗。2人を乗せたシャトルの打ち上げも無事に完了し、いよいよヴォイドへと侵入する。しかし、中へ入ると無数の光と強い圧力により音声が不明瞭となる。そうして、シャトルの信号が途絶えた。ワームホールの向こう側へと抜けたと思われるが、スタッフ一同必ず戻ると信じて通信を待った。

打ち上げから5日後、ヴォイドに行った船が地球へ降下。ところが、中に乗っていたのはジェシカ2.0のみで兵士型はいなかった。このことからアレックスは船が戻って来たのは警告なのではないかと危惧しており、ジリアンは早急に確認作業を行うよう指示を出した。

現在、ジェシカ2.0は意識を失っており、クレス医師の見解からしてもいつ目覚めるか分からない。だが、彼女の脳をトランスコーダーに接続すると、数年分の記憶が保存されていることが判明。その記憶を映像へと変換したが、断片的なものしか抽出できずに終わる。それだけでも充分な情報であり、以降はジェシカ2.0の状態を見ながら解析することにした。

巷では球体の動きが活発化し、警戒態勢は最高レベルへと引き上げられている。
それからしばらく後、唐突にジェシカ2.0が意識を取り戻した。脳に異常はなくすぐさま、記憶の抽出が行われる。

質疑応答にてソルジャー2.0がヴォイドの中で船外へ排斥されたことが分かる。その時、彼にはまだ意識があり怯えたように腕を見ていたと言う。それから、腕が爆発し白い光に包まれた。その後、船はヴォイドを出て惑星へと近づく。

映画『ファースト・コンタクト』の結末・ラスト(ネタバレ)

次に気が付いた時には、惑星の地表にいた。着陸の経緯は不明で、ジェシカ2.0は何かに導かれるように地表を移動。土や岩、花に川などが視界に入り、彼女は様々なものに手を触れた。そして、地球外生命体とファーストコンタクトを取る。相手はまるで煙のような存在で流動的な姿をしていた。

閃光が走ると、真っ白な空間へと移動する。再び煙のような存在が彼女の前へ来て、中からなんと行方不明になっていたジム・マルセルが姿を現した。彼とは会話はしなかったが、テレパシーのようなもので「心配ない、時が来た」と繰り返す。それから脳内に直接、映像が送られてきた。

ジェシカ2.0の記憶を見る限り、ジムは健在であり地球外生命体は好意的に思える。だが、アレックスは警戒を強め山積みとなった問題の解決に頭を抱えた。
それからすぐ、大量のデブリが外部軌道衛星を破壊し地球へと次々に落下。国際宇宙ステーションも危機に晒され、破壊されてしまった。

同時に上空に浮かぶ球体が活動を始め、地球を守るべく包囲網を張る。球体は落下するデブリを防ぐために厚い層を作った。ジリアン達人類は、球体の存在理由を誤解していたことに気付く。攻撃されるとばかり思っていた球体が、まさか地球を守るために来たのだとは思わなかったのだ。

その後もジェシカ2.0の記憶の解放と解読が進められる。このことにより、地球外生命体の目的が徐々に明らかになった。彼らは記憶ドライブから人類の情報を得て、救済に値すると判断したようだ。それは宇宙の安定を保つためでもあり、彼らは仕事を終えて去った。
後日、アリゾナの砂漠にてジムがショック状態で発見される。本人にも記憶がなく、通常の生活へ戻るには少し時間を要すると思われた。

ヴォイド消失後、地球の上空で奇妙且つ興味深い事象が始まった。ガスやちり、氷の雲が渦を巻き幾つもの惑星状のものが誕生したのである。同時に地球の軌道上にも新たな惑星が生まれる。調査の結果、兄弟星は人類に理想的な惑星とのデータが出る。地球をコピーしたかのような惑星は、後にアース2と呼ばれた。

このことにより、国連にて移住計画が打ち立てられ、アース2の開発計画が立案される。
1年後、初めての有人宇宙船がアース2へ向けて打ち上げられた。乗り込んだのは全員がヒューマン2.0。彼らは将来に備え準備を進める。やがて生身の人間を送り、移住するためだった。

映画『ファースト・コンタクト』の感想・評価・レビュー

ストーリーがモキュメンタリー形式で進む。まるで本物のドキュメンタリードラマを見ているかのような気になる。そして、突如現れたヴォイドに対し、人間は酷く警戒しいつ攻撃されるか恐れ慄く。そういった面から見ても、人類はとても臆病で異常なまでに未知の存在を恐れていることが分かる。

ここまでは予想できる内容だった。だが、終盤になり180度、展開が変わる。まさか、ヴォイドが人類を救うとは想定しておらず、この結果にはとても驚いた。更にアース2が新たにできるというプレゼント付き。そこまではやりすぎじゃないかと思ったが、世界には不思議なことが多くある。実際にないとは言い切れない。未来に希望を抱ける作品。(MIHOシネマ編集部)

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