この記事では、映画『ポーラー 狙われた暗殺者』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ポーラー 狙われた暗殺者』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』の作品情報
上映時間:118分
ジャンル:アクション、フィルムノワール
監督:ヨナス・アカーランド
キャスト:マッツ・ミケルセン、ヴァネッサ・ハジェンズ、キャサリン・ウィニック、マット・ルーカス etc
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』の登場人物(キャスト)
- ダンカン・ヴィズラ(マッツ・ミケルセン)
- 定年を迎え、殺し屋を引退することになった男。多額の年金を会社から支払われる予定になっており、そのために会社から命を狙われることに。
- カミール(ヴァネッサ・ハジェンズ)
- かつてダンカンに家族を殺された女。なぜ自分だけが生き残ってしまったのかと思い悩んで生きている。
- ミスター・ブルート(マット・ルーカス)
- ダンカンの雇い主。会社の経営が危ないため、年金を支払わないことで立て直しをしようとしている。
- ヴィヴィアン(キャサリン・ウィニック)
- ブルートの部下。ダンカンの命を狙う任務を負っているが、実際は大人しく年金を払ったほうがいいのではないかとも考えている。
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』のあらすじ【起】
チリのどこか。美女シンディはプールで男性を誘惑し、仲間のファクンドが銃でそれを狙う。ヒルデとアレクセイも追撃し、男性は死亡。カールはヘリで彼らを迎えに来た。
ワシントン州、シアトル。ダンカンは診察を受けていた。医師から銃弾を取り除いた方がいいとの診断をもらう。全身を調べられ、最後に直腸まで調べられた。彼はブラック・カイザーと呼ばれる殺し屋で、引退を目の前に控えている。この時期が最も大変なのだ。
ヴィヴィアンと会う約束をするダンカン。チリの豪邸で殺された男と同じように、一月で4人が殺されていた。ダンカンの現役期間はあと二週間に迫っているが、経験が豊富な者としてまだ任務に必要とされているのだった。
ダンカンは犬を売っている女性と会話した。買わないと断ったものの、結局買ってしまう。ラスティと名付けたが、その夜悪夢を見た。過去殺した人間の夢にうなされ、気付くと銃を撃っていた。ラスティは死んでしまい、墓を作って埋める。
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』のあらすじ【承】
ダンカンは次に金魚を飼うことにした。彼に向けてメッセージが来る。返答をしないでいると、やがてそれは15件にもなった。
ダンカンがブラック・カイザーとして雇われていたのはミスター・ブルートの会社だ。50になると引退するのがこの会社の特徴であり、そしてエージェントが事故死した場合は会社が利益を得るようになっている。なぜなら大体の殺し屋には、本来金を受け取るはずの身内がいないからだ。彼は経営の傾いた自分の会社に利益をもたらすよう、引退間近のエージェントを狙って始末しようとしていた。
ベラルーシ、ミンスク。ダンカンは、飛行機の中で再び悪夢にうなされながらたどり着いた。自分を狙って現れた男に遭遇して情報を聞き出すと、殺して顔の写真を撮る。ダンカンは仕事が終わったことをヴィヴィアンに報告すると、「誰かにはめられている。関わっていないだろうな?」と念を押した。ヴィヴィアンはブルートに、残りの金を大人しく払うよう忠告した。
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』のあらすじ【転】
近所の店の店員に、変わったことはないか?と話しかけられたダンカンはないと答える。近くにいた女がドアの音に驚いて、商品を倒した。
カフェで先程の女・カミールに話しかけられる。彼女は客の立てた音に驚いて今度はコーヒーをこぼした。ダンカンが自分は葬儀屋だったと話すと、頼まれて子供たちに教育をすることになった。人の殺し方を教え、各国の文化として殺した人間たちの様子を話す。その後、死体の写真を子供たちに見せた。
シンディたち殺し屋チームはダンカンを追っていたが、ダンカンが所持していると思われる部屋はどこも別の人間が住んでいた。彼らから情報を聞き出そうとするものの、ダンカンの居場所を知る人間はいない。苛立つ彼らは、住人たちをどんどん殺していった。
ダンカンは、カミーユに銃の撃ち方を教えていた。彼女はかつて虐待されており、自分の人生に何をしたのかをわからせたいのだと言う。人を殺すのって難しい?と聞かれたダンカンは、どうだかなと口を濁した。
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』の結末・ラスト(ネタバレ)
車が故障してしまったと言い、シンディがダンカンの車に乗ってきた。シンディはダンカンの家までついて来て、二人はベッドに入る。チームは狙撃を試みるが失敗し、シンディはダンカンに殺された。
ダンカンは、長年の仲間・ポーターにも裏切りを受けて拘束される。3日間拷問を受け続け、4日目に暴れて逃走。追いかけてくる人々を殺しながら進み、自分の命とカミールを交換したいと提案した。ブルートは了承したが、用が済んだら二人共殺すと笑う。
電話を逆探知され、居場所がばれたダンカンは大勢に囲まれる。しかしそれは彼の罠だった。設置した武器で全員を撃ち抜いたダンカンは、ブルートの元へ向かって彼の首を飛ばした。
カミールを助けたダンカン。彼女は、かつて彼が任務で殺した人間の生き残りだった。なぜ殺さなかったの?と泣きながら銃を向ける彼女に、自らも涙を流しながら引き金を引くよう言うダンカン。
カミーラはダンカンを殺さなかった。二人は、カミールの父を殺すように指示した人間を探すことにしたのだった。
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
マッツ・ミケルセンのイメージビデオ。ストーリーは単純で、ただの年金殺人以外の何物でもないのだが、彼を映えさせるための絵になるカットがひたすら続いて見るものを飽きさせない。哀愁の漂う初老の男が好きな人にはたまらない一作になっていることだろう。
ただ、彼を追ってくる殺し屋チームもなかなかの個性的な面々になっており、こちらを見ているのも負けずに楽しい。硬派に見せかけたエンタメ映画である。(MIHOシネマ編集部)
予想以上にバイオレンスとスタイリッシュな演出が際立った作品でした。マッツ・ミケルセン演じるダンカンの無口で冷酷なプロの暗殺者ぶりが圧倒的で、特に終盤の復讐パートは圧巻。少女キャミールとの関係に少しだけ温もりがあって、救われる感じも良かったです。ラストで彼女が実は殺された少女の妹だったという真相は少し強引ですが、納得できる構成でした。(20代 男性)
キャラクターのビジュアルや世界観がコミック風で、全体的にスタイリッシュなアクション映画でした。マッツのダンディで寡黙な暗殺者は文句なしにカッコいい!キャミールとの心の交流が思ったより繊細で、単なる殺し屋映画じゃないところが良かった。後半の拷問シーンはちょっとエグかったけど、最後はきっちり仕返ししてくれてスカッとしました。(30代 女性)
正直、序盤はややチープなB級アクションかと思って観ていたけど、後半から一気に熱量が上がって面白くなりました。とくにダンカンが覚醒してからの怒涛の殺戮ラッシュは爽快そのもの。主人公がただのヒーローじゃなく、過去に自分の手で家族を壊したという背景も深みがあって良かった。キャミールとの対話がもっとあれば感情移入もしやすかったかな。(40代 男性)
登場人物たちのキャラが濃すぎて、逆にリアリティが削がれてしまった印象です。特に若手暗殺チームの描き方はやりすぎで、ギャグのように感じてしまいました。ただ、マッツ・ミケルセンのクールさと後半の復讐劇は、まさに”冷酷な職人”という感じで見応えあり。キャミールの存在が彼の人間性を引き出していてバランスは良かったです。(50代 女性)
映像が全体的にダークで、色調や構図から寒々しい空気が伝わってくるような雰囲気映画でした。ストーリー自体はシンプルだけど、マッツの演技がそれを格上げしている感じ。後半の地下での拷問→反撃シーンの流れは緊張感MAXで、痛快でもありました。少女が復讐の対象だったというオチもきれいに収まっていたと思います。(30代 男性)
マッツ・ミケルセンのファンとしてはたまらない一本。セリフは少ないけど、視線や立ち居振る舞いだけで全てを語れる彼の演技力には脱帽です。アクションも派手で、特にラストのガンファイトはスローモーションと音楽の使い方が最高にスタイリッシュ。ややグロテスクな描写が多いので、苦手な人にはキツいかもですが、私は楽しめました。(20代 女性)
退職目前の暗殺者が会社に命を狙われるという設定が、現代社会のブラックな面を皮肉っているようで、個人的にはその視点が興味深かったです。ビジュアル重視な部分は否めませんが、マッツのダンカンにはしっかりとしたバックボーンがあって、ただの殺し屋映画に終わっていないのが良い。少女との疑似家族的な関係も心に残ります。(40代 女性)
全体的にスタイリッシュでグロいアクション映画としては合格点。ただ、序盤の若手チームの描写が少し安っぽく、そこが作品全体のトーンと合ってない気も。マッツ・ミケルセンの魅力で持っている感はあるけど、彼の孤独感や過去のトラウマがよく描かれていて、ラストの”家族”というテーマが静かに響く良い作品だったと思います。(60代 男性)
原作がグラフィックノベルということもあって、色使いや衣装、演出がどこかアメコミ風で、そういった世界観に引き込まれました。ストーリー自体は王道の“復讐譚”だけど、キャミールとの関係性が単なる相棒でなく、彼女が自分の過去と向き合うきっかけになるところがとても良かった。マッツの存在感に頼りきりな面もあったけど、大満足です。(30代 女性)
映画『ポーラー 狙われた暗殺者』を見た人におすすめの映画5選
ジョン・ウィック(John Wick, 2014)
この映画を一言で表すと?
伝説の殺し屋が愛犬の仇を討つ、怒涛の復讐アクション。
どんな話?
愛する妻を亡くした元殺し屋ジョン・ウィックは、唯一残された愛犬を無惨に奪われたことで、封印していた殺し屋の顔を取り戻す。裏社会を震え上がらせる孤高の復讐劇が始まる。緻密なガンアクションとスタイリッシュな世界観が観客を魅了する一作。
ここがおすすめ!
「ポーラー」と同様、引退を決意した暗殺者が復讐に駆られる物語。華麗なガン・フーアクションは圧巻で、キアヌ・リーブスの魅力全開。重厚で美しい映像美と独自の暗黒社会のルールが織りなす世界観は、中毒性があり何度でも観返したくなる傑作です。
アトミック・ブロンド(Atomic Blonde, 2017)
この映画を一言で表すと?
冷戦時代のベルリンで繰り広げられる、最強スパイのスタイリッシュアクション。
どんな話?
1989年、冷戦末期のベルリン。諜報員が暗殺されたことを受けて、MI6のスパイ、ロレーンが任務に就く。裏切りや陰謀が渦巻く街で、彼女は生き残りをかけて戦う。近接戦闘の迫力とスパイ映画ならではの駆け引きが魅力的。
ここがおすすめ!
「ポーラー」と同じくスタイリッシュでダークな映像美が際立つ作品。シャーリーズ・セロン演じる女スパイの肉弾戦は迫力満点で、女性ならではの強さと冷酷さに痺れます。80年代の音楽と映像センスも秀逸で、スリルと美しさを同時に楽しめる作品です。
レオン(Léon, 1994)
この映画を一言で表すと?
孤独な殺し屋と少女の心の交流を描く感動のバイオレンスドラマ。
どんな話?
無口な殺し屋レオンは、家族を殺された少女マチルダと出会い、彼女を守ることになる。冷徹な暗殺者と少女の不思議な関係は、やがて強い絆となっていく。しかし彼らに迫るのは、悪徳警官との命をかけた対決だった。
ここがおすすめ!
「ポーラー」で描かれた暗殺者と少女の交流に心を打たれた人には必見。殺伐とした世界の中で芽生える優しさと愛情が胸を打ちます。ジャン・レノとナタリー・ポートマンの名演は必見で、アクションと人間ドラマの両方を堪能できる不朽の名作です。
レッド(RED, 2010)
この映画を一言で表すと?
引退した元CIAの凄腕たちが、再び最前線に立つ痛快アクション。
どんな話?
元CIA工作員フランクは静かな余生を送っていたが、突然命を狙われる。仲間たちを再結集し、自分たちを陥れた巨大な陰謀に立ち向かう。熟練の暗殺スキルとチームワークが光る、ユーモアとアクション満載の物語。
ここがおすすめ!
「ポーラー」と同じ“引退した暗殺者が再び戦場に戻る”設定が共通点。ブルース・ウィリスやヘレン・ミレンなど豪華キャストの掛け合いが痛快で、ベテランならではの余裕と凄みが堪能できます。シリアスになりすぎないバランスも魅力的です。
キラー・エリート(Killer Elite, 2011)
この映画を一言で表すと?
プロの殺し屋たちが死闘を繰り広げる、硬派なアクションサスペンス。
どんな話?
退役を決意した暗殺者ダニーは、恩師を人質に取られ、再び任務へと引きずり戻される。敵は世界屈指の特殊部隊SAS。国家規模の陰謀と命を懸けた戦いの中で、彼は生き残りをかけた決断を迫られる。
ここがおすすめ!
「ポーラー」と同じく、退役を望む暗殺者の葛藤と激しい戦闘を描く作品。ジェイソン・ステイサム、クライヴ・オーウェン、ロバート・デ・ニーロと豪華キャストが共演し、リアルで重厚なアクションが堪能できます。派手さより緊張感を重視した作風が光ります。
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