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映画『グランド・マスター』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『グランド・マスター』の概要:北の八卦掌・宗師であるゴン・パオセンが引退を表明した。その時、流派を統一する任を任せるため、南の代表と戦うことを宣言した。イップ・マンは南の代表に選ばれ、ゴン・パオセンと勝負することになる。

映画『グランド・マスター』の作品情報

グランド・マスター

製作年:2013年
上映時間:123分
ジャンル:アクション
監督:ウォン・カーウァイ
キャスト:トニー・レオン、チャン・ツィイー、チャン・チェン、マックス・チャン etc

映画『グランド・マスター』の登場人物(キャスト)

葉問(トニー・レオン)
読み方、イップ・マン。優れた武術家。父が香港との商売に成功したため、裕福な暮らしを送ってきた。
宮若梅(チャン・ツィイー)
読み方、ゴン・ルオメイ。イップ・マンに密かに思いを寄せていた。八卦掌の奥義「六十四手」の唯一の継承者。
馬三(マックス・チャン)
読み方、マーサン。北の八卦拳・宗師であるゴン・パオセンの後継者。拳法・形意拳の使い手。
宮宝森(ワン・チンシアン)
読み方、ゴン・パオセン。ゴン・ルオメイの父。北の八卦掌・宗師。様々な業績を成し遂げ、カンフー界で一目置かれている。

映画『グランド・マスター』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『グランド・マスター』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『グランド・マスター』のあらすじ【起】

イップ・マンは広東の佛山で生まれた。父は香港との商売に成功し、広大な土地を所有していた。イップ・マンは生活に苦労することなく成長した。唯一の趣味は修業をすることだった。結婚した妻は口数が少なかったが、イップ・マンを支える良き妻であった。子宝にも恵まれ、幸せな日々を送っていた。

男達は妓楼に集うのが当たり前だった。広東で最も有名な妓楼は、佛山の共和楼だった。内装が金ピカなので、「金楼」と呼ばれていた。そこで働く者達の中には、武術家がいた。「金楼」は歓楽の場であり、武術家の舞台でもあった。

ゴン・パオセンは様々な業績を成し遂げ、北の八卦掌・宗師として活躍していた。しかし、年を取ったことから、引退を表明していた。自分の跡を継ぐ者として、マーサンを指名した。ゴン・パオセンには一つだけ心残りがあった。それは、南の拳法を北に伝えることができず、流派を統一することができなかったことだった。時間が残されていなかったゴン・パオセンは、南での引退試合で自分に勝った者にその任を託すと宣言した。南の代表として皆から選出されたのは、イップ・マンだった。

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映画『グランド・マスター』のあらすじ【承】

1936年6月1日、日本の侵略に抵抗し、広東・広西両軍が湖南に進軍した。中央軍とは一触即発の状態になり、佛山には厳戒令がしかれた。一方、ゴン・パオセンがイップ・マンと戦うことを、北の仲間達は反対していた。娘のゴン・ルオメイも止めるが、ゴン・パオセンは聞き入れようとはしなかった。

ゴン・パオセンは武術ではなく、思想でイップ・マンと戦った。勝利したのは、イップ・マンだった。ゴン・パオセンは流派を統一する任をイップ・マンに託した。皆が晴れ晴れとした表情をする中、ゴン・ルオメイは父の負けに心を痛める。

ゴン・ルオメイは父の負けを取り返すため、果たし状をイップ・マンに送った。イップ・マンは勝負を受け入れ、ゴン・ルオメイに会った。二人は「金楼」で戦うことになった。勝負の前、イップ・マンはもし店を壊せば、ゴン・ルオメイに勝ちを譲ることを伝えた。激しい戦いの末、イップ・マンは床を踏みしめて壊してしまう。その結果、ゴン・ルオメイの勝利に終わった。戦いを通じて二人は心を通わせ、文通をする仲になった。

映画『グランド・マスター』のあらすじ【転】

1938年10月、佛山が陥落し、イップ邸は日本軍に接収された。この頃から、イップ・マンは悲惨な日々を送ることになる。生活は苦しく、妻子と共にボロボロの家で暮らすことになった。そんな時、日本軍の元で働くことを打診されるが、きっぱりと断った。イップ・マンは40代にして、初めて生活の厳しさを体感していた。日中戦争によって、収入も友達も失った。そして、飢えによって次女を失ってしまう。

1939年、ゴン・ルオメイは西北大学医学部に入学した。1940年、マーサンは日本に投降し、奉天協和会会長に就任した。ゴン・パオセンは野心家のマーサンを破門にするが、殺されてしまう。ゴン・パオセンは「復讐するな」という遺言を残していた。しかし、ゴン・ルオメイは縁談を取りやめ、復讐することを心に決める。

1950年、戦後。イップ・マンは香港に出て、拳法の指導者として働き始めた。同じ年の大晦日。イップ・マンは香港にあるゴン・ルオメイの医院を訪れた。久しぶりにゴン・ルオメイに拳法の六十四手が見たいと頼むが、断られてしまう。

映画『グランド・マスター』の結末・ラスト(ネタバレ)

1940年大晦日、中国東北・奉天北駅。昔とは違い、人を殺して逮捕されれば待っているのは死刑だった。だが、ゴン・ルオメイはマーサンへの復讐をやめようとはしなかった。ゴン・ルオメイは死闘を繰り広げ、マーサンを倒した。しかし、ゴン・ルオメイ自身も酷い怪我を負ってしまう。

1952年の冬、ゴン・ルオメイは医院を閉じた。閉じた理由について、病気とも、アヘンのせいとも、稽古に専念するためとも言われていた。イップ・マンはゴン・ルオメイに呼ばれ、茶館(日本での茶店)で会った。ゴン・ルオメイは酷く疲れており、故郷に帰ることを望んでいた。ゴン・ルオメイはイップ・マンに惹かれていたことを打ち明けた。しかし、イップ・マンからの返事は求めていなかった。

1953年、ゴン・ルオメイは香港で病死した。一生結婚せず、子供も産まず、技も伝えなかった。同じ年、香港は身分証制度を施行した。大陸との往来が不可能になった。1960年、イップ・マンの妻が病死した。イップ・マンは二度と佛山に戻らなかった。

イップ・マンが7歳で入門したとき、師匠のチェン・ホアシュンから同門の証である帯を贈られた。そして、立派な武術家になると帯に誓うよう言葉を贈られた。イップ・マンの激動の日々を支えたのは、この帯への誓いだった。イップ・マンは子供を始め、様々な人に武術を教えた。

映画『グランド・マスター』の感想・評価・レビュー

武術家達の姿を描いているだけあり、戦いのシーンは綺麗さも感じるほど素晴らしかった。戦いのシーンは香港映画ならではの動きの機敏さで、邦画や洋画では作れない作品だと思う。イップ・マンの他に、チャン・ツィイーが演じたゴン・ルオメイにスポットが当てられていた。チャン・ツィイーの綺麗さとカッコ良さが存分に生かされており、彼女のファンはぜひ見て欲しい。ただ、武術やこの時代背景について詳しくないと、物語についていけないと感じる部分が多々あった。(MIHOシネマ編集部)


イップ・マンと言うと、ドニー・イェンやサモ・ハン・キンポーが出演している作品を思い浮かべますが、今作でイップ・マンを演じるのはトニー・レオン。これぞ香港映画と言うべき世界観にカンフーアクションは素晴らしいとしか言いようがありません。
しかし、イップ・マンはどんな人物なのか、何故戦うのかなど予備知識が無いとストーリーを理解するのが少し難しいかなと思いました。
チャン・ツィイーも出演しており、彼女のアクションもなかなか迫力があるので見て損はしません。(女性 30代)


イップ・マンとチャン・ツィイーに釣られて鑑賞した作品だったが、ドニー・イェン主演の作品と勘違いしていたので、何か違うなと思いながら観続けて気付いたら終わっていた。
歴史的な背景や予備知識がないと難しい内容かもしれないが、戦いのシーンはさすがの圧巻で見応えは充分にある。今作ではイップ・マンはもちろんのこと、チャン・ツィイーを全面に押し出した印象が強かった。故に彼女の美しさや演技力、アクションには満足できた。もう一度観たらもっと理解度が深まると思うのだが、一度観ただけではよく分からないかもしれない。(女性 40代)

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