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映画『柴公園』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『柴公園』の概要:テレビドラマで人気を博した柴公園の劇場版。柴犬を飼う3人のおじさんたちが公園でひたすらどうでもいい世間話をする。そんな中、独身だった主人公に結婚相手が見つかったと知り、他の2人が騒然とする。

映画『柴公園』の作品情報

柴公園

製作年:2019年
上映時間:100分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:綾部真弥
キャスト:渋川清彦、大西信満、ドロンズ石本、桜井ユキ etc

映画『柴公園』の登場人物(キャスト)

あたるパパ(渋川清彦)
柴犬あたるの飼い主。理学部自然環境科、植物分類学の研究者で教授。主にコケを専門に研究しており、控え目で不器用。いつも穏やかだが、拘りが強く頑固な面がある。芝二郎のいちろうを預かるなど、お人好しな面もある。
じっちゃんパパ(大西信満)
黒い毛並みの柴犬じっちゃんの飼い主。妻帯者で知識やうんちくをひけらかす癖があり、意外と熱い面がある。眼鏡をかけており、じっちゃんを厳しく躾けている。
さちこパパ(ドロンズ石本)
柴犬さちこの飼い主。妻帯者で子持ち。ぽっちゃり体型で朗らかな性格。さちこをとても可愛がっており、おっとりしている。
ポチママ(桜井ユキ)
白い毛並みの柴犬、ポチの飼い主。あたるパパに好意を寄せているが、引き籠りであるため、コミュ力が異様に低い。プロポーズされて自信を失い、引き篭もってしまう。
謎のイケメン(水野勝)
ポチママの弟。引き籠り気味の姉を心配し、時に叱りながら応援し支えている。あたるパパに敵意を抱いていたが、人柄を知ると態度を軟化させる。
芝二郎(佐藤二朗)
40代のニートで、柴犬いちろうの飼い主。あたるパパの友人で、アルゼンチンに祖母がおり、急変の知らせにて海外へ行っていた。度々、やる気を失い動けなくなる。

映画『柴公園』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『柴公園』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『柴公園』のあらすじ【起】

柴犬が好きで柴犬を飼っている3人の中年が、今日もいつもの公園に散歩がてら集まる。現在、一時的に預かっている子犬の柴犬いちろうと本来自分が飼っているあたるの飼い主、あたるパパ。柴犬じっちゃんの飼い主であるじっちゃんパパ。そして、柴犬さちこの飼い主、さちこパパである。3人と3匹の柴犬は休憩がてら世間話をする。中でもあたるパパはいい歳をして独身だが、結婚に縁がないのだった。

その日、朝の散歩を終え仕事へ向かう準備をしていると、いちろうの飼い主芝二郎から着信がある。曰くまだ海外にいるらしく帰国にはまだかかる様子。あたるパパはスマホ連動の室内カメラであたるといちろうの様子を出勤中に眺めては微笑むのだった。

あたるパパの職場は理学部自然環境科、植物分類学研究室である。いわゆるコケ類の研究を行う教授だった。コケの研究に進む学生は実に少なく、この日は貴重な生徒が3人も授業に来てくれた。あたるパパは至極丁寧にコケの魅力を語ったが、学生達は教授にも聞こえる声で気持ち悪いと貶すのである。仕事を終え帰りのバスの中、あたるパパは朝と同じように室内カメラを起動させたが、その映像に何と人影が映る。胸から下の映像だと男性であるようだが、誰かが勝手に家に入ったようだ。慌てて帰宅すると、人影は父親だった。

父に問われ柴犬を飼う経緯を説明。すると、父はあたるパパに縁談の話がきていると言う。相手の女性も研究者らしく付き合っている人の1人もいないという話だった。

翌日の朝も公園で落ち合った3人。ペット信託の話で盛り上がったが、結局は嫁をもらう方が手っ取り早いという話に落ち着く。いつもならば否定するところだが、その日はなんとあたるパパがその手も有りだと言うのだった。

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映画『柴公園』のあらすじ【承】

俄かにざわめき始めるじっちゃんパパとさちこパパ。公園からの帰り、じっちゃんパパは柴犬ポチの飼い主、ポチママと遭遇。彼女は若い女性であるが、コミュ力が異様に低くたどたどしく話す。ポチママはあたるパパとは時々会うと意味深なことを言うのだった。
翌朝、じっちゃんパパはさちこパパにそのことを報告したが、さちこパパはあまり食い付いてこない。我々は同志のはずだと力説するじっちゃんパパの勢いに負け、さちこパパも付き合うことになった。散歩コースであたるパパの動向を探る。その日、あたるパパは謎のイケメンといい感じに会話していた。まさかという考えが過る。

更に翌朝、さちこパパにツボを教えるあたるパパに息を飲むじっちゃんパパ。そこで、中村という苗字の同級生のあだ名がちゅうそんだったという話から、あたるパパの同級生にもちゅうそんがいて、ゲイだったという話を聞く。会話の途中、厄介なじいさんがやって来るのが見えたため、一行は自然な素振りでバラバラに解散した。

すると、その途中で謎のイケメンを発見してしまったさちこパパとじっちゃんパパ。彼を尾行すると、あたるパパが彼に封筒を手渡している場面を目撃してしまう。2人はその後、イケメンを追い中学校へ。彼は中学校の卒業生らしく、校長と親しく会話。校長に青年のことを聞いたが、校長は覚えてないと言うのだった。

もやもやが晴れないさちこパパとじっちゃんパパ。2人はとうとうあたるパパのマンション前で待ち伏せすることに。ところが、その日に限って時間になってもあたるパパが出て来ない。仕方ないので帰ろうとしたが、そこへ何とあたるパパと謎のイケメンが通りかかるのだった。

事情を聞くとあたるパパの縁談話はなくなったものの、厄介なじいさんから逃げるため、たまたまそこにいたポチママと遭遇。それをきっかけに彼女と頻回に会うようになる。あたるパパはポチママと良い雰囲気になり、一緒に散歩へ行くようになったが、ある日突然、彼女と会えなくなってしまう。

映画『柴公園』のあらすじ【転】

そこで、あたるパパは芝二郎に相談したが、何の解決法も見出せなかった。仕方ないので、ポチママの家を直接訪ねる。すると、例の謎のイケメンが登場。青年はポチママの弟で姉を心配しているらしい。あたるパパがポチママにプロポーズまがいなことを言ったせいで、彼女が引き籠ってしまったと言う。青年から軽く脅されたあたるパパは、ポチママの当面の生活費を支払うことになったということだった。

話を聞いたじっちゃんパパとさちこパパはあたるパパが騙されていると言う。その可能性はおおいにある。3人はいつもの公園で会議を開き、柴犬オフ会という会を結成。バーベキューを開くことにした。ちらしを作ってポチママの家のポストに投函。すると、なぜかじっちゃんパパの方に参加するという連絡が入った。

バーベキュー当日、総勢4人と5匹が集まり出発。森林公園でバーベキューを開始した。じっちゃんパパとさちこパパは一生懸命盛り上げようとしているが、へそを曲げたあたるパパは仲間に入ることを軽く拒否。終始仏頂面で過ごした。そのせいで、じっちゃんパパに八つ当たりしてしまい、雰囲気はギスギスとしたものに。すると、雰囲気を変えようとポチママが車の運転をしてみたいと言い出す。彼女は10年間、ペーパードライバーだったが、挑戦する姿をあたるパパに見せたかったようだ。

酷い運転ではあったが、どうにか無事に帰宅し翌朝。3人の間に会話はなく雰囲気は最悪だった。ところが、いつも集まっていた公園が閉鎖されるという話を聞く。どうやら昨年末に決定したようで、閉鎖された後は何ができるか未定とのことだった。
その日の夜、考え直したあたるパパは、ポチママに室内カメラを使えるようトークアプリで知らせ、自分の生活がいつでも見られるようにする。彼なりに自分を知ってもらいたいという気持ちからだった。

映画『柴公園』の結末・ラスト(ネタバレ)

ある日の夜、芝二郎からビデオ通話が着信。実はとっくに帰国していたのだが、寂しくなったのでいちろうを引き取りに行くと言う。近々迎えに行くとあっさりしたものだった。すると、通話を切った途端、カメラの起動音。あたるパパはいつもより元気な姿を見せる。
その日の夕方の散歩時、ポチママの弟と会い彼女が活発化してきたという話を聞く。青年はあたるパパの人柄を知り、これまで受け取っていた生活費を全額返金するのだった。

そんなある日、芝二郎がいちろうを迎えに来た。あたるはしょんぼりした様子で、声をかけても背を向けたまま微動だにしない。芝二郎からは自分を認めると楽になるとアドバイスをもらった。いちろうと芝二郎が去った後もあたるはしょんぼりしている。あたるパパもしょんぼりしてしまった。

彼の様子を、カメラを通じて見ていたポチママは、勇気を出してマイクを起動。公園に来て欲しいと言う。あたるパパは覚悟を決めてあたると一緒に公園まで走る。
ポチママもポチを連れて走って来たようで、お互いに息切れしつつ顔を合わせた。2人はベンチに落ち着き互いの言葉を述べ、初めてそこで自己紹介するのだった。

閉鎖に向けて公園の入り口にバリケードが設置された。さちこパパはこっそり中へ。すると、彼と同様にあたるパパとじっちゃんパパが中で遊んでいる。バリケードが設置されているため、リードを外しても咎められることはない。あたるパパはポチママと交際することになり、いずれは同棲する予定である。公園も閉鎖されることになり、3人は別の公園を探そうと話し合う。しかし、そこへ厄介なじいさんが登場。3人はいつものようにそれぞれバラバラになって解散するのだった。

映画『柴公園』の感想・評価・レビュー

元は10分のテレビドラマで、ひたすら柴犬3匹とおじさん3人が雑談をして過ごすという内容だったらしい。それが、意外に面白く人気が高まり劇場版を制作することになったと言う。

殆どのキャラが柴犬の飼い主で毎朝の散歩中、近所の公園で出会う。そこで、顔見知りになりベンチでだべるようになった。という経緯がちゃんと組み込まれている。主人公は研究者で女性関係にはとても不器用。飼い犬のことを溺愛しているので愛情は深いと思うが、恋愛にはとても疎い。そんな彼のために仲間のおじさんが奮闘する姿も面白く、ほのぼのと見ることができる。柴犬の魅力が満載で犬が大好きな人のための映画とも言える。(MIHOシネマ編集部)


本当に「なんでもない」「くだらない」「無駄話」のようなストーリーですが、それが今作の見どころでしょう。ほんわかとした温かい雰囲気はドラマシリーズの時から変わらず、柴犬たちが本当に可愛いです。飼い主のおじさんたちの世間話は思わず「あるある」と頷きたくなるような他愛の無い日常の出来事でのんびりと見ることが出来ました。
ハプニングがあっても、結局はいつのもどおりの日常に戻るという展開が見ていて安心出来ました。(女性 30代)

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