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映画『家族のはなし』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『家族のはなし』の概要:信濃毎日新聞の企画として、パラパラ漫画アーティストの鉄拳が2013年に発表した同名作品を映画化。りんご農家の一人息子が様々な挫折を味わい、やがて密かに見守り続けてくれていた両親の深い愛情に気付く。感動のヒューマンドラマ。

映画『家族のはなし』の作品情報

家族のはなし

製作年:2018年
上映時間:80分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:山本剛義
キャスト:岡田将生、成海璃子、金子大地、佐藤寛太 etc

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映画『家族のはなし』の登場人物(キャスト)

小林拓也(岡田将生)
リンゴ農家の一人息子。わがままで甘ったれな面が目立つ。中学生まで陸上の選手として期待されていたが、怪我により挫折する。東京農大へ進学するも勝手に退学して、バンドのメジャーデビューを目指している。
明日香(成海璃子)
幼馴染で農協に勤めている。何かと拓也の面倒を見てくれ、真実を突きつけ目を覚ますよう促す。地元農家の現状を憂いている。
柴田(金子大地)
バンドのボーカル兼ベースを担当。気性が拓也と似ているが、周囲に目を向けられる余裕がある。独特な歌唱力が売り。
渡辺(佐藤寛太)
バンドのドラム担当。大人しめな性格でバンド解散後は、就職活動に勤しんでいる。真面目な性格。
小林愛子(財前直見)
拓也の母。いつでも息子を心配し、夫徹と共に見守っている。息子の生活費を工面しつつ、家計のやりくりをするやり手。
小林徹(時任三郎)
拓也の父。穏やかな気質で怒ることがあまりない。いつでも笑って受け止める広い心を持つ。忍耐強く、愛情深い。明るくおしゃべりな面がある。いつも息子を気遣っている。

映画『家族のはなし』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『家族のはなし』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『家族のはなし』のあらすじ【起】

リンゴ農家を営む父親が入院したため、実家へと3年振りに帰省した小林拓也。彼は東京の大学を退学し、バンドのメジャーデビューを目指し活動をしている。幼馴染の明日香に乗せられ、実家へと帰ると既に退院した父、徹がリンゴの木の剪定を行っていた。苛立った拓也は駅へと戻ろうとしたが、明日香によって実家へと送られてしまう。幼馴染は農協に勤めていて、仕事を抜け出して拓也を迎えに来たらしい。

母愛子に迎えられ父と会った拓也。徹はただの検査入院だったらしく、動転した愛子が息子にメールしただけだったようだ。朗らかに笑い合う両親に溜息しか出ない拓也。両親から逃げて早々に自室へと向かった。

夕食時、何かと煩い両親に苛立ちが止まらない。食事もそこそこにまたも自室へと逃げ込んだ。拓也は今、音楽プロデューサーから新曲を作るよう急かされている。その曲によって、今後の進退が決まると言っても過言ではない状況だった。

翌日の昼、明日香に送迎の礼としてランチをご馳走。拓也は笑ってばかりいる両親を疎ましく思っており、何かにつけて不満ばかりを吐き出す。一人っ子である彼はリンゴ農家の後継ぎでもあったが、拓也にはリンゴ農家を継ぐ気持ちなど毛頭なかった。

映画『家族のはなし』のあらすじ【承】

明日香に連れられ、母校である中学校へ立ち寄る。恩師と挨拶を済ませると、中学校が創立40周年を記念して式典を開くという話を聞く。そこで恩師はデビューを目前としている拓也に式典で一曲唄って欲しいと言う。明日香が勝手に請け負ってしまい、拓也も仕方なく了承する羽目になった。

ところが、拓也は地元の田舎町で稼業を継ぐ人々のことを負け犬と呼んで憚らない。明日香は昔から特別な人には分からないだろうと言うのだった。
8年前、拓也は陸上で将来を期待される選手だった。数々の賞を受賞し報道のインタビューを何度も受け、陸上で有名な高校からも合格通知が届いていた。だが、練習中に足の不調を訴え怪我で挫折。その時、父は塞ぎ込む息子を励ますつもりで農園の手伝いをしないかと声をかけたが、当の本人にはその気持ちが伝わらず、むしろ農園を継がせる絶好のチャンスだと思われているに違いないと誤解してしまう。

5年前、拓也は東京農工大学へ行きたいと両親に話した。愛子も徹も快く了承してくれ、拓也は東京へと上京。そこで、彼はギター奏者を募集しているボーカル兼ベースの柴田とドラムの渡辺と出会いバンドを結成。ライブハウスでライブを行い、新人発掘オーディションを受け合格を果たした。拓也は両親に相談することもせず大学に退学届けを提出してしまう。

ようやく新曲が完成したため、プロデューサーに報告したが、手の平を返したように契約を終了すると言い渡される。拓也は慌てて荷物をまとめて帰ろうとしたが、朝食を摂ろうとしていた徹から声をかけられる。拓也は音楽のことを何も知らない父に何が分かるのかと酷く詰って家を飛び出すのだった。

東京へ戻り柴田と渡辺の3人で土下座をしたが、プロデューサーは受け入れてくれなかった。そのせいで柴田と渡辺は就活を始めると言い出し、バンドを解散して新たに別のバンドを作ると話す。納得がいかない拓也は仲間達と掴み合いをして、険悪な雰囲気となり別れた。

映画『家族のはなし』のあらすじ【転】

愛子から今月の生活費だと金が振り込まれる。中学の恩師からは式典の件について連絡があったが、行けないと即座に断った。

それからしばらく後、明日香が突然、拓也の元を訪ねて来る。出張のついでに立ち寄ったらしい。朝刊にも拓也のバンドが解散したと記事が載っており、明日香も新聞を読んで知った様子。明日香は地方の農家が天候や天災によって受けた被害の報告に来たらしい。リンゴ農家も例外ではなく、徹と愛子は生活がきついながらも息子のために毎月生活費を送ってくれていた。

明日香から事実を突きつけられ、拓也こそ負け犬ではないかと言われる。何も言い返せず、彼女を見送った。帰宅すると、父から宅配便が届く。今年はリンゴではなく台風で落ちたリンゴで作ったリンゴジュースだった。

17年前、同じように台風で落ちたリンゴを前に徹は肩を落としていたが、幼い拓也は父が作ったリンゴは落ちてもおいしいと励ました。すると、徹はリンゴが落ちてもそこで終わりではない。そう言ってジュースに加工することを思いついたのである。
当時のことを思い出した拓也は、実家から送られて来たジュースを一口飲み、やはり美味いと感想を漏らした。

そこで、拓也は式典に出演するべく柴田と渡辺に頭を下げる。だが、2人は予定があると言って話には乗ってくれなかった。
式典当日、一人でも演奏しようとギターを担いで中学校へ。予定では3人で来るはずだったが、来たのは拓也一人だけ。明日香がピアノで加勢しようと話してくれたが、そこへなんと柴田と渡辺が駆け付けてくれる。最後だからと思い直してくれたらしい。どうせだから、式典を解散ライブにして新曲を披露することにした。

映画『家族のはなし』の結末・ラスト(ネタバレ)

その後、仲間達とはそれぞれ行くべき道へと別れる。拓也はこれまでのことを告白するため、実家へと足を向けた。だが、家には愛子しかおらず、農園を来年で閉めようと考えていると言う。徹からは何も聞いていなかったため、軽くショックを受ける拓也。そもそも両親は息子にりんご農園を継がせようとは考えていなかったらしい。母は拓也が元気ならそれでいいと息子に声をかけた。

明日香の運転でバス停へと向かう。道中、徹が式典を見に来ていたと明日香から聞かされた。父は息子の姿を見て笑っていたらしい。
明日香もまた、地元から出たいと考えていた時期があったようだが、今は育った地に根を張って生きるのもありだと思い直したと言うのだった。

バスに乗り込んで少し後、幼い男の子が道路を横切りバスが急停車。その際、母に渡された荷物が倒れる。中を見ると新聞記事の切り抜きが箱に収められていた。幼い頃から記事に取り上げられた拓也のこと、バンドとしてデビューしたこと、解散したことまで知られていたことが分かる。更に、大学を退学した通知書まで入っており、知っていても尚、息子には何も聞かずにいてくれたことを知る。ふと、車窓を見ると川の遊歩道から徹が手を振っている。
遊歩道の土手にはリンゴを並べてガンバレと文字が書いてあった。父の深い愛情を感じ、涙が止まらない。

後日、徹と愛子の元に東京へ帰った息子から手紙が来る。使うから長靴は捨てないで。たったそれだけしか書いてなかった。徹と愛子は今日も農園へと2人揃って出掛けて行くのだった。

映画『家族のはなし』の感想・評価・レビュー

鉄拳のパラパラ漫画を基に制作された作品。そもそも、鉄拳が発表する作品自体、ちょっとホロリとさせるストーリーが多い。彼の才能には感服する。今作も原作を発表した折、涙が止まらないと話題になった感動作である。

主人公はリンゴ農家の一人息子で、陸上の才能や作詞の才能を持っている。元から与えられた才能に溢れる人物だが、そのせいで驕っている面がある。そのせいで、見えているはずのことが見えていない。或いは見えていても見えないふりをしていたのかもしれない。余計な口出しをせず、息子を見守り支え続ける両親の愛情が素晴らしい。作中では鉄拳書き下ろしのパラパラ漫画と映画が融合した初の試みが行われ、エンディングでは原作が流れるというおまけつき。涙なくしては見られない感動作に仕上がっている。(MIHOシネマ編集部)


奇抜なメイクをした芸人「鉄拳」のパラパラ漫画を元にして作られた今作は、彼の作品特有の哀愁や優しい雰囲気を上手く映像化しています。
主人公を演じるのは岡田将生。りんご農園の息子であり、農業大学に進学しながらも、親に内緒で退学し「バンド活動」を始めてしまう自由で我儘な青年です。今作は彼と彼の家族の「絆」を描いたストーリーですが、それを彩る周りの人たちが、とても優しくて暖かいのでその雰囲気にポロッと涙が零れてしまいました。
家族って本当に面倒臭いけど、とっても大切で「愛」に溢れた場所なのだと教えてくれる素敵な作品でした。(女性 30代)

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