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映画『ファイティン!』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ファイティン!』の概要:韓国人だが、アメリカ育ちの主人公はかつてアームレスリングでチャンプにも輝いた功績を持つ。だが、現在は協会から除名されクラブの警備員。自称スポーツエージェントという青年と出会い韓国へ帰国した主人公は、母国で最後のチャンスへと挑むことに。

映画『ファイティン!』の作品情報

ファイティン!

製作年:2018年
上映時間:108分
ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ
監督:キム・ヨンワン
キャスト:マ・ドンソク、クォン・ユル、ハン・イェリ、チェ・スンフン etc

映画『ファイティン!』の登場人物(キャスト)

マーク(マ・ドンソク)
生まれた直後に養子に出され、アメリカのコリアン地区で育つ。かつてはチャンプに輝いたことがあるアームレスラー。強面ではあるが、非常に真面目で賭け事も苦手、心優しく謙虚。人種差別による八百長疑惑をかけられ、アメリカのアームレスリング教会を除名されている。
パク・ジンギ(クォン・ユル)
アメリカへビジネスを学びに留学中、マークと出会い兄貴と慕っている。自称、マークのスポーツエージェント。口が上手く頭の回転も速いが、腕っ節はからっきし。マークの腕を見込んで、大金を稼ごうと考えている。
スジン(ハン・イェリ)
マークの妹。多額の借金を抱えつつも、ビルのテナントでアパレルショップを開いている。夫を交通事故で亡くし、シングルマザーで2人の子供を育てている。マークの実母と出会い、本当の母娘のような関係を築く。
ジュニョン(チェ・スンフン)
マークの甥。スジンの長男でしっかり者。幼い妹の面倒を良く見ており、とても賢い。マークを尊敬し、慕っている。
ジュニ(オク・イェリン)
マークの姪でジュニョンの妹。当初、マークを怪物と呼んでいたが、人柄を知り逸早く伯父さんと呼んで懐く。空気を良く読み、甘え上手。

映画『ファイティン!』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ファイティン!』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ファイティン!』のあらすじ【起】

ロサンゼルスにてアームレスラーとして活躍していたマークは、協会から除名され大会出場停止処分を受けていた。韓国人だが、アメリカ育ちのマークは現在、クラブの警備員として働いている。ところが、彼の元を訪れていた知り合いのパク・ジンギに頼み込まれ、アームレスリングの勝負をすることに。そのせいで、店で乱闘騒ぎを起こしてしまいオーナーから解雇されてしまうのだった。

強面で腕っぷしは強いものの、普段は非常に謙虚で心優しいマーク。かつて、アームレスリングにてチャンプにも輝いた功績を持ち、現在の境遇は宝の持ち腐れだった。そこで、ジンギは韓国にチャンスがあるので帰国しろとマークに連絡を入れる。思い悩んだ彼は一大決心し、韓国へと帰国するのだった。

到着した日は韓国の観光地を巡り宿泊先はラブホテルだったが、ジンギから新しいスマホをプレゼントされる。マークは産まれてすぐ実母によって養子に出された身だ。これまで母に会いたいと思ったことなどなかったが、ジンギは実母の居場所を教えてくれる。

翌日、マークは道に迷いつつも実母の自宅を捜し当てたが、訪ねる勇気が持てずに退散。その日の夜は、ジンギが見つけてくれたスポンサーと会い早速、試合を行った。何人かと対戦し連戦連勝を続けるマーク。そのおかげもあって、スポンサーはアームレスリングが金になると知り、マークが宿泊するホテルを手配してくれる。賭博に関してジンギは総収益の10%で良いと話をつけていたため、それなりの収入もあった。

スポンサーはマークの強さを目にし、韓国1位のアームレスラーに実力を見て欲しいと頼む。その頃、マークはまたも実母の自宅を訪ね、その家に女性と幼い子供が2人いることを知る。幼い兄ジュニョンと妹ジュニとは前日にも会っているため、顔が知られているが、この子たちの母親らしき女性スジンとは会ったことがない。マークはスジンを尾行し、彼女がビルのテナントでアパレルショップを営んでいることを知る。

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映画『ファイティン!』のあらすじ【承】

その日の試合では、2戦目で負けろとスポンサーから指示があった。だが、マークは試合会場にスジンの姿を目にし、更にスポンサーが彼女に酷い態度を取っているのを目撃。腹が立って指示通りにできなかった。初対面からスポンサーの態度や雰囲気が気に入らなかったマークは、2回戦を終えてすぐ会場を去ってしまう。

これに慌てたのはジンギである。彼もスジンとは会ったことがなく、実母の家にいることも知らなかった。ジンギがスジンの元を訪れ、マークと関わるなと忠告すると、そこへスポンサーが現れる。賭博にて儲けることができなかったことと、指示通りの試合をしなかったことを酷く憤っていた。そのせいで、ジンギがスポンサー一派から痛めつけられそうになる。そこへ、マークが戻って来て乱闘騒ぎが発生。ジンギとマークは警察に連行されてしまうのだった。

警察にてマークの事情を何度も説明したが、警官はジンギの話を信じなかった。ところが、警察署へスジン親子が現れ事情を説明してくれる。彼女の話では、どうやら実母は昨年がんで亡くなってしまったらしいが、娘には養子に出した兄がいることを話していたらしい。そのおかげで無事に釈放され、その後はスジンの家で世話になることになった。

生まれてこの方30年間、一度も会ったことのない妹と兄は、はっきり言って他人である。だが、スジンはマークの存在を受け入れ気まずいが、家にいてもいいと言う。それでもマークは彼女のことを思い、家を出て行こうと決める。しかし、荷物を手に外へ出るとスポンサーの手下がスジンの借金回収に来ようとしている。マークは奴らを追い返した。どうやら、スジンは仕事が忙しく子供達の世話も満足にできていない様子。

スジンの家にマークが住むようになって、たむろする粗暴な若者や借金取りが来なくなった。彼は妹家族を守ろうと考え、もう少し滞在することにする。すると、ジンギがプサンで健全なアームレスリングの大会があるので、参加しようと言う。マークとスジン親子はプサンへ向かうことにした。

映画『ファイティン!』のあらすじ【転】

優勝者には賞金があるようだ。しかも、その大会には韓国1位のアームレスラーが参加している。奇しくも、マークは彼と対戦することになり熱い戦いを展開。しかも、韓国1位の選手に勝利してしまうのだった。
このこともあり、マークはスジン親子と更に距離を縮め、兄と妹の溝も埋まる。スジンの夫は交通事故で亡くなっており頼りにしていた母も病気で亡くし、たった1人で2人の子供を育てようと頑張っている。彼女から母が亡くなるまで手放した長男に会いたがっていたという話を聞いた。

後日、ジンギの先輩の伝手を辿って、マークの短い特集番組が放送される。番組は非常に好意的な内容だったため、これでマークにスポンサーがつけばいい。
そんなある日、仕事から帰宅したスジンは、家の様子が様変わりしていることに驚く。どうやら、マークが家中に溜まっている商品の整理をしてくれたようだった。

ジンギは元々、裕福な家で育ったが、父親が友人に騙され経営していた会社が倒産。一家は離散し、転落人生を送っている。ジンギは借金取りに怯えつつも、細々と駐車場の守衛で稼ぐ父親を救いたいと考えていた。友人や周囲の人々もジンギを見捨ててしまったため、もう誰も頼れる人がいない。今はマークが試合で稼いでくれることに、人生のほとんどを賭けているようなものだった。

そんなある日、スジンがみんなでピクニックに行こうと言い出す。一行はスジンの運転で目的の場所へ。そこは、実母の墓だった。前夜、マークはジュニョンから実母がメールを書き貯めていたことを聞き、全てのメールを自分のアドレスへ送り目を通していた。そこで発覚した新事実に、裏切られたような気分になる。それは、スジンが本当の妹ではなかったことである。実母の墓の前で口論となった一行。マークはジンギもスジンも突き放し、次の試合に向けたった1人でトレーニングを続けることにした。

映画『ファイティン!』の結末・ラスト(ネタバレ)

韓国でのアームレスリング大会当日、会場にてマークを待ち伏せしたジンギ。彼のために対戦相手の解析を必死で行ってきた。マークに許しを得て、控えとして大会へ。韓国1位の選手と元スポンサーが用意した元重罪犯のアームレスラーも参加する。マークは無所属ではあるが、特集番組での宣伝効果もありインタビューされることに。だが、彼は多くを語らずそそくさとカメラの前から消えてしまった。

その姿を自宅のテレビで見ていたジュニョンとジュニ。スジンは仕事先のネット配信で試合の様子を見ている。幼い兄妹は家から出るなと言われていたが、実はマークのチャンピオンメダルを密かに持っていたため、きっとこれがないから元気がないのだと話し合う。兄弟は母の言いつけを破り、伯父のメダルを手に会場へ向かうことにした。

大会の優勝賞金は1臆ウォン。マークは順調に勝ち抜いている。そんな時、ジンギは元スポンサーから自分達が用意した選手に負けてくれたら前金として1臆ウォン、更に試合後に1臆ウォン。合計2億ウォンで手を打たないかと交渉される。ジンギはその話に乗り、前金の1臆ウォンを受け取ってしまう。すると、マークは子供達と約束したので、試合に負けるわけにはいかないし、自分にとってもこの試合が最後のチャンスなのだと言うのだった。

一方、仕事先で配信を見ていたスジンに子供達が試合会場に来ていると連絡が入る。たまたま、仕事先の友人が遭遇したお陰で子供達は会場へ。スジンも他店舗の友人に店番を頼み会場へ向かうことにした。

試合開始直後、マークは右手首を痛めた様子。準決勝の相手は韓国1位の選手。以前は勝てたが、右手が不調である今、彼と戦うには不利だった。しかし、マークは彼に勝利し、決勝へ進出。そして、とうとう決勝が開始。相手は元スポンサーが用意した悪徳選手で、対戦相手の右腕を壊すことを目的としている。

丁度、会場へ到着したスジン。マークは手首の不調と相手の反則技で四苦八苦していたが、彼はスジンの姿を目にし、これまで過ごしてきた時を思い出した。そうして奮起した後、奴の拳をマットへと沈める。マークはこの試合に勝利し、世界大会への出場権を得た。
そして、彼はスジン親子との絆を取り戻し、実母がつけてくれた本名ペク・スンミンで世界大会へと出場するのだった。

映画『ファイティン!』の感想・評価・レビュー

韓国の個性派俳優マ・ドンソクが主演を務め、本格的な腕相撲の選手を演じ、家族の絆を深める心温まる作品。主人公は韓国人だが、養育両親と共にアメリカへ渡り育っている。しかも、養育両親は交通事故で亡くなる。彼が最も欲していたのは、家族との絆である。リアルで熱い腕相撲の対戦には息を飲む傍ら、家族との絆を取り戻そうとする主人公の奮闘を描いている。(MIHOシネマ編集部)

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