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映画『ナバロンの要塞』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ナバロンの要塞』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ナバロンの要塞』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ナバロンの要塞』の結末までのストーリー
  • 『ナバロンの要塞』を見た感想・レビュー
  • 『ナバロンの要塞』を見た人におすすめの映画5選

映画『ナバロンの要塞』の作品情報

ナバロンの要塞

製作年:1961年
上映時間:160分
ジャンル:戦争
監督:J・リー・トンプソン
キャスト:グレゴリー・ペック、デヴィッド・ニーヴン、アンソニー・クイン、スタンリー・ベイカー etc

映画『ナバロンの要塞』の登場人物(キャスト)

キース・マロリー(グレゴリー・ペック)
巧みな登山技術を有し、ドイツ語とギリシャ語を話すことができる連合軍大尉。上空からの制圧が不可能とされたナバロン要塞に地上から攻め入るため、精鋭部隊のリーダーとして召集された。
アンドレア・スタブロ(アンソニー・クイン)
ギリシャ陸軍大佐。戦争によって妻子を失っており、戦争が終われば友好国、敵対国の区別無く戦いに関わった軍人へ恨みを晴らしたいと考えている。キースの戦友。
ロイ・フランクリン少佐(アンソニー・クエイル)
キースの旧友。自ら計画した作戦の指揮を執るためチームに同行。クレタ島へ上陸する際に大怪我を負う。
ミラー伍長(デヴィッド・ニーヴン)
爆薬の扱いに長けている科学者。教授。戦争の最中にあっても、各々の人権や尊厳を尊重する。
ブラウン(スタンリー・ベイカー)
ナイフの扱いに長けているエンジニア。通称“バルセロナのブッチャー”。1937年からドイツ兵を殺し続けており、殺人にうんざりしている。
スピロ・パパデモス(ジェームズ・ダーレン)
ナバロンに抵抗する地下組織の首領を父に持つ殺し屋。アメリカへの留学経験があり、英語が話せる。
マリア・パパデモス(イレーネ・パパス)
逮捕された父の代わりに組織を先導しているスピロの姉。キースのチームと合流し、ナバロン陥落に協力する。
ジェンセン(ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス)
キースやフランクリンの上官。ナバロンへ精鋭部隊を送る計画を承諾するが、実際のところは成功しないと踏んでいる。

映画『ナバロンの要塞』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ナバロンの要塞』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ナバロンの要塞』のあらすじ【起】

1942年。ドイツは中立国トルコに上陸し、エーゲ海のケロス島を陣取りナバロンを要塞化した。これは、連合軍がドイツ軍の侵攻を阻止する6日間を描いた物語である。

1日目、午前2時。キース・マロリー大尉は、ジェンセン閣下によって中東、連合国空軍基地に召集された。基地ではナバロンの要塞を上空から攻めようとした兵士達が、揃って作戦の無謀さをジェンセンへ訴えていた。一度に18人もの仲間を失った彼らは怒り心頭であり、ジェンセンは次なる作戦を遂行するため、キースとロイ・フランクリン少佐に新たな計画を伝えた。

フランクリンは、警備が手薄な崖から侵入ができるのは、高度な登山技術を持つキースしかいないとして彼をチームのリーダーに推薦した。キースは、戦友のスタブロをチームに加えることで作戦への参加を承諾し、他にミラー伍長、ブラウン、スピロ・パパデモスをメンバーに加えて、地上からナバロンを陥落させるための精鋭部隊が結成された。彼らには、火曜日に救助の軍艦が迎えに行くまでに大砲を爆破しておくよう命令が下された。

しかし、チームのメンバーを仲介したジェンセンは、この作戦が成功する可能性は限りなく低いと案じていた。彼は「失うのは惜しいやつらだが、俺はただの仲介者だから責任はない。」と言いながらも、部下を死地へ向かわせることへの罪悪感を抱えていた。

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映画『ナバロンの要塞』のあらすじ【承】

1日目、午後6時。キースとフランクリン、スタブロはチームと合流し、カステルロッソ島に上陸した。イギリスの木賃宿に通された彼らは、より綿密な作戦を練り上げた。

2日目、午前7時。チームは漁師のフリをして老朽した漁船に乗り込み、クレタ島を目指した。

海上を進むチームの漁船に、ドイツ軍の船が近づいてきた。キース達は地元民を装いやり過ごそうとしたが、ドイツ兵が乗船してきたため応戦。彼らの船を沈めた。難を逃れたと思いきや、その日の夜は嵐がキース達の漁船を襲った。

嵐を乗り越え、なんとか島へ上陸することができた一行だったが、おんぼろの漁船は海に沈んでしまった。船が沈むのを見届けたキースは、崖を登り始めた。

キースは崖を登りきると仲間達の引き揚げにかかったが、見張りに一人配置されていたドイツ兵と応戦、その間に目の上を岩で切ったフランクリンが滑落してしまい、彼は足の骨を折ってしまった。

ドイツ兵を始末し、全員が崖の上に辿り着いたところで、設置されていたドイツ軍の連絡用電話が鳴った。キースが見張りのフリをして応答するも、受話器を受け取った兵士は異変を察知し応援を向かわせた。キースはすぐさま移動しようとフランクリンを担架に乗せたが、スタブロは足手まといの彼を殺そうと提案。キースは、来るべき時が来たらそうしようとフランクリンを庇い、担架を担いだ一行はコストス山を進んだ。

映画『ナバロンの要塞』のあらすじ【転】

3日目、午前9時半。目を覚ましたフランクリンは自殺を図ったが、キースによって止められた。しかし、状況をパディントン局へ報告すると、攻撃予定を1日繰り上げられてしまい、彼らは大急ぎで地下組織との合流地点を目指した。

3日目、午後8時。キース達はセント・アレキシスで地下組織のマリア・パパデモスとその親友、アンナと合流した。ドイツ軍に捕まった父に代わり組織を先導するマリアは、アンナがドイツ兵から拷問を受け失語症になってしまったことを憂いていた。

4日目、午後3時。島の中心地にあるアンナの自宅に身を隠していたキース達は、ドイツ兵に見つかり捕らえられてしまった。フランクリンを病院へ運び込んだスタブロもまた、ドイツ兵に先回りされ捕まった。

4日目、午後9時。ドイツ軍の駐屯所に連れて行かれたキース達は、SS将校、ゼスラーから、要塞の大砲を爆破する爆薬の在処を問われた。スタブロは咄嗟に片言の英語で地元漁師のフリをし、その隙にキース達は武器を手に取りドイツ兵達を縛り上げた。

キースは、フランクリンをドイツ兵に預け治療させることを決めた。ミラーは、フランクリンに煙草を手渡して別れを告げた。

映画『ナバロンの要塞』の結末・ラスト(ネタバレ)

最終日、午前6時。ドイツ兵からトラックを奪った一行は、連合軍の侵入を許した崖へ兵士達が向かったことを確信すると、警備が手薄になったナバロン要塞へ入り込んだ。一方のフランクリンは、ドイツ兵により薬を投与され、連合軍の上陸地点を打ち明けていた。

最終日、午後9時。チームが所有していた爆薬は、何者かの手によって起動しないようにされていた。ミラーは、そもそも自分達のこれまでの行動がドイツ軍に筒抜けだったのではないかとの疑念を持ち、スパイの可能性を示唆した。一番疑わしいのはアンナだと割り出したミラーは、彼女がドイツ兵から受けた拷問によってできたと言う傷を確認した。しかし、彼女の体には傷一つ無く、失語症である筈のアンナはドイツ軍に協力していたことを自らの口から告白した。キースはアンナに銃口を向けたが、彼女に発砲したのはマリアだった。

キースとミラーが大砲のある洞穴へ辿り着いた頃に、ドイツ兵達が武装して戻って来た。外でドイツ軍を迎え撃ったブラウンとスピロは、戦闘の中で命を落とした。スタブロは決死の攻防戦を繰り広げたが、キースとミラーが爆薬を仕掛けている砲台の扉も壊されそうになっていた。一方で、キース達の救助に向かう連合軍の軍艦もナバロンに近づいていた。

ミラーが爆弾を仕掛け終わった時、ドイツ兵達が砲台へと乗り込んだ。キースとミラーは彼らと鉢合う前に海へ飛び込み、マリアが操縦する船に拾われた。同じく海へ逃げたスタブロも、彼女の船に乗り込んだ。

ミラーが仕掛けた爆弾は、砲台と多くのドイツ兵を巻き込み爆発した。キースとミラーは、連合軍の軍艦の上で互いの健闘を称え合った。

映画『ナバロンの要塞』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

当時、世界の悪者だったナチスの無情さがありありと描かれていた。しかし、必ずしも勝利した国の正当性を示す構成というわけではなく、戦争の虚しさも描いている作品だった。

中立国に焦点を当てた戦争映画はあまり観たことがないので、そういった視点からは新鮮な印象を受けた。当時のギリシャの人々がどんな境遇に晒されていたのか、ギリシャ人の不安や怒りも見て取れる貴重な戦争資料かもしれない。(MIHOシネマ編集部)


第二次世界大戦中の極秘任務を描いた、男たちの意地と信念のドラマ。特に印象的だったのは、内部に裏切り者がいると判明する場面。仲間の命を守るために下される非情な決断に、戦争の非情さが強く表れています。爆破シーンも迫力があり、最後まで緊張感が持続。60年代の映画とは思えないスケール感でした。(30代 男性)


戦争映画でありながら、人間ドラマとしての深みも感じられる作品でした。女性レジスタンスのマリアとアナの存在が、ただの戦争アクションで終わらせない温かさを添えていました。裏切り者を処刑するシーンは心に重く残りましたが、それが戦場の現実でもあると痛感。勇気と信念に胸打たれました。(40代 女性)


グレゴリー・ペックやデヴィッド・ニーヴンといった名優たちの演技に惹き込まれました。任務遂行の困難さ、仲間の絆、そして疑心暗鬼が交錯する展開に最後までハラハラ。ナバロン砲の破壊という単純なミッションに、これほどのドラマを詰め込んだ脚本は見事。エンタメとメッセージが見事に融合した傑作です。(50代 男性)


時代は古くても、物語の面白さは色あせませんでした。女性ながら戦争映画は初めてでしたが、仲間たちが命をかけて任務に挑む姿に胸を打たれました。中でもブラウンが最後に犠牲になる場面では涙が止まりませんでした。映像の派手さはなくても、心に響く映画だと思います。(30代 女性)


テンポのよい展開で最後まで飽きずに楽しめました。戦争映画というより“極限状態のチーム映画”として観ると、人間関係や駆け引きがとても面白い。裏切りや葛藤を乗り越えながら、ラストの大爆破へと繋がる展開は鳥肌もの。音楽も格調高く、古典映画の魅力が詰まった一本です。(20代 男性)


静かで重厚な空気感が漂う本作は、現代の派手な戦争映画とは一線を画しています。任務の重要性を語るセリフが少ない分、キャラクターたちの行動や目線で語られる演出が秀逸。特に、ナバロン砲が爆破される瞬間のカタルシスは格別。正義とは何かを問いかけるような余韻も残る映画です。(60代 男性)


普段はラブロマンスやコメディばかり観ますが、夫のすすめで鑑賞。戦争映画というだけで敬遠していましたが、意外にも人間ドラマとして非常に感動しました。敵も味方も一人の人間として描かれ、簡単に善悪で語れない世界に引き込まれました。戦争の怖さと、それでも生き抜こうとする強さが胸を打ちました。(50代 女性)


学生時代に授業で見て以来、久しぶりに再鑑賞しましたが、今観るとまた違った視点で楽しめました。特にニーヴンの冷静な判断力と、その裏に隠された葛藤がリアル。ラスト、砲台を破壊することで何人もの命が救われるのですが、それまでの犠牲も重く、ただの勝利とは言えない余韻が残る作品です。(40代 男性)


名作と聞いていたけど、正直なところ古臭いのでは…と思っていた自分を反省しました。戦争の裏側にある人間の弱さ、強さが丁寧に描かれていて、むしろ今の映画にはない深みを感じました。爆破のシーンの緊張感と、それに至るまでの人間模様が見事にリンクしていて、これぞクラシック映画の醍醐味。(20代 女性)

映画『ナバロンの要塞』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ナバロンの要塞』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

荒鷲の要塞(Where Eagles Dare)

この映画を一言で表すと?

スパイと裏切りが交錯する、頭脳派戦争アクションの極み!

どんな話?

第二次世界大戦中、連合軍の将軍がナチスに囚われ、敵地の城に監禁される。救出作戦を命じられた特殊部隊は、表向きの任務の裏にある驚きの真実を知ることに。複雑な裏切りの連続と緻密な作戦が見どころのスパイ・アクション。

ここがおすすめ!

予想外の展開と二転三転する人間関係がスリリング!リチャード・バートンとクリント・イーストウッドの名演が光ります。『ナバロンの要塞』が好きな方には、この緊張感あふれる作戦行がきっとハマるはずです。

大脱走(The Great Escape)

この映画を一言で表すと?

緻密な計画と勇気でナチスの捕虜収容所から脱出を図る、不屈の男たちの物語。

どんな話?

ナチスによって収容された連合軍兵士たちは、収容所を抜け出すために綿密な脱出計画を立てる。トンネルを掘り、偽造書類を準備し、仲間との信頼を築きながら、希望と自由を目指す彼らの挑戦が描かれる。

ここがおすすめ!

史実に基づいたドラマでありながら、娯楽性も高く、スティーブ・マックイーンのバイクシーンは伝説的。チームワーク、忍耐、反骨心といった『ナバロン』に通じるテーマを味わえる名作です。

戦場にかける橋(The Bridge on the River Kwai)

この映画を一言で表すと?

忠誠心と狂気が交差する、戦争ドラマの金字塔。

どんな話?

日本軍の捕虜となった英軍兵士たちが、泰緬鉄道の橋の建設を命じられる。誇り高い英国将校ニコルソン大佐は職務として橋の完成に取り組むが、それが敵の助けとなることに葛藤が生まれていく。

ここがおすすめ!

戦争の中での「誇り」と「敵との関係性」を深く描く、考えさせられる作品。壮大な映像とアレック・ギネスの名演技が光り、『ナバロンの要塞』のように戦争の矛盾と人間の選択に迫る作品です。

遠すぎた橋(A Bridge Too Far)

この映画を一言で表すと?

連合軍最大の作戦失敗を描く、壮大な戦争スペクタクル!

どんな話?

第二次世界大戦末期、連合軍がドイツ軍の支配する橋を一気に奪還しようとした「マーケット・ガーデン作戦」。緻密な計画と兵士たちの奮闘が、予想外の失敗とともに描かれる実録戦争大作。

ここがおすすめ!

ショーン・コネリー、ロバート・レッドフォードら豪華キャストが集結。リアリズムにこだわった演出と、戦争の理不尽さが生々しく伝わる重厚な作品。『ナバロン』が好きなら、作戦失敗のドラマにも心惹かれるはず。

ナバロンの嵐(Force 10 from Navarone)

この映画を一言で表すと?

『ナバロンの要塞』のその後を描く、もう一つの極秘ミッション!

どんな話?

ナバロンでの任務を終えたマロリーたちは、新たな極秘任務「ドイツ軍の補給線破壊」を命じられる。バルカン半島を舞台に、ゲリラとの共闘や裏切りを交えながら、再び命懸けの作戦に挑む姿が描かれる続編。

ここがおすすめ!

前作の興奮を引き継ぎつつ、新たなドラマとミッションが展開。アクションシーンも迫力が増しており、ロバート・ショウやハリソン・フォードら実力派キャストの共演も見どころ。『ナバロン』を観た人なら絶対に観るべき続編です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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