この記事では、映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の作品情報

上映時間:104分
ジャンル:アニメ、ファンタジー
監督:ディーン・デュボア
キャスト:ジェイ・バルシェル、アメリカ・フェレーラ、ケイト・ブランシェット、ジェラルド・バトラー etc
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の登場人物(キャスト)
- ヒック(ジェイ・バルチェル)
- バイキングの頭領であり村の長の亡父、ストイックの跡を継いだ現頭領。相棒のナイト・フューリー、トゥースと共に、捕らえられたドラゴン達を解放しバーク島で保護している。アスティとは良い関係を築いているが、周囲から結婚を迫られ尻込みしている。
- アスティ(アメリカ・フェレーラ)
- ヒックの恋人。男勝りな性格で腕っぷしも強く、頼りないヒックを支えている。相棒のドラゴンの名はストームフライ。
- グリメル(F・マーレイ・エイブラハム)
- 最強のドラゴンハンター。子供の頃に寝ているナイト・フューリーを殺し、勇敢だと称えられたことで、フューリーを皆殺しにして世界を平和にすると決めた悪党。ヒックが現れたことで自分の地位が脅かされ、一方的に復讐を企てる。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のあらすじ【起】
村の長となったヒックは、仲間達と共に捕らえられたドラゴンを救出しバーク島へ連れ帰るようになった。ヒックを筆頭に、アスティ、ヴァルカ、スノット、タフ、ラフ、フィッシュの7人は各々のドラゴンに乗ると、多数のドラゴンを捕らえ東の海峡沖を進む船を襲撃した。彼らは暗闇の中敵のバイキングと応戦し檻を開けてドラゴン達を逃がしたが、混乱の中で一か所だけドラゴンの入った檻を見逃してしまっていた。
バーク島には、同じように保護されたドラゴン達が数えきれないほど生息していた。住人のバイキングらは新しいドラゴンを歓迎したが、島はドラゴンでパンク寸前だった。ヴァルカはヒックに、最近の生活はドラゴンに頼り過ぎているため、人間同士助け合おうと助言した。一方、保護したドラゴンの中にホブゴブラーを見たゲップは、悪い兆しだと怯えた。
その夜は宴になった。ゲップは、これ以上ドラゴンを増やすとハンターから狙われてしまうと不安視していた。さらに、彼はヒックへドラゴン保護よりも先にアスティと結婚するようアドバイスをし、当のアスティはその話題から逃れるため席を移動した。
デスグリッパーに乗ったグリメルは、ヒック達に襲われたバイキングから協力を仰がれ、彼らのアジトへ到着した。グリメルは、唯一船に残されたナイト・フューリーのメスを利用してトゥースをおびき寄せ、他のドラゴン達諸共全滅させようと目論んだ。

映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のあらすじ【承】
ヒックは、幼い頃の父との会話を思い出していた。水平線の向こうにドラゴンの巣である「幻の聖地」があると聞かされていたヒックは、夕陽を眺めながら父の残した地図を広げた。彼の元へやって来たアスティは、ゲップ同様これ以上ドラゴンを増やすのはよくないと忠告した。ヒックは彼女へ「幻の聖地」の話をしたが、一方でトゥースは何かに気付き霧深い森へ消えた。
森に入ったトゥースは、横たわるメスのナイト・フューリーを見つけ恋に落ちた。しかし、目を覚ましたナイト・フューリーのメスは、トゥースを追って来たヒックとアスティを警戒し姿を消してしまった。アスティは、白いナイト・フューリーをライト・フューリーと名付けた。
恋するトゥースは、ライト・フューリーを想って落ち着きをなくしていた。相棒のために再び森でライトを探すヒックとタフは、彼女が倒れていた場所で毒矢と仕掛け罠を見つけた。
持ち帰った矢を見たエレットは、作ったのはグリメルだと言った。その夜、グリメルはヒックの自宅に姿を現すと、毛布をかけて眠るトゥースに毒矢を放ち、ヒックにナイト・フューリーを差し出せと迫った。しかし、矢を撃たれたのはトゥースに扮したフィッシュで、ヒックは隠れていた仲間と共にグリメルを囲んだ。そこへデスグリッパーが奇襲をかけ、グリメルは姿を消した。
すぐに緊急集会が開かれた。反撃しようと息を荒げる仲間に、ヒックは地図から姿を消してドラゴンと共存しようと提案。ドラゴンを連れて「幻の聖地」へ行く計画を明かしたヒックは「バークは場所じゃない、我々がバークなんだ」と演説し、住人たちとドラゴンは世界の果てを目指した。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のあらすじ【転】
バーク島の一行は、途中の大陸を拠点とし「幻の聖地」を探した。トゥースはライトを気に掛けながらヒックの側にいたが、夜になってついて来ていたライトが姿を現し、二匹は朝陽が昇るまで川辺で戯れた。そんな二匹を見守ったヒックは、飛び立てないことに苛立つトゥースの為に耐火性の尾翼を作って装着させた。トゥースは喜び、ヒックの方を振り返りながらライトの元へ飛び立った。長らく飛んだ後、トゥースはライトと再会し、彼女はオーロラの向こうにある巨大な滝へ彼を案内した。
一方、偵察を行っていたヴァルカは、グリメルが従えるドラゴンに襲われ命からがら逃げ帰った。夜になっても戻らないトゥースを心配していたヒックは、ヴァルカからグリメルが100隻以上の船を従えドラゴン用の檻を用意しているとの報告を受け、グリメルを捕えようと提案した。
グリメルのアジトへ侵入したヒック達だったが、先手を読んでいた彼はヒックらを捕らえた。彼らはデスグリッパーの毒から間一髪で逃げたが、ラフだけが逃げ遅れて捕まってしまった。
島へ戻ったヒックはラフを助けに行こうとしたが、トゥースはまだ戻っていなかった。アスティはストームフライにヒックを乗せ、二人でトゥースを探しに向かった。そんな心配とは裏腹に、ラフは行き過ぎたおしゃべりが幸いしてグリメルから「頼む」とまで言われ追い返されていた。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の結末・ラスト(ネタバレ)
トゥースを探しに出たヒックとアスティは、海の真ん中に巨大な滝を発見、それこそ「幻の聖地」であった。ドラゴン達は、ドラゴンの王であるトゥースの帰還を喜んでいるようだった。彼らに見守られトゥースとライトは夫婦となったが、そんな中、ヒックとアスティは巨大なドラゴンに見つかってしまい、ストームフライとトゥースによって助けられた。
島へ戻ったヒックは、自分を乗せて来たトゥースに「あそこはお前の地だ。自分達でなんとかする」と言い別れを告げた。そこへ、ついて来ていたライトが現れ、ヒックはトゥースと別れずともいいかもしれないと期待した。同時にラフも戻って来たが、彼女はグリメルに尾行されており、追いついたグリメルはトゥースとライトを攫った。島のドラゴン達はみなトゥースについて飛び立ってしまい、島には人間だけが残された。
ヒックは、フライングスーツで飛び出してグリメルの船に乗り、トゥース達を取り戻す作戦を思い付いた。ヒック、アスティ、スノット、タフ、ラフ、フィッシュの6人は崖から飛び出してグリメルの船に突撃、檻に入れられそうになっていたドラゴンたちもトゥースのひと鳴きで反撃に出た。戦闘の末、ヒックはグリメルを倒し、トゥースと共に島へ戻った。
ヒックはトゥースとライトの関係を尊重し「自分のために生きて」と言い「幻の聖地」へ向かわせた。しばらくして、人間の力で再建を果たしたバイキングの村で、ヒックとアスティは結婚式を挙げた。
数年後、二児を設けたヒックとアスティは、世界の果てにいるトゥースとライトに会いに行った。彼らもまた家族を築いており、ヒックは我が子をトゥースに乗せ空を飛んだ。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
自然の美しい描写に圧倒され、まるで実写映画を観ているかのようだった。登場人物やドラゴンはディフォルメされた描写だが、寄りの画や装飾品の描写もまるで本物のような質感で描かれていた。アニメとは思えない美しさだった。
過去二作を未視聴にも関わらず、ヒックとトゥースが別れるシーンで号泣してしまった。さらに、追い打ちをかけるようにエンドロールで二人の思い出が回想され、恥ずかしながら涙が止まらなかった。
1歳の息子もなんとなく興味を示したようで、しばらくは鑑賞に付き合ってくれた。子供がもう少し大きくなったら見せてあげたい作品だ。(MIHOシネマ編集部)
シリーズの最終作。ヒックとトゥースの出会いからはじまった物語のラストとして、とても美しい終わり方だなと思った。1作目から楽しみに見てきたので、キャラクターたちそれぞれの成長と、彼らの出した答えに爽やかな切なさが胸に残る。きれいにまとまった素晴らしい三部作だった。あまり注目されていない作品だが、音楽も映像ももちろんストーリーもクオリティが高く、もっと多くの人に見てもらいたい。(女性 20代)
シリーズの最終章として、ヒックとトゥースの関係に涙しました。白いライト・フューリーとの出会いで、トゥースが新しい世界に導かれる展開は美しくも切なく、別れの必然を感じさせます。ヒックがリーダーとして成長し、最後に彼らを自由にする決断を下す場面は胸が締め付けられました。エンディングの再会シーンは感動的で、長年のファンとして大満足でした。(20代 男性)
親子で観ましたが、大人の方が泣いてしまいました。ヒックとトゥースの絆は強いのに、共に生きることはできないというラストは残酷ですが誠実な結末だと思います。ライト・フューリーが現れたことでトゥースが「自分の居場所」を見つける流れは自然で、別れを受け入れるヒックの成長に感動しました。ラストの再会は救いであり、温かい余韻が残りました。(30代 女性)
三部作を通して観ると、この最終作は「別れと独立」の物語だと強く感じました。ヒックが父親から受け継いだものを胸に、トゥースを自由に送り出す姿は、まさに一人前のリーダーへの成長を象徴しています。映像も圧倒的で、聖地の美しさは息を呑むほど。シリーズの締めくくりとして完璧な出来だったと思います。(40代 男性)
ライト・フューリーとの関係がトゥースにとって新しい未来を示しているのが印象的でした。ヒックと別れるシーンは本当に泣けましたが、それが「絆を否定する別れではない」という点が素晴らしい。お互いの幸せを願って手を離す姿に、子育てや旅立ちを重ね合わせてしまいました。子どもと一緒に観て、自分の人生にも重なった感動作です。(50代 女性)
子どもの頃からこのシリーズを観てきたので、トゥースとヒックの別れは自分自身の成長とも重なりました。友情や絆は永遠に残るけれど、共に生きる時間は限られているというメッセージに胸を打たれました。最後に海辺で再会するシーンは泣き笑いでした。これほど誠実で感動的なアニメーション映画はなかなかありません。(20代 女性)
敵のグリメルも印象的でした。ドラゴンを支配しようとする彼と、自由を尊重するヒックの対比が鮮やかで、物語に深みを与えていました。聖地で描かれる幻想的なドラゴンの群れは圧巻で、スクリーンで観られたことが幸せでした。ラストは切なさと希望が入り混じり、心にずっと残る体験となりました。(30代 男性)
アニメーションの映像美がここまで進化したかと驚きました。特にライト・フューリーの描写は美しく、トゥースとの愛らしいやりとりに癒されました。その一方で、ヒックが彼を自由にする決断をする展開は涙なしでは観られません。親世代としては「子どもを送り出す親の気持ち」と重なり、胸がいっぱいになりました。(40代 女性)
「別れ=成長」を真正面から描いた勇気ある作品でした。ヒックとトゥースが最後に別々の道を選ぶのは辛いけれど、それぞれの幸せを考えれば必然。過去作の冒険と友情の積み重ねがあったからこそ、このラストが成立していると思います。三部作を通して、ここまで綺麗に物語を閉じたシリーズは珍しいと感じました。(50代 男性)
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』を見た人におすすめの映画5選
ベイマックス
この映画を一言で表すと?
大切な存在との別れと成長を描く感動アニメーション。
どんな話?
天才少年ヒロと、兄の形見でもあるケアロボット・ベイマックスの絆を描いた物語。兄を失った悲しみを乗り越え、仲間と共に困難に立ち向かう姿が描かれ、涙と笑いが交錯する温かなストーリーです。
ここがおすすめ!
「別れ」をテーマにしながらも未来への希望をしっかり描いており、『ヒックとドラゴン』のラストに心を揺さぶられた人にぴったり。親子や友人との絆を大切に感じさせてくれる作品です。
ライオン・キング
この映画を一言で表すと?
成長と責任を描くディズニーの王道冒険物語。
どんな話?
父を失ったライオンの王子シンバが、自分の弱さや逃避を克服し、本当の王として成長していく物語。友情、愛、裏切り、そして再生の物語は、世代を超えて愛され続けています。
ここがおすすめ!
ヒックがリーダーとして成長したように、シンバの成長もまた観客に強い感動を与えます。壮大な音楽と美しい映像が重なり、普遍的なテーマを胸に刻むディズニーの傑作です。
モアナと伝説の海
この映画を一言で表すと?
自由と使命を求める少女の冒険ファンタジー。
どんな話?
海に選ばれた少女モアナが、伝説の英雄マウイと共に世界を救う旅に出る物語。未知の世界に挑み、仲間と絆を深めながら自分の使命を見つける姿が描かれています。
ここがおすすめ!
壮大な海の映像美と、勇気あるヒロインの姿が魅力。『ヒックとドラゴン』と同じように未知の世界を探索するワクワク感と、成長と別れを通じた感動を味わえます。
リメンバー・ミー
この映画を一言で表すと?
家族の絆と「別れの先にある繋がり」を描く感動作。
どんな話?
音楽を禁じられた家に生まれた少年ミゲルが、死者の国を旅しながら、自分のルーツと家族の愛に触れていく物語。別れや死を真正面から扱いながら、温かいメッセージを伝えます。
ここがおすすめ!
死や別れをテーマにしつつ、希望と愛を描いたストーリーは『ヒックとドラゴン』に共鳴します。心を揺さぶる音楽も加わり、観終わった後に大切な人を思い出させてくれる作品です。
ウォーリー
この映画を一言で表すと?
小さなロボットが見せる愛と希望の物語。
どんな話?
人類が地球を捨て去った未来、廃墟で働くロボット・ウォーリーが、仲間のロボット・イヴとの出会いをきっかけに宇宙規模の冒険に巻き込まれる物語。言葉少なでも強い感情を伝える珠玉のアニメーションです。
ここがおすすめ!
『ヒックとドラゴン』と同じく、言葉以上に「絆」が物語を動かす重要な要素。孤独や別れの切なさ、そして新しい未来を掴む希望が詰まった感動作です。






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